DIUの実効性向上が急務 GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月25日、国防総省(Department of Defense)の国防イノベーション部門(Defense Innovation Unit: DIU)が商用技術の軍事利用を進める上で、明確な成果指標の設定が不十分との調査結果を発表した。2015年に設立されたDIUは、2023年までに450件のプロトタイプ開発契約を締結し、その51%が実用化に移行したものの、その有効性を測る具体的な指標が欠如していることが調査で明らかになったという。GAOは国防総省に対し、DIUの戦略目標達成度を評価するための数値目標設定や、国家安全保障イノベーション・ネットワーク(National Security. Innovation Network: NSIN)や国家安全保障イノベーション資本(National Security Innovation Capital: NSIC)など他の国防イノベーション部門との連携強化など、6項目の改善勧告を行った。DIUは今後、国防総省の最重要ニーズに対応する技術の大規模展開と、軍事関連機関との連携強化に注力する方針である。 GAO “Defense Innovation Unit: Actions Needed to Assess Progress and Further Enhance Collaboration” (02/25/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-106856

政府説明責任局 政府の重大リスク管理へ改善勧告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月25日、連邦政府の無駄遣いや不正、管理不備による損失が依然として深刻であると発表した。2023年からの2年間で約840億ドルの財政的損失が発生していることから、新たに自然災害支援を含む38の重大リスク分野を特定し、特に不適切な支払いや税収の欠損、高額調達案件のコスト管理、政府所有不動産の非効率な運用などを見直すことを提案している。具体的には、情報技術システムの老朽化や、サイバーセキュリティ対策の遅れが深刻であるといい、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)の航空管制システムや退役軍人省(Department of Veterans Affairs: VA)の電子カルテシステムなどの刷新も急務とされている。GAOは各行政機関に対して数千件の改善勧告を行っているが、その多くが未対応のままであり、改善に向けては議会による一層の監視強化が不可欠としている。 GAO “High-Risk Series: Heightened Attention Could Save Billions More and Improve Government Efficiency and Effectiveness” (02/25/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-107743

EPA、6,000万ドルの補助金打ち切り

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は2月25日、政府効率化局(Department of Government Efficiency: DOGE)との連携により、総額約6,000万ドル相当の助成金を打ち切ることを発表した。リー・ゼルディン長官(Lee Zeldin)は、前政権による「多様性・公平性・包摂性(DEI)」と環境正義に関連するプログラム向けの助成金を見直すための第2弾となる今回の措置で20件の案件を特定し、長官就任以来、税金の節約総額は約1億7,100万ドルに達したことに言及した。さらに「トランプ政権の方針に基づき、政府支出の透明性確保と納税者の利益を最優先する」と述べ、「偉大なアメリカの復活を推進するイニシアチブ」の一環として、エネルギー政策の強化やAI分野での米国の主導権確立、そして自動車産業の雇用回復に向けた取り組みを進める考えを示した。 EPA “EPA Administrator Lee Zeldin Cancels 20 Grants in 2nd Round of Cuts with DOGE, Saving Americans More than $60M” (02/25/25) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-administrator-lee-zeldin-cancels-20-grants-2nd-round-cuts-doge-saving-americans

クラツィオス氏、AIと量子技術で米国のリーダーシップを強調

NEXTGOV/FCWは2月26日、トランプ大統領が指名した科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)長官候補のマイケル・クラツィオス氏(Michael Kratsios)が、AIと量子技術の革新を優先事項とする意向を示したと報じた。クラツィオス氏は、上院商業科学運輸委員会(Senate Commerce, Science, and Transportation Committee)での公聴会で、研究開発、規制、国際協力、労働力の4つの柱を掲げ、米国の競争力を維持する戦略を説明した。また、AI戦略を各機関のニーズに合わせることの重要性を強調し、官民学の協力を通じて技術の商業応用を進める意向を示した。さらに、国家量子イニシアチブ再承認法(National Quantum Initiative Reauthorization Act)の支持を改めて表明し、政府全体でアプローチを推進する考えを示すとともに、科学技術に関するアドバイスに重点を置きつつ、技術に精通した連邦労働力の強化を目指すことに言及した。 NEXTGOV/FCW “OSTP director nominee promises to center ‘American leadership’ in emerging tech work” (02/26/25) https://www.nextgov.com/emerging-tech/2025/02/ostp-director-nominee-promises-center-american-leadership-emerging-tech-work/403273/?oref=ng-homepage-river

カレン・エバンス氏 CISAのサイバーセキュリティ部門トップに就任

NEXTGOV/FCWは2月26日、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)傘下のサイバーセキュリティー専門機関(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)のサイバーセキュリティ部門のトップに、カレン・エバンス氏(Karen Evans)が就任したと報じた。エバンス氏は以前、エネルギー省(Department of Energy)でサイバーセキュリティ、エネルギーセキュリティ、緊急対応の初代次官補を務めた経験に加え、DHSの最高情報責任者(Chief Information Officer: CIO)も務めた。CISAに参加する前は、非営利団体のサイバー・レディネス・インスティテュート(Cyber Readiness Institute)のマネージング・ディレクターとして中小企業のセキュリティ強化を支援した。トランプ政権下では、政府機関全体の情報技術(IT)に関する戦略的な管理や運営を担当し、ジョージ・W・ブッシュ政権では電子政府・情報技術局の管理者として政府全体のIT予算(約710億ドル)を監督した。 NEXTGOV/FCW “Karen Evans named top cyber official at CISA” (02/26/25) https://www.nextgov.com/people/2025/02/karen-evans-named-top-cyber-official-cisa/403304/?oref=ng-homepage-river

GAO EPAとエネルギー省に巨額インフラ投資の管理体制改善を勧告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月25日、インフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act: IIJA)およびインフレ削減法(Inflation Reduction Act: IRA)により巨額資金が配分された環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)とエネルギー省(Department of Energy)の管理体制改善が必要という調査結果を発表した。EPAは水インフラ整備に430億ドル、温室効果ガス削減に415億ドルの予算を配分されたが、2025年1月時点で州への資金配分に遅れが生じている。一方、エネルギー省に新設された クリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は約270億ドルを管理するものの、人員不足が深刻で、約100名の増員が必要とされている。GAOは2007年以降、両機関に対して計60件の改善勧告を行い、現在までに43件が実施されたが、引き続き、資金の使途など様々な側面について調査を行っていくとしている。 GAO “Oversight of EPA and DOE Spending: Implementing Remaining GAO Recommendations Could Help Address Identified Challenges” (02/25/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-108135

GAO 国防総省主導の衛星レーザー通信開発に警鐘

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月26日、国防総省の衛星レーザー通信技術の開発計画に重大な懸念があると発表した。宇宙開発庁(Space Development Agency: SDA: SDA)の初期段階のトランシェ・ゼロ(Tranche 0: T0)の技術実証が不十分なまま、次期計画(Tranche 1、2)へ約100億ドルの投資が決定されたことをうけたものである。SDAは2年ごとの衛星打ち上げを計画しており、T0は当初、2022年に打ち上げが予定されていたが、2023年と2024年に亘り実施された背景もある。具体的には、2024年12月の時点で、4社の主要請負業者のうち、1社が計画された8つの機能のうち3つ、もう1社が1つしか実証できておらず、残り2社は1つも実証できていない状況であるという。最終的には、2029年度までに総額約350億ドルがこの計画に投入されるとみられており、GAOは、技術実証が不十分な段階で投資を拡大することのリスクを指摘し、各開発段階での実証完了を求める勧告を行っている。 GAO “Laser Communications: Space Development Agency Should Create Links Between Development Phases” (02/26/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-106838

エネルギー長官、AIリーダーシップと核近代化を強調

エネルギー省(Department of Energy)は2月26日、クリス・ライト長官(Chris Wright)がロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)とサンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)を訪問し、AIリーダーシップと核の近代化の重要性について声明を発表したと報じた。ライト氏は、これらの研究所が米国の核抑止力の発展において重要な役割を果たしてきたことに触れ、今後のエネルギー革新においても重要な役割を担っていくと述べた。また、AI技術の進化が国家安全保障に与える影響を強調し、米国が科学技術の競争でリードするための取り組みを進めていく意向も示した。さらに、核兵器システムの責任ある管理と近代化、そして商業用原子力エネルギーの復興を目指すとし、エネルギー技術の進化を通じて米国競争力の強化を目指すと強調した。 Department of Energy “Secretary Wright Emphasizes Importance of AI Leadership, Nuclear Modernization in Visit to Los Alamos and Sandia” (02/26/25) https://www.energy.gov/articles/secretary-wright-emphasizes-importance-ai-leadership-nuclear-modernization-visit-los

大統領府、大規模人員削減計画を要請

THE HILLは2月26日、大統領府の人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)と行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が、各政府機関に対し3月13日までに大幅な人員削減計画の提出を指示する覚書を通達したと報じた。2月11日のトランプ大統領令に基づくもので、メモは政府効率化局(Department of Government Efficiency: DOGE)のチームリーダーと協力するよう指示している。計画では不必要な業務の削減や地域事務所の統廃合、定型業務の自動化などが求められているものの、法執行機関、国家安全保障、軍事、郵便サービス関連の役職は対象外とされた。また、通常60日必要な解雇通知期間は30日に短縮される可能性もあり、早ければ4月から職員への通知が開始される見通しである。連邦職員組合として最大の規模を誇る米国行政府職員連合(American Federation of Government Employees: AFGE)は、この計画により行政サービスの質が低下し、むしろ納税者の負担が増加すると警告している。 THE HILL “OPM instructs agencies to turn over plans for mass government layoffs” (02/26/25) https://thehill.com/homenews/5165117-federal-employee-layoffs-plans/

ピュー研究所、AI活用に労働者の過半数が不安感と報告

ピュー研究所(Pew Research Center)は2月25日、労働者の過半数(52%)が職場でのAI活用の将来的な影響に不安を感じていると報告した。同研究所によると、32%の労働者が長期的には就職機会が減少すると考えており、より良い雇用機会につながるとの回答はわずか6%にとどまった。現在、AIを業務で活用している労働者は6人に1人(16%)で、25%が現在はあまり使用していないが仕事の一部はAIで代替可能と回答した。特に、低・中所得層の労働者はAIによる雇用機会の減少をより懸念している一方、IT・金融業界などの従事者は、比較的前向きな見方を示した。AIチャットボットの利用については、業務の迅速化に役立つとの評価が品質向上への評価を上回っており、特に18-29歳の若年層で活用度が高いことが明らかになった。 Pew Research Center “U.S. Workers Are More Worried Than Hopeful About Future AI Use in the Workplace” (02/25/25) https://www.pewresearch.org/social-trends/2025/02/25/u-s-workers-are-more-worried-than-hopeful-about-future-ai-use-in-the-workplace/