バイオサイエンス業界報告、2兆ドルの経済効果やベンチャーキャピタル投資の加速を示す

バイオテクノロジー・イノベーション協会(Biotechnology Innovation Organization: BIO)が6月5日に発表した報告書「2018年米国バイオサイエンス業界における投資とイノベーションと雇用創出(Investment, Innovation and Job Creation in a Growing U.S. Bioscience Industry 2018)」によれば、米国のバイオサイエンス業界は年間2兆ドルの経済効果を持つと共に、ベンチャー・キャピタル投資の加速と雇用成長を維持しているという。米国バイオサイエンス企業は174万人を直接雇用しており、これには2001年以来創出された27万3,000人の高賃金雇用が含まれる。米国バイオサイエンス部門の労働者の平均年間賃金は9万8,961ドル(2016年)で、これは平均すると、米国の民間部門全体の賃金より4万5,000ドル多い。 Biotechnology Innovation Organization “National Bioscience Industry Report Shows $2T Economic Impact, Accelerated Venture Capital Investment & Job Growth” (6/5/18)

エネルギー省、水素インフラの開発における規制的障害についてフィードバックを模索

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)担当のダニエル・シモンズ主席次官補代理(Daniel Simmons、Principal Deputy Assistant Secretary)は6月13日、関係機関との協力を深め、水素インフラの開発における規制的障害の削減に取り組むことを目的として、「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。このRFIの目的は、①業界(特に水素インフラを担当する部門)に課されている規制の影響について理解すること、②連邦の規制や規則、州/地域の法律を特定し、それらに関連する順守コストを特定すること、③規制的要件の負担を削減するための行動を勧告すること、である。 Department of Energy “Department of Energy Seeks Feedback on Regulatory Barriers to Hydrogen Infrastructure” (6/13/18)

エネルギー省、オンショア製造の強化を目的とした賞金コンペの勝者を発表

エネルギー省(Department of Energy)は、今年初めに発表した「米国発明によるオンショア(American Inventions Made Onshore: AIM Onshore)」賞金コンペの勝者として4つの組織を発表した。AIMオンショアは、米国イノベーター(新エネルギー技術を開発する)と国内製造業者(それらを生産する)の間のギャップを是正することを狙いとするエネルギー省のイニシアチブの一部である。今回勝者として発表された4組織は、それぞれ15万ドルを受益し、エネルギー・ハードウェア・イノベーターにエネルギー省の「ビルド4スケール(Build4Scale)」研修を提供し、彼らが国内製造業者とパートナーシップを形成することを支援する。1年後、これら4組織の成果(イノベーターと国内製造業者の間の契約件数や民間資金調達額など)を評価し、優れた成果を示した2組織に最終賞金(1位に25万ドル、2位に10万ドル)が提供される。 Department of Energy “Department of Energy Announces Prize Competition Winners to Bolster Onshore Manufacturing” (6/13/18)

多くの学生にとり、最も魅力的な雇用主が企業とは限らない

企業は、理想主義的な大学生をリクルートするため、時間と資金を投じて収益と同時に社会的責任にも注力していることを示しているが、その点においては収益を全く追求しない組織(政府機関など)に勝つことはできない。潜在的な従業員を対象とした企業イメージの向上を支援するユニバ―サム社(Universum)が352大学で6万2,366名の学生を対象に行った調査の結果によれば、5つの広範な学問のうち、3つの学問(工学、自然科学、人文学)で、学生は希望の就職先として、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)(工学)、国立衛生研究所(National Institutes of Health:: NIH)(自然科学)、国連(人文科学)をそれぞれ1位に挙げている。一方、経営管理とコンピュータ科学の学問分野では、グーグル社(Google)が1位となっている。 Quartz at Work “For many students, the most attractive employers aren’t companies” (6/13/18)

電気自動車とガソリン自動車の燃料費比較で最も節約率が高いのはワシントン州

電気自動車はしばしば内燃自動車よりも効率的であるが、ガソリン価格と住宅用電気代のコストが州によって違うことから、双方の燃料費を比較することは複雑となり得る。この点に対応するため、エネルギー省(Department of Energy)は、一般的なガソリンで走行する車と、電気で走行する車が一定の距離を走行した場合の燃料費を示す「eガロン(eGallon)」ツールを開発した。これを使うと、電気自動車による燃料費の節約を知ることができる。全州の燃料費用の平均節約率は60%で、節約率が最も高いのはワシントン州(74%)となっている。住宅用電気代の違い(ハワイ州では高く、ワシントンでは低い)が節約率に大きな影響を及ぼす。 Department of Energy “Washington State Has the Greatest Fuel Cost Savings for an Electric Vehicle Versus a Gasoline Vehicle” (6/11/18)

クレイナー・パーキンスのグリーン・テック投資が復活

VC投資企業、クレイナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ社 (Kleiner Perkins Caufield & Byers: KPCB)のグリーン・テック投資が、「G2VP」というファンド名称でビジネスに戻ってきた。証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: SEC)への提出書類によれば、昨年より調達を開始し、ほぼ3億ドルとなっている。10年ほど前は、KPCBは積極的にクリーンテック投資を行ってきたが、リターンはほとんど得られていなかった。2008年に、後期ステージの投資に重点を置いた「グリーン・グロウス(Green Growth)ファンド」を立ち上げ、今回のスピンアウトにつながった。G2VPは、「再生可能エネルギーなどのクリーンテックに重点を置くのではなく、デジタル化産業(digitizing industry)に取り組むスタートアップを支援する」と述べている。 Axios “Kleiner Perkins’ green tech investors are back in business” (4/25/18)

「住宅向けソーラー発電設置市場が2018年に横ばいとなることは朗報」との見方

GTMリサーチ社(GTM Research)とソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)が発表した「米国ソーラー市場洞察レポート(U.S. Solar Market Insight report)」によれば、住宅向けソーラー発電市場は2016年に16%縮小して以来、2018年を通して横ばいとなる見通しである。税制改革による不確実性や201条に基づく関税、州政策の変更が、業界の成長に衝撃をもたらしたことを受け、ソーラー業界の多くの関係者が、2018年は「リセットの年」となると考えていた。こうした中、「低迷と収縮が続いた後、第1四半期が横ばいとなったことは朗報である」と、GTMリサーチ社の上級アナリストは述べている。ただし、歴史的に業界全体をけん引してきたカリフォルニア州やマサチューセッツ州などでは引き続き苦しい状況が続いている。 GTM “Residential Solar Capacity Additions to Remain Flat in 2018, and That’s Good News” (6/12/18)

シカゴ市、イーロン・マスク氏のボーリング社による高速輸送トンネルを選出

ラーム・エマニュエル氏(Rahm Emanuel)市長率いるシカゴ市議会と、富豪起業家、イーロン・マスク氏(Elon Musk)が経営するボーリング社(Boring Co.)は、16人乗りの自動輸送車体「ループ」(Loop)でシカゴ市街地とオヘア国際空港(O’Hare International Airport)を高速輸送(時速100マイル以上)トンネルで結ぶ計画を進める。オヘア国際空港とシカゴ市内間の交通渋滞市は深刻であり、この解決策として、シカゴ市は入札を行い、4社の提案の中からボーリング社を選出した。市議会は、マスク氏が盛んに宣伝している(でもまだ実証されていない)トンネル技術に期待している。両者は、プロジェクト完成までの期間や予算については時期尚早としているが、ボーリング社がプロジェクト費用を全面負担するという。 Chicago Tribune “Chicago taps Elon Musk’s Boring Company to build high-speed transit tunnels that would tie Loop with O’Hare” (6/14/18)

バージニア州のサイバーセキュリティ・グラント、アマゾン社などの技術系大手誘致を狙いとした州イニシアチブを強化

バージニア州が、州北部でアマゾン社(Amazon)の第二本社やその他のハイテク企業を誘致することを狙いとした州イニシアチブを開始する中、バージニア工科大学(Virginia Polytechnic Institute and State University)とジョージ・メイソン大学(George Mason University)が、サイバーセキュリティのトップ研究者を採用するためにそれぞれ25万ドルのグラントを得た。両大学は、同州のラルフ・ノーザム知事(Ralph Northam)が6月7日に署名して成立した予算の中で立ち上げた「サイバーX(Cyber X)」という野心的な州イニシアチブで重要な役割を果たすことが期待されている。同プロジェクトは、州経済の押し上げを目的として、市場技術と有能労働力の開発を模索するものである。 The Breeze “Cybersecurity research grants bolster new state initiative aimed at Amazon, other technology giants” (6/10/18)

エネルギー省、海洋エネルギー資金として6件のプロジェクトに670万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は6月8日、米国の水資源から信頼性と費用効果の高い電力を生産する能力を持つ革新的な技術の開発を支援するため、6件のプロジェクトに合計670万ドルを提供すると発表した。資金を提供するのは、エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の水力技術局(Water Power Technologies Office)で、同局の主要な目標は、海洋エネルギー機器によるエネルギーの費用を低減させることである。科学・工学面の基本的課題を抱えている海洋エネルギー技術は現在、初期段階にあり、設置・運用・維持管理戦略が重要なステップとなっている。今回、アラスカ州のイギウギグ・ビレッジ・カウンシル(Igiugig Village Council)が230万ドルを受益する他、5件のプロジェクトが合計440万ドルを受益する。 Department of Energy “Energy Department Selects Six Awardees for $6.7 Million in Marine Energy Funding” (6/8/18)