プラグイン式電気自動車:将来の市場状況と普及率

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の産業エコノミスト、メリッサ・ライネス氏(Melissa Lynes)は、「プラグイン式電気自動車:将来の市場状況と普及率(Plug-in electric vehicles: future market conditions and adoption rates)」と題する論文を発表した。プラグイン式電気自動車(PEV)の将来の普及率が将来のエネルギー市場にもたらす影響について分析したもので、PEV普及率が参照ケースと比べて低い場合及び高い場合に基づいて分析している。それによれば、普及率が低い場合、2040年における液体燃料の消費は参照ケースの225quadrillion Btuより約2quadrillion Btu高くなり、普及率が高い場合は参照ケースより2.75quadrillion Btu低くなるという。 Environmental Protection Agency “Plug-in electric vehicles: future market conditions and adoption rates” (10/23/17)

情報技術産業評議会(ITI)、業界全体で初となる人工知能ポリシー原則を発表

情報技術産業評議会(Information Technology Industry Council: ITI)は、「人工知能ポリシー原則(AI Policy Principles)」を発表した。人工知能に関する業界全体で初の本原則は、業界及び政府が人工知能(AI)の責任ある成長と導入を確実にするための重要なガイドとなる。本ポリシー原則は、ITIのメンバー企業により1年間をかけて作成されたもので、技術業界は、①AIの責任ある使用と開発の推進、②インセンティブと資金提供を通じたイノベーション育成のための政府研究開発の支援、③官民パートナーシップを育成し、AIと新たな労働力研修モデルへの民主的アクセスの推進、にコミットすることが表明されている。 Information Technology Industry Council “ITI Unveils First Industry-Wide Artificial Intelligence Policy Principles” (10/24/17)

自動運転車が都市の交通問題解消につながることへの期待

ブルームバーグ・フィランソロピー(Bloomberg Philanthropies)が38の国際都市を対象に行ったアンケート調査の結果によれば、「自動運転車に期待される利用法」で最も多いのが「ラスト・ミニッツの移動」(76%)となっている。ラスト・ミニッツの移動とは、例えば、電車の駅から職場・学校までの移動を指し、都市における課題となっている。自動運転車によってこれらのラスト・ミニッツ問題に対処できる可能性が指摘される一方で、一部の関係者は、自動運転車は都市のスプロール現象の拡大につながる可能性があるとしている。 Axios “Cities hope self-driving vehicles can fix transit gaps” (10/23/17)

エネルギー省の支援を受けたペトラ・ノバが100万トン以上の二酸化炭素を捕獲

世界最大の燃焼後炭素捕獲システムが、1万トン以上の二酸化炭素を捕獲し、大きなマイルストーンを達成した。マイルストーンを達成したのは、テキサス州ヒューストン近郊のW・Aパリシュ(W.A. Parish)発電所で進められているペトラ・ノバ・プロジェクト(Petra Nova Project)で、2017年1月10日に商業運用が開始された。同プロジェクトは、NRGエネルギー(NRG Energy)とJX日鉱日石開発による合弁事業で、エネルギー省(Department of Energy)の支援を受けた。同プロジェクトは、三菱重工業と関西電力が合同開発したプロセスを利用している。ペトロ・ノバで捕獲された二酸化炭素は、ウェスト・ランチ油田(West Ranch Oil Field)の石油増進回収法(enhanced oil recovery: EOR)で利用されている。 Department of Energy “DOE-Supported Petra Nova Captures More Than 1 Million Tons of CO2” (10/23/17)

グーグル社、テクノロジー業務の研修に10億ドル支援を約束

グーグル社(Google)のサンダー・ピチャイ最高経営者(Sunder Pichai)は10月12日、労働者が仕事を見つけ、事業を成長させることを支援するための訓練と教育を狙いとした一連の新しいイニシアチブに10億ドルを提供すると約束した。同社は、人々が「変化し続ける職場環境」に対応できるよう支援する取り組みの一環として、今後5年間に世界中の非営利組織にグラントを提供する計画である。グーグル社は現在、技術とオートメーションが雇用と労働力に及ぼす影響について、精査の対象となっており、本イニシアチブはこうした中で発表された。イニシアチブの例として、「グーグルと共に成長する(Grow with Google。米国労働者にグーグル社の製品へのアクセスや個別の研修セッションを提供する)」がある他、非営利団体のグッドウィル(Goodwill)と提携し、デジタル技能の研修や社員によるボランティアなどを実施する。 Cnet “Google pledges $1B to prepare workers for tech jobs” (10/12/17)

海洋観測は気候変動の理解に重要であるものの長期的な国家計画はない状況

海洋は、気候及び天候に重要な役割を果たしている。今般、米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が発表した報告書「地球の気候における将来の変化を理解するための持続的な海洋観測(Sustaining Ocean Observations to Understand Future Changes in Earth’s Climate)」は、「継続的な海洋観測を行うことは、気候について正確な理解を得るために重要である」とした上で、将来の変化を理解及び予測するための重要な海洋情報が確実に利用できるようにするため、資源確保と実践が十分な形で行われる十年規模の国家計画を策定するよう要請している。報告書は、連邦活動によって米国内で持続可能かつ協調的な海洋観測を行う機会が提供されるが、それには高レベルで十分に調整された効果的なリーダーシップが求められると指摘している。 National Academies “U.S. Ocean Observation Critical to Understanding Climate Change, But Lacks Long-Term National Planning” (10/20/17)

世界的な炭素排出は3年連続で停滞

欧州委員会(European Commission)の合同研究センター(Joint Research Center)及びオランダ環境評価局(Netherlands Environmental Assessment Agency)が発表した報告書によれば、世界的な二酸化炭素排出は3年連続で停滞した。最新データによれば、米国とロシアは共に、二酸化炭素排出量が2016年に2%減少した。日本も同じく1%減少し、欧州と中国は横ばいであった。インドは5%増加した一方、ブラジルは6%減少した。ただし、ユーラシア及び東南アジアの多くの開発途上国では二酸化炭素排出が増加している。世界全体では2016年の二酸化炭素排出は停滞しており、この下向き傾向は2012年から続いている。 UPI “Global carbon emissions stall for third year straight, according to new report” (10/20/17)

エネルギー省、先端原子力発電所を支援する新たな資金提供公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月20日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の「原子力エネルギー再活性化を開拓するモデリング強化型イノベーション(Modeling-Enhanced Innovations Trailblazing Nuclear Energy Reinvigoration: MEITNER)」プログラムの元で、最高2,000万ドルを提供する資金提供公募(funding opportunity announcement: FOA)を発表した。MEITNERプロジェクトは、より低コストかつ安全な先端原子炉の設計を可能にする革新的技術の特定と開発を狙いとしている。本FOAでは、異なる組織、科学部門、技術部門の科学者、エンジニア、実践者による学際的な協力に基づく応募を奨励している。 Department of Energy “DOE Announces New Funding Opportunity to Support Advanced Nuclear Reactor Power Plants” (10/20/17)

エネルギー省、石炭燃焼プロジェクトに1,200万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)化石燃料局(Office of Fossil Energy: FE)は、「先端燃焼システム:既存発電所の改良と変革的技術(Advanced Combustion Systems: Existing Plant Improvements and Transformational Technologies)」と題する資金提供公募(funding opportunity announcement)の下で選出された9件のコスト分担型研究開発プロジェクトに約1,200万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、既存の発電所の効率性と信頼性の強化につながる変革的先端燃焼システム技術の開発及び重要な技術的ギャップの是正に取り組む。受益プロジェクトは、①先端燃焼石炭火力発電所の改良技術と、②先端燃焼実現技術及び先端概念、の二つの関心分野に分けられている。 Department of Energy “Energy Department Invests $12 Million in Coal Combustion Projects” (10/20/17)

イーロン・マスク氏による東海岸ハイパーループ、メリーランド州で掘削を開始

メリーランド州のラリー・ホーガン知事(Larry Hogan)は10月19日、イーロン・マスク氏(Elon Musk)のボーリング社(Boring Company)がボルチモアからワシントンDCへのハイパーループ・トンネルの建設を州内で開始するとツイッターした。マスク氏は今夏、超高速のポッド(さや)型チューブ輸送システム「ハイパーループ(Hyperloop)」の建設に「口頭で政府の承認を得た」と述べていた。ハイパーループによって、ニューヨーク=ワシントン間は29分で移動できるという。メリーランド州交通局(Maryland Department of Transportation)は、マスク氏が民間資金によるプロジェクトのために州道の下に数マイルのトンネルを掘ることに条件付き承認を与えたと述べた。掘削は、アン・アランデル郡付近で始まり、約10マイルが対象となっている。ただし、その他の詳細は明らかになっていない。 Washington Post “Elon Musk’s East Coast Hyperloop will launch digging in Maryland, state and company say” (10/19/17)