米国シェール業界、キャッシュ・フローがプラスに転換​

ノルウェーのエネルギー研究及びコンサルティング会社、リスタッド・エネルギー社(Rystad Energy)の報告によれば、2019年第2四半期に、米国シェール事業者は事業によるキャッシュ・フローが初めて黒字となり、大きな転機となった。同社は、米国のシェールガス企業40社を対象に、事業活動によるキャッシュフローに焦点を当てながら財務状況を調査した。これらのキャッシュは、事業の拡大、債務の削減、株主へのリターンとして利用できるものである。調査によれば、2019年第2四半期に、事業者の35%が、資本支出(CAPEX)後の事業キャッシュフローで、累計1億1,000万ドルの黒字を記録した。また、多くの事業者が第2四半期にプラスの売上を達成したという。​ ​ Rystad Energy “US shale industry turns cash flow positive” (8/21/19) ​

ウェイモ・オープン・データセット:自動運転データを研究者と共有へ​

ウェイモ社(Waymo)は25都市で合計1,000マイルの自動運転を行っており、この実世界での多様かつ豊富な経験は、同社のエンジニアや研究者が自動運転技術や革新的なモデル及びアルゴリズムを開発する一助となっている。そのウェイモ社は8月21日、ウェイモ・オープン・データセット(Waymo Open Dataset)を発表した。研究者は、同社の自動運転における高品質の多面的なセンサー・データセットを無料で利用できる。同社は、本データセットの公開は、サイズと範囲、豊富さ、多様性の全てにおいて最大規模と考えている。​ ​ Medium “Waymo Open Dataset: Sharing our self-driving data for research” (8/21/19) ​

DARPA、次世代小型原子時計へ向け進展​

現在のコミュニケーション、ナビゲーション、金融取引、分散型クラウド、防衛機能の多くは、原子時計の正確な時間計測に依存している。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は過去数十年に亘り、原子時計技術の進展と小型化に大型投資をしており、チップ・サイズの原子時計(chip-scale atomic clock: CSAC)を創出した。CSACは現在、商用化されており、そのサイズ/重量/電力に対してこれまでにない安定した時間計測を提供している。しかし、これら第一世代のCSACには根本的な限界がある。DARPAの「安定強化された原子時計(Atomic Clock with Enhanced Stability: ACES)」プログラムは、既存のものに比べて主要な性能が1000倍となる次世代のバッテリー型CSACの開発に取り組んでいる。ACESプログラムの下、3つのチームがこれまでに初期の進展を実証している。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Making Progress on Miniaturized Atomic Clocks for Future PNT Applications” (8/20/19) ​

IBM社、オープンパワー財団をリナックス財団に吸収

IBM社はパワー・シリーズ(Power Series)チップを製造しており、チップのより広範な普及を奨励するため、技術の一部をオープンソース化していた。オープンソース化された部分はオープンパワー財団(OpenPower Foundation)が管轄してきたが、同社は8月20日、この財団をリナックス財団(Linux Foundation)の傘下に移し、さらにその他の技術的な基盤をオープンソース化すると発表した。これにより、デベロッパーやエンジニアがこの技術をベースに構築することを容易にするのが目的である。恐らく最も重要な点として、IBM社は、パワーの命令セット(Instruction Set Architecture: ISA)をオープンソース化する。​ ​ Tech Crunch “IBM is moving OpenPower Foundation to The Linux Foundation” (8/20/19) ​

米宇宙司令部、8月29日に始動

ペンス副大統領と統合参謀本部議長(Joint Chiefs of Staff Chairman)のジョセフ・ダンフォード大将(Gen. Joseph Dunford)は8月20日、「米宇宙司令部(U.S. Space Command)は8月29日から運用を開始する」と述べた。宇宙司令部は、2009年に発足したアフリカ司令部(Africa Command)後、初の戦闘司令部新設となるが、米国の5軍と同等の組織レベルではない。発表は、国家宇宙協議会(National Space Council)の会合で行われたもので、宇宙司令部は、ミサイル警告、衛星運用、宇宙制御、宇宙支援を網羅する87部門を受け継ぎ、軍レベルの宇宙部隊(Space Force)構築に向けた暫定的ステップとして位置づけられている。なお、宇宙部隊の発足には議会の承認が必要である。​ ​ UPI “U.S. Space Command to start Aug. 29, officials say” (8/20/19) ​

米経済団体大手、「もはや、株主の利益を最大限にすることが企業の主目標となるべきではない」と発表​

米国の最大手企業の経営者で構成される経済団体、ビジネス・ラウンドテーブル(Business Roundtable)は8月19日、「企業は、株主の利益を最大限にすることを何よりも優先する」というアイデアを捨てた。これは、長年にわたり、「資本主義のリターンを強化する」一方で、「不平等やその他の社会的問題を悪化させている根源」として批判されてきた考え方である。「企業の目的」についてビジネス・ラウンドテーブルが発表した声明では、「企業のリーダーは、株主、顧客、従業員、サプライヤー、地域社会のニーズのバランスを取ることにコミットすべきである」としている。 Washington Post “Group of top CEOs says maximizing shareholder profits no longer can be the primary goal of corporations” (8/19/19) ​

電気自動車に関する誤解を解くことが同自動車の売上につながる鍵

今後数年間で、米国市場にはほぼ100種の新たな電気自動車(EV)モデルが投入されると予測されている。しかし、コックス・オートモーティブ社(Cox Automotive)が発表した「モビリティの進化:電気自動車普及への道に関する調査(Evolution of Mobility: The Path to Electric Vehicle Adoption Study)」によれば、自動車ディーラーと自動車メーカーが協力し、EVが直面する一般的な誤解を解かなければ、広範な普及は遅れる可能性がある。同社は2,503人の消費者(EV所有者、EVの購入を検討する者、EVの購入を検討していない者)及び308件のフランチャイズ・ディーラーを対象に調査を行った。調査の目的は、消費者とディーラーが抱えるEVの問題とEVへの期待の間の溝を探ることである。それによれば、アンケート回答者の80%前後が、「EVの初期費用は、内燃エンジン自動車よりも多少もしくははるかに高い」と認識しているが、実際にはEVとガソリン車の価格差は多くの人が考えているよりも縮まっている。また、消費者は、EVのバッテリーの寿命と交換費用にも懸念を示している。こうした懸念に対応するため、連邦政府は、バッテリーの寿命に最低限の保証を義務付けている。そして、業界が直面しているより大きな課題として、公共及びプライベートな充電インフラの十分な整備が挙げられている。​ ​ Cox Automotive “Overcoming Electric Vehicle Misconceptions is Crucial to Converting Consideration to Sales” (8/19/19) ​

テスラ社、ソーラー・レンタル・プログラムを開始

テスラ社(Tesla)は、低迷する同社の再生可能エネルギー・ビジネスを復活させる一つの方策として、ソーラー・パワーのレンタル事業を開始した。同社はかつては、子会社のソーラーシティ(SolarCity)を通じて全米有数の再生可能エネルギー設置業者であったが、同社を3年前に買収して以来、市場シェアは大幅に落ち込んでいる。テスラ社の新たなレンタル・プログラムによれば、ソーラー・システムの設置料は65~195ドルで、顧客は100ドルの使用料(返金可)を支払うだけである。契約はいつでもキャンセルできるが、システム撤去費用として1,500ドルがかかる。​ ​ Tech Crunch “Tesla pitches a solar rental program to boost its renewable energy business” (8/18/19) ​

ペンシルバニア州は課題に直面しつつも、イノベーション資産を有する​

ブルッキングス研究所(Brookings)のメトロポリタン政策プログラム(Metropolitan Policy Program)が発表した報告書「ペンシルバニア・イノベーションのためのアイデア:競合州と国のリーダーによる取り組みに関する調査(Ideas for Pennsylvania Innovation: Examining Efforts by Competitor States and National Leaders)」によれば、技術ベースの経済開発(technology-based economic development: TBED)で初期の国家的リーダーであったペンシルバニア州は現在、その他の州や地域と競合するにあたって、複数の課題に直面している。報告書は、「ベン・フランクリン技術パートナーシップ(Ben Franklin Technology Partnership)は、重要な初期ステージの投資家で全国的なTBEDモデルであり、歴史的にイノベーション・リーダーである」とした上で、「しかし、近年は公的投資を削減し、州全体の包括的なイノベーション戦略が欠けている中、他州はより積極的なプログラムを推進し、競争が激化している」としている。報告書はペンシルバニア州の課題への対応策として、州全体のエビデンスベースのイノベーション戦略の実施、企業R&Dの強化など、4つの政策イニシアチブを勧告している。​ ​ SSTi “Pennsylvania faces challenges, but has assets in innovation” (8/15/19) ​

各州で最も活発なベンチャーキャピタル図化

伝統的に、ベンチャーキャピタル(VC)はカリフォルニア、ニューヨーク、マサチューセッツに集中していたが、VCは米国内のその他に地域にも広がっている。今般、CBインサイツ社(CB Insights)は、自社データを使い、各州で最も活発なVCを分析し、マップ化した。ポートフォリオの価値、投資アウトカムに基づく「スマート・マネーVC(smart money VC)」のトップ3は、アンドレッセン・ホロウィッツ(Andressen Horowitz)(カリフォルニア州)、ファンドリー・グループ(Foundry Group)(コロラド州)、ニュー・エンタープライズ・アソシエイツ(New Enterprise Associates)(ワシントンDC)となっている。 ​ CB Insights “The United States Of Venture Capital: The Most Active VC In Each State” (8/8/19) ​