Day: April 6, 2026

世界ベンチャー投資額が四半期で3,000億ドルに到達 AIブームが牽引

クランチベース・ニュース(Crunchbase News)は4月1日、2026年第1四半期のベンチャー投資額が世界で3,000億ドルに達し、過去最高を記録したと発表した。主に人工知能(AI)分野への投資が急増し、同分野だけで全体の80%にあたる2,420億ドルを占めた。特にオープンAI社(OpenAI)の1,220億ドルをはじめ、アンスロピック社(Anthropic)、エックスAI社(xAI)、ウェイモ社(Waymo)といった主要企業への大型調達が全体の65%を主導した。地域別では、米国企業が全体の83%となる2,500億ドルを調達し、依然として圧倒的なシェアを維持し、投資段階別ではレイトステージ(後期)への資金集中が顕著で、前年同期比で205%増の2,466億ドルとなった。一方で、アーリーステージ(初期)やシード(ごく初期の段階)資金もそれぞれ41%増、31%増と底堅い成長を見せた。米国ではIPO市場が停滞したものの、スタートアップのM&Aは活発に推移した。また、巨額投資により成長した企業の株式上場が相次ぐとの見方が強まっている。 Crunchbase news “Q1 2026 Shatters Venture Funding Records As AI Boom Pushes Startup Investment To $300B ” (04/01/26) https://news.crunchbase.com/venture/record-breaking-funding-ai-global-q1-2026/

トランプ大統領、1.5兆ドルの国防予算案を提出

ディフェンスニュース(DefenseNews)は4月3日、戦後最大規模となる1.5兆ドルの来年度国防予算案をトランプ大統領が発表したと報じた。この予算には、政権の看板政策である1,850億ドルのミサイル防衛網「ゴールデン・ドーム(Golden Dome)」の構築費や、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)製F-35戦闘機の調達に加え、ゼネラル・ダイナミクス社(General Dynamics)及びハンティントン・インガルス・インダストリーズ社(Huntington Ingalls Industries)が製造するバージニア級潜水艦建造など、海軍戦力強化への対応が盛り込まれた。昨年の総額1兆ドルを大幅に上回る規模で、中国によるインド太平洋地域での脅威に対抗する狙いがあることに加え、イスラエル、イラン、ウクライナでの紛争により枯渇する兵器備蓄の再構築も急務となっている。詳細については4月21日に発表される予定で、今後、連邦議会で審議されることになる。 DefenseNews “Golden Dome, ships and missiles top Trump’s $1.5 trillion defense wish list” (04/03/26) https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2026/04/02/golden-dome-ships-and-missiles-top-trumps-15-trillion-defense-wish-list/

テキサス州、先端原子力発電プロジェクト助成を開始

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は4月2日、テキサス州が次世代原子力発電の導入加速に向け、総額3.5億ドルの助成プログラムを開始したと報じた。データセンターなどの電力需要の急増を受け、電力供給力を早急に強化する次世代原子炉の建設やサプライチェーン構築を支援するとし、同州先端原子力エネルギー局(Texas Advanced Nuclear Energy Office: TANEO)が公募を開始した。下院法第14号に基づく2つの資金交付制度で、建設許可申請などの費用を補填する「先進原子力建設償還プログラム(Advanced Nuclear Construction Reimbursement Program)」では、建設許可申請審査や長納期部品の調達・開発、製造・試験に関わる費用を、設計や技術開発を支援する「プロジェクト設計及びサプライチェーン償還プログラム(Project Design and Supply Chain Reimbursement Program)」では技術開発や立地計画、燃料製造・加工なども含む幅広い活動に関する費用をそれぞれ払い戻しの対象とする。申請期限は5月14日で、採択先は7月に決定する。 Utility Dive “Texas opens $350M advanced nuclear grant program” (04/02/26) https://www.utilitydive.com/news/texas-opens-350m-advanced-nuclear-grant-program/816442/

データセンター建設、地域住民は「生活の質」への影響を懸念

アクシオス(Axios)は4月3日、データセンター建設への反対理由について、世論は電力価格の上昇よりも地域社会への影響を懸念していると報じた。ハーバード大学(Harvard University)とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)が共同実施した調査によると、データセンターを地域に誘致することへの支持は40%、反対は32%であることがわかった。また、回答者の約3分の2が電力料金の上昇を懸念している一方で、雇用や経済成長など、地域社会の「生活の質」への悪影響を懸念する声は、電力価格への懸念に比べて2倍であることが判明したという。現在、多くの州でデータセンターによる電気料金引き上げを回避するための対策が議論されているが、電力価格の押し上げには老朽化した送電網や煩雑な許認可手続き、ハリケーンや山火事など自然災害などの脅威によるインフラ整備コストなど複数の要因が絡んでおり、専門家らは、地域社会の懸念に配慮した計画立案が今後、重要になると指摘している。 Axios “Exclusive: Electricity rates aren’t top concern about data centers, poll shows” (04/03/26) https://www.axios.com/2026/04/03/data-centers-concerns-ai-electricity-harvard-mit

カリフォルニア州、AI規制を主導

アクシオス(Axios)は4月3日、カリフォルニア州が人工知能(AI)規制において全米の試験場としての役割を担っていると伝えた。記事は、ギャビン・ニューサム州知事(Gavin Newsom)が州政府のAI調達基準を強化する行政命令に署名し、企業に倫理的なガイドラインの遵守を求めたことに加え、州議会でも未成年者保護強化に向けた法案が提出されたことを紹介したうえで、州レベルで先制的なルール作りを加速させていることから、米国のAI企業はカリフォルニア州規則を事実上の国家基準として扱う可能性が高くなると伝えている。対するトランプ政権は州の規制緩和を推進し、全国的な基準の策定を目指しているが、専門家らはグーグル社(Google)やオープンAI社(OpenAI)やアンソロピック社(Anthropic)といった巨大テクノロジー企業を抱える同州の動向による影響は避けられないとの見方を示した。さらに記事は、大手企業が州内での事業継続を最優先としつつも、安全団体と連携し、規制の枠組み作りにも深く関与していることにも触れている。 Axios “California cements its role as the national testing ground for AI rules” (04/03/26) https://www.axios.com/2026/04/03/california-national-testing-ground-ai-rules

GAO、神経インプラントや汎用ロボットなど社会変革技術を特定

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は4月2日、今後10年で社会に大きな変革をもたらす可能性がある新技術に関する報告書を発表した。脳とコンピュータを直接つなぐ「神経インプラント」や、適応能力を持つ「汎用ロボット」、宇宙空間のゴミを除去する「軌道デブリ除去技術」など3分野の技術で、その課題について論じている。ハンズフリーでのコンピューター操作などを可能にする神経インプラントについては、プライバシー保護や医療用と能力拡張用の境界線が重要な議論になるとし、汎用ロボットは、社会への影響を考慮したリスク管理や監督メカニズムの構築が必要と指摘した。また軌道デブリ除去技術に関しては、衛星インフラを維持する一方で、国際的な宇宙条約(Outer Space Treaty)との整合性という課題があるという。これらを踏まえ、倫理基準の策定やプライバシー保護、ロボットの監視・制御メカニズムの整備、法的課題の解決に向けた分析の開始など、政策立案者が検討すべき複数の政策上の論点を提示している。 GAO “On the Horizon: Three Science and Technology Trends That Could Affect Society” (04/02/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-108079

ARPA-H、マイクロプラスチックによる人体への影響解明へ

医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は4月2日、人体に蓄積するマイクロプラスチックの影響を解明し、除去技術を開発する総額1億4,400万ドルの新プログラム「マイクロプラスチックの体系的標的化(Systematic Targeting Of MicroPlastics: STOMP)」を開始すると発表した。人体への蓄積が健康被害を引き起こす懸念があるものの、現状では正確な測定やリスク評価の手法が確立されていないことから、生体内のマイクロプラスチックを正確に測定する手法を開発する。まずは材料ごとの有害性をランク付けしてリスクを可視化するとし、疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)が測定手法の妥当性を検証し、科学的な信頼性を確保する。また、これを基に特定された有害なプラスチックを体外へ除去する技術の開発も行い、将来的には検査や治療を低コストで一般提供することを狙っている。応募に関しては分野横断的なチーム編成を推奨しており、詳細は公式ページに掲載している。 ARPA-H “ARPA-H launches groundbreaking program to combat toxic microplastics” (04/02/26) https://arpa-h.gov/news-and-events/arpa-h-launches-groundbreaking-program-combat-toxic-microplastics-body

米国、医薬品関税を100%へ 日本は15%

大統領府は4月2日、特許取得済み医薬品とその原材料に対して最大100%の関税を課すと発表した。医薬品の輸入依存による安全保障上の脅威から、国内製造基盤を自給自足可能な体制へと転換するため、1962年通商拡大法(Trade Expansion Act of 1962)第232条に基づき、供給網を強化する。発効期日は、大手を120日後、中小企業は180日後と定めた。ただし、厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)との最恵国待遇(Most Favored Nation: MFN)価格協定及び商務省(Department of Commerce)との国内製造回帰協定に応じる企業は、関税が免除される。また、欧州連合(EU)や日本など通商協定を結ぶ国々には15%の関税を適用する。ジェネリック医薬品や希少疾患治療薬は現時点で対象外とし、1年後に再評価するとした。政府は、既に総額4,000億ドル規模の国内投資が予定されているとし、今後、医療関連物資やロボット産業でも同様の調査を推進して、製造拠点の国内回帰を加速させると説明している。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Bolsters National Security and Strengthens U.S. Supply Chains by Imposing Tariffs on Patented Pharmaceutical Products” (04/02/26) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/04/fact-sheet-president-donald-j-trump-bolsters-national-security-and-strengthens-u-s-supply-chains-by-imposing-tariffs-on-patented-pharmaceutical-products/

米国政府、鉄鋼・アルミ・銅の関税を強化

大統領府は4月6日、鉄鋼・アルミ・銅製品の輸入に対し、関税措置を強化すると発表した。重要製造産業の基盤強化に向け、戦略的金属とその派生品に対する関税を新たに設定し、安価な外国製品の国内普及を抑制する。これに伴い、対象金属を主原料とする鋼コイルやアルミニウム版などの製品に50%、派生製品に25%の関税を課すほか、産業・送電網機器などには2027年まで15%の関税を適用する。一方で、国産金属を100%使用した製品には10%の優遇措置を講じる。なお、含有量が15%以下の製品は、通商拡大法第232条措置に基づき、関税の対象外とした。トランプ政権は国内産業の保護と雇用創出に注力しており、ウェストバージニア州、アーカンソー州、サウスカロライナ州などでは精錬所が相次いで稼働予定で、今後2年間以内に計400万トン超を生産する見込みとなっている。また、一連の政策支援により、世界第3位の鉄鋼生産国へ浮上した実績を強調しており、今後も関税を通じた経済的な自立と安全保障を確保するとしている。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Strengthens Tariffs on Steel, Aluminum, and Copper Imports” (04/02/26) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/04/fact-sheet-president-donald-j-trump-strengthens-tariffs-on-steel-aluminum-and-copper-imports/