安全保障技術、AI、エネルギー、宇宙が、2021年度の研究開発優先事項に​

大統領府から2021年の研究開発(R&D)議題が発表された。大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のケルビン・ドログマイヤー(Kelvin Droegemeier)長官と、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)のラッセル・ボウト長官代理(Russell Vought)が連邦機関へ通達したメモによれば、優先事項の中には、極超音速兵器、人工知能、量子コンピューティング、原子力エネルギー研究、月面着陸ミッションが含まれている。なお、メモには、ドログマイヤー長官が好む「第二の大胆な時代(Second Bold Era)」という表現が使われている。​ ​ Yahoo News “White House lists security tech, AI, energy and space among R&D priorities for 2021” (9/3/19)

「オイル&マネー」会議、エネルギーの変化を反映する形で改称​

石油及び天然ガスの大手国際会議の一つ、「オイル&マネー(Oil & Money)」は9月3日、気候変動対策において世界がよりクリーンなエネルギーへと移行していることを反映する形で、会議の名称を「エネルギー・インテリジェンス・フォーラム(Energy Intelligence Forum)」へ改称すると発表した。今回の決定は、同会議を立ち上げから40年以上スポンサーしてきたニューヨークタイムズ紙(New York Times)が、スポンサーを降りる決定を受けて行われたもの。同紙は3日、「会議の主題は我々に懸念をもたらしている」と発表していた。同会議には、世界の大手石油・天然ガス企業のリーダーが集まり、近年は、気候変動におけるエネルギー企業の役割に抗議する活動家の非難の対象となっていた。会議の主催者であるエネルギー・インテリジェンス社(Energy Intelligence)によれば、改称は来年から実施される。​ ​ Reuters “Oil & Money conference rebranded to reflect energy transition” (9/3/19) ​

トランプ大統領、国家量子イニシアチブ諮問委員会を始動​

トランプ大統領は8月30日、「国家量子イニシアチブ諮問委員会(National Quantum Initiative Advisory Committee)」を立ち上げる行政命令に署名した。同委員会は、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)長官(または同長官によって指名された者)及びエネルギー長官(Secretary of Energy)が選出する22名以下の専門家で構成される。これらのメンバーは、業界、研究機関、その他の連邦機関から選出することができる。招集後は、少なくとも1年に2回会合を行い、量子情報科学に関するあらゆる点について助言を行う。同委員会は、トランプ大統領が12月に署名して法制化した「国家量子イニシアチブ法(National Quantum Initiative Act)」の要件の一つである。​ ​ Fedscoop “President Trump launches National Quantum Initiative Advisory Committee” (9/3/19) ​

クリーンエネルギー関連組織、送電グリッドの改革を要請​

18の組織が参加するグリッド進展同盟(Grid Advancement Coalition)は今週初め、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)に書簡を送り、大規模な電力システムの拡大及び近代化への投資を促進し、長期的な伝送システム計画による恩恵を実現するため、広範な政策の変更を行うことを要請した。グリッド進展同盟の3分の2は、再生可能エネルギー企業、もしくは再生可能エネルギー開発の拡大を訴える組織のいずれかで、風力エネルギーやソーラーエネルギーが電力グリッドに統合されることで、直接的な恩恵を受けることを期待している。​ ​ pv magazine “Clean energy groups, allies call for overhaul of the transmission grid” (8/30/19) ​

第2回米-ポーランド・エネルギーに関する戦略的対話に関する合同報道発表

米国政府とポーランド政府の派遣団は8月31日、ポーランドのワルシャワで、2回目となる「米-ポーランド・エネルギーに関する戦略的対話(U.S.-Poland Strategic Dialogue on Energy)」を開催した。本会議で派遣団は、原子力エネルギー、化石エネルギー、エネルギー・インフラ、サイバーセキュリティの分野での合同プロジェクトについて協議した。また、ポーランドと米国企業の間で天然ガスの供給に関する契約が締結されたことで、液化天然ガス貿易に関する両国の協力の成果が実証されたと発表した。エネルギーに関する両国間の戦略的対話の立ち上げは、2018年9月18日、米国ワシントンで行われた両国の大統領の会談で発表された。​ ​ Department of Energy “Joint Press Release on the Second U.S.-Poland Strategic Dialogue on Energy” (9/3/19) ​

NSF助成を受けたコンピューティングセンター、世界最大規模スパコンの本格的稼働開始

テキサス大学オースチン校(University of Texas at Austin)のテキサス先端コンピューティング・センター(Texas Advanced Computing Center: TACC)は9月3日、大学構内のスパコンとしては最速、世界でも5番目にパワフルなシステムとなる、「フロンテラ(Frontera。スペイン語でフロンティアの意)」を始動した。同システムは、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が、次世代のリーダーシップ・クラスのコンピューティングの進展を目的として投資した6,000万ドルの資金の結果、誕生した。フロンテラは、2018年8月に発表が行われた後、2019年初頭に構築され、6月に発表されたトップ500(Top500)リストで5位の座を得た(23.5ペタフロップスを達成)。6月以来、フロンテラは、科学応用を支援しており、30以上のチームが様々なトピックで研究を実施している。フロンテラは今後少なくとも5年間運用され、自然災害モデル、ゲノミクス、エネルギー研究などの分野で大きな影響をもたらすことが期待されている。​ ​ National Science Foundation “NSF-funded leadership-class computing center boosts U.S. science with largest academic supercomputer in the world” (9/3/19) ​

フェイスブック、新たな電力調達協定(PPA)を締結​

フェイスブック社(Facebook)は、テキサス州中央部のコーク郡で進められているアビエイター・ウィンド(Aviator Wind)プロジェクト(525メガワット(MW))の38%を購入する電力調達協定(Power Purchase Agreements: PPA)を締結した。本プロジェクトは、エイペックス・クリーン・エネルギー社(Apex Clean Energy)と、アレス・インフラストラクチャー・アンド・パワー社(Ares Infrastructure and Power)が管理するファンドのパートナーシップで開発が進められており、2020年に稼働開始の予定である。プロジェクトのうち、199.76MWは、フェイスブック社が同地域内の事業用電力として使用する。エイペックス社は、アビエイター・ウィンドの残りの電力の過半数を購入する企業については後日発表するとしている。​ ​ Wind Power Monthly “Facebook signs latest PPA” (9/3/19) ​

NHTSA、自動車のサイドミラーの代替としてのカメラ・システム導入を試験へ

米国道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration: NHTSA)は8月27日、自動車に装備されているサイドミラーの代わりにカメラを設置することで、ドライバーの運転行動や車線変更操作がどのように変わるかを試験する計画を発表した。サイドミラーに代わるカメラの技術は、欧州や日本では既に許可されている。ゼネラル・モーターズ(General Motors Co.)やフォルクスワーゲンAG(Volkswagen AG)、トヨタ自動車などを代表する自動車製造業者連合(Alliance of Automobile Manufactures)は2014年3月に、NHTSAに、バックミラーもしくはサイドミラーの代わりにカメラベースのビジョン・システムを使用することについて請願していた。またダイムラー社(Daimler AG)は2015年に、同様の許認可を大型トラックについて請願している。NHTSAによる試験は、まずは乗用車について行われ、後に大型車が対象となる計画である。​ ​ Reuters “U.S. to test mirrorless, camera-based systems in autos” (8/27/19) ​

「スター研究者の死去によって新たな科学が花開く」との研究報告​

高名な量子物理学者のマックス・プランク氏(Max Planck)はかつて、「科学的進展を促進するものは、古い科学者の死去である」との特異な見解を示したが、今般、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のエコノミスト、ピエール・アゾレー氏(Pierre Azoulay)が発表した論文(共同執筆)「科学は葬式の度に進展するか?(Does Science Advance one Funeral at a Time?)」は、プランク氏の見解は正しいとの結論を示している。少なくとも生命科学の多くの分野で、高名な研究者が死去すると、それらの分野の新参研究者による研究が高度に引用されるケースがしばしば急増するという。​ ​ Massachusetts Institute of Technology “New science blooms after star researchers die, study finds” (8/29/19) ​

連邦機関がサイバー攻撃に直面した件数は2018年に減少

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が、2014年連邦情報セキュリティ近代化法(Federal Information Security Modernization Act of 2014)に基づいて作成した議会への年次報告書によれば、2018年に連邦機関を対象としたサイバー攻撃の件数は3万1,000件以上で、前年からほぼ12%の減少となった。また、2018年は、国家安全保障、外交関係、もしくは経済に大幅な被害をもたらす可能性がある「主要事故(major incident)」と考えられ得るサイバー事故の報告がなかった最初の年となったという。OMBは、こうした改善にもかかわらず、連邦機関をサイバー攻撃から守るためになすべきことはまだあると述べている。​ ​ The Hill ” Federal agencies faced fewer cyberattacks in 2018, report finds” (8/20/19) ​