Day: April 30, 2026

UCサンディエゴ校、寄付1億2,500万ドルによりデータサイエンス学部を新設

HPCワイヤー(HPC Wire)は4月28日、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California San Diego)が、卒業生のタネル・ハーリジオルー氏(Taner Halıcıoğlu)から贈られた1億2,500万ドルを基に、ハーリジオルー・データ・サイエンス&コンピューティング学部(Halıcıoğlu School of Data Science and Computing)を設立したと報じた。本学部は「ハーリジオルー学部」と通称され、学際的な共同作業のハブとして機能し、医療ケアや気候科学、工学及び社会科学などの分野での画期的進展を促進する。同学部は、データ及びコンピューティングを進展させて社会の向上とより良い未来の構築に繋げ、人工知能(AI)を進展させる次世代の高度な有技能労働者を育成することをビジョンとする。 HPC Wire “UC San Diego Receives $125M from Taner Halıcıoğlu to Support Data Science School” (04/28/26) UC San Diego Receives $125M from Taner Halıcıoğlu to Support Data Science School

MITとIBM社、新たなコンピューティング研究ラボを発表 

IBM社とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は4月29日、MIT-IBMコンピューティング研究ラボ(MIT-IBM Computing Research Lab)を立ち上げ、新たな時代のコンピューティングを形成するための長期的な協力関係を更に発展させると発表した。新たなラボの研究範囲は、基盤的な人工知能(AI)研究に量子コンピューティングが加わって拡大され、従来のシステムの限界を超える新たな計算手法の実現を目指す。MIT-IBMコンピューティング研究ラボは、研究と学術が交差する点での科学的卓越の伝統の上に築かれており、2017年にMITのキャンパスに設立されたMIT-IBMワトソンAI研究所(MIT-IBM Watson AI Lab)から発展したこの新たなラボは、技術環境の変革を反映するものである。MITとIBM社は共に、AI及び量子分野での研究を先導し、双方の領域にまたがる数学的基盤を再定義することを目指す。 MIT News “The MIT-IBM Computing Research Lab launches to shape the future of AI and quantum computing”(04/28/26) https://news.mit.edu/2026/mit-ibm-computing-research-lab-launches-0429

国防総省、サイバー見習プログラムを開始 技能ベースの雇用を促進へ

国防総省(Department of Defense)の最高情報官室(Office of the Chief Information Officer: CIO)は4月27日、労働省(Department of Labor)による全国見習週間(National Apprenticeship Week)に関する式典で、サイバー登録見習プログラム(Cyber Registered Apprenticeship Program: Cyber RAP)の開始を発表した。サイバーRAPは優れた次世代サイバーセキュリティ専門家を早急に育成するための画期的なイニシアチブであり、国防総省は、「学位優先」の考え方から、技能ベースで即戦力となる労働力育成へと積極的な移行を進めている。サイバーRAPは、2026年夏から試験的に開始され、12か月間実施される予定である。その特徴として、①構造化されたキャリア経路、②業界認定の認証、③修了後の直接配属、④継続的教育、が挙げられる。 Department of Defense “Department of War Launches Cyber Apprenticeship Program to Accelerate Skills Based Hiring for a Future-Ready Workforce and Bolster National Security” (04/28/26) https://dowcio.war.gov/In-the-News/Article/4472416/department-of-war-launches-cyber-apprenticeship-program-to-accelerate-skills-ba/

FDA、リアルタイム臨床試験の実践へ向けた主要なステップを発表

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は4月28日、リアルタイム臨床試験(real-time clinical trials: RTCT)の導入へ向けた取り組みの一環として、2つの主要なステップを発表した。一つは、エンドポイント及びデータ信号をリアルタイムで当局へ報告する概念実証の臨床試験(アストラゼネカ社(AstraZeneca)とアムジェン社(Amgen)の2件)を開始したことである。もう一つは、FDAが、これらの概念実証臨床試験の開始に基づき、今夏に開始が検討されているRTCTのパイロット・プログラムについて「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表したことである。初期段階の臨床試験は、高い不透明性や限定的な被験者数、非効率的な意思決定プロセスがしばしば問題点として指摘され、医薬品開発の障害となっている。RFIは、潜在的なパイロット・プログラムの設計・実践、評価手法や成功基準について見解を求めている。 U.S. Food & Drug Administration “FDA Announces Major Steps to Implement Real-Time Clinical Trials” (04/28/26) https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-announces-major-steps-implement-real-time-clinical-trials

トランプ級戦艦、建造費170億ドル超に

アクシオス(Axios)は4月29日、トランプ級戦艦(Trump-class battleship)1号艦の建造費が170億ドルを超える見通しと報じた。昨年12月に公表された「黄金艦隊(Golden Fleet)」構想の一環で、ハンティントン・インガルス・インダストリーズ社(Huntington Ingalls Industries: HII)の大型外洋巡視船を基にした将来型フリゲート艦も含んでおり、予算関連資料によると同級戦艦3隻の総額は430億ドル超にのぼる。トランプ級戦艦はレーザー砲やレールガン(電磁砲)、極超音速兵器や核兵器を搭載するスペースを備え、乗組員は少なくとも650人で、2028年に建造を開始する予定である。建造費に関しては2社の造船事業者と協議中で、設計過程や造船所能力を踏まえ費用を精査するが、海軍は現有する艦艇の整備や維持にも課題を抱えている。原子力潜水艦のUSSボイシ(USS Boise)は約10年間係留されたのち廃艦手続きに入るなど、造船需要の増加は公営・民間造船所に追加負担をかける可能性があり、海軍は産業基盤への圧力を緩和する方策を検討している。 Axios “First Trump battleship will cost more than $17 billion” (04/29/26) https://www.axios.com/2026/04/29/navy-trump-phelan-battleship-costs

ペンシルバニア州、大気汚染削減に2億6,700万ドル投資

ペンシルバニア州のジョシュ・シャピロ州知事(Josh Shapiro)は4月28日、州内31の製造業プロジェクトに対し2億6,700万ドル以上を投資し、温室効果ガス排出削減、エネルギーコスト削減、雇用創出を推進すると発表した。これらのプロジェクト実施により、初年度年間310万ドル以上のエネルギーコスト削減と、130万トン以上の二酸化炭素相当量の削減を見込んでおり、これは年間約32万台の車両排除や約1億5,500万ガロンのガソリンによる排出削減、また約1億1,700万個分のごみリサイクル量に相当するという。州知事はまた、国内外の経済混乱によりエネルギーコストが上昇し続ける中、州政権が州内企業のエネルギー料金削減、雇用創出、有害な大気汚染削減を支援していると強調した。州政権は、同プログラムを通じて、企業による効率的な事業運営が可能になるとし、クリーンエネルギー分野の雇用創出と経済強化につなげる方針である。 PAcast “Shapiro Administration Invests More Than $267 Million to Reduce Air Pollution, Cut Energy Costs, Create Jobs, and Combat Greenhouse Gas Emissions in Communities Across Pennsylvania” (04/28/26) https://pacast.com/m?p=29362

世界シリコンウエハー出荷量、第1四半期は13.1%増 AI需要がけん引

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute: SEMI)は4月29日、2026年第1四半期の世界シリコンウェハー出荷量が前年同期比13.1%増の32億7,500万平方インチに達したと発表した。昨年10〜12月の34億3,700万平方インチからは4.7%減となったが、これについては季節変動によるものとした。SEMI シリコン製造業者グループ(Silicon Manufacturers Group: SMG)の調査によると、人工知能(AI)向けデータセンター需要が好調で、先端ロジック半導体やメモリ、電源管理デバイスへの需要も広まった。また、産業用半導体分野の環境改善に伴い、ウェハー在庫も吸収され、より広範な回復が進んでいるという。一方で、第1四半期におけるスマートフォンとPC出荷台数の低迷については、AI向け高帯域幅メモリ(High Bandwidth Memory: HBM)の需要急増による優先的配分によりメモリ供給が逼迫し、弱含みとなった可能性を示唆している。 SEMI “SEMI Reports Worldwide Silicon Wafer Shipments Increase 13% Year-on-Year in Q1 2026” (04/29/26) https://www.semi.org/en/semi-press-release/semi-reports-worldwide-silicon-wafer-shipments-increase-13-percent-year-on-year-in-q1-2026

米国アカデミー、合成細胞の研究開発で新枠組み 安全性と社会的配慮を両立へ

米国科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: NASEM)は4月、合成細胞に関連するバイオセーフティ、及びバイオセキュリティの課題を検討し、勧告を行うための特別委員会を設置すると発表した。合成細胞の環境的・安全性上の課題評価とリスク軽減に関する現在の知見把握と実践の評価や、関連する課題のギャップとニーズの把握を目的としており、これら評価に基づいた、国家安全保障会議(National Security Council)や科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy)をはじめとする連邦政府機関による公衆安全確保に向けた政策形成への活用も想定している。合成細胞は医療、環境管理、農業、製造分野などでの応用が期待される一方、新たな組み合わせや設計によっては、既存の化学・微生物システムとは異なる形で課題が生じる可能性があるため、適切な監督の在り方が問われている。 NASEM “Supporting Responsible Innovation of Synthetic Cells: Biosafety, Biosecurity, and Environmental Considerations 2026” (04/XX/26) https://www.nationalacademies.org/read/29325/chapter/1#ix

DARPA、革新的材料技術を募集 外部通信に依存しないロボット開発向け

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は4月27日、外部通信に依存しないロボット開発に向けた革新的材料技術の提案募集(Request for Information: RFI)を発表した。中央集約型プロセッサーから脱却し「物理的知能」という新しいアプローチを用いて、感知、計算、作動を材料や部品自体に直接組み込み、リアルタイムかつ自律的に対応できるロボットシステム実現を目指す。対象となるのは、感知と作動の統合、及び動的・適応型閉ループ演算の2分野で、これまでの人間との共存を考慮した従来のロボット開発とは異なる、防衛・国家安全保障上の複雑で予測困難な環境での運用を想定しており、任務ニーズに合わせ最適化したシステム設計を重視している。提案の応募期限は5月27日午後2時(米国東部時間)で、選定された応募者には今年夏に開催されるワークショップで、同局プログラムマネージャーとの直接協議が予定されている。 DARPA “Rethinking robotics with physical intelligence” (04/27/26) https://www.darpa.mil/news/2026/rethinking-robotics

ARPA-E、先進炉向け超ウラン燃料開発に5,000万ドル拠出

エネルギー高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency–Energy: ARPA-E)は4月28日、使用済み核燃料を含む国内戦略物資から回収した材料を用いた先進炉向けの超ウラン(Transuranic: TRU)燃料開発に向け、最大5,000万ドルの資金を拠出すると発表した。マンハッタン計画に貢献した化学者にちなんで名付けられた「第4世代原子炉向け高性能・再利用放射性核種(High Performance Optimized Recycled Nuclear Isotopes for Gen IV Reactors: HORNIG)」技術開発プログラムを通じ、TRUを用いた新燃料の設計、製造、試験、認証を支援する。政府が推進する核燃料の国内供給網強化、先進炉の配備加速、効率的な燃料・廃棄物管理計画の一端で、コスト改善に加え、数十年かかっていた認証期間を7年未満に短縮する。ARPA-Eはこの取り組みを通じて、燃料供給網強化にもつなげ、国内における先進炉展開も後押ししていく。詳細は、同局ウェブサイトにて公開している。 ARPA-E “Department of Energy Announces $50 Million to Accelerate the Development of Transuranic Fuels for Advanced Reactors” (04/28/26) https://arpa-e.energy.gov/news-and-events/news-and-insights/department-energy-announces-50-million-accelerate-development-transuranic-fuels-advanced-reactors