カリフォルニア大学とテキサス農工大学が原爆の生誕地であるロスアラモス国立研究所の管理運営を受注

エネルギー省(Department of Energy)の国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の6月8日の発表によれば、カリフォルニア大学(University of California)システムとテキサス農工大学(Texas A&M University)システムをリーダーとするチームが、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)の管理運営契約を受注した。受注したのは、両大学システムとバテル社(Battelle)で構成されるトリアド・ナショナル・セキュリティ有限責任会社(Triad National Security, LLC)。1943年に設立されたロスアラモス国立研究所は、核技術の開発を目的として極秘裏に行われていたマンハッタン計画(Manhattan Project)のハブとして使われ、原爆の生誕地としも知られている。 The Chronicle of Higher Education “U. of California and Texas A&M Win Bid to Run Birthplace of Atom Bomb” (6/8/18)

オーク・リッジ国立研究所、新たな科学用スパコンを始動

エネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は6月8日、世界で最もパワフルかつスマートな科学スパコン「サミット(Summit)」を公表した。ピーク時の性能は200ペタフロップで、現在米国内で1位となっているスパコンの「タイタン(Titan)」より8倍パワフルである。サミットは、エネルギー、先端マテリアル、人工知能といった分野の研究に前代未聞のコンピューティング能力を提供する。今年は、一部の選出プロジェクトにサミットが開放され、2019年にはエネルギー省の「理論と実験における革新的かつ新規のコンピュテーショナル・インパクト(Innovative and Novel Computational Impact on Theory and Experiment: INCITE)プログラム」を通じて選出された広範な研究チームがサミットを利用できるようになる。 Department of Energy “Oak Ridge National Laboratory Launches America’s New Top Supercomputer for Science” (6/8/18)

エネルギー省、電力グリッドの対応力強化を目的とした投資計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity)は6月8日、より柔軟かつ順応的で、ひいては国内の電力グリッドの対応力強化につながるような、大型電力変圧器(large power transformer: LPT)の革新的設計を奨励することを目的として、750万ドルの資金提供公募(funding opportunity announcement: FOA)を発表した。このFOAの下、電力局の「変圧器対応及び先端コンポーネント(Transformer Resilience and Advanced Components: TRAC)プログラム」は、故障が起きた際により容易に共有及び置換でき、かつサイバー及び物理的な安全保障の強化につながる変圧器の研究開発案を模索する。 Department of Energy “Department of Energy Announces Investment to Strengthen the Resilience of the Nation’s Power Grid” (6/8/18)

「エネルギー省の基礎研究が現代技術の鍵である」との報告

エネルギー省(Department of Energy)の科学局(Office of Science)は、基礎エネルギー科学諮問委員会(Basic Energy Sciences Advisory Committee: BESAC)」による報告書「基礎研究における驚くべき投資リターン(A Remarkable Return on Investment in Fundamental Research)」を公表した。報告書は、物理学、マテリアル科学、化学の分野でエネルギー省の支援を受けた基礎研究と、情報及びその他の分野における現在の技術の間のつながり調査したもので、「エネルギー省の支援を受けた基礎研究及び科学施設は、過去40年間にわたり、現在の様々な技術の発展で重要な役割を果たしてきた」と結論付けている。例えば、エネルギー省の支援を受けて行われた多層半導体研究は、効率的な太陽電池につながっただけでなく、現在のLED電球の開発にもつながった。 Department of Energy “Report: DOE Basic Research Key to Modern Technologies” (6/12/18)

国務省、2018年米国科学特使を発表

国務省(Department of State)は、2018年6月から米国科学大使(U.S. Science Envoy)となる5名の高名な科学者を発表した。発表されたのは、チャールズ・フランク・ボールデン少将(Maj. Gen. Charles Frank Bolden Jr.)、ロバート・ランガ-博士(Dr. Robert S. Langer)、マイケル・オスターホルム博士(Dr. Michael Osterholm)、レベッカ・リチャーズ-コータム博士(Dr. Rebecca Richards-Kortum)、ジェームズ・シャウワー博士(Dr. James Schauer)の5名である。これらの科学者は、他国と米国の間の関係強化やパートナーシップ構築、協力関係の向上を目的として、市民及び政府レベルで国際的な関与をしていく。 Department of State “Announcement of 2018 U.S. Science Envoys” (6/8/18)

学術機関がセクシャル・ハラスメントを防止するには、法規の順守にとどまらず、文化の変化を推進する必要あり

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「女性へのセクシャル・ハラスメント:科学・工学・医学分野における環境、文化、結末(Sexual Harassment of Women: Climate, Culture, and Consequences in Academic Sciences, Engineering, and Medicine)」と題する報告書を発表した。報告書は、セクシャル・ハラスメント(以下、セクハラ)を防止し、効果的な対応をするためには、高等教育機関における文化と環境の体系的な変化が必要であると主張している。そして、現行の政策や手順、手法は、法規の形式的順守と損害賠償の回避に重点を置いており、これらはセクハラの大幅な削減にはつながっていないと指摘している。報告書はまた、連邦議会及び州議会に、セクハラ防止に関する様々な行動を検討するよう要請しており、その中には和解合意における守秘義務の禁止、所属機関だけでなく、加害者を直接提訴できるようにすることが含まれる。 National Academies “To Prevent Sexual Harassment, Academic Institutions Should Go Beyond Legal Compliance to Promote a Change in Culture; Current Approaches Have Not Led to Decline in Harassment” (6/12/18)

マイクロソフト社、データ・センターを海中に沈める

マイクロソフト社(Microsoft)の発表によれば、同社は6月1日に、スコットランド近くの北部諸島の海底に実験的なデータ・センターを沈め、同センターは現在、コンピュータ業務(詳細不明)を実行中であるという。この海底データ・センターは、エネルギー効率のより優れたデータ・センターを研究する同社の「プロジェクト・ナティック(Project Natick)」イニシアチブの一部である。同イニシアチブは2015年にスタートしたもので、マイクロソフト社は当時、小型のデータ・センターをセントラル・カリフォルニア海岸沖に沈め、105日間稼働させた。今回は同プロジェクトの第二弾となる。マイクロソフト社やフェイスブック社(Facebook)など膨大なデータ・センターを運用する企業は、施設の冷却に膨大な資金と努力を注ぐ傾向がある。 Fortune “Microsoft Just Dumped a Data Center Into the Oce” (6/6/18)

バーモント州、移住者に最高1万ドルを提供へ

バーモント州政府は、州内に移住してくる米国市民に最高1万ドルを支払う計画である。唯一の条件は、州外の雇用主に正規雇用されていることで、バーモント州民となり、新しい自宅でテレワークすることになる。同州の人口は少なく、2017年7月時点の居住者は、わずか62万3,657名であった。同州のフィル・スコット知事(Phil Scott)が5月30日に署名して法制化されたこの新しいイニシアチブの狙いは、若いテレワーク労働者によって州人口を増やすことである。資金は2019年1月1日より先着順でグラントとして支給される。2019年の予算として12万5,000ドルが用意されている。バーモント州では、潜在的な居住者を州内に引き付けるその他の方法も検討している。 CNN “Vermont will pay you up to $10,000 to move there” (6/4/18)

グーグル社、国防総省とのドローン用人工知能契約を更新せず

グーグル社(Google)は、現在、国防総省(Department of Defense)との間で進められているドローン・プログラムについて、従業員から大規模な抗議を受けた後、2019年3月に現行契約が終了した後は更新しないことを決定した。関係者によれば、グーグル社のクラウド・ビジネスのトップであるダイアン・グリーン氏(Diane Greene)が6月1日にスタッフに本件を発表した。このプログラムは昨年9月に国防総省との間で契約したもので、国防総省が「プロジェクト・メイベン(Project Maven)」(人工知能を使ってドローンの映像を解析する)のためにグーグル社の人工知能ツールを利用できるというものである。これは、利益幅の大きいクラウド・サービスを政府へ販売するというビジネスに参入するためのグリーン氏の戦略の一つであったが、歴史的に軍事的業務を避けてきたグーグル社内で大きな議論と反発を招いていた。 Bloomberg “Google Won’t Renew Pentagon AI Drone Deal After Staff Backlash” (6/1/18)

ニューヨーク州知事、州内の労働力ニーズへの支援を目的として300万ドルの投資を発表

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(Andrew M. Cuomo)は5月29日、ニューヨーク州立大学(State University of New York: SUNY)と州労働省(State Department of Labor)がニューヨーク州の業界と組み、州内の労働力ニーズに直接対応する登録見習いプログラムの開発で協力するため、300万ドルを投資すると発表した。知事による本プログラムは、今後4~6年間に先端製造及び医療ケア部門で最高2,000人の新しい見習い予備軍及び登録見習いを創出するために資金を拠出する。このプログラムの一環として、SUNYは、州及び地域ベースの業界円卓会議に雇用主を招き、登録見習いの拡大を図る。これらのグループはまた、登録見習いプログラムを通じて充填される具体的な労働力ニーズ及びスキルのギャップを特定する支援を行う。 New York State “Governor Cuomo Announces $3 Million to Support New York State’s Workforce Needs” (5/29/18)