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その他

AIで新薬開発を大幅短縮 動物実験に代わる安全性予測システム開発へ

医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は12月4日、人工知能(AI)を活用して新薬の安全性と有効性を予測するコンピューターモデルの開発プログラム「カタリスト(CATALYST)」に参加する研究チームを選定し、4年半で最大1億2,500万ドルを投資すると発表した。従来の動物実験に依存した創薬プロセスから、コンピューター上で人体への薬物の影響を予測し、開発期間の短縮とコスト削減、患者の安全性向上を目指すことが目的で、ARPA-Hは「臨床試験の前に薬物の安全性と有効性を予測できるAI対応モデルの構築により、臨床試験から除外されてきた子どもや妊婦にも対応できる」と説明している。選ばれたのは、チャールズ・スターク・ドレイパー研究所(Charles Stark Draper Laboratory)、ディープ・オリジン社(Deep Origin)、ジャクソン研究所(Jackson Laboratory)など8組織で、それぞれ肝臓、心臓、神経系への毒性予測や、妊婦を含む多様な患者層への薬物影響を評価するシステムを開発する。 ARPA-H “CATALYST program to fast-track safer medicines from lab to patients” (12/04/25) https://arpa-h.gov/news-and-events/catalyst-program-fast-track-safer-medicines-lab-patients

トランプ政権、AI推進後はロボットに注目

5カ月前に人工知能(AI)の開発加速計画を発表したトランプ政権は現在、ロボットに注目しつつある。情報筋によれば、ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)は、ロボット業界の経営者との会合を続けており、同業界を発展させることに全面的に取り組んでいるという。また、政権は来年、ロボティクスに関する大統領令の発令を検討している他、運輸省(Department of Transportation)は年内にもロボティクス作業部会の発足を発表する準備を進めているという情報もある。連邦議員の間でも、ロボット業界への関心は高まっている。こうした一連の動きは、米中間の競争においてロボティクスが来年の主要な争点として浮上しつつあることを示唆する。中国の他、日本、オーストラリア、ドイツ、シンガポールも国家ロボット計画を有している。ロボット普及の推進を巡っては、トランプ大統領の主要目標の一つである「米国製造労働者の復活」を損なう恐れがあるとの懸念がある一方、「人間とロボットは互いを強化していく」との考え方もある。 Politico “After AI push, Trump administration is now looking to robots” (12/3/25) https://www.politico.com/news/2025/12/03/trump-administration-ai-robotics-00674204

国防総省、ゴールデンドームへの取り組みが可能な1,000社以上を選定

国防総省(Department of Defense)のミサイル防衛局(Missile Defense Agency)は12月2日、「拡張可能な国土の革新的エンタープライズ多層防衛(Scalable Homeland Innovative Enterprise Layered Defense: SHIELD)」プログラムの下、ゴールデンドーム(Golden Dome)ミサイル防衛シールドプログラム及びその他のプロジェクトへの取り組みが可能な企業として、BAEシステムズ社(BAE Systems)やブーズ・アレン・ハミルトン社(Booz Allen Hamilton)など1,014社の適格企業に契約を付与すると発表した。これは、SHIELDプログラムの下で段階的に実施される契約の第一弾となる。契約は、不定期納入・不定数量(Indefinite Delivery, Indefinite Quantity: IDIQ)契約で、MDAは、「十年間で最大1,510億ドル以上になる可能性がある」としている。また、SHIELDの初期契約は、ゴールデンドーム等のプログラムに取り組む適格企業のポートフォリオ構築を目的としたもので、これらの企業は今後、業務や配備の発注を通じて、具体的な要件に関する競争に参加できるという。 Defense News “Pentagon taps more than 1,000 companies that could work on Golden Dome” (12/3/25) https://www.defensenews.com/air/2025/12/03/pentagon-taps-more-than-1000-companies-that-could-work-on-golden-dome/

NPC、許認可改革とインフラ拡充を要求 ガス・電力連携強化へ

全米石油審議会(National Petroleum Council: NPC)は12月3日、天然ガスと電力セクターの緊密連携に向け、政府に対し許認可改革とインフラ整備を求める報告書を公表した。電力需要の増加やAI発展、また地政学的変化など「劇的に変化した」現状に対し、許認可制度が追いついていないと指摘し、特に冬季電力需要のピーク時に大規模停電リスクを引き起こす可能性があるとも警告している。背景には、電力市場の短期的効率重視とガスインフラの長期的契約依存という構造的な問題があり、ガス需要に対応する供給体制構築への経済的動機が市場に不足していることにある。NPCは早急な行政対応を要請しており、クリス・ライトエネルギー長官(Chris Wright)も許認可改革の優先を認識、アラスカLNGパイプライン計画推進とも併せて、速やかに対応していく姿勢を示した。さらにNPCは、ガス・電力業界に対してもガス使用量の変化などに注視し、需要急増に対処するため既存インフラの拡充・強化を緊急に進めるよう勧告している。 National Petroleum Council “Reliable Energy: Delivering on the Promise of Gas-Electric Coordination” (12/03/25) https://gas-electric.npc.org/files/2025_Gas_Electric_Report.pdf 参照記事:Utility Dive “National Petroleum Council urges permitting reform” (12/02/25) https://www.utilitydive.com/news/national-petroleum-council-permitting-reform-wright-trump/806944/

AI・核融合重視によるエネルギー基礎研究予算削減の懸念が拡大

サイエンス誌(Science)は12月2日、エネルギー省(Department of Energy)が人工知能(AI)と核融合研究の優先により、基礎研究力の低下につながる可能性があると報じた。11月20日の同省による核融合局(Office of Fusion)とAI・量子局(Office of Artificial Intelligence and Quantum)新設を受け、基礎科学を支援する科学局(Office of Science)の役割が縮小する恐れがあるという。新部署は国内最大の物理科学研究資金の提供組織となることから、これまで大型施設を建設してきた科学局から将来的に切り離される可能性があることに加え、トランプ大統領が掲げるAI推進策「ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)」で科学と安全保障を統合するプラットフォーム構築が求められていることもあり、今回の新設は核融合研究にとって必要であるものの、人材不足が課題との指摘もある。また、同省が従来支援してきた気候変動や宇宙分野における精密なシミュレーションの研究の今後についても、懸念が広がっているという。 Science “As Energy Department prioritizes AI and fusion, basic research faces squeeze” (12/02/25) https://www.science.org/content/article/energy-department-prioritizes-ai-and-fusion-basic-research-faces-squeeze

州のAIスパコン、研究者への開放拡大へ

サイエンス誌(Science)は12月3日、ニューヨーク州などがAI研究者向けスーパーコンピューターを整備し、高価なGPUへのアクセス拡大を模索していると報じた。同州は総額5億ドルのプロジェクト「エンパイアAI(Empire AI)」で第1号機「アルファ(Alpha)」に続き、エヌビディア社(NVIDIA)の最新GPU「ブラックウェル(Blackwell)」を搭載した第2号機「ベータ(Beta)」などを順次配備し、都市型豪雨予測や前立腺がん診断モデルなど大学発AI研究を加速している。カリフォルニア州も「カルコンピュート(CalCompute)」構想を打ち出し、連邦レベルでは「クラウドバンク(CloudBank)」や国家AI研究資源構想(National AI Research Resource: NAIRR)に加え、連邦科学データをAI研究向けに統合する計画「ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)」などが進んでいる。一方で、記事は予算削減や独自イニシアチブを打ち出しにくい州の研究者が取り残される懸念があるとし、公平なAI計算資源インフラ整備構築を訴えている。 Science “To boost research, states are building their own AI-ready supercomputers” (12/03/25) https://www.science.org/content/article/boost-research-states-are-building-their-own-ai-ready-supercomputers

25年第3四半期の半導体装置売上高11%増 SEMI報告

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)は12月2日、2025年第3四半期の世界の半導体製造装置売上高が前年同期比11%増の336億6,000万ドルとなったと発表した。売上高は前期比でも2%増となり、1~9月累計は約1,000億ドルと過去最高を記録し、AI向け投資を軸に市場拡大が続いているという。特に先端ロジックやDRAMといった先端プロセス及びAIコンピューティング向けパッケージング技術への設備投資で、地域別では中国が145億6,000万ドルと市場最大で、前年同期比13%増、前期比28%増と高い伸びとなった。次いで台湾が82億1,000万ドルで前年同期比75%増と最も高い成長率となり、韓国も50億7,000万ドルで12%増と堅調であった。一方、米国は21億1,000万ドルで前年同期比52%減、欧州も5億2,000万ドルで50%減となった。SEMIは、強いAI需要が投資を押し上げているとして、次世代デジタル社会を支える基盤として、半導体需要の拡大が、今後も継続すると指摘している。 SEMI “SEMI Reports Global Semiconductor Equipment Billings Increased 11% Year-Over-Year in Q3 2025” (12/02/25) https://www.semi.org/en/semi-press-releases/semi-reports-global-semiconductor-equipment-billings-increased-11-percent-year-over-year-in-q3-2025

DIU、ブルー UAS 承認リストをDCMAへ移管

国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は12月3日、承認済み無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)リスト「ブルー小型無人機承認リスト(Blue UAS Cleared List)」を国防契約管理庁(Defense Contract Management Agency: DCMA)へ正式に移管したと発表した。ピート・ヘグセス国防長官(Pete Hegseth)の2027年末までの小型 UAS 分野優位性確保指令に沿う形で、当初期限の2026年1月1日から前倒しした。軍事利用での安全な調達拡大に向け2020年に作成された同リストは、国防権限法(National Defense Authorization Act: NDAA)に準拠したセキュリティ及び性能評価を経て、DIU が承認した信頼性の高い39の商用ドローンシステムと165の部品カタログで、これまでDIU のカリフォルニア州マウンテンビュー本部で管理されていた。今後は DCMA の新設部隊である無人システム実験コマンド(Unmanned Systems–Experimental Command: US-X)のカリフォルニア州パームデール拠点に移り、迅速な評価を続ける方針である。 DIU “DIU’s Blue UAS List To Transition to DCMA” (12/03/25) https://www.diu.mil/latest/dius-blue-uas-list-to-transition-to-dcma

国防総省、30万機超のドローン生産を業界に要請

国防総省(Department of Defense)は12月2日、業界に対し30万機以上のドローンを迅速かつ低コストで生産する能力と意欲を調査する情報提供依頼(RFI)を発表した。2026年から2年間で10億ドルの予算を投じ、「ガウントレット(Gauntlets)」と呼ぶ4段階のフェーズを通じて小型攻撃ドローンの生産を拡大する計画で、政府が主導する「ドローン優位性(Drone Dominance)」確保に向けた取り組みである。トランプ大統領は6月に大統領令「米国のドローン優位性解放(Unleashing American Drone Dominance)」に署名し、軍事・商用分野でのドローン能力向上を指示しており、初期段階では12社が3万機を1機5,000ドルで生産し、最終的には5社が15万機を1機2,300ドルで供給する目標を掲げている。これを受け、ピート・ヘグセス長官(Pete Hegseth)は戦闘員に最先端ツールを提供する決意を表明し、34万機の最先端小型無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)配備に加え、戦闘原則の変革や「今夜戦う(Fight Tonight)」哲学を強調している。 Department of War “War Department Asks Industry to Make More Than 300K Drones, Quickly, Cheaply” (12/02/25) https://www.war.gov/News/News-Stories/Article/Article/4346822/war-department-asks-industry-to-make-more-than-300k-drones-quickly-cheaply/

パデュー大学とオークリッジ研究所、国家安全保障研究でMOU締結

オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は12月3日、パデュー大学(Purdue University)と国家安全保障に関する研究協力を強化する覚書(MOU)を10月に締結したと発表した。サイバー・フィジカル・セキュリティ(Cyber-physical security、サイバー空間と現実空間を融合したセキュリティ対策)、人工知能(AI)、量子コンピューティングなどの分野で両機関が共同研究を推進し、重要インフラやシステムの保護、製造業の強化を通じた国内生産能力の向上を図る。また、インディアナ州を安全保障イノベーションの最前線に位置づけることで、学生と研究者へ新たな機会を創出し、国防における人材育成につなげるという。ORNLも「両者の強みを活かし、重要な国家課題に対応する研究を加速させる」と言明し、密接に連携して国家の利益に積極的に寄与していく姿勢を示している。 Oak Ridge National Laboratory “Purdue, ORNL sign MOU to collaborate on key national security research” (12/03/25) https://www.ornl.gov/news/purdue-ornl-sign-mou-collaborate-key-national-security-research