連邦取引委員会(FTC)の競争局が「技術市場監視のための作業部会」を立ち上げ

連邦取引委員会(Federal Trade Commission: FTC)の競争局(Bureau of Competition)は、米国技術市場における競争力の監視を目的とした作業部会の設立を発表した。作業部会は、これらの市場における潜在的な非競争的行為の調査を行い、正当化される場合は法執行行為を取る。作業部会は、複雑な製品やサービスの市場とエコシステム(オンライン広告、ソーシャル・ネットワーキング、モバイルのオペレーティング・システムとアプリ、プラットフォーム・ビジネスを含む)といった分野を専門とする約17名の弁護士で構成される。​ ​ Federal Trade Commission “FTC’s Bureau of Competition Launches Task Force to Monitor Technology Markets” (2/26/19)

トランプ大統領による5億ドルの小児がん対策計画でデータ共有が主要な推進力に​

連邦政府の高官によれば、トランプ大統領が2月初めの一般教書演説で提案した「10年間で5億ドルを小児がんの研究に費やす」という計画は、2020年から開始され、患者のデータ共有に重点が置かれるという。この計画に、研究者や患者支援団体は複雑な反応を示している。一部の関係者は、本イニシアチブにより、国立がん研究所(National Cancer Institute: NCI)のその他の予算の一部が犠牲になるのではないかと懸念している。NCIのネド・シャープレス所長(Ned Sharpless)は2月14日に行われた電話会議で、「データの共有は、本イニシアチブの初期の主要な推進力になるだろう」と語った。小児がんのゲノム・プロジェクトを進める研究者は、このニュースを歓迎したが、その他の一部の小児腫瘍学者は「それが最善の方法かどうかは不明である」としている。​ ​ Science “Data sharing will be a major thrust of Trump’s $500 million childhood cancer plan” (2/27/19) ​

DARPA、量子情報処理の次のステップ​

ユニバーサル(万能)量子コンピュータは、商業及び軍事活動の情報処理に革命をもたらすと期待されているものの、そのビジョンが実現されるのは数十年先と考えられている。誤りのない完全な量子コンピュータが登場する前に、量子情報処理を模索するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2月27日、「ノイズがあり中規模の量子コンピュータによる最適化(Optimization with Noisy Intermediate-Scale Quantum: ONISQ)機器」プログラムを発表した。これは、中規模の量子機器と古典システムを組み合わせて、「組み合わせ最適化(combinational optimization)」と呼ばれる一連の難解な問題を解決するためにハイブリッド概念を追求する取り組みである。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Taking the Next Step in Quantum Information Processing” (2/27/19) ​

アップル社、自動運転車部門従業員を解雇

アップル社(Apple Inc)は2月27日、カリフォルニア州の規制当局への提出文書の中で、自動運転車プログラム部門である「プロジェクト・タイタン(Project Titan)」の従業員190名を解雇する計画であることを明らかにした。これは、同社がにおける自動技術開発の方向性を示唆するものである。提出文書によれば、州内サンタ・クララ郡にある8つの施設で解雇が行われる計画である。解雇される従業員の中には、少なくとも20名のソフトウェア・エンジニア(機械学習エンジニアを含む)と40名のハードウェア・エンジニアが含まれる。また、3名の製品設計エンジニアとエルゴノミクス・エンジニアが含まれており、これは消費者向けの物理的製品を示す。更に、機械工場監督者(machine shop supervisor)も人員削減の対象となっている。ただし、この監督者の下に何名の部下がいるのか、またどのような工場の監督者であるのかは不明である。​ ​ Reuters “Apple self-driving car layoffs give hints to division’s direction” (2/27/19) ​

KPMG社、2019年自動運転車準備指標を発表

KPMG社が2018年1月に、初めて「自動運転車準備指標(Autonomous Vehicles Readiness Index: AVRI)」を発表して以来、自動運転車技術への投資、自動運転車を推進する国家政策の導入、報道が加速した。今般、発表された2019年版のAVRIには、新たに5カ国が加わり、合計25カ国の順位が発表された。それによれば、1位は昨年同様オランダで、同国は、近隣諸国と共に花の輸送を目的としたドライバーレス・トラック群の稼働に向けて取り組んでいる。技術イノベーション大国であるシンガポールが2位、次いでノルウェー、米国、スウェーデンが上位5カ国である。日本は、10位にランクインしている。​ ​ KPMG “2019 Autonomous Vehicles Readiness Index” (February 2019) ​

GAO、「エネルギー省はパフォーマンス評価を使うことで、管理運営契約業者コスト評価が可能」と報告​

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「エネルギー省:パフォーマンス評価により、管理・運営契約業者のより良い費用評価が可能(Department of Energy: Performance Evaluations Could Better Assess Management and Operating Contractor Costs)」と題する報告書を発表した。エネルギー省内の6つの局は概ね、管理・運営(management and operating: M&O)契約業者のパフォーマンス評価として、3つの異なる手法のいずれかを利用している。GAOがエネルギー省による2016年度の「パフォーマンス評価報告(Performance Evaluation Reports: PER)」を分析した結果、これらの報告書は、M&O契約業者の技術・運営管理パフォーマンス(technical and administrative performance)に関する情報に比べ、費用パフォーマンスに関する情報が少ないことが明らかになった。PERに費用パフォーマンスに関する情報が少ない主な理由の一つは、エネルギー省の局の方針に費用パフォーマンスに関する具体的な評価が義務付けられていない、もしくは費用情報が将来の調達に関する意思決定に有益に利用されることをどのように確実にするかに関する議論がなされていないことである。これを受け、GAOは、エネルギー省の6つの局が本件に関する方針を更新することなどを含め、7つの勧告を行っている。​ ​ Government Accountability Office ” Department of Energy: Performance Evaluations Could Better Assess Management and Operating Contractor Costs” (2/26/19) ​

米政府、国際郵便物内に含まれる非合法オピオイドの検知手法を競うコンペを実施​

国土安全保障省(Department of Homeland Security)科学技術局(Science and Technology Directorate)は、米国税関・国境警備局(U.S. Customs and Border Protection)、米国医薬品管理政策局(Office of National Drug Control Policy)、米郵政法執行サービス局(U.S. Postal Inspection Service:米郵政公社の法執行機関)と協力し、賞金総額155万ドルのコンペ「オピオイド検知チャレンジ(Opioid Detection Challenge)」を開始した。本コンペでは、米国内外のイノベーターが、国際郵便物内に含まれる非合法オピオイド(合成麻酔薬)の発見に役立つ、迅速で非侵入型の検知ツールの計画を競う。オピオイドの乱用は米国内で前代未聞の公衆衛生危機をもたらしており、国際郵便物は非合法のオピオイドが米国内に入り込む経路となっている。コンペは2段階にわたって行われる。​ ​ Opioid Detect Challenge “Help the U.S. government detect illicit opioids in international mail. Submit a plan by 04/24/19” (2/27/19)​

フェデックス社、ウォルマート社やピザ・ハット社と提携し、ラストマイル配達ロボットを試験へ ​

フェデックス社(FedEx Corp)は今夏、ウォルマート社(Walmart Inc)やピザ・ハット社(Pizza Hut)といった企業と提携し、配達のラストマイル(拠点から配達先までの最後の距離)をロボットが行う試験を開始する。現在、配達業者や小売業者、レストランが、ロボットやドローン、自動運転車などを使って、機器や食料品、さらには一杯のコーヒーなどを消費者の手元まで届ける配達コストの抑制に取り組んでいる。本件に関し、フェデックス社は、DEKA開発研究社(DEKA Development & Research Corp、これまでにセグウェイやiBotなどを開発)と提携している。フェデックス社のロボットは、バッテリー式で動作し、タイヤの上にクーラー・ボックスを搭載する形で、搭載カメラとソフトウェアによって障害物を検知する。最高時速は16キロである。​ ​ Reuters “FedEx partners with Walmart, Pizza Hut to test last-mile delivery robot” (2/27/19)​

カーネギー・メロン大学とロッキード・マーティン社、研究契約に署名​

カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)とロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)は、新たな基本研究契約(master research agreement)を交わした。本契約は、将来の合同研究プロジェクトの指針となるもので、両組織が新しい機会に迅速に対応することを可能にする。ロッキード・マーティン社及びその子会社であるシルコスキー社(Silkorsky)は、1986年以来、カーネギー・メロン大学の研究に資金援助し、学生グループを支援している。多くの大手企業と同様、ロッキード・マーティン社も最近、人工知能に関する研究でカーネギー・メロン大学と提携することに関心を表明していた。​ ​ Carnegie Mellon University “Carnegie Mellon and Lockheed Martin Sign Research Agreement” (2/18/19) ​

ノーベル賞受賞者のスティーブン・チュー氏、AAASプレジデントに就任​ ​

レーザー光を用いて原子を冷却及び捕獲する技法の開発で、クロード・コーエン=タヌージ氏(Claude Cohen-Tannuoudji)、ウィリアム・フィリップス氏(William Phillips)と共にノーベル物理学賞を受賞したスティーブン・チュー氏(Steven Chu)は、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)のプレジデント(president)に就任した。チュー氏はエネルギー長官も務めたことがあり、任期は一年である。同氏は、「AAASプレジデントとして、科学者たちが科学の発見についてより良いコミュニケーションを行うことを奨励し、一般市民が科学の仕組みについて感謝し、実に素晴らしい発見について理解できるよう支援する」と抱負を述べた。​ ​ American Association for the Advancement of Science “Nobel Laureate Steven Chu Assumes Term as AAAS President ” (2/22/19) ​