エネルギー省、新たな「研究技術経済安全保障枠組み」を発表

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)は、エネルギー省及び国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)に対する海外リスクを最小限にすることを意図した枠組みを概説したメモを発表した。新たに発表された「研究・技術・経済安全保障枠組み(Research, Technology, and Economic Security Framework)」は、研究・技術・経済安全保障(RTES)リスクを評価する際のエネルギー省のゴール、プロセス、高レベルのリスク要素、軽減へのコミットメントを強調している。この枠組みは、エネルギー省及びNNSAの資金提供機関全体で、学術環境における初期段階の研究開発、応用研究開発段階のプロジェクト、実証・導入段階のプロジェクトを保護しつつ、オープンで協調的で世界をリードする科学事業を維持するために調和のとれた手法を概説している。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces New Research, Technology, and Economic Security Framework” (12/11/24)

風力エネルギー技術のリサイクル向上に2,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)の風力エネルギー技術局(Wind Energy Technology Office: WETO)は、「風力タービン技術リサイクル(Wind Turbine Technology Recycling)」と題する資金提供機会(FOA)を発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から最大2,000万ドルが拠出され、リサイクルが難しいマテリアル(繊維強化複合材料やレアアース元素磁石など)を中心に、風力エネルギー技術のリサイクル向上を目的とした技術ソリューションの開発プロジェクトに資金が提供される。FOAは、トピック分野として、①持続可能な風力タービン部品の実現、②風力タービン・マテリアルのリサイクルとリユース・プロセスの実現、③リサイクル済み及びリサイクル可能なマテリアルの適格性開発、を挙げている。 Department of Energy “Notice of Funding Opportunity: DOE Announces $20 Million to Improve the Recycling of Wind Energy Technologies” (12/11/24)

ARPA-H、血液がん向け新治療法を開発

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は12月11日、血液がん(白血病や多発性骨髄腫など)の新規治療法に取り組むプロジェクトへの資金提供を発表した。「血液悪性腫瘍のためのソロダイナミック治療(Sonodynamic Therapy for Hematologic Malignancies)」と題するプロジェクトで、最小限の侵襲または非侵襲的な超音波治療によって癌細胞を破壊することができる化合物を活性化させる方法の開発を目指す。白血病に対する放射線治療、化学療法は、深刻な副作用をもたらす可能性があり、癌細胞を逃してしまうと再発の可能性が残る。有望な代替措置として光ベースの治療があり、この手法は血液癌の治療方法として承認されているものの、カテーテルを使用し、血液の外部治療や体内への輸血が必要である。超音波ベースの手法(ソロダイナミック)を使用することで、血液癌の治療の複雑さと費用を低減させ、患者の安全と快適さを高めることができる。ARPA-Hは今般、この治療法の開発に取り組むソナラセンス社(SonALAsense)に最大4,600万ドルの資金を提供することを発表した。 Advanced Research Projects Agency for Health “ARPA-H funds project to revolutionize cancer therapy with ultrasound-based approach” (12/11/24)

商務長官、環境技術貿易諮問委員会の新メンバーを任命

商務省(Department of Commerce)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は先般、業界、企業、市民社会の42名のリーダーを、環境技術貿易諮問委員会(Environmental Technologies Trade Advisory Committee: ETTAC)のメンバーとして任命した。ETTACは、米国の環境技術産業の競争力を強化できる米政府のプログラムや活動の方法について商務長官に助言する。メンバーの任期は2年で、米国の企業及び労働者の利益を提唱すると共に、米国の環境技術輸出の拡大を推進する。ETTACによる勧告は、米国の環境技術輸出に関連する貿易政策及びプログラムを対象とし、これには、革新的な進行環境技術の支援、サプライチェーンの対応力強化、民間部門の理解促進、米政府の輸出推進プログラムの活用、海外パートナーとの公正取引の確保が含まれる。 Department of Commerce “U.S. Secretary of Commerce Appoints New Advisors to the Environmental Technologies Trade Advisory Committee” (12/11/24)

クリーンエネルギー、費用低減、健康・対応力上の恩恵につながる

クリーンエネルギーは、電力代の低減や電力システム全体の費用の低減、健康や対応力といった面の恩恵を含め、数多くの恩恵を消費者にもたらす。州政府は、エネルギー効率や需要柔軟性、再生可能エネルギー及び貯蔵を支援する政策を通じて、消費者がこれらの恩恵へアクセスすることを助長できる。バークレー・ラボ(Berkeley Lab)は、クリーンエネルギーによる消費者の恩恵を探索し、州政府がそれらを推進するために講じることができる措置を特定する一連の短信を発表した。1つ目と2つ目の短信は、エネルギー効率や再生可能エネルギーなどの低費用資源により、どのように電力システム費用を低く抑えられるかについて議論し、3つ目の短信は、電気化を焦点として、脱炭素化経済のための根本的な戦略について記述している。今回発表されたシリーズの最終版(4つ目)は、クリーン電力技術がもたらす費用低減や健康・対応力といった面での恩恵を支援する政策に関心のある州政府を対象としている。そして、4つの短信によるファインディングをまとめ、エネルギー効率や需要柔軟性、再生可能エネルギー及び貯蔵の進展を追求する州政府向けの政策選択肢の事例に焦点を当てている。 Berkeley Lab “Clean Energy Offers Consumers’ Savings, Health and Resilience Benefits” (12/10/24)

核融合エネルギー協会、労働力機会とスキル予測を報告

核融合エネルギー協会(Fusion Industry Association: FIA)は12月10日、「核融合の労働力:どこへ向かっているのか、どのように準備するのか(The Fusion Workforce: Where it’s heading and how to prepare)」と題する報告書を発表した。核融合業界における労働力とスキル・ニーズに関するロードマップを提示し、現行及び将来の業界労働力、予測、産官学がどのように計画・支援できるかについて概説している。具体的に、核融合の大手開発事業者とサプライヤーを対象としたインタビューとアンケート調査に基づき、2030年代における商業化のスケジュールとその後の拡大に適応するために業界が必要とするスキルについて詳述している。報告書は、スキル需要増への対応を支援するため、政府、業界の開発事業者、サプライヤー、学術機関、業界団体による行動と相乗効果を要請し、具体的な行動分野を勧告を提示している。 Fusion Industry Association “FIA Outlines Fusion Workforce Opportunities and Projections in Skills Report” (12/10/24)

エネルギー省、米国のエネルギー労働力拡大に700万ドル

エネルギー省(Department of Energy)の製造・エネルギーサプライチェーン局(Office of Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)は、産業訓練及び評価センター(Industrial Training and Assessment Centers: ITAC)ネットワークに参加するプロジェクトを新たに2件選出し、770万ドルを投資すると発表した。ITACネットワークは、エネルギー及び製造部門の労働者に訓練を提供しながら、中小規模の製造事業者が生産性を高め、エネルギー代を低減することを支援する。この投資は、クリーンエネルギー経済において4年制大学の学位を必要とせず、良質で需要の高い仕事へ向けて労働者を育成する多様な訓練プログラムを支援するため、2024年7月に発表されたITAC拡大プロジェクト(2,400万ドル)を基盤としている。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $7 Million to Further Expand America’s Energy Workforce and Enhance Manufacturing Efficiency” (12/10/24)

裁判所、遺伝子組換作物に関する政府審査緩和規則を差し止め

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)の動植物衛生検査部(Animal and Plant Health Inspection Service: APHIS)は2020年5月に、バイオテクノロジー技術規則の最終取りまとめを行い、一部のバイオ工学による遺伝子組み換え作物に関する許認可プロセスを合理化、迅速化した。この最終規則は、植物バイオテクノロジー企業による取り組みに数年と数百万ドルの節約をもたらした。しかし、2021年7月に食品安全性センター(Center for Food Safety: CFS)が、「APHISによる新規則策定方法は行政管理手続法(Administrative Procedure Act)に違犯している」として提訴し、先週になって地区判事が、その主張を認め、USDAによる規則を一時的に差し止めた。この事案が解決するまでの間、USDAは一部の旧式な遺伝子組み換え技術に規制を実施する可能性がある。ジョン・イネス・センター(John Innes Centre)の植物代謝エンジニアは、「壊滅的な判決だ」と形容し、また、ある植物研究者は、判決の影響は今後数年に及び、イノベーションを抑制する可能性があると指摘する。 Science ” Judge blocks rule that eased U.S. reviews of biotech crops” (12/10/24)

エネルギー省、重要マテリアルサプライチェーン強化に1,700万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は12月10日、重要マテリアルのイノベーションを加速させつつ、現行及び将来のサプライチェーン・ニーズに対応するための安全で持続可能で経済的かつ効率的なソリューションを推進することを目的として、14件のプロジェクトに1,700万ドルを投資すると発表した。プロジェクトは11州に及び、水素燃料電池や、高効率モーター用磁石、高性能のリチウムイオン電池など、影響力の高い部品・技術の製造強化と合理化に取り組む。これらのプロジェクトは、エネルギー省の重要鉱物及びマテリアルのポートフォリオを業界などと結びつけ、研究開発実証パイプラインにおける実際のイノベーションを支援することで重要マテリアルの頑強なイノベーション・エコシステムを促進するエネルギー省の「重要マテリアル・コラボレーティブ(Critical Materials Collaborative)」を通じて調整される。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Invests $17 Million to Shore Up America’s Energy Security with Robust Supply Chain for Critical Materials” (12/10/24)

エネルギー省、パートナーシップ仲介合意への申請受付開始

エネルギー省(Department of Energy)は、パートナーシップ仲介合意(Partnership Intermediary Agreement: PIA)を使って、電力需要増に対処する革新的なソリューションを加速させたいと考えている。PIAは、「コネクテッド・コミュニティ2.0(Connected Communities 2.0)」の資金提供機会(7月に開始)を補完するものである。コネクテッド・コミュニティ2.0は、グリッド・エッジにおける技術イノベーションを実際の状況下で検証し、電力需要増加に対応できるようグリッドの準備態勢を確実にすることを意図している。PIAはこのグリッド・エッジにおける性能データの収集と報告を加速させるものである。グリッド・エッジ技術は、エネルギー効率や需要柔軟型の建築システム、電気自動車充電管理など広範囲に及び、ユーティリティ機関やコミュニティ、サプライヤー、規制当局がこうしたソリューションを送配電システム計画に統合する上で、性能検証を行うことは重要である。エネルギー省は、既存の現地実証やパイロット・プログラムを活用したいと考えており、応募する組織(研究機関、大学、ユーティリティ機関、コミュニティ・ベースの組織など)は既存及び継続のプロジェクトのデータにアクセスできることが条件である。 Department of Energy “Applications Open for Connected Communities 2.0 Partnership Intermediary Agreement” (12/10/24)