DARPA、ERIの一環として「SDH」及び「DSSoC」プログラムに取り組む学術機関・企業を選出

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は7月23日、電子工学業界におけるイノベーション促進を目的とする「電子工学復活イニシアティブ(Electronics Resurgence Initiative:ERI)」の一環として、「ソフトウェア定義ハードウェア(Software Defined Hardware:SDH)」プログラム及び「チップ上ドメイン特定システム(Domain-specific System on Chip:DSSoC)」プログラムの下で助成を受給して研究に取り組む学術機関及び企業を発表した。「SDH」と「DSSoC」は、2017年9月に立ち上げられた、ERIの「ページ3(Page 3)」プログラム6件の中のERIアーキテクチャ研究推進分野の2件で、「SDH」は、処理されたデータに基づく実社会での再構成可能なソフトウェアとハードウェアの開発を目指し、インテル社(Intel)やスタンフォード大学(Stanford University)などの研究チームが選出された。一方、「DSSoC」は、単一のプログラム枠組みを通した複数アプリケーションシステムの迅速な開発を目指すもので、IBM社やオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Labs)などの研究チームが選出された。 Defense Advanced Research Projects Agency “DARPA Selects Teams to Unleash Power of Specialized, Reconfigurable Computing Hardware” (7/24/18)

連邦政府によるR&Dへの義務的歳出、2017年度に3%増

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)が発表した「連邦研究開発資金調査(Survey of Federal Funds for Research and Development)」の最新版によれば、連邦政府によるR&Dへの義務的歳出(obligations)は、2017年度に1,183億ドル(試算)であった。これは2016年度の1,150億ドルから2.8%の増加となる。研究への義務的歳出は2017年度に0.3%減少して665億ドルとなった一方、開発への義務的歳出は7.2%増加の518億ドルとなった。また、2017年度は、研究への義務的歳出が連邦R&D義務的歳出全体の56.2%を占めた。厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)がその最大部分を占め(48.4%)、次いで、エネルギー省(Department of Energy)(14.9%)、国防総省(Department of Defense)(11.3%)となっている。学問別では、生命科学が研究への連邦義務的歳出の最大部分を占め(48.2%)、次いで工学部門が19.1%を占めた。 National Science Foundation “Federal R&D Obligations Increase 3% in FY 2017: Research Obligations Decrease Slightly While Those for Development Increase 7%” (7/30/18)

エネルギー省、「超高速」科学に3,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月25日、現在成長中の重要部門「超高速」科学(”ultrafast” science)の研究を進展させるため、10件のプロジェクトに合計3,000万ドルを提供すると発表した。研究では、マテリアル科学と化学の双方に及び、新興中の能力を活用して1秒の1000兆分の1以下のスケールでマテリアル及び化学的プロセスの証明に取り組む。幅広いトピックを網羅するが、主要目的は、米国における超高速科学の主要施設であるリニアック・コヒーレント・ライト・ソース(Linac Coherent Light Sources: LCLS)の更新準備である(LCLSは、(SLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)の科学局(Office of Science)ユーザー施設)。 Department of Energy “Department of Energy Announces $30 Million for “Ultrafast” Science” (7/25/18)

米国がインド太平洋地域とエネルギーで協力

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は7月30日、マイケル・ポンペオ国務長官(Michael Pompeo)、ウィルバー・ロス商務長官(Wilbur Ross)、その他のトランプ政権高官らと共に、ワシントンDCで行われたインド太平洋ビジネス・フォーラム(Indo-Pacific Business Forum)に参加し、インド太平洋地域における経済関与及びエネルギー安全保障強化への米国のコミットメントを示した。世界のエネルギー・リーダーである米国が、インド太平洋諸国が在来型及び新規の低排出エネルギーのニーズを満たすことができるよう支援する努力として、「アジアEDGE(Asia Enhancing Development and Growth)」と呼ばれる取り組みが発表された他、米国による最近の取り組み事例として、①オーストラリア、インド、日本の各国と戦略的エネルギー・パートナーシップを確立、②インドの天然ガスを支援、③エネルギー貿易に関する対話の育成、④液化天然ガス輸出能力の拡大、⑤原子力エネルギー協力の強化、が発表された。 Department of Energy “5 Ways the U.S. is Partnering with the Indo-Pacific Region on Energy” (7/30/18)

エネルギー省、地球システムのモデル開発及び分析に1,000万ドルの資金提供を発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月30日、天候と気候パターンを理解するため、世界で最も高度なコンピュータ・モデルの一つを更に強化することを狙いとした13件のプロジェクトに合計1,000万ドルを提供すると発表した。エネルギー省が支援する「エネルギー・エクサスケール地球システム・モデル(Energy Exascale Earth System Model: E3SM)」は、エネルギー省傘下の国立研究所における最先端のスパコン施設を活用することで、より正確かつ高解像度の天候・気候事象を描き出すことを狙いとしている。E3SMは、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)にある大型高性能コンピューティング・センターで実施されている。 Department of Energy “Department of Energy Announces $10 Million for Earth System Model Development and Analysis” (7/30/18)

IBM社、Eコマースの特許訴訟でグルーポン社から8,300万ドルの賠償金を獲得

IBM社が、グルーポン社(Groupon)はIBM社が保有するEコマースの4件の特許を許可なく使用しているとして提訴していた件で、米国の陪審は7月27日、IBM社の主張を認め、グルーポン社は意図的に特許侵害を行ったとして、同社に対して8,250万ドルを支払うよう命じる評決を出した。この評決は、IBM社の知的財産ライセンス事業(昨年は11億9,000万ドルをもたらした)にとって後押しとなる。グルーポン社は現在、その選択肢を分析中で、判決後の異議申し立て及び控訴を検討しているという。 Chicago Tribune “IBM wins $83 million from Groupon in e-commerce patent fight” (7/30/18)

大統領府、OSTP長官候補を指名

7月31日、約560日空席になっているOSTP長官の候補として、ケルビン・ドーゲマイアー氏(Kelvin Droegemeier)が指名された。同氏は、オクラホマ大学(University of Oklahoma)に33年間勤務し、2009年からは研究担当副学長を務め、以前からOSTP長官候補の一人として名前が挙がっていた。米国科学財団(National Science Foundation:NSF)の政策決定組織である米国科学委員会(National Science Board)の委員及び副委員長を、ジョージ・W・ブッシュ及びオバマ政権下で務めた経験も有する。1985年にイリノイ大学(University of Illinois)より大気科学博士号を取得しており、気象学分野コミュニティだけでなく、科学技術コミュニティ全体から今回の指名に対して肯定的な意見が挙がっている。 Science “Trump’s pick to head White House science office gets good reviews” (7/31/18)

2年目の「アマゾン・アクセラレータ」プログラムに参加するベンチャー企業が決定

アマゾン・ドットコム社(Amazon.com)とテックスターズ社(Techstars)は7月23日、ワシントン州シアトルで開催される12週間のプログラム「アレクサ・アクセラレータ(Alexa Accelerator)」への参加企業として選出されたベンチャー企業9社を発表した。2年目となった同プログラムに参加する企業には、アマゾン社の従業員及び、シアトルの対話型AIコミュニティからのメンター100人超へのアクセスが提供される。同プログラムには、アマゾン社のアレクサ基金(Alexa Fund)から2億ドルが提供され、テックスターズ社が運営管理を行っている。今回選出された企業には、会話における言葉の壁の排除を目指すジャーゴン社(Jargon)や、子どもがゲームをしたり他の目的でのコーディングが可能な床タイルを作成するアンルーリー・スタジオ社(Unruly Studios)などが含まれる。なお、初年度プログラム参加企業は、総額1,000万ドルの調達に成功している。 VentureBeat “Amazon’s Alexa Accelerator introduces its second startup class” (7/23/18)

SpaceX社主催の「第3回ハイパーループ・ポッド・コンペ」でドイツ・ミュンヘン工科大学チームが優勝

スペースエックス社(SpaceX)が主催する「第3回ハイパーループ・ポッド・コンペ(Hyperloop Pod Competition)」において、米国・欧州・日本の大学生チームが参加した中、ドイツ・ミュンヘン工科大学(Technical University of Munich)チームの優勝が7月22日に発表された。同コンペは、「ポッドは自己推進力を擁すること」と「勝者は最速のポッド」の2つが審査基準になっており、16カ国7専攻分野からの学生45人で構成される同チームが構築したポッド「WARRハイパーループ(WARR Hyperloop)」は、最高速度290マイルに到達し、3大会連続で優勝チームとなった。 The Washington Post “Students from Germany win third SpaceX Hyperloop Pod Competition” (7/23/18)

米国商工会議所など、新規産業連合を設立してオバマ政権下での気候政策に戻ることを大統領に強く要請

米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)を含む影響力の大きな業界団体は7月23日、新たな産業連合「レット・アメリカ・リード(Let America Lead)」を立ち上げ、トランプ大統領に対し、オバマ政権下での気候政策に戻ることを強く要請した。同団体は、エアコンなどの家電製品における温室効果化学物質の使用を徐々に減少させるという政策が、米国の競争力を高め、雇用創出に繋がることを強調しているが、「気候変動」には言及していない。同団体の支援機関には、米国商工会議所の他、米国製造業者協会(National Association of Manufacturers)、米国化学工業協会(American Chemistry Council)、米国資本形成協会(American Council for Capital Formation)などが含まれる。 AXIOS “New industry coalition pushes Trump to back Obama-era climate policy” (7/23/18)