「米国科学財団(NSF)は、今後十年間の地球科学のため、新たな協力、労働力、インフラに投資すべき」との報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、今般発表した報告書「2020-2030年NSF地球科学:地球は間に合う(A Vision for NSF Earth Sciences 2020-2030: Earth in Time)」で、「地球科学の急速な発見ペースを維持するためには、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の地球科学部(Division of Earth Science: EAR)は、次の十年間における優先的な研究上の疑問に答えられるよう、新しいイニシアチブ、パートナーシップ、インフラに投資すべきである」と勧告している。報告書は、「地球科学研究は十年前と大きくと異なっており、進展を継続することで、社会は地球の変化と課題に対応する準備ができる」と分析している。 National Academies “National Science Foundation Should Invest in New Collaborations, Workforce, Infrastructure for Next Decade of Earth Science” (5/19/20)

ウィルス研究者、研究情報開示の前に特許出願で競争

生命科学の企業及び研究者は、自分たちの特許出願作業を加速させている。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関連する発見を主張し、膨大な情報の波に埋もれてしまわないようにすることが狙いである。科学者は、パンデミックを終結させる一部となり得るアイデアの共有を推進する努力の一部として、新型コロナウィルス研究の膨大な論文を出版している。公衆衛生上の危機への関心と情報共有により、COVID-19の治療を特許化することが難しくなる可能性、論争的な法的問題が生じる可能性がある。弁護士は、「情報開示によって自分たちの発見に特許を得ることができなくなる可能性があるため、一部の企業は、情報開示の一歩先を進み続けるべく、特許出願を急いでいる」と説明する。 Bloomberg Law ”Virus Researchers Race to File Patents Ahead of Research Reveal” (5/15/20)

ブルームバーグNEF、「電気自動車は2040年までに新車売上の58%を占める」との予測

ブルームバーグNEF社(BloombergNEF)は、「電気自動車の長期的見通し(Long-Term Electric Vehicle Outlook)」と題する報告書を発表した。それによれば、2040年までに全ての自動車の31%を電気自動車(EV)が占めるという。EVの現在の市場シェアは3%である。また、2040年までに、新車売上の42%を内燃エンジン自動車が占め、EVが58%を占める。その前兆として、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)における自動車売上予測があり、BNEFは内燃エンジン車の売上は今年、23%減少する一方、EVの売上は18%の減少と見ており、EVの方が減少幅が少ない。BNEFは更に、石油から電気式の移動へと移行することで、石油の需要は低下するが、電力需要は高まり、それは石炭と天然ガスの需要が高まることを意味すると分析している。 Clean Technica “BloombergNEF: Electric Vehicles = 58% of New Car Sales by 2040” (5/19/20)

ブーズ・アレン・ハミルトン社、国防総省の大型人工知能契約を獲得

ブーズ・アレン・ハミルトン社(Booz Allen Hamilton)は、国防総省(Department of Defense: DOD)の合同人工知能センター(Joint Artificial Intelligence Center: JAIC)に人工知能(AI)サービスを提供する契約(5年間で8億ドル)を獲得した。5月18日に本契約を発表した一般調達局(General Services Administration: GSA)とJAICによれば、ブーズ・アレン・ハミルトン社は、DOD全体におけるAI利用の推進に取り組むJAICを支援するため、広範な技術サービス及び製品を提供する。本契約は、連邦政府にAIサービスを提供することを意図したGSAの契約手段「アライアント2政府間調達契約(Alliant 2 Government-wide Acquisition Contract)」によって発注された。GSAとJAICは、昨年9月にGSAのセンター・オブ・エクセレンス(Centers of Excellence)イニシアチブを通じて提携することを発表して以来、協力している。 C4ISR.Net “Booz Allen Hamilton wins massive Pentagon artificial intelligence contract” (5/19/20)

スタンフォード大学の非営利組織、COVID-19ツールで政府に焦点

共通の脅威にチームワークで臨むという精神の下、スタンフォード大学(Stanford University)の科学者、医師、教授-アントレプレナーのグループが、非営利組織の「スタートX(StartX)」を活用し、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の予防、診断、治療に取り組む政府を支援する。同大学のアントレプレナーを仲間や投資家、メンターシップ・プログラムとつなぐ専門家ネットワークの医療部門である「スタートX Med(StartX Med)」は、新しいイニシアチブ、「スタートX Med COVID-19タスク・フォース」を立ち上げた。その記者発表によれば、接触の追跡、遠隔医療、治療のイノベーションに関与している約100名のスタートX Medメンバーが、互いに協力し、それらのツールを政府機関、規制当局、医療システムに届けるべく、アウトリーチ活動に取り組んでいる。 Government Technology “Stanford Nonprofit Focuses on Government for COVID-19 Tools” (5/18/20)

パンデミックによる景気低迷が新たなスタートアップの波をもたらす可能性

米国経済は現在、暗闇の中にあるが、シリコンバレーの一部の者は、スタートアップの創立者達はようやく必要な後押しを得るようになり、新たなスタートアップ世代を生み出すかもしれないと楽観的見方を示している。経済が危機的状況にある中で新規ビジネスを立ち上げることは一見矛盾する行為のように見えるが、過去の景気低迷時には機能しており、シリコンバレーの創立者及び投資家はこれまでのところ、事態を進めることに前向きである。スタートアップの加速プログラムとして知られるYコンビネーター(Y Combinator)では夏季プログラムへの応募が15~20%増加しており、一部のアントレプレナーが自分たちがこれまでに取り組んできた新しいアイデア、新しい企業と共に前進したいと考えていることを示している。また、クレオ・キャピタル(Cleo Capital)やチャプター・ワン(Chapter One)などは、新たに失業した技術系人材が起業を模索することを支援するプログラムを実施している。 Axios “The pandemic downturn might yield a new startup wave” (5/18/20)

技術系ボランティア、業務過多となっている米国内の政府機関を支援

3月16日、公的機関の技術プログラム運営に携わった経験を持つ4名が、自分たちの集合的経験を集約して、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響で対応に苦慮している政府機関を支援しようと、USデジタル・レスポンス(U. S. Digital Response)を立ち上げた。以来、ボランティアで構成される同団体は急拡大し、これまでに様々なデジタル技能を持つ150名以上の人材を25の政府機関に配備した。配備先には、急増する失業保険手当申請の対応にあえぐ州の労働局が含まれる。5月初旬の時点で、USデジタル・レスポンスのデータベースには、ウェブサイトを通じて応募してきた4,850名以上のボランティア候補者が蓄積されている。 Spectrum “Tech Volunteers Help Overloaded U.S. Government Agencies” (5/18/20)

ガートナー社、「COVID-19の影響により、世界のIT支出は2020年に8%減」と予測

ガートナー社(Gartner, Inc.)の最新の予測によれば、2020年の世界的なIT支出は合計3兆4,000億ドルと予測されている。これは2019年から8%の減少となる。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックと、世界的な景気低迷の影響を受け、最高情報責任者(CIO)は、成長もしくはトランスフォーメーションを狙いとしたイニシアチブよりも、「極めて重要」と考えられる技術及びサービスへの支出を優先している。ITの全ての部門が2020年に減少すると予測され、その中でも機器(15.5%減)とデータ・センター・システム(9.7%減)が大きく減少する。しかし、COVID-19のパンデミックにより、遠隔勤務が促進され続けることから、公共のクラウド・サービス(複数の分類に含まれる)といったサブ項目は明るい兆しとなっており、19%の増加が予想されている。「2020年を通じて、IT支出の回復はゆっくりとしたものになり、娯楽や航空業界、重工業といった大打撃を受けた産業では2019年のIT支出水準に戻るのに3年を要するだろう」と、ガートナー社の幹部は述べている。 Gartner “Gartner Says Global IT Spending to Decline 8% in 2020 Due to Impact of COVID-19” (5/13/20)

MIT、「食料コンピュータ」プロジェクトを閉鎖

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は今週、メディア・ラボ(Media Lab)で行われ、話題となっていた「オープン農業イニシアチブ(Open Agricultural Initiative: OpenAg)」が4月に閉鎖していたことを明らかにした。OpenAgは、主任研究科学者だったカレブ・ハーパー氏(Caleb Harper)のアイデアから始まったもので、同氏は、小型のハイテク温室(「個人用食料コンピュータ(personal food computer)」と謳われた)の設計と普及を推進していた。作物は、この個人用食料コンピュータで正確に制御された環境下で、少しの空気で土や太陽光がなくても生育すると宣伝された。このアイデアはメディアにもてはやされたが、内部の科学者が「機器が設計通りに作動したことはなかった」「ラボの職員は店舗で植物を購入し、土を払うよう命じられた」と述べていた。MITは、ハーパー氏は4月30日付けで同大学から退職したと発表したが、退職理由は明らかにしていない。 New York Times “M.I.T. Closes ‘Food Computer’ Project After Scientists Raised Doubts” (5/13/20)

商務省、ファーウェイ社を更に阻止することを意図した新規則

商務省(Department of Commerce)は5月15日、中国のファーウェイ社(華為技術、Huawei)が米国技術を使って生産された非米国製半導体を入手することを阻止する計画を実施した。これは、同社が米国内で事業を行うことを阻止しようとするトランプ政権の取り組みの新たな一つである。商務省の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security)は2019年に、ファーウェイ社を事業者リスト(Entity List)に加え、米国製品の輸入にはライセンスを取得することを義務付けた。同局は、「ファーウェイ社は、米国のソフトウェア及び技術(半導体など)を使って生産された非米国製アイテムを輸入することで、規則をすり抜けている」と述べた。ウィルバー・ロス商務長官(Wilbur Ross)は、「我々はファーウェイ社とハイシリコン社(HiSilicon)がすり抜けている規則を修正し、米国技術が米国の国家安全保障と外交政策の利益に反する悪質な活動に利用されることを防がなくてはならない」と述べた。CNBCは、今回の新規則は、ファーウェイ社の主要サプライヤーである台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.: TSMC)に打撃をもたらすだろうと報道している。 UPI ”New U.S. Commerce Dept. rule to further hamper Huawei” (5/15/20)