Category:その他
オバマ政権、米国製造イノベーション・ネットワークの構想を概説
大統領府の国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)は、オバマ大統領が昨年3月に発表した「米国製造研究所ネットワーク(national network of manufacturing institutes)」の実践計画を公表した。これらの研究所は地域のイノベーション・ハブとして機能し、新たな製造技術の開発及び導入を加速する一助となることが期待されている(オバマ大統領は、10億ドルを投じて最高15件の製造イノベーション研究所(Institutes for Manufacturing Innovation: IMI)を設立することを提案した)。今回発表された計画によれば、いずれの研究所も米国の非営利組織が主導し、公的機関や民間機関、学術機関とパートナーを組み、5~7年間にわたり連邦マッチングファンドを受益するという。 SSTI “Obama Administration Outlines Design of National Network for Manufacturing Innovation” (1/16/13)
ピュー慈善財団、政権及び議会に対して国家クリーンエネルギー政策を勧告
ピュー慈善財団(The Pew Charitable Trusts)は1月17日、報告書「イノベーション、製造、競争:クリーン・エネルギー行動計画(Innovate, Manufacture, Compete: A Clean Energy Action Plan)」を発表した。それによれば、世界のクリーン・エネルギー市場は急速に拡大しているものの、米国のクリーンエネルギー産業は、海外における競争の激化と国内政策の不透明性により、危機にあるという。報告書は、米国の競争力を強化するための策として、①エネルギー研究開発への投資、②鍵となる製造インセンティブの拡大、③国家クリーンエネルギー標準(Clean Energy Standard:電力業界における再生可能及びその他のクリーン資源の導入のマイルストーンを設定)の確立、などを勧告している。 Pew Charitable Trusts “Pew Delivers Clean Energy Recommendations to Administration and Congress” (1/17/13)
NSF、主任研究者の報告手続きを大幅に変更
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、NSFの助成を受けた研究プロジェクトの主任研究者(principal investigator: PI)によるプロジェクト報告手続きを大幅に変更する。2013年3月18日以降、PIはプロジェクトの報告(年間、最終、暫定)をResearch.govを通じて行うよう義務付けられる。従来PIはこれらの報告をFastLaneという報告システムを通じて行っていたが、今般FastLaneを一新する形でResearch.govが作られた。この変更は、NSFによる「研究成果経過報告(Research Performance Progress Report: RPPR)」を導入することで可能となった。RPPRは、国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)の科学委員会における研究ビジネス・モデル小委員会(Research Business Models Subcommittee)が、書類や報告の形式を合理化することで連邦研究助成の管理により統一性を持たせることを目的として整備したものである。 National Science Foundation “Dear Colleague Letter: Implementing All Project Reporting in Research.gov” (1/10/13)
米国民の大多数は「新議会は医療研究の拡大に早急に取り組むべき」と考える
リサーチ!アメリカ(Research!America)が発表した「米国は語る 13号(America Speaks, Volume 13)」によれば、米国民の大多数(回答者の72%)は、「新議会及び大統領は第113連邦議会の開始から100日以内に医療研究を拡大するための策に着手すべきである」と考えているという。そして、多くの米国民が医療研究への投資を加速することは優先事項とすべきと考えている一方で、約60%が「選出議員は多くの致命的な疾病への対策に十分な関心を示していない」とみているという。さらに圧倒的多数(回答者の83%)が、「医療イノベーションへの投資は雇用創出や経済押し上げの役割を果たしている」と考えている。 Research!America “Majority of Americans Say the New Congress Should Take Immediate Action to Expand Medical Research” (1/9/13)
ロックフェラー上院議員、引退までの2年間の計画を発表
ジェイ・ロックフェラー上院議員(Jay Rockefeller、ウェストバージニア州選出民主党)は1月11日、2014年の再選には出馬しないことを発表した。同議員の公務期間は50年近く、そのうち上院議員歴は30年に及ぶ。ロックフェラー議員の議会でのこれまでの成果には、児童医療保険プログラム(Children’s Health Insurance Program: CHIP)の起草や、E-Rateプログラム(同プログラムにより、教室でのインターネット接続率を大幅に引き上げた)の起草、労働家庭への金融支援提供などがある。同議員は残りの任期中の優先事項として、メディケイド(Medicaid)やメディケア(Medicare)、社会保障などのセーフティ・ネット・プログラムの擁護、E-Rateプログラムの未来の保持、インターネット上のプライバシー及び安全性に関する取り組みの継続、公正な税制と年金改革を挙げている。 Jay Rockefeller “ROCKEFELLER ANNOUNCES HIS PLANS FOR THE FUTURE” (1/11/13)
米国研究開発支出は2010、2011年に拡大ながらも、経済成長速度に比べると遅延
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表した報告によれば、米国における研究開発(R&D)支出合計は、2010年に4,067億ドル(現在ドル)に達し、前年(4,038億ドル)を29億ドル上回ったという。また予備試算によれば、2011年度のR&D支出合計は4,140億ドルで、前年費73億ドル増となった。2009年のR&D支出合計は前年比18億ドル減であった。2010、11年のR&D支出合計は増加したものの、その他の数値はこの伸びが脆弱であることを示唆している。まず、R&D支出増の割合(2009-10年に0.7%増、2010-11年に1.8%増)は、GDPの成長幅(それぞれ4.2%増、3.9%増)をかなり下回る。次に、インフレ調整した場合の実質ドルでは、2009年、2010年、2011年ともにR&D支出合計は2008年の水準を下回る。報告書ではこの他に、R&Dの実施者及び資金提供者、R&Dの内容、R&Dの対GDP比、国際比較について記述している。 National Science Foundation “U.S. R&D Spending Resumes Growth in 2010 and 2011 but Still Lags Behind the Pace of Expansion of the National Economy” (January 2013)
エネルギー省、2048年までに恒久の核廃棄物貯蔵所の設立を検討
オバマ政権は1月11日、増大し続ける核廃棄物の恒久貯蔵所を2048年までに開設することを目標とすることを明らかにした。エネルギー省(Department of Energy)は同日に発表した戦略報告書の中で、「米国原子力の未来に関するブルーリボン委員会(Blue Ribbon Commission on America`s Nuclear Future: BRC)」が2012年に発表した報告書(少なくとも1件の暫定的中央貯蔵所と1つの長期的貯蔵所の開設に迅速に取り組むことを要請)に全面的な支持を表明した。エネルギー省の報告書は、同意(コンセント)に基づく用地決定プロセスの重要性を主張した上で、2048年の恒久貯蔵所開設に向けて段階的な目標を掲げている。これに対して一部の議員は、今回の戦略報告書がユッカ・マウンテンに恒久貯蔵所を建設する計画(オバマ大統領が早期に白紙化を決定)に再考の余地を与えなかった点を批判している。 Nuclear Threat Initiative “DOE Eyes Permanent Nuclear Waste Repository by 2048” (1/14/13)
サラザー内務長官が退任へ:オバマ政権で5人目の退任
オバマ政権高官は1月16日、内務省(Department of Interior)のケン・サラザー長官(Ken Salazar)が3月に退任すると発表した。オバマ政権から去る閣僚は、これで5人目となる。元上院議員(コロラド州)であるサラザー長官は在任中、ソーラーや風力などの再生可能エネルギーを積極的に推進したが、最も注目を集めたのは、2010年4月の石油掘削施設ディープウォーター・ホライゾン(Deepwater Horizon)による原油流出事故後に政権が実施した掘削モラトリアムで果たした役割であった。サラザー長官は任期を通じて、石油業界と反目しあっていた。 Christian Science Monitor “Interior Secretary Ken Salazar: Fifth member to exit Obama Cabinet” (1/16/13)
大統領府、請願ウェブサイトにおける必要署名件数を4倍増に
大統領府は1月16日、大統領府への請願ウェブサイト「We the People」で提案されている請願が大統領府からの正式な返答を得るために必要な署名件数を10万件に引き上げた。従来必要とされていた署名件数は2万5,000件で、4倍増となる。今後、オバマ政権からの正式な返答を得るためには、請願が発表されてから30日以内に10万件の署名を得る必要がある。必要署名件数が引き上げられたのは、今回で2回目で、大統領府によれば、請願ウェブサイトに対するメディアの関心が高まるのに伴い、同サイトの利用は過去2ヶ月間で2倍に増えたという。また、請願が署名を集めるのに要する時間も、急速に短くなってきている。 The Hill “White House quadruples threshold for petition website” (1/16/13)
NSF、「国際研究・教育パートナーシップ(PIRE)」の受益プロジェクトを発表
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は1月15日、第4回目となる「研究・教育の国際パートナーシップ(Partnerships for International Research and Education: PIRE)」の受益プロジェクト(12件)を発表した。これらのプロジェクトを通じて、科学者は、クリーンで安全、信頼性が高く手頃な価格のエネルギー代替の開発に取り組むことになる。PIREプログラムは、研究。教育の革新的かつ国際的な共同活動を支援するもので、①新たな知識や発見の促進、②多様かつ国際的な米国科学・工学労働力の育成、③米国大学が生産的な国際協力に従事できるような制度的能力の強化、という3つの目標を掲げている。PIREプログラムは、従来より米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development: USAID)とパートナーシップを組んで実施されているが、今般、環境保護庁(U.S. Environmental Protection Agency: EPA)や日本の科学技術振興機構(JST)や日本学術振興会(JSPS)など、国内外の機関との間で、PIREプロジェクトの海外協力機関に支援を提供するという合意を交わしている。 National Science Foundation “NSF Supports Global Research to Advance Science and Engineering for Sustainability” (1/15/13)