エネルギー省、英国との間で原子力行動計画に合意

エネルギー省(Department of Energy)の原子力エネルギー局(Office of Nuclear Energy: NE)は9月13日、英国との間で、原子力エネルギーが両国の戦略的エネルギー資源などに確実に寄与することを目的とした行動計画の取りまとめで合意したと発表した。具体的に、エネルギー省と英国のビジネス・エネルギー・産業戦略省(Department for Business, Energy, and Industrial Strategy: BEIS)は、「非軍事原子力エネルギー研究開発行動計画(Civil Nuclear Energy Research and Development Action Plan)」に署名した。行動計画は、両国間の先端非軍事原子力エネルギー技術の研究開発協力の促進を目指す。行動計画は、作業部会が、①宇宙技術におけるラジオアイソトープの使用、②原子炉技術、③先端燃料、④燃料サイクル技術、⑤先端モデリング及びシミュレーション、⑥実現技術、を中心に取り組むよう要請している。 Department of Energy “DOE’s Office of Nuclear Energy Agrees to Nuclear Action Plan with United Kingdom” (9/13/18)

NSFとNIEHSが海洋と湖と人間の健康の関係に関する研究に3,000万ドルを助成

今夏、フロリダ州海岸で見られた有害な水の華(藻類ブルーム)をもたらしたものは何だったのか? それが人々やその他の動物、湾岸の生態系に短期的・長期的に及ぼす影響は?-こうしたことを研究するため、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)と国立衛生研究所(National Institute of Health: NIH)傘下の国立環境衛生科学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences: NIEHS)は、合計3,000万ドルの新たなグラントを提供した。受益機関は、海洋及び五大湖沿岸における生態系について研究を行う。具体的には、「NSF-NIEHS海洋及び人間の健康センター・アワード(NSF-NIEHS Oceans and Human Health Center Awards)」として3つのセンターが、「NSF-NIEHS海洋・人間の健康プロジェクト・アワード(NSF-NIEHS Oceans and Human Health Project Awards)」として4件の研究プロジェクトを受益する。 National Science Foundation “NSF, NIEHS award $30 million for new research on links among oceans, lakes and human health” (9/13/18)

NSF、STEM大学院教育研修の進展に約600万ドルを助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の大学院教育イノベーション(Innovations in Graduate Education: IGE)プログラムは最近、STEMに関する大学院教育の革新的な手法のパイロット、試験及び検証に取り組む12件のプロジェクトに580万ドルを助成した。IGEの研究プロジェクトは、大学院生に専門職の開発及びキャリアの検討の機会を提供する新たな手法を試験するもので、大学院プログラムにおける多様性と包括性、より優れた専門職のコンピテンシー(指導力、コミュニケーション、プロジェクト管理、チームワーク、STEM労働力への移行を成功させるために重要なスキル)を支えるものである。今回助成を受けたのは、テキサス大学サンアントニオ校(University of Texas San Antonio)ジャニス・ブッシュ氏(Janis Bush)を主任研究員とする「体系的な研修を通じて科学のアイデンティティを進展・強化する(Advancing and Strengthening Science Identity through Systematic Training)」など12プロジェクトである。 National Science Foundation “NSF awards nearly $6M to advance STEM graduate education training” (9/12/18)

NSF、DNA環境を介した生物学のエンジニアリングを支援

分子及び細胞レベルでの生物学のエンジニアリングを進展させるため、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、遺伝子の活動及び発現の規則を特性化する研究、そしてDNAシーケンスを改変することなくこれらのプロセスを修正する戦略を作成するため、1,600万ドルを助成した。今回受益する研究者らは、エピジェネティックのメカニズムがどのように遺伝子発現、ひいては生体の特性および機能に影響するかについて、研究/操作/モデル化するためのツールを創出する。NSF工学局(Directorate of Engineering: ENG)の「研究・イノベーションにおける新興フロンティア(Emerging Frontiers in Research and Innovation: EFRI)」プログラムなどを通じて、合計8件の学際チームに助成が行われた。 National Science Foundation “Engineering biology through DNA’s environment” (9/12/18)

エネルギー省、次世代直流ブレーカーの研究開発に新たな資金提供公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月12日、エネルギー高等研究事業局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の新プログラム「キロボルトの効果的なレーティングを安全に達成するための信頼性の高いエレクトロニクスの構築(Building Reliable Electronics to Achieve Kilovolt Effective Ratings Safely: BREAKERS)」として、最高1,500万ドルを提供する計画を発表した。BREAKERSプロジェクトでは、様々な応用を目的として、中電圧直流(medium voltage, direct current: MVDC)のブレーカーの設計開発に取り組む。現在、グリッドは交流(AC)電力が主流であるが、配電のロスが少ないこと、送電能力が高いことなどから、DC電流の人気が高まりつつある。ただし、DC電流は動きが異なるため、高電圧のブレーカーはアーク放電しやすく、火事やブレーカーの損傷につながる可能性がある。BREAKERSプロジェクトでは、こうした問題を克服しつつ、大型の電力と電圧に対処しなくてはならない。MVDCブレーカーによって、米国の電力システムの大幅な改良や、グリッド全般における電力の流通・管理方法の変革、業界/輸送/資源生産における重要な応用が実現される可能性がある。 Department of Energy “Department of Energy Announces New Funding Opportunity for Next-Generation DC Circuit Breakers” (9/12/18)

内燃エンジン自動車から電気自動車へのグローバルシフト

サンフランシスコで行われた「世界気候行動サミット(Global Climate Action Summit)」に集まった、世界26都市の企業・地方自治体・州政府のリーダーは、かつては架空の世界と思われたこと-自動車やその他の車輛から内燃エンジンを排除する-へ向かうことにコミットを表明した。これらのリーダーは、自動車メーカーに対して、電気自動車を市場に投入するスピードを速めるよう要請した。サンタモニカや東京、マンチェスター地域を含む12の都市は、2025年から排気ゼロのバスのみを導入することを約束している。輸送の電気化が特に課題となっている米国では現在、輸送が最大の温室効果排出源であり、ドライバーはより大型の自動車を好むという傾向がある(燃料価格も安い)。トランプ政権はまた、自動車燃費基準の強化には反対の姿勢を示している。しかし、サミットに参加した市長らは、米連邦政府を迂回して米国がインドや中国、オランダといった諸外国に追いつくよう支援することは可能であると、述べた。 Guardian “Electric future? Global push to move away from gas-powered cars” (9/13/18)

ニューヨーク市年金基金、環境投資を2倍へ

ニューヨーク市は、同市の年金基金の40億ドルを、今後3年間に再生可能エネルギーやクリーンな水などの気候変動ソリューションに投資する計画であるという。これは、現行投資の2倍以上となる。同市のビル・デブラシオ市長(Bill de Blasio、民主党)と、市の年金基金(1,950億ドル)を監督するスコット・ストリンガー監査官(Scott Stringer)が9月13日に発表した。 Wall Street Journal “NYC Pension Funds to Double Green Investments” (9/12/18)

2018年第2四半期に住宅市場が安定する中、ユーティリティによるソーラー調達が好調

米国のソーラー市場は、昨年、政府が輸入ソーラー・モジュール及び電池への追加関税を検討し始めてから、波乱の四半期が続いているが、2018年第2四半期のデータは、市場が転換期を迎えている兆候を示している。ウッド・マッケンジー・パワー・アンド・リニューアブル社(Wood Mackenzie Power & Renewables)とソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)が発表した「米国ソーラー市場洞察報告(U.S. Solar Market Insight Report)によれば、2018年第2四半期は、部品の価格が下落し、住宅でのソーラー設置が安定する中(同部門は昨年15%の収縮を見せた)、ユーティリティ機関によるソーラープロジェクト調達が急増した。同期の統計は、追加関税の明らかな影響が見られた最初の四半期であった。過去に発表されていたプロジェクトの一部が、追加関税を理由に、中止・延期された。今年下半期の見通しについては、ユーティリティ規模のプロジェクトが先導する形で、ソーラー導入が加速すると予測されている。 Green Tech Media “Utility Solar Procurement Booms as the Residential Market Stabilizes in Q2 2018” (9/13/18)

ブロックチェーン業界の統一的な声として「ブロックチェーン協会」が発足

ここ数年で、オープンなブロックチェーン・エコシステムは、一部の愛好家の集まりから国際的な業界へと進化し、数十億ドルの資本投資が行われるまでになった。分散型で許認可を必要としないブロックチェーンや、その無限のソリューションの可能性に対する認識は、個人や企業の間で拡大しつつある。しかし、これらの進展に障害があることも事実で、業界側から見ると、イノベーターは規制面で地雷原に直面しており、政策側から見ると、信頼性と安全性、セキュリティの懸念、消費者保護といった問題を考慮しながら進めていかなくてはならない。そして一般市民やメディアでは、多くの人がブロックチェーンについて十分に理解していない。こうした中、9月11日に、ブロックチェーン・エコシステムの統一的な声として機能すべく、非営利業界団体のブロックチェーン協会(Blockchain Association)が設立された。その目的は、業界のイノベーションに優しい環境を創出すること、アクセス性と透明性があり民主的な金融・技術システムに対する世界的な需要の増大に対応することである。 Medium “A Unified Voice for the Blockchain Industry” (9/11/18)

DARPA、攻撃される前にボットネットを見つけるための取り組み

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、オンライン上に隠されたボットネットの場所を自動的に突き止め、敵が攻撃する前にこれを阻止するシステムの開発に投資する。DARPAは、8月30日、同システムの開発に取り組むサイバーセキュリティ企業のパケット・フォレンジクス社(Packet Forensics)に120万ドルの契約を発注した。この助成は、DARPAによる「サイバー上の敵対システムに対抗する自治の育成(Harnessing Autonomy for Countering Cyber-adversary Systems: HACCS)」プログラムの一部である。ボットネットを構築するために、ハッカーはインターネットに接続している機器をマルウェアで感染させ、遠隔サーバーからの指示を実行できるようにする。ウィルスは殆どの時間休眠状態のため、感染した機器の所有者は自分の電子機器が感染したことに気づかない。DARPAは、HACCSプログラムを通じて、ボットネットに感染した機器をピンポイントで自動的に特定し、所有者さえも気づかない形でマルウェアを不能にするシステムを構築しようとしている。 Nextgov “DARPA Wants to Find Botnets Before They Attack” (9/11/18)