Day: August 27, 2026

スペースX、ルイジアナ州に世界最大宇宙港建設へ

ルイジアナ州経済開発局(Louisiana Economic Development: LED)は8月25日、スペースX社(SpaceX)が同州バーミリオン郡に1,000億ドルを投じ、同社最大規模となる打ち上げ施設(宇宙港)を建設すると発表した。同社にとって全米で4番目の拠点で、新型大型ロケット「スターシップ(Starship)」の運用拠点として、年間数千回の打ち上げに対応する世界最大規模施設となる。2027年に着工し、2029年に初の打ち上げを目指しており、これに伴い、今後10年で平均年収9万2,600ドルの直接雇用3,000人を創出する。また、間接雇用を含め1万1,100人以上の雇用機会を見込むほか、敷地内には5つの打ち上げ複合施設を建設し、各施設に2つの発射台と燃料貯蔵施設を設けるほか、従業員向け住宅も建設する。さらに、州や地域自治体と連携し、環境保護やインフラ整備に向け最大8億2,000万ドル規模の地域税収につなげるとし、同社は「宇宙船を飛行機のように日常的なものにする」と意気込みを見せている。 Louisiana Economic Development “SpaceX Launches New Era of Commercial Spaceflight with $100 Billion Louisiana Campus ” (08/25/26) https://www.opportunitylouisiana.gov/news/spacex-launches-new-era-of-commercial-spaceflight-with-100-billion-louisiana-campus

海軍、新型滑空式対潜魚雷構想を開始

ディフェンス・ニュース(Defense News)は8月26日、海軍が有人機や無人機から投下可能な新型空中発射滑空式魚雷「サイレント・アンビル(Silent Anvil Air-Launched Torpedo: SAA-LT)」の概念実証に向け、民間企業からの情報を募っていると報じた。中国の潜水艦増強に対抗する狙いがあり、9月29日を期限に新開発の滑空式対潜魚雷または既存魚雷へ装着する滑空型誘導キットに関する提案を募集する。高度最大6万フィート、発射速度マッハ最大0.85の高速飛翔に対応し、誘導爆弾装置(Guided Bomb Unit: GBU−39)などの小型航空爆弾(Small Diameter Bomb: SDB)と同等サイズにすることで様々な航空機への搭載を目指す。特に任務遂行に必要な時間のみ水中にとどまる厳密な設計を求めているほか、スタンドオフ(敵の射程圏外からの長距離)攻撃能力向上を図るため、重量268ポンド以下、長さ70インチ以下、直径7.5インチ以下と指定した。なお、選定後18ヵ月以内に試作機を完成し、公開実証から3年以内の180基製造を計画しているという。 Defense News “US Navy’s new anti-submarine torpedo will be a glide weapon” (08/26/26) https://www.defensenews.com/industry/techwatch/2026/08/25/us-navys-new-anti-submarine-torpedo-will-be-a-glide-weapon/

ロールス・ロイス、インディアナ州防衛生産拠点に10億ドル投資

アクシオス(Axios)は8月7日、ロールス・ロイス社(Rolls-Royce)がインディアナ州防衛生産拠点への10億ドル規模の投資を完了したと報じた。同拠点における製造・組立・試運転施設の改修・拡張向けで、国防総省(Department of Defense)による防衛生産強化の要請や、陸軍の次世代航空機(MV-75)、空軍の新型長距離爆撃機(B-52J)、海軍の無人給油機(MQ-25A)向け推進システムなど受注案件の拡大に対応する。投資額のうち6億ドルは2021年までに完了した先進製造設備整備に充てられ、残り4億ドルは新たなエンジン試運転インフラの建設に投じられた。同社は2001年以来、インディアナポリスの同社工場で1万4000基以上のエンジンを生産し、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)製軍用輸送機(C-130J)やベル・ボーイング垂直離着陸機(V-22)に搭載してきた実績があり、今回の環境整備によりさらなる需要増に対応していく計画で、実用化に向け、より迅速かつ効率的な実証を行えるよう体制を整えたと強調している。 Axios “Rolls-Royce bets big on Indiana for defense production” (08/26/26) https://www.axios.com/2026/08/26/rolls-royce-indiana-military-engines-reindustrialize

データセンター急増でガス火力発電開発が急拡大

シンクタンクのグローバル・エネルギー・モニター(Global Energy Monitor: GEM)は8月、データセンター向け国内ガス火力発電計画容量が2026年上半期にほぼ倍増したと発表した。2025年の97 ギガワット(GW)から189 GWに拡大し、開発中の国内ガス火力全体も前回調査比(252GW)から1.5倍増の378GWに達した。うちテキサス州は122GWと全体の3分の1を占め、過去半年で41.4GW増と世界最速ペースでの増加となった。国内で建設中の発電総容量も中国(24GW)の2倍となる76%増の52GWに達し、世界最大となった。一方でガスタービンの世界的な供給不足により納期遅延が発生しており、開発業者はレシプロ(ピストン)エンジンや小型航空機転用型エンジンなどの代替調達を加速している。こうした機器は複合サイクル発電所よりも効率が悪く、排出量も多いため環境負荷が懸念されているほか、資金調達の不確実性や地域での建設一時停止措置などから、GEMは今後の建設規模はなお不透明とも指摘している。 Global Energy Monitor “U.S. gas power proposals tied to data centers nearly double in six months” (August 2026) https://globalenergymonitor.org/research/us-gas-power-proposals-tied-data-centers-nearly-double-six-months

エネルギー省、パシフィック・フュージョン社と核・融合技術で協定締結

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は8月25日、核融合発電を開発するパシフィック・フュージョン社(Pacific Fusion)と官民連携枠組みを確立する連携協定(MOU)を締結したと発表した。同社がニューメキシコ州アルバカーキに建設する研究製造拠点の着工に併せて交わされたもので、世界初の高出力核融合実証施設における核融合高利得(高エネルギー収率)や高エネルギー密度(High-energy-density: HED)分野技術開発を共同で推進する。核抑止力の強化に向けた取り組みの一環とし、NNSAは国家安全保障と技術イノベーション両立に向け、官民が連携して取り組んでいく姿勢を明確に示した。なお、具体的な事業内容や資金提供に関しては別途策定する予定となっている。 Department of Energy “NNSA Signs Memorandum of Understanding with Pacific Fusion as Company Breaks Ground on High-Yield Fusion Research Facility” (08/25/26) https://www.energy.gov/nnsa/articles/nnsa-signs-memorandum-understanding-pacific-fusion-company-breaks-ground-high-yield

NSF、量子技術推進へ2億9,000万ドル投入

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は8月25日、量子技術の飛躍的進展を目指す8つの研究機関に総額2億9,000万ドル超を投資すると発表した。2020年に始動した取り組み「NSF量子飛躍チャレンジ研究所(NSF Quantum Leap Challenge Institutes)」プログラムを拡張するもので、新規3拠点と継続支援を受ける5拠点に、5年間でそれぞれ約2,800万〜3,700万ドルを交付する。産学官の広範な連携を通じた実用的な量子計算や高精度センサーの開発などに加え、疾病の早期発見を可能にする量子センサーや従来技術では検出が困難な微細かつ未確認特性の精密測定技術などの解明に挑むとし、現行技術を超える量子技術イノベーションを推進する。事業は19州36の高等教育機関やエネルギー省(Department of Energy)傘下の国立研究所や30社以上に及ぶ民間企業が参画する一大プロジェクトで、NSFはこれまでの知見を活用し、集中的に取り組んでいくと意欲を示しており、次世代を担う研究者や学生向け5年間の人材育成プログラムも並行して推進する。 NSF “Eight NSF research institutes to propel U.S. quantum science with $290M investment” (08/25/26) https://www.nsf.gov/news/eight-nsf-research-institutes-propel-us-quantum-science-290m