DARPA、新興の感染症対策を目的とした医療準備プログラム​開始

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「新興病原体脅威(Emerging Pathogenic Threats: PREEMPT)」プログラムを支援する5つの研究者チームを選出した。PREEMPTプログラムは2018年1月に初めて発表され、3年半をかけて行われる。病原体保有動物及び媒介昆虫によるウィルス性感染症が人体への脅威となり得る前に抑制することで、従来の医療準備体制を強化することを狙いとしている。安全確実なラボと疑似自然環境での研究を通じて、PREEMPTの研究者は、ウィルスが動物内でどのように進化するのかをモデル化し、可能性のある介入措置の安全性と効果を評価する。オートノマス・セラピューティクス社(Autonomous Therapeutics, Incs)、モンタナ州立大学(Montana State University)など5機関がPREEMPTチームを主導する。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “A New Layer of Medical Preparedness to Combat Emerging Infectious Disease” (2/19/19) ​

商務省、政府全体のブロードバンド導入促進イニシアチブに参加​

商務省(Department of Commerce)のウィルバー・ロス長官(Wilbur Ross)は2月13日、その他の連邦機関とともに、ブロードバンドの導入推進に団結して取り組む政府間戦略を発表した。この取り組みは、米国全地域で信頼性の高い高速ブロードバンド接続の導入と採用を加速させるために、可能な限りの全ての政策ツールを使うよう求めるトランプ大統領の要請に応えるものである。同日には、「米国ブロードバンド・イニシアチブ(American Broadband Initiative: ABI)」を概説した報告書が大統領府より発表された。ABIには、連邦機関による許認可プロセスの合理化、連邦試算を使った構築コストの低減化、連邦資金の効果の最大限化などが含まれている。​ ​ Department of Commerce “Department of Commerce Joins Government-Wide Initiative to Facilitate Broadband Deployment” (2/13/19) ​

ロス商務長官とイバンカ・トランプ大統領補佐官、米国労働力政策諮問委員会のメンバーを発表​

商務省(Department of Commerce)のウィルバー・ロス長官(Wilbur Ross)と、大統領補佐官のイバンカ・トランプ氏(Ivanka Trump)は、米国労働力政策諮問委員会(American Workforce Policy Advisory Board)を構成する25名のメンバーを発表した。同諮問委員会は、行政命令13845号(Executive Order 13845)の下で設立されたもので、国家米国労働者会議(National Council for the American Worker)と直接取り組み、メンバーの知識を活用して、21世紀の課題により良く対応できるよう米国労働力を改良する戦略の開発と実践に取り組む。諮問委員会は、ロス長官とトランプ補佐官が共同委員長を務め、民間部門、教育機関、地方行政府の代表など多様なメンバーで構成される。​ ​ Department of Commerce “Secretary of Commerce Wilbur Ross and Advisor to the President Ivanka Trump Announce the Members of the American Workforce Policy Advisory Board” (2/13/19)​

米国科学省庁、2019年度の最終歳出法案で増額

トランプ大統領は2月15日、主要な連邦科学機関の予算増加が盛り込まれた一連の予算法案に署名した。この署名により、連邦政府の一時閉鎖を含む長期的な予算闘争が終結した。最終歳出法案(2019年度)は、トランプ政権が要請していた研究機関の大幅削減を概ね拒否した内容となっている。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の予算は、80億7,500万ドルで前年度比3.7%増。政権の要請は74億7,200万ドルであった。米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の科学予算は11%増の69億ドル、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、中核となる研究活動に7億2,400万ドル、産業アウトリーチ・プログラムに1億5,500万ドル、研究施設の建設と改築に1億600万ドルとなり、合計で前年比450万ドル増となった。また、議会は、政権が模索していた2つの農業研究機関の移転計画と農務省(Department of Agriculture)内の組織再編計画を鈍化させることを狙いとした文言も含めた。​ ​ Science “Update: U.S. science agencies see gains in final 2019 spending bills” (2/15/19)​

AAAS、52の組織と共に「STEMM分野のセクハラに関する学会コンソーシアム」を立ち上げへ​

学術及び専門職団体の大手は2月15日、「科学/技術/工学/数学/医薬の分野におけるセクハラに関する学会コンソーシアム(Societies Consortium on Sexual Harassment in STEMM(science, technology, engineering, mathematics, and medicine))」の立ち上げを発表した。それぞれの分野でプロフェッショナルかつ倫理的な行動、環境、文化を進展させることを狙いとして設立されたものである。2019年に行われた米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)の年次会合で、学会コンソーシアムに関するパネル・ディスカッションが行われ、AAASのシャーリー・マルコム上級顧問(Shirley Malcom)は、「あらゆるハラスメントは、我々の事業活動にとって死である。我々は人材を引き付け、奨励しているが、安全な環境を提供しなければ、そうした人材が去っていく、あるいは最初から人材がやってこない状況になる」と述べた。学会コンソーシアムは、AAASの他、米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges: AAMC)、米国地球物理学連合(American Geophysical Union: AGU)によって設立され、全部で53の機関が創立メンバーを構成している。​ ​ American Association for the Advancement of Science “AAAS Joins with 52 Organizations to Launch Societies Consortium on Sexual Harassment in STEMM” (2/15/19) ​

AAASのラッシュ・ホルトCEOが年内で退任へ​

米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)の最高経営責任者(CEO)でサイエンス誌(Science)及び系列誌の出版執行役員(executive publisher)であるラッシュ・ホルト氏(Rush D. Holt)は、2019年後半に引退することを発表した。AAASの理事会(Board of Directors)は、ホルト氏の後任となる次期CEOの国際的な人材探しを開始する。ホルト氏は2015年2月にAAASの第18代CEOに就任した。その前は、米国下院議員を8期務めた。​ ​ American Association for the Advancement of Science “AAAS Announces Rush D. Holt to Retire in 2019, Search Underway for Next CEO” (2/6/19) ​

DARPA:5チームが海洋生物の行動を分析して海中活動の検知に貢献

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)による「持続的な生物センサー(Persistent Aquatic Living Sensors: PALS)」プログラムの下、5つの研究チームが、イタヤラ、ブラック・シーバス、生物発光プランクトンなどの海洋生物の行動を検知及び記録し、それらを基に戦略的水域で作動している有人あるいは無人の海中車両の存在を特定、特性化、報告する新たなセンサー・システムの開発に取り組む。この生命中心型のPALS技術は、国防総省(Department of Defense)による既存のハードウェア・ベースの海洋監視システムを強化し、軍の海中偵察能力の規模、制度、存続を大幅に拡大することが期待されている。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Five Teams of Researchers Will Help DARPA Detect Undersea Activity by Analyzing Behaviors of Marine Organisms” (2/15/19)​

エネルギー省、初となるリチウムイオン電池のリサイクリング研究開発センター「ReCell」を開設

リチウムイオン電池の使用は近年、急増しているが、それらの電池のリサイクルを最適化する技術はそのペースに追いついていない。こうした中、エネルギー省(Department of Energy)エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)内の自動車技術局(Vehicle Technologies Office: VTO)は、2月15日、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)でリチウムイオン電池のリサイクリング・センター「ReCellセンター(ReCell Center)」の除幕式を行った。ReCellセンターは、エネルギー省による初のリチウムイオン電池リサイクリング・センターで、世界的に競争力のあるリサイクリング業界を成長させ、電池材料の外国資源への依存を削減する一助となることが期待されている。ReCell センターは、先端電池リサイクリングの研究開発(R&D)イニシアチブとして、アルゴンヌ国立研究所、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratories: ORNL)、及び複数の大学の協力によって進められる。​ ​ Argonne National Laboratory “DOE launches its first lithium-ion battery recycling R&D center: ReCell” (2/15/19)​

DARPA、AIシステムに動的な環境への順応を教える​

現行の人工知能(AI)システムは、厳格な規則によって定義されたタスクを行うことには優れているが、現実の世界で兵士が直面するような継続的に変化し続ける環境に順応することには適していない。AIシステムが軍事面で人と効果的なパートナーを組むためには、知能機械は、限られた境界の中での閉鎖的な問題解決から、流動的かつ新規の状況に満ち溢れるオープンな世界の課題へと進化する必要がある。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2月14日、「オープンな新世界の学習と人工知能科学(Science of Artificial Intelligence and Learning for Open-world Novelty: SAIL-ON)」プログラムを発表した。SAIL-ONプログラムは、オープンな世界で起こる新規の状況に適切かつ効果的に行動するAIシステムを構築するために必要な基本科学原則及び一般的な工学技法を研究開発することを意図したものである。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Teaching AI Systems to Adapt to Dynamic Environments” (2/14/19) ​

グーグル社、米国内のデータセンターやオフィスに130億ドル以上を支出へ​

グーグル社は2月13日、今年、米国内のデータセンター及びオフィスに130億ドル以上を支出する計画であると発表した。「これらの新しい投資により、ネブラスカ州、ネバダ州、オハイオ州、テキサス州、オクラホマ州、サウスカロライナ州、バージニア州で、数万人の従業員雇用と1万人以上の建設雇用を創出できる」と、グーグル社のサンダー・ピチャイ最高経営責任者(Sundar Pichai、CEO)と発言している。この新たな投資により、グーグル社は全米50州のうち24州に拠点を置くことになる。先般、アマゾン・コム社(Amazon.com)は、地元の反対を受けて、ニューヨーク新本社建設が頓挫した場合の代替策を模索していると報じられたが、グーグル社の場合、地元の強い反対には遭っていない。​ ​ Reuters “Google to spend over $13 billion on U.S. data centers, offices” (2/13/19) ​