NARUCの天然ガス・電力信頼性向上作業部会が最終報告

全米公益事業規制委員会協会(National Association of Regulatory Utility Commissioners: NARUC)の天然ガス・電力信頼性向上作業部会(Task force on Gas-Electric Alignment for Reliability (GEAR))は11月12日、最終報告書を発表した。報告書は、「米国は、増大するエネルギー需要に確実に対応するため、天然ガスパイプラインのインフラ及び貯蔵能力の追加を必要としている」としている。GEAR作業部会は、エネルギー部門で相互に密接な関係がある天然ガスと電力の間の調整を改善し、最終的な電力網の信頼性強化につなげることを目的として2023年に形成された。報告書は、任意の天然ガス整備フォーラム(Natural Gas Readiness Forum)の創設支援、天然ガスパイプラインインフラの追加整備など9点の勧告を提示しているが、北米電力信頼度協議会(North American Electric Reliability Corp.: NERC)のような機関を天然ガス向けに発足させることや、天然ガスと電力の市場デイの調整、不可抗力条項の変更は不要であると結論した。 NARUC “NARUC Task Force on GEAR Report & Recommendations” (11/12/25) https://pubs.naruc.org/pub/2527936B-BEB6-767B-50BE-01BEEEB3091F 参考:https://www.utilitydive.com/news/us-gas-infrastructure-storage-support-electric-grid-naruc/805383/

DARPA、未来の大型重量積載ドローンを開発

複数のプロペラを装備した現行のマルチロータードローンは、シンプルかつ手頃な費用で、操作性も高いが、ドローンの積載可能重量比率が小さいという大きな制約がある(一般的にドローンの重量と積載可能重量の比率が1対1以下)。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、自機重量の4倍以上の重量の荷物を積載できる新規ドローンの設計を競うリフトチャレンジ(Lift Challenge)を実施する。コンペでは、ドローン本体の重量が55パウンド未満で、事前に設定された5海里の周回コース上空で110パウンド以上の荷物を運搬するドローンの設計を競う。コンペへの参加登録は2026年1月に開始される予定である。 DARPA “DARPA Lift Challenge: Unlocking the future of flight through American ingenuity” (11/13/25) https://www.darpa.mil/news/2025/lift-challenge

フラマトム社の先進燃料集合体、第2回燃料サイクルを完了

フラマトム社(Framatome)による初の完全事故耐性燃料集合体が最近、メリーランド州にあるコンステレーション・エネルギー社(Constellation Energy)のカルバートクリフ原子力発電所(Calvert Cliffs nuclear power plant)で4年間の運転を完了した。この先行試験用燃料集合体は、商用原子炉で運転されたものとしては初めての種類であり、エネルギー省(Department of Energy)の事故耐性燃料プログラム(Accident Tolerant Fuel program)を通じて開発された。燃料集合体は3回目の運転サイクルを2027年に完了する計画である。フラマトム社、GEベルノバ社(GE Vernova)、ウェスティングハウス社(Westinghouse)は、エネルギー省による同プログラムの下、2030年までの広範な導入を目指し、米国内の商用原子炉で事故耐性燃料概念の試験を行っている。 Department of Energy “Framatome Advanced Fuel Assembly Completes Second Fuel Cycle” (11/12/25) https://www.energy.gov/ne/articles/framatome-advanced-fuel-assembly-completes-second-fuel-cycle

FCC、DJIドローンを販売禁止へ

CNETは11月13日、中国のディージェイアイ社(DJI)製ドローンが国内で販売禁止となる見通しと報じた。連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)が、安全保障上リスクがある製品の販売を禁止する規則改正案を満場一致で可決した。同社は、監査に応じる意思を示しながらも10カ月以上経過しても開始しておらず、期限延長や監査開始を政府に要請している中、年末までに監査が実施されなければ自動的に販売禁止となる可能性が高まっているという。今後、対象製品ごとの販売禁止措置について意見募集などの手続きが必要となるものの、今回の動きにより、禁止措置の土台が固まりつつある。また、購入済みドローンの一般利用は禁止されていないが、公的機関による中国製ドローン使用は禁じられている。ドローン大手のUAVコーチ社(UAV Coach)は既に多くの小売店でDJI製品の在庫が品薄となっており、今後ドローンの入手が困難になると伝えている。 CNET “Here’s What the FCC’s Latest Move Actually Means for DJI Drone Owners and Holiday Shoppers” (11/13/25) https://www.cnet.com/tech/computing/heres-what-the-fccs-latest-move-actually-means-for-dji-drone-owners-and-holiday-shoppers/

特殊作戦部隊、FPVドローン運用訓練を標準化へ

ディフェンスニュース(DefenseNews)は11月14日、特殊作戦司令部(Special Operations Command: SOCOM)が一人称視点(First Person View: FPV)小型機(ドローン)の組み立てと運用の習熟者育成を新基準とする方針を示し、訓練プログラムの開発業者を募集していると報じた。海軍特殊戦司令部(Naval Special Warfare Command)が発表した業務仕様書(Performance Work Statement)によると1回あたり6名の特殊作戦オペレーターに対し、年2回、10日間の訓練計画で、ドローンの操縦方法だけでなくはんだ付けや配線、回路設計、ソフトウェア構成など、機体の組み立てや現場での修理も行うという。北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization: NATO)空域へのドローン侵入など基地防衛への新たな脅威となる事例が増加しており、現場の即応力向上に向け、計40時間の操縦訓練に加え、4時間のシミュレーション訓練も行う。2026年1月15日の開始に向け、応募者に対し契約締結から3日以内に訓練計画の提示を求めている。 DefenseNews “SOCOM wants to train operators to build, wield FPV drones” (11/14/25) https://www.defensenews.com/unmanned/2025/11/13/socom-wants-to-train-operators-to-build-wield-fpv-drones/

電力価格、2026年まで上昇継続

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は11月13日、国内卸電力価格が2026年まで上昇基調にあるとの見通しを報じた。エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した短期エネルギー見通しによると、11地域の卸電力市場の平均価格は2025年に47ドル/メガワット時(MWh)と2024年平均より23%上昇し、2026年にはさらに8.5%増の51ドル/MWhに達する見込みである。テキサス州電力信頼性協議会(Electric Reliability Council of Texas: ERCOT)の北部地域価格が45%と大幅に上昇したことが価格上昇の原因で、夏季の需要増と併せ電力供給不足が背景にある。特にテキサス州を含む西南中央地域では、データセンターと暗号通貨マイニング施設の拡大により電力需要も高まり、2025年に4.4%、2026年に9.2%の増加が予測されている。天然ガス価格も液化天然ガス(LNG)輸出増により2026年平均4ドル/MMBtu(Million British thermal units、100万英熱量当たり)まで上昇する見通しで、電力価格押し上げの一因となっている。 Utility Dive “Electricity prices to continue rise in 2026: EIA” (11/13/25) https://www.utilitydive.com/news/electricity-prices-demand-to-continue-rising-in-2026-eia/805395/

インベナジー社、ニュージャージー州沖合の大型風力発電事業を中止決定

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は11月13日、北米最大のクリーン・エネルギー開発企業であるインベナジー社(Invenergy)が、2.4ギガワット(GW)のニュージャージー州沖合風力発電プロジェクト「リーディング・ライト・ウインド(Leading Light Wind)」を中止したと報じた。同州公益事業委員会(Board of Public Utilities: BPU)に提出した書面によると、同社は経済的及び規制上の条件により新規洋上風力発電事業の開発が極めて困難であると説明している。同プロジェクトは2030年の稼働を予定し開発が進められていたが、タービン供給業者確保が困難であることや供給網上の障害といった様々な課題に直面し、当初予定していた認可条件下では事業を進められないと判断した。共同スポンサーのエナジー・リー社(energyRe)もこれらの課題により複数の開発延期申請を行い、2024年9月に一時停止の承認を受け、その後3回に亘り期限を延長していた。 Utility Dive “2.4-GW New Jersey offshore wind project canceled by developer” (11/13/25) https://www.utilitydive.com/news/invenergy-offshore-wind-energy-leading-light-wind/805451/

AI統治提案の分析手法を開発 政策立案者の意思決定支援へ

安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は11月、人工知能(AI)ガバナンスに関する提案のために必要な基本的な前提条件を特定し、政策立案者の意思決定を支援する分析手法を開発したと発表した。「重要リスクの特定と監督主体の明確化」、「役割分担」、「提案メカニズムの実効性」の3つの観点から前提条件を特定した同手法を、産業界、学術界、市民社会、連邦・州政府からのAIガバナンス提案に適用した結果、大部分がAI人材とプロセスや枠組みを重要な要素と見なしている一方、リスク軽減に最も効果的な技術については合意が形成されていないことが判明したという。CSETは、この分析手法による前提条件の活用により、ステークホルダー間の相違点と共通点の正確な把握に加え、複数提案に共通前提への対応により不確実性と急変する環境下でも実行可能な政策を打ち出すことができるとし、政策立案者が修辞的な議論から脱却し、多様なAI未来への準備を進めることができると説明している。 CSET “AI Governance at the Frontier Unpacking Foundational Assumptions” (November 2025) AI Governance at the Frontier

セントポール市らがエネルギー省を提訴 クリーンエネルギー補助金停止で

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は11月12日、ミネソタ州セントポール市とエネルギー・環境団体連合がエネルギー省(Department of Energy)と行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)を相手取り、トランプ政権が10月に撤回したクリーンエネルギー補助金75億6,000万ドルの復活を求める訴訟を起こしたと報じた。訴状は、16州のプロジェクトに対する補助金停止が政治的見解に基づいて行われたとし、原告らは、この措置が見解に基づく言論を標的とする憲法修正第1条違反と、法の下の平等な保護を禁じる修正第5条のデュー・プロセス条項(Due Process Clause、適正手続き条項)違反に当たると主張している。補助金が取り消された16州は全て2024年大統領選でハリス副大統領に投票した州で、セントポール市のメルビン・カーター市長(Melvin Carter)は「気候行動を主導する都市への政治的攻撃だ」とソーシャルメディアで批判した。同市は低中所得地域での電気自動車充電網拡大のため56万844ドルの補助金を受ける予定であった。 Utility Dive “St. Paul, Minnesota, and environmental groups sue over canceled DOE clean energy grants” (11/12/25) https://www.utilitydive.com/news/st-paul-environmental-groups-sue-doe-clean-energy-grants/805288/

空軍、50万ドル以下の対空ミサイル開発へ

アクシオス(Axios)は11月12日、空軍(Air Force)が、50万ドル以下の対空ミサイルの開発に向け、民間企業のアイデアを募集していると報じた。年間最大3,500発を調達する計画で、近年、中東での無人機(ドローン)攻撃対策の際、数千ドルもの高価なミサイルで低価格の無人機を撃墜することが問題視され、安価な対空ミサイルの開発が求められていることが背景にある。空軍の対空ミサイル計画(Counter-Air Missile Program: CAMP)は生産性とコストのバランスを重視しており、大量生産に向けミサイル価格に上限を設けた。同計画は現在初期段階にあり、まず地上発射型の開発を開始し、将来的には低コストの空対空ミサイルの実用化も視野に入れているという。これに先立ち、空軍と国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、民間による試験機(Enterprise Test Vehicle)プロジェクトで、アンドゥリル・インダストリーズ社(Anduril Industries)とゾーン5テクノロジーズ(Zone 5 Technologies)社を選定している。 Axios “Air Force wants industry ideas for $500,000 missile” (11/12/25) https://www.axios.com/2025/11/12/air-force-camp-missile-etv