エネルギー省CIOにダウン・ジマー氏を正式任命

NEXTGOV/FCWは11月7日、エネルギー省(Department of Energy)がダウン・ジマー氏(Dawn Zimmer)を最高情報責任者(Chief Information Officer: CIO)に任命したと報じた。同省ウェブサイトで同氏のCIO就任を確認したという。ジマー氏は2024年11月に同省の副CIOに就任し、大統領移行期間中はCIO代行を務め、その後も暫定的に同職に従事していた。第2期トランプ政権発足以来、同職への任命は3人目で、これまでライアン・リーデル氏(Ryan Riedel)やロス・グレイバー氏(Ross Graber)がCIOを務めたが、いずれも短期間で退任している。同氏はこれまでバージニア工科大学(Virginia Tech)でITエクゼクティブ・ディレクターを務め、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)や司法省(Department of Justice)でも役職などを歴任した。 NEXTGOV/FCW “Energy names its third permanent CIO since the start of Trump 2.0” (11/07/25) https://www.nextgov.com/people/2025/11/energy-names-its-third-permanent-cio-start-trump-20/409418/?oref=ng-home-top-story

テキサス州、30億ドルの認知症研究基金を承認

サイエンス誌(Science)は11月7日、テキサス州の有権者が同州の認知症予防研究所(Dementia Prevention and Research Institute of Texas: DPRIT)へ30億ドルの資金提供を承認したと報じた。同州の認知症患者50万人を支援する取り組みで、アルツハイマー病やパーキンソン病に関する研究に資金を10年間提供する。2009年に開始された癌予防研究所(Cancer Prevention and Research Institute of Texas: CPRIT)支援をモデルにしており、年間予算3億ドルがDPRITに支援されることになった。これを受け、同州の認知症研究者らは研究強化に向けた新たな人材採用を期待しており、特に南テキサスの罹患リスクが高い背景の究明に向け、遺伝・文化・食生活の相互作用を研究するという。また、高リスク集団支援のためのコミュニティセンター設立も視野に入れている。同研究所は、透明性を重視しつつ、医学部を持たない病院を含む幅広い機関が研究に参加できるよう支援していくという。 Science “Dementia researchers cheer Texas voters’ approval of $3 billion funding initiative” (11/07/25) https://www.science.org/content/article/dementia-researchers-cheer-texas-voters-approval-3-billion-funding-initiative

トランプ政権、コーネル大学と和解 6,000万ドルを確保

大統領府は11月7日、トランプ大統領がコーネル大学(Cornell University)と和解し、高等教育における人種差別の撤廃と公正性の回復を確保したと発表した。この合意により、同大学は連邦公民権法(Federal civil rights laws)を遵守し、入学審査や大学プログラムにおける違法な人種差別を終了させる。また連邦政府に対し3,000万ドルの制裁金を3年間の分割払いで支払うとともに、農業従事者に直接利益をもたらす研究プログラムに3,000万ドルを投資する。さらに反ユダヤ主義への対応に向け、年次調査を実施し、合意事項の完全遵守を証明する。今回の和解は、同大学における人種や国籍に基づく差別疑惑、多様性・公平性・包括性(DEI)基準を用いた教員採用、人種的アイデンティティに基づく奨学金制度などへの公的批判を受けて実現した。同政権は、これまでにコロンビア大学(Columbia University)から2億ドル超、ブラウン大学(Brown University)から5,000万ドルを確保し、和解を成立させている。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Secures Major Settlement with Cornell University” (11/07/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/11/fact-sheet-president-donald-j-trump-secures-major-settlement-with-cornell-university/

スペースX社、20億ドル規模の衛星開発契約締結へ

ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)は10月31日、イーロン・マスク氏(Elon Musk)が率いるスペースX社(SpaceX)が国防総省(Department of Defense)と20億ドルの衛星開発契約を締結すると報じた。政府のゴールデン・ドーム計画(Golden Dome project)に基づくこの計画は、ミサイルや航空機を追跡できる最大600基の衛星群から成る、空中移動目標追尾(Air moving target indicator)システムの構築を目指すもので、同社は軍事通信を中継する「ミルネット(Milnet)」や地上車両追跡衛星システムなどの衛星ネットワークを率いることになる。既に7月に成立した税制・歳出法案に予算が含まれており、傘下のスターリンク(Starlink)インターネットサービス向けに1万基以上の衛星も打ち上げるなど宇宙軍(Space Force)や国家偵察局(National Reconnaissance Office)と開発を進めていた。一方で、同社による通信運用に懐疑的な声もあり、同省はヨーク・スペース・システムズ社(York Space Systems)などの新規企業の登用も進めている。 The Wall Street Journal “Elon Musk’s SpaceX Set to Win $2 Billion Pentagon Satellite Deal” (10/31/25) https://www.wsj.com/politics/national-security/elon-musks-spacex-set-to-win-2-billion-pentagon-satellite-deal-c0a51325

DARPA、2033年までの実用的量子コンピュータ実現へ11社選定

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は11月6日、2033年までに産業利用可能な量子コンピュータの実現を目指す「量子ベンチマーキング・イニシアチブ(Quantum Benchmarking Initiative: QBI)」において、11社をステージBに進めると発表した。選ばれたのは、中性原子、シリコンスピン量子ビット、超伝導、イオントラップ、光量子などの技術に特化したアトム・コンピューティング社(Atom Computing)、ディラク社(Diraq)、アイビーエム社(IBM)、イオンキュー社(IonQ)、ノード・クオンティーク社(Nord Quantique)、フォトニック社(Photonic)、クオンティニュナム社(Quantinuum)、クオンタム・モーション社(Quantum Motion)、キュエラ・コンピューティング社(QuEra Computing)、シリコン・クオンタナム・コンピューティング社(Silicon Quantum Computing)、ザナドゥ社(Xanadu)で、今後1年に亘り、研究開発計画の詳細化、リスクの特定と軽減策、必要なプロトタイプの仕様策定を行う。 DARPA “QBI: Quantum Benchmarking Initiative” (11/06/25) https://www.darpa.mil/research/programs/quantum-benchmarking-initiative 参照記事:NEXTGOV/FCW “11 companies move to second stage of DARPA’s Quantum Benchmarking Initiative” (11/07/25) https://www.nextgov.com/emerging-tech/2025/11/11-companies-move-second-stage-darpas-quantum-benchmarking-initiative/409405/?oref=ng-homepage-river

FIA、核融合開発への100億ドル投入提言

核融合産業協会(Fusion Industry Association: FIA)は11月6日、エネルギー安全保障と人工知能(AI)分野での優位性確保に向けた核融合産業への100億ドルの公的資金投入が必要であるとする政策文書を発表した。米国科学アカデミー(National Academies of Sciences)の提言とエネルギー省(Department of Energy)核融合エネルギー科学諮問委員会(Fusion Energy Sciences Advisory Committee : FESAC)の計画に基づき、核融合科学技術(Fusion science & technology: FS&T)のインフラ整備と研究開発エコシステムに46億ドル、商業化の加速と規模拡大に54億ドルを配分する内容で、FIAは新たな資金投入と商業実証への転換がなければ、中国などの競合国に核融合開発競争で後れを取ると指摘している。核融合エネルギーは米国のAI分野のリーダーシップ維持に必要な安全で信頼性の高いベースロード電源として期待されており、FIAは、核融合企業の93%が今後10~15年以内に商業送電網への電力供給を実現すると見込んでいる。 FIA “FIA Publishes Paper on $10 Billion for Fusion to Secure America’s Energy and AI Future” (11/06/25) FIA Publishes Paper on $10 Billion for Fusion to Secure America’s Energy and AI Future

EPA、小規模製油所へのRFS基準義務免除を決定

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は11月7日、16件の小規模製油所の再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)の遵守義務を免除すると発表した。2021~2024年のRFS遵守義務期間について、8つの製油所が免除を求めていたことに対応するもので、エネルギー省(Department of Energy)との協議を経て、大気浄化法(Clean Air Act)と判例に基づき審査した結果、2件を完全免除、12件に部分的な免除を認定し、2件を却下する決断を下した。今回の決定はトランプ大統領のエネルギー政策の一環として、RFSプログラムの軌道修正を図るもので、8 月22日に38製油所の175件を処理したのに続く措置である。今後EPAは、エネルギー省と連携して新規申請を90日の法定審査内で迅速に処理する方針で、さらに最終規則に基づき、免除対象となるガソリンとディーゼルの具体的な量に関しても公表する予定であるという。 EPA “EPA Issues Additional Decisions on Small Refinery Exemptions” (11/07/25) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-issues-additional-decisions-small-refinery-exemptions

内務省、経済安全保障上重要な60鉱物を特定

内務省(Department of the Interior)は11月7日、経済と国家安全保障に不可欠な重要鉱物60品目を特定した「2025年重要鉱物リスト」の最終版を発表した。米国地質調査所(U.S. Geological Survey)が策定したリストによると、今回新たに、ホウ素、銅、鉛、製鉄用石炭(原料炭)、リン酸塩、カリ、レニウム、シリコン、銀、ウランの10品目が追加された。2024年の希土類元素(レアアース)使用量の80%を輸入に依存していたことが背景にあり、スマートフォンや防衛システムに不可欠な鉱物として重点的な対応が必要とされていた。トランプ政権は敵対国依存を減らすために、供給網途絶のリスクに直面する鉱物を特定し、国内生産への投資を進めるとともに、オーストラリア、日本、マレーシア、タイとの協力を通じて供給網の強化を図っており、特定鉱物の公表は2017年の第1期トランプ政権下で発令された大統領令以来3回目となる。なお、同リストは供給状況を反映するために、2020年エネルギー法(Energy Act)に基づき、2年ごとに更新される。 DOI “Interior Department releases final 2025 List of Critical Minerals” (11/07/25) https://www.doi.gov/pressreleases/interior-department-releases-final-2025-list-critical-minerals

陸軍 ドローン群撃墜する高出力レーザー兵器調達予定

ディフェンス・ニュース(DefenseNews)は11月7日、陸軍が小型無人機(ドローン)群を撃墜する最大20基の新型高出力レーザー兵器(Enduring-High Energy Laser: E-HEL)調達に向け、民間企業からの提案を募集すると報じた。偵察用から自爆型機3種(グループ1~3)のドローンを一度に無力化できるレーザー技術を開発することが目的で、移動部隊と半固定部隊の双方が運用できる統合軽戦術車両(Joint Light Tactical Vehicle: JLTV)に搭載する。陸軍はあらゆる空中状況下でも標的を追尾し、滞空中で飛行能力を瞬時に奪う精密照射性能確保に向け、過去5年に亘りレーザー試作機を開発してきたが、ドローン脅威の拡大を受け、2026年にも正式な競争入札を開始する。豪エレクトロ・オプティック・システム社(Electro Optic Systems)が9月にドローン群を即時無力化する150キロワット級「アポロ(Apollo)」を公開するなど国際競争が激化する中、陸軍はE-HEL実用化により、同盟国上空で相次ぐ無人機侵入への抑止力を高め、前線部隊の防空網を強化するという。 DefenseNews “Army seeks high-energy laser systems to kill drone swarms” (11/07/25) https://www.defensenews.com/unmanned/2025/11/06/army-seeks-high-energy-laser-systems-to-kill-drone-swarms/

再生可能エネルギー、新規発電容量の主軸に

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は11月6日、2025年1~8月に導入された新規発電容量約26ギガワット(GW)のうち、3分の2以上が太陽光発電であったと報じた。連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の調査によると、8月単月では4GW中2.7GW、累計でみても19GWが太陽光で、政府による化石燃料・原子力発電重視政策推進下でも、テキサス州やインディアナ州での太陽光・風力発電稼働開始などで再生可能エネルギーが主導したという。またFERCはウィリアムズ・カンパニーズ社(Williams Companies)にニュージャージー州からニューヨーク州へのトランスコ・ガスパイプラインの拡張工事許可証を再交付した。政府とエンパイア・ウィンド・プロジェクト(Empire Wind project)側がガスと風力の取引で合意に達したとするも、同州のキャシー・ホークル知事(Kathy Hochul)は否定した。FERCは今後も再エネ主導の流れが続くとし、2028年8月までに追加される136GWのうち約84%が再生可能エネルギーと予測している。 Utility Dive “US installed nearly 26 GW of new generating capacity from January to August” (11/06/25) https://www.utilitydive.com/news/us-installed-nearly-26-gw-of-new-generating-capacity-from-january-to-august/804848/