エネルギー省、「より良い建造物イニシアチブ」のパートナーの省エネ効果は110億ドル

エネルギー省(Department of Energy)は、「より良い建造物イニシアチブ(Better Buildings Initiative)」の950以上の官民パートナー組織により、約110億ドルの省エネが達成されたことを明らかにした。これまでの所、パートナー機関は約1.8quadrillion Btuのエネルギーを節約しており、これは米国の2,700万世帯が1年間に消費する電力に相当する。「より良い建造物、より良いプラント・バーチャル・リーダーシップ・シンポジウム(Better Buildings, Better Plants Virtual Leadership Symposium)」で発表された「2020年より良い建造物進展報告(2020 Better Buildings Progress Report)」は、エネルギー生産性の向上に関するパートナー機関の進展を詳述する他、過去1年間にエネルギー効率目標を達成した20機関を紹介している。 Department of Energy “DOE Announces $11 Billion in Energy Cost-Savings from Better Buildings Initiative Partners” (6/9/20)

IBM社、顔認識技術の提供、開発、研究を中止

IBM社のアービンド・クリシュナ最高経営責任者(Arvind Krishna, CEO)は6月8日に複数の連邦上院議員宛てに送った書簡の中で、IBM社は今後、一般的な目的のための顔認識もしくは分析ソフトウェアを提供しないことを明らかにした。同技術の開発及び研究も行わない。「IBM社は、大衆の監視、人種のプロファイル、基本的な人権及び自由の侵害、そして我々の『信頼と透明性の原則(Principles of Trust and Transparency)』及び価値と矛盾するいかなる目的にも、顔認識技術を使用することに断固として反対し、その使用を容赦しない。これには他社が提供する顔認識技術も含まれる」と述べた。顔認識ソフトウェアは、人工知能(AI)の進展もあり、過去十年間で大幅に向上したが、それと同時に、同技術はしばしば民間企業によって提供され、規制や連邦の監督がないことから、近年は、年齢や人種、民族に関連する偏見の問題が明らかになりつつある。 The Verge “Top 100 Worldwide Universities Granted U.S. Utility Patents in 2019 Announced” (6/2/20)

国立癌研究所は、グラント授与前のプロセスを強化し、リスクがより高い申請者を評価すべきとの報告

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)の監査官室(Office of Inspector General: OIG)は、法律に基づき、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)がグラント申請書の評価と受益者選出プロセスの高潔性を確実にするための取り組みを評価している。今般、国立癌研究所(National Cancer Institute: NCI)がグラントを授与する前のリスク評価について、適切な方針及び手順を有しているかどうかについて監査が行われた。それによれば、NCIは概ね、アワード授与前に申請者のリスクを特定する適切な方針及び手順を有しているものの、現行の申請の前にNCIのグラントを3年間受益しなかった申請者の財務能力を評価するためのプロセスが適切に文書化されていない。加えて、NCIは、HHSグラント方針管理マニュアル(HHS Grants Policy Administration Manual: GPAM)で義務付けられている一部の申請者の財務能力審査の実施及び文書化について、文書化された方針及び手順を有していない。こうしたことからOIGは、NIHがNCIに、①一部の文書化された手順の更新及び強化、②NCIスペシャリストに、申請者の財務能力評価を適切に文書化するための研修を提供すること、を勧告している。 Department of Health and Human Services “The National Cancer Institute Needs To Strengthen Procedures in Its Pre-Award Process To Assess Risk for Higher Risk Applicants” (6/1/20)

陸軍将来コマンド、新たな教育プログラムを通じて軍の技術人材育成を目指す

陸軍(Army)は、将来の戦闘能力を支えるには更なるブレイン・パワーが必要であるとして、技術的技能を有する兵士を育成及び維持することを目指し、陸軍将来コマンド(Army’s Futures Command)は、カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University: CMU)で今秋、人工知能(AI)の修士プログラムを開始すると発表した。このプログラムは軍人のみを対象とした短期集中コースで、その後、CMUにある陸軍AIタスクフォース(Army AI Task Force)(将来コマンドの一部)で実用的な技能を習得する。陸軍はまた、陸軍兵士に基礎的なコーディング技能を教える「ソフトウェア・ファクトリー」を新たに立ち上げる計画である。こうした教育プログラムは、陸軍が、テクノロジストと、戦略及び将来の武力構造を概念化する者を結び付ける仕組みを作り、陸軍の将来の技術の利用方法について専門家から情報提供を受けるようにする計画の中で生まれたものである。 Fedscoop “Futures Command looking to grow Army tech talent through new educational programs” (6/1/20)

「量子技術の商業化にはフォトニクス工学が必要」との報告

工学ソサエティ(The Optical Society: OSA)の業界団体部門であるOSA産業開発アソシエイト(OSA Industry Development Associates: OIDA)は、「OIDA量子フォトニクス・ロードマップ:すべての光子が重要(OIDA Quantum Photonics Roadmap: Every Photon Counts)」と題する報告書を発表した。ロードマップは、量子技術の応用及びタイミングについて明確にし、商業化に必要とされる工学及びフォトニクス・コンポーネントの改良点を指摘している。ロードマップは、主要な応用分野として、①量子検出及び計測、②量子通信、③量子コンピューティングを網羅している。量子センサーや量子リピーターなどの製品の商業化は、新興市場の重要なマイルストーンとなるが、製品工学における更なる投資が重要となる。例えば、複数の検出カテゴリーにおいて、SWAP-C(サイズ、重量、電力、コストの略)が低い機器によって進展は可能になり、これらのシステムをフォトニクス・チップに統合することは重要な経路となる。 The Optical Society “New OIDA Report says Photonics Engineering is Needed to Commercialize Quantum Technology” (6/1/20)

UCアーバイン校、再生可能水素部門は2020年代後半までに在来型燃料と同等の価格になる可能性があると指摘

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、「カリフォルニア州内で再生可能水素生産プラントを構築及び普及させるためのロードマップ(Roadmap for the Deployment and Buildout of Renewable Hydrogen Production Plants in California)」と題する報告書を公表した。これは、カリフォルニア大学アーバイン校(University of California at Irvine) が、政策決定の支援と関係機関への情報提供を目的として作成したもの。報告書は、「適切な政策支援があれば、再生可能水素部門は、2020年代後半までに、自立の域(燃費調整ベースで在来型燃料と同等の価格になる)に達する可能性がある」と結論している。報告書は、再生可能水素の需要増大に合致するために必要な再生可能水素生産プラントの最適な開発を支える行動を定義している。また、市場の初期展開からの洞察、ロードマップのための一連の分析(現行及び将来の技術コストや原料の供給及び費用、拠点や工場の建設、需要成長)に基づいた分析が行われている。 Green Car Congress “UC Irvine analysis finds renewable hydrogen sector could reach price parity with conventional fuel by mid- to late 2020s” (6/6/20)

自立走行車、衝突事故回避が難しい可能性

ほぼ全ての自動車衝突事故において、ドライバーのミスが要因の一つとなっており、それゆえ、オートメーションは自動車運転の安全を大きく変える可能性があると期待されている。しかし、高速道路安全保険研究所(Insurance Institute for Highway Safety)が発表した報告書によれば、自立走行車のシステムが人間の運転とかなり似たような運転をした場合、防げる衝突事故は約3分の1に過ぎないという。自立走行車の方が人間のドライバーよりも正確な知覚を持ち、不能(アルコールや薬物の影響、居眠り運転など)に陥る脆弱性がない一方で、残りの3分の2の事故を防ぐためには、スピードや利便性よりも安全性を優先する形でプログラミングされる必要があると結論づけている。 Insurance Institute for Highway Safety “Self-driving vehicles could struggle to eliminate most crashes” (6/4/20)

エネルギー省、COVID-19イノベーション・ポータル及び支援プログラムを発表

エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策に取り組むイノベーター向けの、「ラボ提携サービス(Lab Partnering Service: LPS)」及び「COVID-19技術援助プログラム(COVIDE-19 Technical Assistance Program: CTAP)」という新しいプログラムを発表した。これらにより、米国イノベーターは、エネルギー省傘下の17の国立研究所の持つ研究リソースにアクセスし、専門性を持つパートナーに接触することができる。このうち、LPS COVID-19ポータルの訪問者は、経験豊富な研究者とすぐに接触すること、ライセンシングが可能な既存のパートナーを探すこと、パンデミック対策に寄与する取り組みに有益となり得る施設に関する情報を入手することができる。一方、CTAPは、コロナウィルスのパンデミック対策に取り組む、エネルギー省傘下の国立研究所に的を絞った資金提供を行う。これにより、国立研究所の研究者は、米国内の事業体に短期的かつ限定的な支援を提供することができる。 Department of Energy “Department of Energy Announces COVID-19 Innovation Portal and Assistance Program” (6/4/20)

2020年環境パフォーマンス指数、1位はデンマーク

イェール大学(Yale University)とコロンビア大学(Columbia University)が共同で作成している隔年報告「2020年環境パフォーマンス指数(2020 Environmental Performance Index: EPI)」が6月4日に発表された。今年で22年目となる同指数は、180の国を対象に、32のパフォーマンス指標を基に環境政策分析を行い、国の順位付けをしている。それによれば、1位はデンマークで、EPIが追跡しているほぼ全ての案件で力強いパフォーマンスを示した。その他の上位国は、ルクセンブルグ、スイス、英国、フランスで、米国は富裕国の中ではほぼ最下位の24位、日本は12位となっている。 Environmental Performance Index “2020 ENVIRONMENTAL PERFORMANCE INDEX FINDS DECARBONIZATION PROPELS COUNTRIES TO TOP SUSTAINABILITY RANKINGS” (6/4/20)

GM社、テスラ社への先制攻撃として法人ユーザー向け電気バンを計画

情報筋によれば、ゼネラル・モーターズ社(General Motors Co.)は、法人ユーザーを狙いとして電気バン(自動車)の開発に取り組んでいる。現在、こうした法人ユーザー(アマゾン・コム社(Amazon.com)やUPS社など)を対象とした電気自動車(EV)を計画している自動車メーカーが増えており、GM社もその仲間入りをする。EVへの消費者需要が依然としてわずかな規模である一方、GM社、フォード自動車(Ford Motor Co.)、そして少なくとも2つのEVスタートアップは、テスラ社がまだ参入していない潜在的に有望な市場に狙いを定め、数十億ドルの戦略を行い、より多くのEVの生産と普及を目指している。GM社は電気バンについて認めていないが、「2023年までに少なくとも20の新しい完全EVモデルを発表する計画である」と述べている。 Reuters “Exclusive: GM plans electric van for business users in bid to pre-empt Tesla” (6/4/20)