エネルギー省、水の安全保障グランド・チャレンジ熱電冷却賞金コンペに関する情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)は5月18日、既存の熱電発電所における水の使用を低減し、新規の発電所における水の使用をほぼゼロとすることを狙いとした潜在的な賞金コンペの設計についてパブコメを募集する「情報の要請(request for information: RFI)を行った。潜在的な賞金コンペは、大統領府が立ち上げ、エネルギ章が主導する「水の安全保障グランド・チャレンジ(Water Security Grand Challenge)」の一部である。同チャレンジは、安全かつセキュアで手頃な費用の水に対する世界的ニーズに対応するため、革新的な技術とイノベーションを進展させることを狙いとしている。今回のRFIは、新規の機器設計(湿式及び乾式冷却システムの製造マテリアル及び手法、それらの組み合わせ、ならびに代替の作動流体によるシステム)の賞金コンペに関するインプットを模索している。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Issues Request for Information for Water Security Grand Challenge Thermoelectric Cooling Prize” (5/18/20)

クオモNY知事、州内経済の再考に取り組むチームのトップにグーグル社の元CEOを登用

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(Andrew Cuomo)は5月6日の記者会見で、グーグル社(Google)の元エグゼクティブ会長兼最高経営責任者(CEO)であるエリック・シュミット氏(Eric Schmidt)が、技術を活用して新型コロナウィルス感染症(COVID-19)後の州経済を再考する策を見つける委員会(15名で構成)を先導すると発表した。これには、遠隔学習、テレメデシン、在宅勤務のためのインフラが含まれる。シュミット氏は、「最初の優先事項として、テレ医療、遠隔学習、ブロードバンドに重点を置く」と述べた。ニューヨーク州経済は、COVID-19の感染拡大を阻止するため、3月末以来、停止している。 Biz Journals “Cuomo taps former Google CEO to lead team that will ‘reimagine’ New York’s economy” (5/6/20)

NISTのMEPは大幅な投資リターンなど前向きな効果をもたらす

サミット・コンサルティング社(Summit Consulting)とアップジョン雇用問題研究所(W.E. Upjohn Institute for Employment Research)が発表した報告書によれば、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の製造拡大パートナーシップ(Hollings Manufacturing Extension Partnership: MEP)は、2019年度に行われた1億4,000万ドルの連邦投資に対して、約13.4対1という大幅な経済的及び財政的なリターンを創出している。また、MEPセンターのプロジェクトにより、米国内の雇用は約21万7,000人増加した。更に、個人所得は140億ドル、GDPは229億ドルそれぞれ増加し、それによって連邦政府の個人所得税収は18億7,000万ドル増加したと報告している。 National Institute of Standards and Technology “New Summit Consulting and W.E. Upjohn Institute Study Finds MEP Generates Substantial 13.4:1 ROI Among Other Positive Findings” (5/6/20)

米中の技術競争が激化する中、台湾のTSMC社がアリゾナ州にチップ生産工場を建設へ

台湾の半導体メーカー、台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.: TSMC)は、米国アリゾナ州に120億ドルをかけてチップ生産工場を建設する計画を発表した。トランプ大統領が中国の貿易慣行と新型コロナウィルスへの対応に対する批判を強める中、本ニュースは、中国から世界的な技術サプライ・チェーンを奪取しようとするトランプ政権の努力の勝利のように見える。大統領は、製造業を海外から国内へ回帰させることを誓約しており、今回の深刻な景気低迷を受けて、中国への米国の生産とサプライ・チェーンの依存を終結しようと政府全体で推進している。新しく建設されるチップ工場は1,600人以上の雇用を創出すると考えられている。対米投資という点では大きいが、TSMCの水準からすると本計画の資本支出計画(150~160億ドル)の規模は小さい。同社は、9年をかけて工場を生産する予定であるという。 Reuters “Taiwan’s TSMC to build Arizona chip plant as U.S.-China tech rivalry escalates” (5/14/20)

NIH、COVID-19の治療薬としてヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの臨床試験を開始

マラリア治療薬のヒドロキシクロロキンを抗生物質のアジスロマイシンと共に投与することで、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)患者の入院及び死亡を防止することができるかどうかを評価する臨床試験が始まった。試験は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)がスポンサーし、NIAIDの資金提供を受けたAIDS臨床試験グループ(AIDS Clinical Trials Group: ACTG)によって実施される。テバ・ファーマスーティカル社(Teva Pharmaceuticals)が臨床試験のための医薬品を寄付している。フェーズ2b試験には、約2,000名の成人が参加する。被試験者は、COVID-19の原因であるSARS-CoV-2に感染が確認され、熱、咳などの症状が見られることが条件。ランダムに選出され、ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの組み合わせ、もしくはプラセボによる短期的治療が行われる。 National Institutes of Health “NIH begins clinical trial of hydroxychloroquine and azithromycin to treat COVID-19” (5/14/20)

アルゴンヌ国立研究所にAIスパコンが導入され、COVID-19コンソーシアムの活動が強化

アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)でNVIDIA社のDGX A100が運用可能となったことを受け、産学官で構成される新型コロナウィルス感染症スパコン・コンソーシアム(COVID-19 High Performance Computing Consortium)によるワクチン研究者の取り組みをスピードアップさせる努力が強化された。エネルギー省(Department of Energy)の科学局(Office of Science)は、アルゴンヌの他、オーク・リッジ(Oak Ridge)やローレンス(Lawrence)の国立研究所で新世代のエクサスケール・コンピューターの開発に取り組んでおり、NVIDIA社の5月14日の発表によれば、アルゴンヌが最初のDGX A100の購入者となった。同社の最高経営責任者(CEO)は、「同マシンは、人工知能(AI)の応用を意図したもので、データ分析から訓練、推論まで、エンド・トゥー・エンドの機械学習ワークフローとなっている」と説明する。COVID-19スパコン・コンソーシアムは、世界で1番目及び2番目に速いスパコンを既に擁している。 Fedscoop “Argonne National Lab adds ‘AI supercomputer,’ boosting work of COVID-19 consortium” (5/14/20)

エネルギー省、重要マテリアルのプロセス技術のイノベーションに3,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月14日、重要マテリアルの現場での検証及び実証、次世代抽出、分離、処理技術に重点を置いた研究開発に最高3,000万ドルを提供する公募(FOA)を発表した。エネルギー省は、米国経済に重要な重要マテリアルの費用及び環境面の影響の双方を低減し、持続可能な重要マテリアル・サプライチェーンを米国内に築くことに取り組んでいる。本FOAへの応募者は、エネルギー・イノベーションハブ(Energy Innovation Hub)の一つである重要マテリアル研究所(Critical Materials Institute: CMI)と協力することが奨励されている。エネルギー省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)では、今回のFOAで最高10件のプロジェクトを選出することを期待している。 Department of Energy “Department of Energy Announces $30 Million for Innovation in Critical Materials Processing Technologies” (5/14/19)

アンケート調査結果:パンデミックが米国製造業の復活を押し上げ

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が北米企業による製造業回帰の取り組みを再燃及び加速させている。トーマス社(Thomas)が最近発表した産業アンケート調査(1,000社以上の北米製造事業者が対象)によれば、64%の企業が「COVID-19への対応として、生産や調達を国内に回帰(re-shore)させる可能性が高い」と回答している。トーマス社によれば、この数値は3月の調査から10%上昇した。また、調査に回答した米国製造事業者の25%が、産業オートメーションを検討しており、20%がそうしたシステムを既に導入したと回答している。「自社の事業がCOVID-19の影響を受けている」と回答した企業は、国内で初のCOVID-19事例が見られた2月にはわずか60%だったが、4月には89%に急上昇した。さらに、投資判断では安定した需要が重要な要素となるが、パンデミックにより、製造事業者が需要を予測することがより難しくなっている。 EE Times “Survey: Pandemic Boosts U.S. Manufacturing Revival” (5/14/20)

カリフォルニア・エネルギー委員会、2つのリチウム回収プロジェクトに780万ドルを提供

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)は、2件のリチウム回収プロジェクトに合計780万ドルを提供した。州内のサルトン・シー・地熱エリア(Salton Sea Known Geothermal Area)には、現在有用な地熱資源内に600万トンの回収可能なリチウムが含有されていると試算されている。しかし、この豊富な資源にアクセスして州法に基づくエネルギー目標の多くを達成するには、大きな障害がいくつか存在する。今回新たに助成される回収プロジェクトは、費用と環境面の影響の低減を意図しており、具体的には、BHERミネラルズ社(BHER Minerals, LLC)に600万ドルが、マテリアルズ・リサーチ社(Materials Research LLC)に180万ドルが提供される。カリフォルニア州には膨大なリチウム埋蔵があり、州のグリーン経済を促進する手段としても見られている。 Green Car Congress “California Energy Commission awards $7.8M to two lithium recovery projects; “Lithium Valley”” (5/14/20)

エネルギー省、2億3,000万ドルの先端原子炉実証プログラムを開始

エネルギー省(Department of Energy)は5月14日、原子力エネルギー局(Office of Nuclear Energy: NE)内に先端原子炉実証プログラム(Advanced Reactor Demonstration Program: ARDP)を開設すると発表した。ARDPは、国内の民間企業が米国内で先端原子炉を実証することを支援することを意図したプログラムである。議会は2020年度予算として、先端原子炉の実証プログラムに2億3,000万ドルを充当した。ARDPは、業界とのコスト分担パートナーシップを通じて、今後5~7年以内に運用可能な2つの原子炉を建設するための初期資金として、1億6,000万ドルを提供する。さらに、ARDPは、国立原子炉イノベーション・センター(National Reactor Innovation Center: NRIC)を活用し、先端原子炉実証技術の効率性試験及び評価にも取り組む。 Department of Energy ”U.S. Department of Energy Launches $230 Million Advanced Reactor Demonstration Program” (5/14/20)