エネルギー省、海洋エネルギー技術進展のために2,300万ドルの資金を発表

エネルギー省(Department of Energy)のマーク・メネゼス次官(Mark Menezes)は4月30日、海洋エネルギー機器の資本コスト削減及び導入スケジュールの短縮化を目的とした革新的技術に、最高2,300万ドルを助成する計画を発表した。同省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)が、次世代の波及び潮流システムの研究及び評価への資金提供を行う。具体的には、①初期ステージの機器設計研究、②制御とパワー・テークオフ(power take off: PTO)の設計の統合と試験、③海洋エネルギー規制プロセスの促進を目的とした環境データと分析の拡散、の3つのトピック分野で資金を提供する。 Department of Energy “Undersecretary of Energy Menezes Announces $23 Million in New Funding to Advance Marine Energy Technologies” (4/30/18)

エネルギー省、量子科学イニシアチブに3,000万ドルの投資計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は5月2日、量子情報科学(Quantum Information Science: QIS)に今後3年間で最高3,000万ドルを投資する計画であることを発表した。QISは、新しくかつ広範な研究分野で、次世代のコンピューティング及び情報処理ならびにその他の革新的技術の土台を築くものと考えられている。この新たなイニシアチブにより、競争ベースによる研究プロジェクト及び、エネルギー省の国立研究所内にある5つのナノスケール科学研究センター(Nanoscale Science Research Centers: NSRC)における新たな設備に年間最高1,000万ドルが3年間にわたって提供される。 Department of Energy “Department of Energy to Invest $30 Million in Quantum Science Initiative” (5/2/18)

ホワイトハウス、スパイ行為への懸念から中国人研究者を制限することを検討

去る4月に、中国は、一般的な戦闘機が突然、レーダー画面から消えるという技術を試験したと言われ、この活動に、2008年にデューク大学(Duke University)の研究所に所属していた中国人研究者(その後帰国)が関係しているのではないかとの懸念が上がっている。中国の技術力が増大することを懸念するトランプ政権は、中国人が知的秘密を入手する可能性から、中国人研究者が米国の大学や研究機関で慎重を期する研究を行うことを阻止する厳しい措置を検討しているという。具体的には、ホワイトハウスは、中国人が利用できる種類のビザを制限する、米国の企業及び大学で行われる軍事及び情報面での価値を持つプロジェクトに従事する中国人研究者に関する規則を大幅に拡大する、といった方策が議論されているという。 New York Times “White House Considers Restricting Chinese Researchers Over Espionage Fears” (4/30/18)

学術機関は大学生にデータ主導型の職場への準備を提供すべきとの提言

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、新たな報告書「大学生のためのデータ科学(Data Science for Undergraduates)」を発表し、「米国の大学生はデータ科学の基礎の理解を身に付け、労働力への適切な準備をする必要がある」と述べた。報告書は、高等教育におけるデータ科学学習の重要性と恩恵について調査した上で、様々な教育経路を提供すること、様々なバックグラウンドを持つ学生をこの学問分野に引き付けること、カリキュラムに倫理とプライバシーの側面を組み入れることを勧告している。 National Academies “Academic Institutions Should Prepare Undergraduates for a Data-Driven Workplace, New Report Recommends” (5/2/18)

エネルギー長官、4件のバイオエネルギー研究資金公募(最高7,800万ドル)を発表

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は5月3日、4件の資金提供公募(funding opportunity announcement: FOA)を発表した。これらを通じて、効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)のバイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office)の下、初期ステージにおけるバイオエネルギー研究開発を支援するために、最高7,800万ドルを提供する。発表されたFOAは、①製品合成のためのバイオエネルギー工学(BioEnergy Engineering for Products Synthesis)、②藻類システムにおける効率的な炭素活用(Efficient Carbon Utilization in Algal Systems)、③先端バイオ燃料及びバイオパワーのための加工開発(Process Development for Advanced Biofuels and Biopower)、④手頃な価格で持続性のあるエネルギー作物(Affordable and Sustainable Energy Crops)の4件。   Department of Energy “Secretary Perry Announces Up to $78 Million for Bioenergy Research Funding Opportunities” (5/3/18)

ロジウム・グループ、自動車燃費基準が凍結された場合の影響を試算

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のスコット・プリュット長官(Scott Pruitt)は4月2日、オバマ前政権による企業平均燃費(Corporate Average Fuel Economy: CAFE)基準を弱体化させる意向を表明していたが、リークされた提案草案によれば、現政権はCAFE基準を2025年まで2020年レベルで凍結する意図のようである。その影響のモデル化を試みたロジウム・グループ(Rhodium Group)によれば、その影響の大きさは将来の原油価格によるところが大きいという。原油が低価格となった場合、燃費向上のドライバーとして燃費基準の重要性は高まり、基準を再び戻そうとする際には排出の影響がより深刻になるとみられている。 Rhodium Group “Sizing Up a Potential Fuel Economy Standards Freeze” (5/3/18)

業界関係者、オバマ前政権の気候政策による経済的恩恵をトランプ政権に訴え

冷暖房及び冷却関連業界の約300社を代表する2つの業界団体が作成した報告書によれば、オバマ前政権下で推進されていた気候政策は、数千人の雇用を創出し、米国の貿易赤字の低減をもたらす効果があるという。通常、業界はオバマ政権の気候政策に反対するものであるが、今回の動きの背景には、ハネウェル社(Honeywell)やトレイン社(Trane)といった企業は既に、予測されていた政策に適応するため、数百万ドルを投じており、投資が無駄にならないことを望んでいる点が挙げられる。報告書は、「米国政府は、モントリオール議定書(Montreal Protocol)とキガリ改正(Kigali amendment)を批准すれば、米国は広範な経済的恩恵を享受できる」などと主張しており、報告書は5月2日にトランプ政権に送付された。ホワイトハウスと環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、本件へのコメントを拒否している。 Axios “Industry touts economic gains of Obama’s climate policy to Trump” (5/3/18)

クリーンエネルギー企業、献金先を共和党へシフト

ロイター社(Reuters)の選挙資金データ分析によれば、米国のソーラー・風力エネルギー企業は、現在の議員選挙サイクルで、民主党候補よりも共和党候補により多く献金していることが判明した。献金額は、化石燃料関係者のそれに比べれば大きくはないものの、こうした献金を通じた支持は、浮動票とされる有権者が関心を持つクリーンエネルギー問題で共和党候補者への新たな信頼性を提示するものとなる。再生可能エネルギー業界は一般的に政府の助成及び政策に支えられて成長しており、連邦議会両党及び全国の州議会下院の大半で共和党が権力を握っている中、多くの献金が同党候補へ流れている。ソーラー及び風力エネルギー企業を代表する政治行動委員会(political action committee: PAC)は2018年の選挙サイクルで約40万ドルを献金しており、その内訳は共和党24万7,000ドル、民主党13万9,300ドル、無所属7,500ドルとなっている。2014年には、風力及びソーラーのPACの大手7団体の献金の70%が民主党へ献金されていた。 Reuters “Clean energy sector swings Republican with U.S. campaign donations” (5/2/18)

オフショア風力発電企業、台湾をアジアでの市場拡大における激戦地と見る

世界のオフショア風力開発業者大手は、アジア市場への足掛かりとして台湾に大きな注目を寄せている。台湾政府は4月30日、初めて実施したオフショア風力ファーム(既存の8メガワットのネットワークに3.8ギガワットの能力を追加することを狙いとしている)のオークションの結果を発表した。台湾のオフショア風力市場は2025年までに5.5ギガワットに拡大すると予測されており、政府は同年までに陸上及びオフショアの風力プロジェクトに230億ドルを投資することを狙いとしている。台湾は、2025年までに原発を段階的に廃止し、再生可能技術への投資を惹きつけることに大きな努力を払っている。オフショア風力プロジェクトが拡大している欧州の開発業者にとり、台湾は、日本や韓国といったアジア市場へ進出する足掛かりとなっている。   Reuters “Offshore wind power firms see Taiwan as a battleground to expand in Asia” (4/30/18)

PJM、「ファーストエナジー社の原発は信頼性の脅威を呈さずに閉鎖できる」と報告

グリッド・オペレーターのPJM社は、4月30日に発表した分析報告の中で、ファーストエナジー社(FirstEnergy)が所有する3つの原子力発電所は、電力サービスの信頼性を損なう恐れなしに閉鎖することができると発表した。ファーストエナジー社は先月、エネルギー省(Department of Energy)に、「原発なしでは、電力サービスが危機にさらされる」として、エネルギー省に認められた緊急権限(202(c))を行使して同社が所有する原発を稼働させ続けるよう要請していた。これに対して同省は、「経済的理由のために202(c)を行使することはしない」としていた。 Utility DIVE “FirstEnergy asks DOE for emergency action to save PJM coal, nuke plants” (4/30/18)