Category:その他
NYPA、再生可能エネルギーの計画容量5.5GWを承認
ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は12月10日、ニューヨーク州電力公社(New York Power Authority: NYPA)の理事会が計画容量を5.5GW規模とする再生可能エネルギー計画を承認したと報じた。政府の再生可能エネルギー抑制や輸入関税によるコスト増、電力料金高騰への懸念を反映し、7月の7GW案より縮小する形となった。新しい計画では、太陽光(1,425MW)、風力(800MW)に加え、分散型蓄電池(700MW)ほか、アンテロープ・エナジー・ストレージ社(Antelope Energy Storage)の500MW圧縮空気貯蔵計画などが追加された。2023年の州法改正で、NYPAは再生可能プロジェクトの開発・所有・運営権を得ており、2030年までに電力の70%を再生可能エネルギーで賄う州目標を補完する。一方、NYPAは消費者保護を強調し、2025-2028年財務計画で6億9,900万ドルを投じ、計画進捗に応じて内容を再評価する方針で、40計画中15計画を削除、新たに20計画を追加する。なお株式の過半数所有義務付けは継続し、資金調達を制限している。 Utility Dive “NYPA adopts 5.5-GW renewables plan amid concerns over affordability, policy changes” (12/10/25) https://www.utilitydive.com/news/nypa-renewable-energy-plan/807542/
EIA、2026年電力需要予測を1.3%下方修正
ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は12月10日、エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が2026年の電力需要予測を1.3%引き下げたと報じた。EIAの短期エネルギー見通しで、2026年の発電量を4,327億キロワット時(kWh)と予測し、先月の4,382億kWhから下方修正した。テキサス州電力信頼性評議会(Electric Reliability Council of Texas: ERCOT)の需要成長予測の引き下げで、2025年は6%から5%、2026年は15.7%から9.6%へ修正したことによるという。また、2026年の伸び率は先月予測の3%から1.7%に縮小し、今年は2.4%にとどまると見通しという。一方、PJM系統(PJM Interconnection)地域の需要成長は2025年・2026年とも3.3%を維持する見通しで、主にデータセンターなどの大口顧客によるもので、天然ガス発電は両地域で2024~2026年に2%成長すると予想している。PJMでは石炭と太陽光発電がそれぞれ23%、63%増加し、ERCOTでは太陽光発電が92%急増すると予測されている。 Utility Dive “EIA cuts 2026 power generation forecast by more than a percentage point” (12/10/25) https://www.utilitydive.com/news/energy-short-term-outlook-2026-load-demand-data-centers/807530/
トランプ政権、管理アジェンダを発表
FedScoopは12月9日、政府が効率化と技術活用を軸にした、大統領管理アジェンダを発表したと報じた。政府の縮小、国の購買力の活用、技術ソリューションの実施に焦点を当てたもので、トランプ政権は引き続き、社会正義への目覚め(woke)や武器化、浪費を排除し、多様性・公平性・包含(DEI)イニシアチブを廃止し、職員削減を継続していくという。技術面では、システム統合・標準化、政府ウェブサイトの削減、データサイロ(孤立化したデータ・システム)の解消を進め、人工知能(AI)によるプロセス効率化を図る。調達では「一つの組織として購入」する方針を示し、一般調達局(General Services Administration: GSA)の調達戦略「OneGov」などによる調達プロセス変更を継続する。政府は、職員の時間節約に向け、AIを活用したIT統合に向けて取り組んでおり、まず政府文書の翻訳や要約技術を確立すると説明し、アジェンダは、検閲や過度な機密指定の終了も優先事項としているが、記事は、詳細は明らかになっていないと伝えている。 Fedscoop “Trump’s management agenda targets eliminating waste, leveraging tech” (12/09/25) Trump’s management agenda targets eliminating waste, leveraging tech
海軍とパランティア社、造船プロセスソフト「ShipOS」を発表
アクシオス(Axios)は12月9日、海軍とパランティア社(Palantir Technologies)が造船プロセスを迅速化する新ソフトウェア「ShipOS」を発表したと報じた。契約総額4億4,800万ドル の潜水艦の建造・維持管理に向け開発されたシステムで、将来的には空母や軍用機にも適用していく。トランプ政権は国防上の重要課題として造船力強化を掲げており、海軍とパランティア社はサプライチェーンの可視化を向上させ、潜在的な問題を最大180日前に予測することで数カ月単位の遅延を防止することで対応していくという。中国の造船生産量に対して米国が大きく遅れをとっている現状が背景にあるが、コロンビア級原子力潜水艦のような重要装備の遅延が続き、設計やコスト問題によりコンステレーション級フリゲート4隻の建造計画が中止されるなど、ソフトウェアのみでは解決が困難な課題も残っている。これに対しパランティア社は、同社ソフトがあらゆる戦域などでの運用されている実績を強調し、新OSは民間での供給網予測技術を融合したものと説明している。 Axios “Navy unveils “ShipOS” with Palantir to speed up shipbuilding” (12/09/25) https://www.axios.com/2025/12/09/navy-phelan-palantir-karp-shipos
空軍・宇宙軍のデジタル化推進が急務 全米アカデミー報告
米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: NASEM)は12月10日、空軍省(Department of the Air Force: DAF)のデジタル変革が国の優位性確立に不可欠と発表した。設計反復や開発・配備の加速、維持管理など全工程において、データが途切れることなく引き継がれる共通デジタル基盤上で行うことが重要とし、同省全域にデジタル・エンジニアリング・アーキテクチャを導入した包括的戦略を採用するよう提言した。特に空軍装備司令部のデジタル資材管理戦略、空軍維持センターのデジタル作業環境、ボーイング社(Boeing)によるT-7Aレッドホーク先進ジェット練習機の完全デジタル設計開発を例に挙げ、基盤設備の向上、情報連携の強化、契約手法の改善が必須であると指摘している。さらに、変革を主導する責任者の設置、情報セキュリティの確保、技術人材の育成、資金調達の集中化も提言、同分野のリーダーシップ強化と資源配分の見直しにより、将来の複雑な作戦環境における優位性を維持できると結論づけている。 National Academy “Digital Transformation in the Department of the Air Force” (12/1025) https://www.nationalacademies.org/publications/29198 参照記事:NASEM “Digital Transformation in the Department of the Air Force” (12/10/25) https://nap.nationalacademies.org/resource/29198/One-pager_Digital_Transformation_Air_Force.pdf
内務省、海上油田開発リース計画で2億8,000万ドル調達
内務省(Department of Interior)傘下の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は12月10日、ワン・ビッグ・ビューティフル法(One Big Beautiful Bill Act: OBBBA)に基づく初の海上油田・ガス田・リース販売で約2億8,000万ドルを調達したと発表した。海洋エネルギー開発を加速させる大統領令「米国のエネルギー解放(Unleashing American Energy)」に基づくもので、落札された181区画はメキシコ湾の海域8,000万エーカーが対象となった。10年ぶりの開催となった対面入札には30社が参加、入札総額は約3億7,200万ドルに達した。同海域には295億バレルに亘る未開発の原油と54兆立方フィートの天然ガスが埋蔵されていると推定され、今回の取り組みに対し、BOEMは2007年以降最低の水準となる12.5%のリース・ロイヤティ率を設定した。2024年度は約65億ドルのロイヤルティー収入となり、オフショア開発収益は国庫や湾岸地域の州、土地及び水保全基金法(Land and Water Conservation Fund Act: LWCF)などに配分されている。 DOI “Interior Advances American Offshore Energy Dominance with First Lease Sale Under the One Big Beautiful Bill Act” (12/10/25) https://www.doi.gov/pressreleases/energy-dominance-first-lease-sale-one-big
DIU、インド太平洋地域の戦力管理強化に向け10社を選定
国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は12月10日、米軍の友好戦力(ブルー・オブジェクト)管理強化に向けた新たな技術開発の取り組みに10社を選定したと発表した。インド太平洋軍(U.S. Indo-Pacific Command: USINDOPACOM)と連携した「ブルー・オブジェクト管理チャレンジ」アクセラレータ・プログラムは、動的・紛争の激しい環境下における指揮官の状況認識向上を目的とするもので、人工知能(AI)を活用した意思決定支援能力の強化に重点を置くものである。選出企業は、シーアイフェア・テック社(CI-PHER Tech)、シュノーケル社(Snorkel AI)、エクシアラボ社(Exia Labs)、ルンブラ社(Lumbra)、カウンティフィ社(Countifi)などで総額50万ドルの賞金が分配され、主にDIUやインド太平洋軍と共にリアルタイムでの戦力追跡・調整技術の実証と実用化を目指す。DIUとインド太平洋軍は、この取り組みを通じてインド太平洋地域における軍事技術革新の加速と、民生転用可能なソリューションの早期調達を図る方針という。 DIU “Finalists Selected for the DIU Blue Object Management Challenge” (12/10/25) https://www.diu.mil/latest/finalists-selected-for-the-diu-blue-object-management-challenge
国防総省、新たなGenAI.milプラットフォームでAIを活用へ
国防総省(Department of Defense)は12月9日、同省の特別プラットフォームであるGenAI.milに搭載される最先端の人工知能(AI)能力の第一弾として、グーグル・クラウド(Google Cloud)のジェミニ・フォー・ガバメント(Gemini for Government)の活用開始を発表した。この取り組みは、「AI第一(AI-first)」の人材を育成し、生成AIの機能を活用してより効率的で戦闘対応型の組織を創出するものである。今後、世界クラスのAIモデルが追加導入され、非軍部の職員、契約業者、軍人が利用できるようになり、大統領府が今年初めに発表したAI行動計画(AI Action Plan)を実践する一助となる。国防総省は、省内の全ての職員を対象に、GenAI.milに関する無償の訓練を提供している。 Department of Defense “The War Department Unleashes AI on New GenAI.mil Platform” (12/9/25) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4354916/the-war-department-unleashes-ai-on-new-genaimil-platform/
NSF、米国重要鉱物チャレンジを開始 革新的な重要鉱物技術の実用化を促進
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の技術・イノベーション・パートナーシップ局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)は、米国の技術的リーダーシップや経済安全保障、産業対応力を強化するイノベーションの進展を目的として、スタート2グループ(Start2 Group)が運営する新たなイニシアチブ「STRIDE ベンチャーズ(STRIDE Ventures)」の始動を発表した。NSFは、新たなイノベーション資金モデルを試行し、研究者を急務の国家的課題と結び付け、発見から導入までの経路を加速させる。STRIDEベンチャーズによる最初の資金提供公募は「テック金属実用化チャレンジ(Tech Metal Transformation Challenge)」で、ブレイクスルー技術の開発によって米国の重要かつ戦略的な金属供給網の強化を目指す。複数年に亘り3段階で実施されるプログラムで、ドイツのSTRIND技術金属チャレンジ(STRIND Tech Metal Challenge)との共同設計で並行的に実施される。 National Science Foundation “NSF kicks off U.S. critical minerals challenge to propel innovative critical mineral technology translation” (12/8/25) https://www.nsf.gov/tip/updates/nsf-kicks-us-critical-minerals-challenge-propel-innovative
連邦施設内のR&D活動費 2024年度に491億ドル
国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は12月9日、連邦施設内で実施された研究開発(R&D)活動の費用は2024年度に合計491億ドルに達したと報じた(本調査には、連邦資金を受けた研究開発センター(federally funded research and development centers: FFRDCs)(42件)は含まれない)。2024年度の連邦施設内のR&D活動費(491億ドル)のうち、71%(348億ドル)は国防総省(Department of Defense)で実施された。また、連邦施設で実施された活動支出の31%(150億ドル)は、現地の契約事業者への支払いに充当され、残りの69%(341億ドル)はその他(人件費、資材購入費等)に充当された。R&Dの種別で見ると、69%(339億ドル)は実験的開発、19%(91億ドル)は応用研究、12%(60億ドル)は基礎研究に分類される。さらに、連邦施設内で実施されたR&Dを分野別に見ると、主要な学門分野を網羅しているが、工学と、生物/生物医学/健康科学の2つの分野が過半数(57%)を占める。 NCSES “R&D Performance within Federal Facilities Totaled $49.1 Billion in FY 2024” (12/9/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf26300