クリーンエネルギー投資、この10年間で2兆6,000億ドルに達する見込み​

ブルームバーグNEF(BloombergNEF)が作成した報告書(9月5日発表)によれば、2010年から2019年に行われた再生可能エネルギーへの投資は、2兆6,000億ドルに達する見込みである。風力及びソーラーによる発電所の費用が低下したことで、化石燃料による発電と経済的に競争できるようになった。また、国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)によれば、2025年までに風力、ソーラー、水力といった再生可能発電所への投資額は年間約3,220億ドルになると予想され、これは、化石燃料をベースとする発電所への投資額(同1,160億ドル)のほぼ3倍となっている。​ ​ Bloomberg “Clean Energy Investment is Set to Hit $2.6 Trillion This Decade” (9/5/19) ​

NSB報告書、有技能技術労働者のニーズと機会にスポットライト

米国科学審議会(National Science Board: NSB)は9月9日、「有技能技術労働力:米国の科学・工学事業を作る(The Skilled Technical Workforce: Crafting America’s Science and Engineering Enterprise)」と題する報告書を発表した。報告書は、科学・工学スキルを仕事に使いながらも学士号を取得していない1,700万人に目を向けるよう要請している。こうした人々は、自動車工、医療ケア技師、電気技師、コンピューター・システム・アナリストとして働く際、批判的思考、設計、デジタル、数学、コーディングといったスキルを活用しており、米国の科学・工学事業に寄与している。報告書は、「こうした人々はこれまでさほど注目されずにいたが、いままでも、そしてこれからも米国の経済繁栄、科学的・技術的競争力、国家安全保障の重要な要素である」とした上で、4つの行動を勧告している。それらは、①メッセージを変える、②データに焦点を当てる、③連邦投資を活用する、④パートナーシップを築く、の4点である。​ ​ National Science Foundation “Crafting America’s Science and Engineering Enterprise” (9/9/19) ​

エネルギー省、先端原子力技術に1,520万ドルを提供​

エネルギー省(Department of Energy)は9月10日、先端原子力技術プロジェクトへの助成金提供を発表した。3件のプロジェクト(3州)が合計約1,500万ドルを受益する。これらのプロジェクトはコスト分担型で、業界主導のチーム(連邦機関、官民研究所、高等教育機関、その他の国内事業体含む)となっている。受益プロジェクトは、原子力エネルギー局(Office of Nuclear Energy)の資金提供公募(FOA)「先端原子力技術開発のための米産業の機会(U.S. Industry Opportunities for Advanced Nuclear Technology Development)」を通じて選出されたもので、本FOAでは今回で6回目の選出となる。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Awards $15.2 Million for Advanced Nuclear Technology” (9/10/19) ​

ホワイトハウスAIサミット、AI技術の利用者としての政府に焦点

連邦政府は、人工知能(AI)において、研究開発への投資、膨大なデータ資源の収集及び提供、規制と様々な役割を担っているが、それと同時に、AI技術を使用する側(利用者)でもある。9月9日に行われたホワイトハウスのAIサミット(AI Summit)では、AI技術の利用者としての連邦政府の役割が中心となった。サミットでは、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)の代表者や、連邦政府CIOのスゼット・ケント氏(Suzette Kent)などが講演を行い、AIにおける米国のリーダーシップ、政府間のAIイニシアチブ、労働力の再訓練などについて語った。そして最後の議題案件として、実際にAIを利用している連邦機関の3つのケーススタディについて発表が行われ、大きな注目を集めた。​ ​ Fedscoop “White House AI Summit focuses on government as a user of the technology” (9/9/19) ​

エネルギー省、人工知能・技術局設立

エネルギー省(Department of Energy)のリック・ペリー長官(Rick Perry)は9月6日、人工知能・技術局(Artificial Intelligence and Technology Office: AITO)の設立を発表した。同局は、省内の人工知能事業に関する取り組みを調整するハブとして機能するもので、トランプ大統領による国家AI戦略の要請の一環として設立された。米国においてAIは、既に国家安全保障及びサイバーセキュリティの強化、グリッド対応力の向上、環境の持続可能性の強化などに幅広く利用されている。​ ​ Department of Energy “Secretary Perry Stands Up Office for Artificial Intelligence and Technology” (9/6/19) ​

エプスタイン氏との関係が明らかになり、MITメディアラボの所長が辞任​

ニューヨーカー誌(The New Yorker)に、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のメディア・ラボ(Media Lab)と小児性的虐待で起訴されていたジェフリー・エプスタイン容疑者(Jeffrey Epstein)(後に拘留中に自殺)との広範な関係を示す記事が掲載された翌日(9月7日)、メディア・ラボの伊藤穣一所長が辞任した。記事は、告発者とのインタビュー及び内部電子メールに基づくもので、メディア・ラボは、エプスタイン氏が有罪を認めたことを知りながらも同氏からの寄付を受け続けていたことが明らかになっている。伊藤氏は、メディア・ラボ所長の他、MITの教授職も辞した。​ ​ The Chronicle of Higher Education “Leader of MIT Media Lab Steps Down After Revelation of Extensive Ties to Jeffrey Epstein” (9/8/19) ​

月への移住実現に向けたシリコンバレー拠点の財団立ち上げ

​中国や米国をはじめ、宇宙プログラムを持つほぼ全ての国が今後数年間に月面飛行・移住で何らかの役割を担いたいと考えるなど、昨今は「月」ブームである。こうした中、この宇宙競争に新たな参入者が登場した。サンフランシスコを拠点とする「オープン・ルナー財団(Open Lunar Foundation)」で、技術系の企業幹部及びエンジニアで構成され、その多くが、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)との関係を持っていた人物である。財団の背後にあるのは、「特定の国や億万長者に縛られない」という信念で、その名称が示す通り、協調的な取り組みによって月面探査及び移住につながる技術を創出したいと考えている。財団のメンバーには、宇宙飛行士や衛星メーカーの共同創立者、NASAのエイムズ研究センター(Ames Research Center)の元所長などがいる。​ ​ Bloomberg “The Silicon Valley Heavyweights Who Want to Settle the Moon” (9/5/19) ​

国防総省、契約業者向けの新たなサイバー基準の草案を発表​

国防総省(Department of Defense)は、国防総省の重要なデータを取り扱う契約業者向けのサイバーセキュリティ基準草案を発表した。今回発表された「サイバーセキュリティ成熟モデル認証0.4版(Version 0.4 of the Cybersecurity maturity Model Certification: CMMC)」は、管理下にあるが機密ではない情報を扱う契約を受注したい場合に遵守すべきサイバーセキュリティ基準を示している。CMMCは、国防総省の極めて複雑でクモの巣のように広がっているITサプライ・チェーンをセキュアにするための取り組みである。国防総省では、CMMSに関するフィードバックを9月25日まで受け付け、11月に次の草案を発表することを目標としている。その後、2020年1月に最終的な枠組みを発表し、同年6月から「情報の要請」にこの基準が要件として盛り込まれる。​ ​ Fedscoop “DOD issues draft of new contractor cyber standards” (9/5/19) ​

2020年ブレイクスルー賞発表

ブレイクスルー賞財団(Breakthrough Prize Foundation)及びその創立スポンサー7名は9月5日、「2020年ブレイクスルー賞(2020 Breakthrough Prize)」及び「2020年ニュー・ホライズン賞(New Horizons Prize)」の受賞者を発表し、生命科学、基礎物理学、数学の分野における重要な達成の評価として、合計2,160万ドルを授与した。ブラックホールに関する初の画像を作り出した347名の科学者に基礎物理学賞が、肥満の生物学的基礎の解明に取り組んだ研究者に生命科学賞が贈られるなどした。ブレイクスルー賞の賞金は各賞300万ドルである。また、物理学と数学の分野でキャリア早期の達成を果たした科学者12名に6件のニューホライズン賞(New Horizon Prize)が贈られた。同賞の賞金は10万ドルとなっている。​ ​ Breakthrough Prize Foundation “Winners Of The 2020 Breakthrough Prize In Life Sciences, Fundamental Physics And Mathematics Announced” (9/5/19) ​

ウィスコンシン州、2050年までに炭素ベースの燃料廃止を目指す​

ウィスコンシン州のトニー・エバース知事(Tony Evers)は8月16日、2050年までに州内における炭素ベースの燃料の使用を廃止することを狙いとした行政命令(executive order)に署名した。民主党の同知事はまた、本行政命令を通じて、州運営管理省(state Department of Administration)内に持続可能性及びクリーンエネルギー局(Office of Sustainability and Clean Energy)を新設する。同局の責務は、本目標の実行と、2015年気候変動に関するパリ協定の達成へ向けて州を軌道に乗せることである。エバース知事は同様の計画を今年2月の予算案の一部として提案したが、州議会の多数党である共和党によって阻止された。知事は今回、自身の権限を行使して行動に出たが、そのための新たな資金はなく、別の部門から資金を調達しなければならない。​ ​ journal sentinel ” Wisconsin aims for eliminating carbon-based fuel by 2050 under plan by Gov. Tony Evers” (8/16/19) ​