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大手ITの循環型資金調達 AI投資の新常態に

Axiosは10月23日、エヌビディア社(Nvidia)、マイクロソフト社(Microsoft)、アマゾン社(Amazon)、メタ社(Meta)などの大手IT企業が人工知能(AI)新興企業に数十億ドルを投資し、その企業が投資元のチップやクラウドサービスに資金を支出する「循環型資金調達(Circular funding)」がビジネスの新常態になりつつあると報じた。需要による実態のある成長と循環型による人為的な成長との境界が曖昧になっていることについて、英金融大手のHSBCホールディングス社(HSBC Holdings)は、ウォルマート社(Walmart)が仕入先企業に投資するのと同様の事業慣行として懸念を退けた。一方で、ウェルス・エンハンスメント社(Wealth Enhancement)は、データセンター建設に多額の資本を投じながらキャッシュフローに見合わない小規模なAI新興企業が顧客の支出削減時に経営危機に陥るリスクがあると指摘した。実態のないAI投資が続けば設備投資の減速を招き、インフラの過剰構築が深刻な問題になる可能性があると懸念している。 Axios “Why the Big Tech’s “circular funding” for AI could be the new business normal” (10/23/25) https://www.axios.com/2025/10/23/ai-boom-circular-financing

企業研究開発投資が4州に集中 地域イノベーション競争力に懸念

州科学技術研究所(State Science & Technology Institute: SSTI)は10月23日、企業研究開発(Business Enterprise Research and Development: BERD)投資が、カリフォルニア、ワシントン、マサチューセッツ、テキサスの4州に集中していることを発表した。SSTIの分析によると、この4州が2023年の国内BERD投資54%を占め、10年前となる2014年の45%未満から大幅に増加したという。特にカリフォルニア州は全体の3分の1以上を占め、下位43州とワシントンDCを合わせた額を上回った。一方、24の州は過去10年間で研究開発投資を倍増させたものの、インフレを調整した実質値では9州に留まっており、多くの地域では地域のイノベーション能力を維持するのに十分な成長率に達していないことが示される結果となった。オクラホマ州が228%の実質増加率で最も高い成長を示した一方、ミズーリ州は36%の実質減少となった。SSTIは、連邦研究開発投資の伸び悩みが予想される中で、地域の技術経済開発政策の見直しが必要であると指摘している。 SSTI “Useful Stats: Business R&D continues to consolidate in top states” (10/23/25) https://ssti.org/blog/useful-stats-business-rd-continues-consolidate-top-states

SEMI、半導体キャリア向けAIプラットフォームを設立 9万件の求人を掲載

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)は10月23日、国内半導体産業のキャリア向けに、米国マイクロエレクトロニクス教育ネットワーク(National Network for Microelectronics Education: NNME)が人工知能(AI)を活用した初のキャリアプラットフォーム「チップパス(ChipPath)」を立ち上げ、90,000件以上の求人情報を掲載したと発表した。本プラットフォームは、設計から製造までサプライチェーン全体の職種を網羅しているだけでなく、履歴書作成、キャリアパス探索、トレーニングと開発、リアルタイムの求人情報提供といった機能を備えている。NNMEを運営するSEMI財団(SEMI Foundation)は今回の試みを「単なる求人掲示板ではなく、機会への橋渡し」とし、同業界への就職機会を全国民に開放すると表明した。またNNMEと同財団は2026年初頭に、雇用主向けダッシュボード(Employer Dashboard)のリリースも予定しているという。 SEMI “NNME Debuts ChipPath as the Central Gateway for U.S. Semiconductor Careers, Featuring 90,000 Live Job Openings” (10/23/25) https://www.semi.org/en/semi-press-release/nnme-debuts-chippath-as-the-central-gateway-for-us-semiconductor-careers-featuring-90000-live-job-openings

米エネルギー貯蔵市場の見通しは柔軟 ブルームバーグNEF報告

ブルームバーグNEF社(BloombergNEF)が10月20日に発表した最新予測によれば、2025年には世界で92ギガワット(GW)/247ギガワット時(GWh)以上のエネルギー貯蔵が追加される見通しで、これは前年比22.7%増となる。世界的な貿易を巡る不確実性や、米国と中国で政策上の逆風が見られる中、この予測は同社の前回予測を僅かに下回る程度である。ブルームバーグNEF社は更に、揚水式水力発電を除き、世界のエネルギー貯蔵の導入は、2026年に123GW/360GWhに達すると予測しており、これは2025年に比べて33%の増加となる。今年初めに議会共和党や大統領府が連邦エネルギー税控除と貿易政策の大幅な見直しを検討したことから、米国のクリーンエネルギー部門は大きな不確実性に直面した。しかし、トランプ大統領が「解放の日(Liberation day)」と称した当初の関税策の多くが撤回・軽減されたこと等を受け、ブルームバーグNEF社は、「米国と中国を中心に、エネルギー貯蔵の世界的な成長は今後も続く」と予測している。 Utility Dive “US energy storage market looks resilient amid global growth: BNEF” (10/21/25) https://www.utilitydive.com/news/us-energy-storage-market-looks-resilient-amid-global-growth-bnef/803368/

AIリーダー、人間の能力を超える「スーパーインテリジェンス」開発の停止を要請

人工知能(AI)のパイオニアやその他の高名な技術関係者の間で、人間の能力を超えるAIの開発の停止を求める動きが高まっている。生命未来研究所(Future of Life Institute)は今般、「スーパーインテリジェンスに関する声明(Statement on Superintelligence)」を発表した。声明は、「スーパーインテリジェンスの開発の禁止を求める。禁止は、安全かつ管理可能な形で実施できるとの広範な科学的コンセンサスを得られ、一般市民の力強い賛同が得られるまで解除されるべきでない」としている。この声明には、多様なグループから800名以上の署名が寄せられている。同研究所はまた、米国成人の4分の3がAI開発に対する厳しい規制を望んでいることを示す世論調査結果も発表した。 Axios “AI leaders push to pause superintelligence” (10/22/25) https://www.axios.com/2025/10/22/superintelligence-ai-pause-yoshua-bengio

陸軍、インド太平洋上空で気球による諜報収集の大型実験を計画

米陸軍(U.S. Army)は、インド太平洋上空で気球やソーラー・グライダーなどの高高度技術を用いた大規模実験を計画している。陸軍は、一見単純に見えるものの、敵の標的設定を困難にし、戦場の諜報を低費用で取得できるエアロスタット装備(係留気球戦力)の最適な利用法を見極めようとしている。陸軍によれば、軍は従来、1~3個の高高度気球を上空に飛ばしていたが、その手法は間違いであるとの認識に至り、数百個の気球をほぼ同時に上空に展開させる実証に取り組んでいるという。陸軍は4月初旬に、エアロスタット装備の維持・改良を目的として10社との間で契約(10年間で最大42億ドル相当)を締結している。 Axios “Army plots “mass experiment” of intel-gathering balloons in Indo-Pacific” (10/22/25) https://www.axios.com/2025/10/22/indopacom-army-isr-balloons-test

トランプ政権の大学協約、要請先大学の大半が署名を拒否

ワシントン・ポスト紙(The Washington Post)は10月20日、トランプ政権が提示した「高等教育における学術卓越性のための協定(Compact for Academic Excellence in Higher Education)」に対し、要請を受けた9つの大学のうち6校が署名を拒否したと報じた。この協定は、多様性・公平性・包摂性(DEI)方針の廃止と保守的な価値観の反映を条件に、助成優遇措置を提供するもので、マサチューセッツ工科大学(MIT)をはじめ、ブラウン大学(Brown University)、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)などが相次いで拒否を表明した。リンダ・マクマホン教育長官(Linda McMahon)らが17日の電話会議で説得を試みたが、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)を除き応じなかったという。大学側は、学問の自由と自律性の制約が、研究資金獲得における実力主義の性質に反すると主張しているが、政権は「人種や性別などに基づく違法な差別を続ける」大学に対し、連邦法を迅速に施行する姿勢を崩していない。 The Wasington Post “White House hits roadblock in effort to get top colleges to agree to deal” (10/20/25) https://www.washingtonpost.com/education/2025/10/20/trump-administration-college-compact/

空軍、将来能力司令部計画を廃止 現代化機能を既存組織に統合

ディフェンス・ニュース(DefenseNews)は10月18日、空軍(Air Force)は独立能力司令部(Independent Capabilities Command: ICC)構想を廃止し、その機能を再編成した空軍フューチャーズ(Air Force Futures)に統合すると報じた。戦闘能力の提供を加速し、意思決定の時間短縮を実現させることが目的で、ICCの機能を既存組織に統合する一方、その任務は引き継がれる。これに伴い、最高現代化責任者(Chief Modernization Officer)の職を新たに設置する。ICCが空軍再編計画に完全に組み込まれるまで、主要投資分野を支援すべく、戦略・兵力設計、能力開発・要件設定、現代化投資優先順位付けなど4つの主要分野を統括するという。前空軍長官と前参謀総長が昨年2月に発表したICC構想は、中国との潜在的紛争に備える空軍の大規模最適化計画の重要な柱だったが、ピート・ヘグセス国防長官(Pete Hegseth)が国防総省(Department of Defense)に対し、ICC設立に向けた取り組みを見直すよう指示していた。 DefenseNews “US Air Force scraps plan for new capabilities command” (10/18/25) https://www.defensenews.com/air/2025/10/17/us-air-force-scraps-plan-for-new-capabilities-command/

エネルギー省、前政権のバッテリー補助金7億ドル超を取り消し

E&Eニュース(E&ENews By Politico)は10月20日、エネルギー省(Department of Energy)がバイデン前政権時代に決定されたバッテリー及び製造業関連の補助金7億ドル以上を取り消したと報じた。対象となったのは、アセンド・エレメンツ社(Ascend Elements)やアメリカン・バッテリー・テクノロジー社(American Battery Technology Co.)などの電気自動車(EV)用バッテリー部品の国内生産工場建設など5件のプロジェクトで、同省は、目標を達成できず、経済的に採算が取れないと取り消しの理由について説明した。これに対し、民主党議員らは「違法であり、経済と雇用に損害を与える」と強く反発しており、また、ケンタッキー州やミズーリ州などの共和党支持州における主要工場の建設計画にも影響を与えるという。企業の一部は決定に異議を申し立て、代替資金でプロジェクトを継続する意向を示しているが、今回の措置は、総額200億ドルに上る削減可能性のあるリストの第一弾とみられ、今後更なる多くのプロジェクトが中止される見込みである。 E&ENews By Politico “DOE cancels more than $700M in battery, manufacturing projects” (10/20/25) https://www.eenews.net/articles/doe-cancels-more-than-700m-in-battery-manufacturing-projects/

国立研究所敷地にAI拠点 エネルギー省が提案公募

FedScoop社は10月20日、エネルギー省(Department of Energy)がテネシー州のオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)敷地内で、人工知能(AI)データセンターとエネルギー生産インフラの建設に向け、提案公募を開始したと報じた。ORNLは、特殊なコンピューティング機器、冷却設備、エネルギー供給、伝送、保管のインフラ等の関連機器や施設を備えたデータセンター施設の建設を予定しており、エネルギー省は、大規模データセンターの運営実績を持つ民間企業や、革新的なエネルギー解決策に強みを持つインフラ開発者を歓迎するとしている。提案依頼書(Request for Proposal: RFP)によると、委託企業は、研究所の土地を長期リースしたうえで、施設の設計から資金調達、建設、運営までを一貫して担う一方で、データセンターの急増に伴う電力消費や環境負荷への批判の高まりを考慮し、エネルギー消費の増大や水質汚染、地域社会への影響も検討する必要がある。 FedScoop “Energy seeks proposals for AI data centers at Oak Ridge” (10/20/25) Energy seeks proposals for AI data centers at Oak Ridge