全国組織がNIH「オール・オブ・アス」プログラムのためのアウトリーチ活動に協力

14の全国的コミュニティ団体及び医療従事者組織は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)による「オール・オブ・アス(All of Us、「私達全員」の意)」プログラムとパートナーを組み、プログラムの理解促進、普及を支援する。本プログラムは、100万人以上のボランティアを関与させて医療研究のための最大かつ最も多様性のあるデータセットを構築し、プレシジョン医薬におけるブレイクスルーを加速させることを狙いとする取り組みである。14団体は合計で100万ドルを受益し、この画期的なプロジェクトに参加することの恩恵について、各コミュニティ内で情報提供を行う。「オール・オブ・アス」プログラムの参加者は今後長年にわたり、様々な手段(アンケート調査や電子医療記録、身体測定、血液・尿サンプル、ウェアラブル技術など)を通じて情報を共有し、市民科学者から学術機関、企業の研究者など様々な研究者がこれらのデータへの無償アクセスを申請することができるという仕組みである。 National Institutes of Health “National organizations support outreach efforts for NIH’s All of Us Research Program” (11/16/17)

NSF、学習科学の進展を目的として新たな助成を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、学習科学(Science of Learning)プログラムを通じて、学習の原則・プロセス・環境・制約の理論的洞察と基礎知識の進展を目的とした24件の新規プロジェクトに合計820万ドルを提供すると発表した。学習科学プログラムは、人やその他の動物、機械がどのように学習するかに関する広範かつ複雑な疑問に対処することを支援する。2017年の受益プロジェクトの研究は、様々な分野で生存期間全般の学習を対象とし、それには記憶、言語、科学的・推論的根拠の開発が含まれる。 National Science Foundation ” NSF makes new awards to advance Science of Learning” (11/13/17)

エネルギー長官、国立研究所との連携機会の拡大を発表

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は11月13日、国立研究所の契約企業が「技術の商業化のための合意(Agreements for Commercializing Technology: ACT)」を使って国立研究所との新たな戦略的パートナーシップを促進することを承認すると発表した。これは、6年間に及ぶACTパイロット・プログラムが成功したことを受けて実施された。ACTを通じて、エネルギー省傘下の国立研究所の専門性や能力、施設への広範なアクセスが可能となり、米国の経済成長が促進されることが期待されている。ペリー長官はまた、FedACTと呼ばれる新たなパイロット・プログラムの実施を承認した。これはACTの拡大版で、連邦助成を受けたプロジェクトに関して、同省国立研究所の契約企業が国立研究所と連携することを認めるものである。 Department of Energy “Secretary of Energy Rick Perry Announces Expanded Partnership Opportunities with the National Laboratories” (11/13/17)

ブルッキングス研究所、デジタル技術は米国労働力環境に変化をもたらしていると報告

ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のメトロポリタン・ポリシー・プログラム(metropolitan Policy Program)は、「デジタル化と米国民労働力(Digitalization and the American workforce)」と題する報告書を発表した。全産業で90%の労働力を構成する545の職業について、2001年以降のデジタル度(デジタル知識及び活動の重要度)の変化を分析したものである。それによれば、デジタル技術の習得は現在、米国労働者、産業、都市圏が経済的に成功するための必須条件であるという。報告書はキーファインディングとして、①賃金:デジタル度が高い職業の平均年収(2016年)は7万2,896ドル(2010年以来0.8%増)となっている一方、デジタル度が中程度の職業のそれは4万8,274ドル(同0.3%増)、デジタル度が低度の職業のそれは3万393ドル(同0.2%減)となっている、②雇用成長:デジタル度が高度及び低度の職業の雇用は急成長している一方、中程度の職業(オフィス事務、教育など)の雇用の伸びは鈍化している、などを挙げている。 Brookings Institution “Digital technology is disrupting the American workforce, but in vastly uneven ways, says new Brookings report” (11/15/17)

光と物質の相互作用における新たな現象を模索するDARPA新プログラム

光を操作する新たな工学マテリアル、通称「メタマテリアル」は、波長あるはサブ波長サイズのエレメント間の強い相互作用パターンを利用するものである。これらのマテリアルは、その複雑な内面及び表面構造により、新たな特性が生まれており、その一部は、光及びその他の電磁波と物質の相互作用に関して長い間知られていた「法則」を書き換えるものとなっている。こうしたマテリアルの実用化を目指した取り組みが現在行われているものの、物質と光の理想的な相互作用のための最適な構造設計はいまだに謎となっている。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は11月15日、「新生の光・物質相互作用(Nascent Light-Matter Interactions: NLM)」プログラムを発表した。本プログラムは、光と工学マテリアルの相互作用の制御に関する基礎的理解を深めることを狙いとしている。 Defense Advanced Research Project Agency “Developing “ABCs” for Exploiting New Phenomena in Light-Matter Interactions” (11/15/17)

エネルギー省、化石燃料発電システムの効率性強化につながる革新技術に860万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)化石燃料局(Office of Fossil Energy: FE)は、「高度に効率的な電力システムの実現と強化のための革新的技術開発(Innovative Technology Development to Enable and Enhance Highly Efficient Power Systems)」公募(FOA)の下、12件の横断型研究プロジェクトに合計860万ドルを助成すると発表した。受益プロジェクトには、化石燃料を使用する発電ユニットおよび工業プラントに大胆な変革をもたらすような、大幅かつコスト効果の高い進展を実現することが期待されている。これらのプロジェクトは、センサー及び制御、モデリング及びシミュレーション、高性能マテリアルにおける研究及び技術開発を推進することで基礎研究と応用研究の間をつなぐことを狙いとするエネルギー省の「横断技術研究プログラム(Crosscutting Technology Research Program)」の研究ポートフォリオに加わることになる。 Department of Energy “DOE to Invest $8.6 Million in Innovative Technologies to Enhance Fossil Energy Power System Efficiency” (11/15/17)

スティーブン・ウォーカー氏が第21代DARPA長官に指名される

エレン・ロード国防次官(取得・技術・兵站)(Steven H. Walker、 Under Secretary of Defense for Acquisition, Technology and Logistics)は11月8日、スティーブン・ウォーカー博士(Steven H. Walker)が国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の第21代長官に任命されたと発表した。ウォーカー氏はこれまでに、DARPAのプログラム・マネジャー、副オフィス・ディレクター、オフィス・ディレクターを務めた経験があり、政府勤務歴30年以上のうち、DARPA勤務は13年間となっている。特に、極超音速飛行及び宇宙への高速アクセスに関連する科学技術の進展で重要な役割を担ってきた。2012年10月からDARPA副長官を務めており、2017年1月の前長官退任後、暫定的に長官代行を務めていた。 Defense Advanced Research Project Agency “Steven H. Walker Appointed 21st DARPA Director” (11/8/17)

2017年はエネルギー部門でビッグ・データ及び人工知能の取引が10倍に

会計企業のBDOが発表した報告書によれば、エネルギー部門によるビッグ・データ及び人工知能への投資は、今年10倍になったという。エネルギー企業及び人工知能スタートアップが関係するM&Aの平均額は、2017年第1四半期の5億ドル前後から2017年第2四半期の35億ドルへと急増した。取引件数も急増し、今年上半期で14件の取引が行われた。これに対して2016年は通年で15件の取引であった。BDOは、今後M&Aトレンドが予測され、現在はその早期段階にあるとの見解を示している。また、こうした活動の要因として、「間欠的な再生可能発電を管理するためには分析能力を強化する必要がある」との認識があることを挙げている。 Green Tech Media “Big Data and Artificial Intelligence Deals in the Energy Sector Are Up Tenfold in 2017” (11/6/17)

米政府、トランプ政権高官の意見と相反する気候変動報告書を発表

連邦政府13機関は11月3日、「気候科学特別報告書(Climate Science Special Report)」を発表した。その内容は、「人類史上最も温暖な気候を作り出している世界的な気温の上昇は、人的行為が圧倒的な原因である」とするもので、気候変動に関するトランプ政権の多くの高官の意見とは真っ向から異なる。報告書によれば、過去115年間で地球の平均気温は摂氏1.8度上昇し、記録的な気象現象と極端な気温につながった。報告書はホワイトハウスの承認を受けて公表された。報告書の草案作成に関与した気候科学者によれば、トランプ政権内には本報告書に一部の抵抗はあったものの、トランプ大統領の上級顧問達は、税制改革法案の可決に専心しており、気候変動をめぐる激しい争いはほとんど見られなかったという。 New York Times “U.S. Report Says Humans Cause Climate Change, Contradicting Top Trump Officials” (11/3/17)

NSF、海洋のシミュレーター開発の取り組みに280万ドルを助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、海洋及び大気の複雑なシステムをラボ内で作り出すことに取り組むスクリプス海洋研究所(Scripps Institution of Oceanography)に280万ドルを助成した。新しく開発されるスクリプス海洋大気研究シミュレーター(Scripps Ocean Atmosphere Research Simulator: SOARS)は、ラボ内で海洋状況を正確に複製し、風と波と海洋微生物と化学の相互作用をシミュレーションする。科学者たちはまた、SOARSを通じて、人的活動によってもたらされた汚染物質が海洋と大気の化学をどのように変化させているか、といった研究にも取り組む。 National Science Foundation “NSF awards $2.8 million grant to develop advanced ocean and atmosphere simulator” (11/8/17)