自動運転車産業における求人状況

​完全自動運転車の開発・商用化に向けて、自動運転ソフトウェア企業は急速に人材採用を進めている。求人情報サイトのジップ・リクルーター・コム(ZipRecruiter.com)に投稿された自動運転に関する求人情報は、2018年1月に前年比27%急増し、2018年第2四半期末時点で、自動運転関連求人は前年同期比250%増であった。求人が多い職のタイトルは、第1位が認知ソフトウェア・エンジニア(Perception Software Engineer)で、2位は戦略的会計マネジャー(Strategic Account Manager)、3位はフィールド・サービス・テクニシャン(Field Service Technician)、4位産業エンジニア(Industrial Engineer)、5位顧客サクセス・フィールド担当(Customer Success Field Representative)、となっている。また、自動運転関連雇用が最も多い都市は、1位ペンシルバニア州ピッツバーグ、2位ミシガン州アン・アーバー、3位カリフォルニア州サンフランシスコ、4位カリフォルニア州サンノゼ、5位ミシガン州デトロイト、である。​ ​ ZipRecruiter.com “This is Who’s Driving the Autonomous Car Revolution” (November 2018)​

中国の自動運転車への野望、カリフォルニア州へ​

中国の技術大手、テンセント・ホールディングス社(Tencent Holdings)は、カリフォルニア州パロアルトで自動運転車のエンジニアをリクルートしている。これは、シリコンバレーに大挙する中国系企業の最新参入事例である。同州内で自動運転車の試験許可を取得した企業60社のうち、14社は中国企業である。自動運転車(AV)分野を支配したいという中国の野望は、R&Dの中心であるシリコンバレーへの依存が大きく、中国企業は現地で数百人のソフトウェア・エンジニアを雇い、重要な米国技術サプライヤーと提携している。中でも最大の注目はバイドゥ社(Baido)であるが、他にも、ポニーai社(Pony.ai)、ロードスターai社(Roadstar.ai)など多数ある。こうした中国技術企業の数は明らかに多すぎ、いずれは淘汰が進むと考えられている。​ ​ Axios “China’s AV ambitions pass through California” (11/7/18) ​

中国と欧州の民間研究開発支出が2桁増

PwCのストラテジーアンド(Strategy&)が発表した「グローバル・イノベーション1000スタディ(Global Innovation 1000 Study)」(第14版)によれば、全世界における年間の企業研究開発(R&D)支出は2018年に11%増加し、合計投資額は7,820億ドルに達するという。増加は世界的に見られたが、顕著なのは、中国の34%増と、欧州の14%で、共に二桁増の伸びとなった。一方、北米は7.8%増、日本は9.3%増であった。また、比較的緩やかなR&D支出(売上に対するR&Dの比率が同業者の中央値未満)で金銭的な成功を収めた企業は、「ハイレバレッジ・イノベーター(high-leverage innovator)」とされ、88社がこれに該当するという。その他のキーファインディングとして、①アマゾン社(Amazon)は、「世界最大のR&D支出企業」の座を維持、②アップル社(Apple)は、「世界で最も革新的な企業」の座をアルファベット社(Alphabet)から奪還、などがある。​ ​ PwC “China and Europe post double digit increases in R&D spending” (10/30/18) ​

ノースカロライナ州知事、クリーンエネルギー経済へのコミットメントを示す行政命令​

ノースカロライナ州のロイ・クーパー知事(Roy Cooper)は10月29日、気候変動対策へのコミットメントを示し、同州のクリーンエネルギー経済への移行を先導することを示した「行政命令第80号(Executive Order No. 80)」に署名した。行政命令は、ノースカロライナ州が州民の環境を保護すると同時に、クリーンエネルギー技術を増大させるよう要請するものである。行政命令は、州全体の温室効果ガス排出を2025年までに2005年レベルの40%以下に削減するという州のコミットメントを再確認し、州内の登録ゼロ排気自動車(zero-emission vehicles)を少なくとも8万台に増加させること、州所有のビルのエネルギー消費を40%削減することなどを要請している。また、行政命令によって、「ノースカロライナ気候変動省庁間評議会(North Carolina Climate Change Interagency Council)」が発足した。​ ​ North Carolina Governor “Governor Cooper Commits to Clean Energy Economy for NC to Combat Climate Change, Create Jobs” (10/29/18)​

DARPA、レイセオン社に高周波デジタル通信の研究開発業務を委託

レイセオン社(Raytheon)は、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が軍事通信のセキュリティ強化を目的として進めている「ミリ波デジタル・アレイ(Millimeter-Wave Digital Arrays)プログラム」に関する開発業務を受注した。契約は、国防総省(Department of Defense)が11月5日に発表した。超高周波のミリ波でのフェーズドアレイは、5Gセルラー・ネットワークの一部として既に研究が進められているが、軍事通信と異なり、民生システムは比較的小規模範囲での平易な使用を目的として設計されている。国防総省のネットワークは様々な範囲(時には数百マイル間で)でより複雑な通信状況において機能する必要がある。​ ​ UPI “Raytheon tapped by DARPA for high frequency digital communications research” (11/6/18) ​

エネルギー省、地下の革新的なセンサーに関する情報を募集​

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、地下の二酸化炭素貯蔵に関連するパラメーターの監視を目的とした革新的なセンサー能力の開発について、関係機関からの情報を要請(Request for Information: RFI)した。既存の技術では不透明性の削減とリアルタイムの意思決定に限界があり、FEはこれらの問題点に対処するセンサー及びシステムに関する情報を模索している。特に、二酸化炭素注入後の地下における液体の動きを監視する能力の向上につながる情報が求められている。​ Department of Energy “Energy Department Seeks Information on Transformational Sensing for the Subsurface” (11/5/18) ​

運輸省、「輸送の未来に備える:自動運転車」へのパブコメを要請​

運輸省(Department of Transportation)は、新時代の運輸イノベーションと安全を促進し、米国がオートメーションのリーダーであり続けることを確実にするため、最近、「運輸の未来に備える:自動車3.0(Preparing for the Future of transportation: Automated Vehicles 3.0(AV3.0))」と題する報告書を発表し、本報告書へのパブコメを募集した。本報告書(AV3.0)は、「自動運転システム:安全のためのビジョン2.0(Automated Driving Systems: A Vision for Safety 2.0)」に基づいて作成され、内容を全ての陸上路上輸送に範囲を拡大するなどしている。運輸省では、AV3.0を路上陸上輸送の未来に関する全国的な議論の一環としてとらえている。​ CCC Blog “USDOT Request for Comment on Preparing the Future of Transportation: Automated Vehicles” (11/5/18) ​

「明日のための軽量イノベーション(LIFT)」が、大学工学における「仕事と学習」モデルを向上させるために取るべき4つの必須事項を報告​

デトロイトを拠点とする官民パートナーシップで製造USAインスティチュート(Manufacturing USA institute)の一つである「明日のための軽量イノベーション(Lightweight Innovation for Tomorrow)」は、「工学における仕事と学習:イノベーションのための必須事項(Engineering Work-and-Learn: Imperatives for Innovation)」と題する報告書を発表した。報告書は今夏に行われたワークショップを基に作成されたもので、工学系の学生が職場への準備をより良くできるよう大学の取り組みを支援することを狙いとしたものである。報告書は、大学の教員、運営管理者、業界パートナーが、「仕事と学習(work-and-learn:実際の職場での実務的な経験を通じて学ぶ)」モデルを革新し、工学系の学生が業界での仕事により良く備えることができるよう、4つの必須項目を挙げている。それらは、①工学系の大学院生は、自分たちの役割が職場におけるその他のプロセス及び個人とどのような相互関係を持つのかより良く理解する必要がある、②全ての工学系学生は、学士・修士プログラムの間に質の高い革新敵的な「仕事と学習」経験に参加する必要がある、など4点である。​ ​ Lightweight Innovations “‘ LIFT Releases Report Highlighting Four Critical Imperatives Universities Must Take to Improve Engineering Work-And-Learn Models” (11/5/18) ​

NSF、労働者のより良い状態とその生産性のための「人と技術の連携」に関するプロジェクトに助成

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「人と技術の相互のやり取り」という観点で労働者の認知力及び身体的能力を進展させることを目的とした26件のプロジェクトに対し2,500万ドル以上を助成する。これらの助成は、職場で重要とされる社会的/技術的/教育的/経済的ニーズに対処するものとなる。本助成は、「人と技術のフロンティアにおける仕事の未来(Future of Work at the Human-Technology Frontier: FW-HTF)」の下で行われるもので、これは、NSFが2016年に発表した「未来のNSF投資のための10件のビッグ・アイデア(10 Big Ideas for Future NSF Investments)」の一つである。受益プロジェクトは、職場における人と技術の提携を進展させ、生産性やイノベーション、学習を強化させることに重点を置く。受益内容は、プロジェクトの内容、期間、チーム規模により、75万~300万ドルで、期間は3~5年となっている。​ ​ National Science Foundation “NSF announces awards to shape the human-technology partnership for the well-being of workers and their productivity” (11/5/18)​

電気自動車の走行距離、他種の車よりもはるかに少ないことが判明

電気自動車(EV)がもたらす影響を考えるうえで、その利用場所だけでなく、走行距離といった要因に注目する必要がある。「EVの実際の走行距離」を割り出すのは容易ではないが、エネルギー研究所(Energy Institute)のルーカス・デイビス氏(Lucas Davis)が「2017年全国世帯渡航調査(2017 National Household Travel Survey: NHTS)」を基に算出した数値によれば、EVの走行距離(年間6,300マイル)はその他の種類の車に比べてはるかに少ないという(プラグイン式ハイブリッド自動車7,800マイル、ガソリン及びディーゼル自動車1万200マイル、従来のハイブリッド車1万2000マイル)。その大きな要因として考えられるのは、EVの走行距離が限定されていることにあるとみられる。EV利用によるガソリン消費削減が期待されているが、走行距離が短ければその恩恵は期待よりも小さなものとなる可能性がある。 ​ Energy Institute Blog “All Charged Up, No Place to Go” (11/5/18) ​