Category:その他
AI指導力強化へタスクフォース設立 SCSPとエヌビディア社が協力
シンクタンクの特別競争研究プロジェクト(Special Competitive Studies Project: SCSP)は10月27日、エヌビディア社(NVIDIA)と協力して「人工知能(AI)と未来の働き方に関するタスクフォース(Task Force on AI and the Future of Work)」を設置し、国のAI指導力強化を目指すと発表した。同タスクフォースは2026年初頭の設立を予定しており、エヌビディア社創設者のジェンセン・ファンCEO(Jensen Huang)とSCSPのエリック・シュミット議長(Eric Schmidt)が主導する。エヌビディア社のアクセラレーテッド・コンピューティング(特殊なハードウェアを使用し、作業を大幅に高速化するもの)に関する技術的専門知識とSCSPの戦略的政策ビジョンを駆使し、国の競争力強化に貢献するのが目的で、まずは2026年5月に開催されるSCSPのAIエキスポで中間報告書を、10月に最終報告書を提出する予定である。共に人材投資の重要性を強調しており、官民が協力してイノベーションを推進していくという。同タスクフォースのメンバーは産業界、学術界、政府機関から選出される予定で、詳細が決定次第、後日発表される。 SCSP “SCSP and NVIDIA Launch “Task Force on AI and the Future of Work” to Strengthen America’s AI Leadership” (10/27/25) https://www.scsp.ai/2025/10/scsp-and-nvidia-launch-task-force-on-ai-and-the-future-of-work/
2024年のバイオ燃料増設、鈍化
エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は10月27日、2024年のバイオ燃料生産能力の増加率が前年比3%に留まり、成長が大幅に鈍化したと発表した。モンロー・エナジー社(Monroe Energy)やシェブロン社(Chevron)などの4施設が閉鎖したことに加え、再生可能ディーゼルとその他バイオ燃料が約3億9,100万ガロンのみの増加となり、22~23年の3分の1以下に縮小したことによる。増設はカリフォルニア州のフィリップス66社(Phillips 66)ロデオ製油所のバイオ燃料生産への全面転換とリニューアブル・フューエルズ社(Renewable Fuels)ベーカーズフィールド新工場の2件のみとなった。バイオ燃料クレジット下落と石油精製マージンの回復が投資意欲を冷やし、今後の増設計画も減速傾向にある一方で、持続可能航空燃料(Sustainable Aviation Fuel: SAF)への転換は進んだ。バイオディーゼルは採算悪化で8工場閉鎖により約1億ガロン減少した一方、燃料用エタノールは国内需要横ばいの中で輸出が伸びている。 EIA “U.S. biofuels production capacity growth slowed in 2024” (10/27/25) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=66484
冬の停電回避へ、エネルギー省が緊急命令
エネルギー省(Department of Energy)は10月24日、冬の電力不足リスクに備え、東部13州と首都ワシントンを管轄するPJM系統(PJM Interconnection)に対し、特定の発電所稼働を許可する緊急命令を発出したと発表した。メリーランド州にあるタレン・エナジー社(Talen Energy Corporation)が所有するワグナー発電所(Wagner Generating Station)の 4号機を、電力需要の逼迫が見込まれる期間に稼働させるもので、クリス・ライトエネルギー長官(Chris Wright)は、この措置により6,500万人の国民が冬の停電を回避できると説明した。PJMは以前から発電所の閉鎖と電力需要の増加ペースが合わず、電力の安定供給に対する懸念が高まっていたことから、PJMのマヌ・アスタナ社長兼CEO(Manu Asthana)も、電力不足の懸念が深刻化していると証言していた。この緊急命令は10月26日から2025年12月31日まで有効で、トランプ政権は天候に左右されない信頼性の高い電力供給にコミットすると強調している。 Department of Energy “Energy Secretary Strengthens Mid-Atlantic Grid Reliability Heading into Winter Months” (10/24/25) https://www.energy.gov/articles/energy-secretary-strengthens-mid-atlantic-grid-reliability-heading-winter-months
トランプ大統領、銅産業保護で環境規制を2年間緩和
大統領府は10月24日、トランプ大統領が、国家安全保障と経済の強靭性を促進するため、国内の銅製錬所に対する環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の厳格な規則を2年間緩和することを承認したと発表した。この措置により、対象施設はバイデン前政権時代に導入された排出基準の適用を免除され、それ以前の基準で操業を継続できることになった。政権は、現行規制は商業的に実現不可能な技術を要求するもので、国内に2カ所しか残っていない製錬所の閉鎖を招き、外国への依存を高めるリスクがあると指摘している。トランプ大統領は、過度な環境規制は米国の鉱物サプライチェーンと経済を損なうとし、経済力と国家安全保障を優先する現実的なアプローチを強調した。政権はこれまでにも、石炭火力発電所や鉄鉱石処理施設など、国家安全保障上重要な他分野で同様の規制緩和を実施してきた経緯がある。また、国内産業の保護に向け、銅の輸入品に対し一律50%の関税を課す措置も講じるという。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Grants Regulatory Relief from Burdensome EPA Restrictions to Promote American Copper Security” (10/24/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/10/fact-sheet-president-donald-j-trump-grants-regulatory-relief-from-burdensome-epa-restrictions-to-promote-american-copper-security/
トランプ大統領、アジア歴訪で成果強調 カンボジア・タイ和平を仲介
大統領府は10月27日、トランプ大統領がアジア各国を訪問し、最初の訪問国マレーシアで歴史的な外交・経済的成果を上げたと発表した。大統領は、カンボジアとタイの指導者と共に、両国間の軍事紛争を終結させるクアラルンプール平和協定(Kuala Lumpur Peace Accords)に署名し、和平を仲介した。また、マレーシア及びカンボジアとは、広範な品目の関税を撤廃・削減する貿易協定を締結した。さらに、タイとベトナムとは、工業製品や農産物の市場アクセス拡大を目指す相互貿易枠組み(Reciprocal trade frameworks)で合意している。加えて、マレーシア及びタイとは、サプライチェーンの多様化と国家安全保障の強化を目的とした重要鉱物取引に関する協定も締結した。特にマレーシアからは数十億ドル規模の投資を確保するなど、政権はこれら一連の成果について、「米国第一主義」政策の推進だけでなく、今回の訪問によって米国のリーダシップにもつなげたい考えを強調している。 The White House “President Trump Opens Asia Trip by Securing Landmark Wins for America” (10/27/25) https://www.whitehouse.gov/articles/2025/10/president-trump-opens-asia-trip-by-securing-landmark-wins-for-america/
トランプ大統領、FERC委員長にローラ・スエット氏を指名
トランプ大統領は、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の委員長にローラ・スエット委員(Laura Swett)を指名した。スエット氏は、FERC委員として、2025年6月2日にトランプ大統領の指名推薦を受け、10月7日に上院で承認され、委員任期は2030年6月30日までとなっている。スエット新委員長はこれまで、FERC法に関連する訴訟業務に15年に亘って携わり、発電事業者や送電網事業者、天然ガス及び液化燃料パイプライン等の代理をした経験がある。直近では、ビンソン・アンド・エルキンス法律事務所(Vinson & Elkins)に所属していた。また、かつてFERCに在籍し、当時のFERC委員長及び委員へ助言を行ったり、FERC執行局(Office of Enforcement)の主任弁護士として助言を行った。 Federal Energy Regulatory Commission “President Trump Names Laura Swett Chairman of FERC” (10/24/25) https://www.ferc.gov/news-events/news/president-trump-names-laura-swett-chairman-ferc
クリーンエネルギー技術企業の株価が回復
ノルウェーの調査企業、ライスタッド・エネルギー社(Rystad Energy)が最近発表したデータによれば、クリーンエネルギー技術に対する政治的な向かい風が吹く中、これらの技術企業の株価は回復傾向にあるという。トランプ大統領が、クリーンエネルギー技術に関する支援政策を相次いで撤廃する中、クリーンエネルギー企業は苦難に陥っているというのが一般的な見方であるが、実際の株価はその反対を示している。クリーン技術分野の株式公開企業83社に基づくグリーンエネルギー指標は今年40%上昇しており、S&P500の総合リターンを25ポイント上回っている。ただし、最近の上昇は主に、中国のCATL社や米国のブルーム・エネルギー社(Bloom Energy)等のごく少数の企業によって牽引されているもので、このトレンドは本分野の初期段階の企業や非公開企業が抱える課題を反映していないと、本件を報じたアクシオス社(Axios)は分析している。 Axios “Green stocks are rebounding, new analysis finds” (10/24/25) https://www.axios.com/2025/10/24/green-energy-stocks-rebound
商務省、米国AI輸出プログラムを実践
商務省(Department of Commerce)傘下の国際貿易局(International Trade Administration: ITA)は10月21日、米国AI輸出プログラム(American AI Exports Program)の実施を発表した。これは、トランプ大統領が7月23日に発表した、米国の人工知能(AI)技術の一体型輸出の推進に関する大統領令を受けて実施されるものである。商務省は、一体型のパッケージ(様々な業界部門を対象にした、AIハードウェア、ソフトウェア、モデル、応用のパッケージ)でAI輸出を推進するプログラムを開始し、AIにおける米国の世界的リーダーシップの進展を目指す。プログラムを通じて業界主導の一体型輸出パッケージを選出し、世界中の国と地域へ向けて推進する計画である。商務省は、本件に関心のある米企業と、信頼できる海外の購入者を結びつけるため、新たなウェブサイト(AIexports.gov)を立ち上げ、統合型の米国AI輸出チームを発足させる。 International Trade Administration “The Department of Commerce Announces American AI Exports Program Implementation” (10/21/25) https://www.trade.gov/press-release/department-commerce-announces-american-ai-exports-program-implementation
カリフォルニア州はバイオマス炭素排除によって気候目標に到達可能 CATF報告
クリーンエア・タスクフォース(Clean Air Task Force: CATF)は10月23日、「カリフォルニア州は、責任ある形でバイオマス炭素排除及び貯留(biomass carbon removal and storage: BiCRS)を拡張することで、同州の二酸化炭素排出目標をより低い費用で達成しつつ、追加の雇用やクリーンエネルギーを創出することが可能である」とする報告書を発表した。報告書は、州内の農業・林業の副産物(残滓)を長期的に炭素排出に利用する複数の方法をモデル化し、その費用・炭素排出の可能性・エネルギー生産・雇用創出を比較している。その研究結果は、カリフォルニア州の二酸化炭素排出ポートフォリオを多様化することの意義を示す。 Clean Air Task Force “Expanding responsible biomass carbon removal could help California meet climate goals more affordably and strengthen rural economies, CATF finds” (10/23/25) Expanding responsible biomass carbon removal could help California meet climate goals more affordably and strengthen rural economies, CATF finds
グーグル社、初の炭素回収貯留プロジェクト発表
グーグル社(Google)は10月23日、プロジェクト開発業者のロー・カーボン・インフラストラクチャー社(Low Carbon Infrastructure)との間で、炭素回収・貯留(carbon capture and storage: CCS)技術を備えた天然ガス火力発電所、ブロードウィング・エネルギー・センター(Broadwing Energy Center)を支援する企業間契約を締結したと発表した。この種としては業界初となる契約である。ブロードウィング発電所では、排出される二酸化炭素の約90%を回収し、恒久貯留することが計画されている。グーグル社は、同発電所で生産される電力の大半を購入する契約を結ぶことで、この新しいベースロード電源の建設と、グーグル社のデータセンターを支える地域送電網への接続を支援する。ブロードウィング発電所は2030年初頭までに商業運転開始の見込みである。 Google “Our first carbon capture and storage project” (10/23/25) https://blog.google/outreach-initiatives/sustainability/first-carbon-capture-storage-project/