「ARPA-Eは使命達成に向けて進展している」との報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の評価(An Assessment of ARPA-E)」と題する報告書を発表した。本報告書によれば、ARPA-Eは、法定使命及び目標の達成に向けて進展しているという。ARPA-Eは、その他の資金調達源が支援しない段階の研究を助成し、これらのプロジェクトのいくつかは、民間やその他の公的機関から追加の資金を獲得している。報告書は、「設立からの年数がまだ浅いこととその予算規模により、目標を完全に達成したと期待することはできない。新しいエネルギー技術の開発には通常数十年の努力を要し、そのイノベーションが真に変革的となる兆候が見られるにはさらに数十年が必要である」とした上で、初期の成功に基づいてARPA-Eを今後導いていくための勧告(柔軟な管理手法とリスクを取る文化の継続、影響を測定する枠組みの開発など)を提示している。 National Academies “ARPA-E Making Progress Toward Achieving Mission, Says New Assessment” (6/13/17)

エネルギー省、クリーン・エネルギー製造の進展を目的としたスパコン利用に300万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、「製造業向け高性能コンピューティング・プログラム(High Performance Computing for Manufacturing Program: HPC4Mfg)」を通じて、エネルギー省傘下の国立研究所のスパコンを利用して製造業の主要課題に取り組む製造業者を支援するため、最高300万ドルの資金があると発表した。選出されたプロジェクトは、国立研究所のスパコンを使い、最新のモデリングやシミュレーション、データ分析を行い、意思決定や加工及び設計における革新、品質改良、新技術導入のための時間短縮などを支援する製造業課題に取り組む。HPC4Mfgの募集は今回で4回目。8~10件のプロジェクト(1件の受益金額は最高30万ドル)と、短期的な共同プロジェクトに参加する産業パートナーを模索する。 Department of Energy “Energy Department Announces $3 Million for High Performance Computing to Advance Clean Energy Manufacturing” (6/18/17)

エネルギー省、固体酸化物形燃料電池研究に1,590万ドルの投資資金を発表

エネルギー省(Department of Energy)の化石燃料エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、固体酸化物形燃料電池(solid oxide fuel cell: SOFC)の研究開発プロジェクトに1,590万ドルを投資すると発表した。4件のプロジェクトがフェーズ2の研究資金として最高240万ドルを受益した他、SOFCのプロトタイプ・システムの試験及び中核技術の開発支援を目的とした資金提供公募(Funding Opportunity Announcement)として1,350万ドルが発表された。受益が決まっている4件のプロジェクトは2015年度に発表された「固体酸化物形燃料電池のイノベーション概念及び中核技術研究プログラム(Solid Oxide Fuel Cell Innovative Concepts and Core Technology Research Program)」のフェーズ1受益プロジェクトの中から選出された。 Department of Energy “DOE Announces $15.9 Million for Solid Oxide Fuel Cell Research” (6/13/17)

「NSFは、社会・行動・経済科学研究の優先事項を明確にした戦略計画を開発すべき」との提言

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「社会・行動・経済科学が国家の優先事項にもたらす価値(The Value of Social, Behavioral, and Economic Sciences to National Priorities)」と題する報告書を発表した。それによれば、「社会・行動・経済(social, behavioral, and economic: SBE)科学は、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のミッションに大きく貢献している」とした上で、NSFはSBEの研究優先事項や必要な資源、SBEの優先事項への対処の評価方法を明確に定義する体系的かつ透明な戦略計画プロセスを実施すべきであると勧告している。報告書は、「NSFが諮問グループやより広範な科学コミュニティに相談しながらSBE科学のニーズと機会の特定に取り組んでいることは素晴らしいが、戦略的計画がない状況では、これらのインプットがNSFのSBE研究優先事項にどのように統合されるのかが不明である」と述べている。 National Academies “New Report Calls for NSF to Develop Strategic Plan Specifying Social, Behavioral, and Economic Sciences Research Priorities” (6/9/17)

エネルギー省、先端エネルギー・システムに2,800万ドルの助成計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月12日、コスト分担による研究開発活動に約2,800万ドルを助成する用意があるとし、新たに3件の公募を発表した。公募は化石燃料局(Office of Fossil Energy)の先端エネルギー・システム(Advanced Energy Systems)プログラムの一環として行われる。具体的には、①モジュール・プラント・エンジニアリング用に気化技術コンポーネントの小型モジュール化(1,280万ドル)、②先端燃焼システム:既存プラントの改良と革新的技術(1,000万ドル)、③大学によるタービン・システム研究プログラム(515万ドル)となっている。 Department of Energy “DOE Announces $28 Million for Advanced Energy Systems” (6/12/17)

ノバルティス社、IBMワトソン・ヘルス社と乳がんプロジェクトで提携

スイスの製薬大手ノバルティス社(Novartis)は6月5日、IBMワトソン・ヘルス社(IBM Watson Health)と提携し、患者データと先端分析を使って乳がん治療のアウトカム予測に関する洞察を収集すると発表した。「IBMワトソン・ヘルスとの協力を通じて、実際の乳がんデータと認知コンピューティングを組み合わせ、医師がどの治療がどの患者に最善なのかをより良く理解したり、臨床慣行ガイドラインの助言となるようなソリューションの特定に取り組む」とノバルティス社の幹部は述べた。 Reuters “Novartis, IBM Watson Health team up for breast cancer project” (6/5/17)

ソフトバンク社、ボストン・ダイナミクス社とシャフト社を買収

ソフトバンク社は6月9日、グーグル社(Google)の親会社、アルファベット社(Alphabet)からボストン・ダイナミクス社(Boston Dynamics)とシャフト社(Schaft)を買収すると発表した。買収額は明らかにされていない。買収の目的は、「スマート・ロボットの技術開発を共同進展させるため」という。ボストン・ダイナミクス社とシャフト社は、グーグル社が2013年にロボット部門の中核とすべく買収した9社のうちの2社であった。しかし両社は買収されて以来、注目を集めるような製品を作り出しておらず、人材が流出し始めていたことなどから売却先を探していると噂されていた。ソフトバンク社は2012年にフランスのアルデバラン・ロボティクス(Aldebaran Robotics)を1億ドル以上で買収し、ロボティクス市場に参入した。ソフトバンク社が新たに買収したロボティクス企業2社で今後どのような取り組みを行うのかは不明である。 IEEE Spectrum “SoftBank Acquires Boston Dynamics and Schaft” (6/9/17)

フランス、気候変動に取り組む米国科学者に4年間のグラント授与を提案

トランプ大統領が6月2日にパリ気候協定からの離脱を表明したことを受け、フランス政府は気候変動対策に取り組む世界中の人々にその支援を発表した。気候変動対策に取り組む研究者、教師、学生は、4年間のグラントに応募できる。認められればその研究や指導はフランスへ移って活動を続けることができ、その資金はフランス政府から全面的に提供される。Make Our Planet Great Againと呼ばれるウェブサイトには、グラント申請方法の他、フランスでの労働ビザや居住許可の取得方法などについて記述されている。欧州においては一般的に気候変動は政治的問題ではなく、既存の科学に反対する大手政党はほとんどない。 Business Insider “France is offering US scientists 4-year grants to move to the country and do research” (6/8/17)

トランプ大統領、技術系企業のリーダーと新興技術に関する協議を実施へ

ホワイトハウスは、トランプ大統領がベンチャー・キャピタリストや新興技術企業のアントレプレナーたちと会合し、ドローンなどの新興技術について協議する会議が6月22日に開催されると発表した。この会議の3日前には、トランプ大統領がアップル社(Apple)やアマゾン・ドット・コム社(Amazon.com)などの企業経営者との会議が予定されているが、こちらは移民や政府事業の近代化といったトピックが話し合われるのに対して、22日の会議はモノのインターネットや商業ドローン、こうした企業の資金問題など、新興技術のトレンドについて話し合いが行われる予定である。22日の会議は、大統領府の副最高技術責任者(deputy chief technology officer)であるマイケル・クラチオス氏(Michael Kratsios)がとりまとめを行っている。 BuzzFeed News “Trump Will Meet With Tech Leaders To Talk About Emerging Tech Such As Drones” (6/9/17)

GEのイメルト会長が退任、後任はフラナリー氏

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.)のジェフリー・イメルト会長兼最高経営責任者(Jeffrey Immelt)が退任することが明らかになった。16年にわたって同職を務め、GEの製造部門を大きく変えたことで知られる同氏だが、ウォールストリートから高い評価を得ることはできず、最近は活動投資家のトライアン・ファンド・マネジメント(Trian Fund Management)から経営の変革を求める圧力が高まっていた。こうした中でのイメルト氏退任の発表であった。後任は、GE勤続30年のベテラン、ジョン・フラナリー氏(John Flannery)。同氏は、近年、収益急増を果たしたヘルスケア部門を総括していた。 Bloomberg “GE’s Immelt Steps Down, Flannery Moves Up Amid Trian Squeeze” (6/12/17)