米グリーン経済は年間1兆3,000億ドルに相当するものの、成長を維持するためには新たな政策が必要との報告​

ユニバーシティ・カレッジ・オブ・ロンドン(University College of London: UCL)が発表した調査論文によれば、米国のグリーン経済(「低炭素、効率的な資源、包含的な社会」と広く定義される)は、年間1兆3,000億ドル以上の収入をもたらすと試算されており、これは世界のグリーン経済の16.5%に相当する。米国におけるグリーン経済及び雇用の規模は2013年から2016年の間に20%拡大したという。論文を作成した研究者は、24の経済サブセクター(再生可能エネルギー、環境保護、低炭素の物品およびサービス)における売上収入と雇用の予測を使用し、関連するサプライチェーンの活動を加えた結果、「2015/16年における世界的なグリーン経済は少なくとも7兆8,700億ドル」と試算している。報告書は、「米国は現在、世界のグリーン経済の最大市場であるが、その他の主要経済圏も、拡大し米国と競合する能力を有している。グリーン経済の発展を支援するためには、米国は適切な経済・環境・教育政策の設計に焦点を合わせる必要がある」と述べている。​ ​ PHYS.ORG “US green economy worth $1.3 trillion per year, but new policies needed to maintain growth” (10/15/19) ​

グーグル社、再生可能エネルギー・プロジェクトに1億5,000万ドルをコミット​

グーグル社(Google)は10月15日、再生可能エネルギー・プロジェクトに1億5,000万ドルを支出する計画であることを発表した。同社の製品が製造されている国で環境イニシアチブに投資する予定である。この発表の約1か月前には、アマゾン社(Amazon)のジェフ・ベゾス氏(Jeff Bezos)が、自社の炭素排出を削減する広範なイニシアチブを発表し、グーグル社は米国、チリ、欧州で18件の新規ソーラー及び風力エネルギー契約を発表していた。グーグル社の今回の発表は、大手技術企業が引き続き環境の保護に取り組んでいることを示すものであり、大手技術企業はこうした姿勢が顧客及び自社の従業員に満足をもたらすことを期待している。​ ​ Cnet “Google commits $150 million to renewable energy projects” (10/15/19) ​

トランプ大統領、連邦機関に新たな歳出増の相殺を義務付ける行政命令に署名

トランプ大統領は10月10日、連邦機関の歳出を削減することを狙いとし、かつてジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)が実施した規則を復活させる行政命令に署名した。この行政命令により、ブッシュ元大統領が2005年に導入した「行政的ペイゴー(administrative PAYGO)」が発効される。これは、連邦機関に、義務的プログラムの歳出増につながる行政行動は、何らかの行政行動を通じてその費用を相殺することを義務付けるものである。トランプ大統領が就任して以来、連邦赤字は膨張しているが、本命令は連邦機関の歳出を抑制し、政権が優先事項により柔軟性を持てるようにする取り組みの一環である。一方、議会調査局(Congressional Research Service)は2010年に発表した報告書で、「行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)によるこの政策(行政的ペイゴー)は、透明性が欠落していることにより、その成否を測定することは困難である」と、複雑な評価が示されている。​ ​ Government Executive “Trump Signs Order Requiring Agencies to Offset Some New Spending” (10/10/19) ​

ペンシルバニア州知事、気候変動対策及び炭素排出削減を目的とした行政命令​発令

ペンシルバニア州のトム・ウルフ知事(Tom Wolf)は10月3日、州環境保護省(Pennsylvania Department of Environmental Protection: DEP)に、北東部及び中部大西洋岸の9つの州で構成され、温室効果ガスの削減と気候変動対策に取り組みつつ、経済成長の創出を目指す「地域温室効果ガス・イニシアチブ(Regional Greenhouse Gas Initiative: RGGI)」に参加するよう指示する行政命令を発布した。RGGIに参加している州(コネチカット、デラウェア、メイン、メリーランド、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ニューヨーク、ロードアイランド、バーモント)は、規制もしくは法案を通じて、地域的なキャップ&トレード・プログラム(二酸化炭素を排出する発電所も含む)を導入しRGGIを実施することに合意している。知事の行政命令を受け、DEPは、規制草案を作成して環境品質委員会(Environmental Quality Board)に提示して承認を得、その後のパブコメ受付へと進む。行政命令はまた、DEPが産業コミュニティ、エネルギー生産事業者、労働及び環境関連機関へ十分に働きかけるよう指示している。​ ​ Pennsylvania Government Website “Governor Wolf Takes Executive Action to Combat Climate Change, Carbon Emissions” (10/3/19) ​

GAO:「中小企業研究プログラムは多くの機関で推奨されているよりも時間がかかっている」​

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は「中小企業研究プログラム:多くの機関で推奨されているよりも時間がかかっている(Small Business Research Programs: Many Agencies Took Longer to Issue Small Business Awards than Recommended)」と題する報告書を発表した。1982年以来、連邦機関は、中小企業による新技術の開発及び市場化を支援するため、460億ドルを提供してきた。中小企業はこれらのアワードに申請し、連邦機関は一般的に、応募受付締切日から180日以内にアワードを実施することを目指している。GAOが過去3年間に行われた1万5,453件の中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)アワードを調べたところ、76%はスケジュール通りに実施されているが、その内容は28機関で幅広く、一部は100%スケジュール通りである一方、スケジュール通りに実施できたのは0%というところもあった。連邦機関はプロセスが遅延する理由として、①審査担当者の過剰な作業量、②更なる情報要請への返答が遅いこと、などを挙げている。​ ​ Government Accountability Office “Small Business Research Programs: Many Agencies Took Longer to Issue Small Business Awards than Recommended” (9/26/19) ​

ACEEE、「2019年州エネルギー効率スコアカード」を発表​

米国経済エネルギー効率評議会(American Council for an Energy-Efficiency Economy: ACEEE)は10月1日、「2019年州エネルギー効率スコアカード(2019 State Energy Efficiency Scorecard)」を発表した。6つの政策分野で33の指標を使ってエネルギー効率に関する州の取り組みを順位付けするもので、今年で13回目となる。本年次報告では、野心的な目標や、ビル/家電製品/自動車に関する省エネ規則を採択してクリーン・エネルギーにおけるリーダーシップを示す州が増えていることが明らかになった。メリーランド州(前年10位→今年7位)が順位を最も伸ばした他、上位5州は、マサチューセッツ(9年連続1位)、カリフォルニア、ロードアイランド、バーモント、ニューヨークの順番となっている。​ ​ American Council for an Energy-Efficiency Economy “50-State Scorecard Reveals States Are Ramping Up Clean Energy” (10/1/19) ​

トランプ政権、スマート・グリッド・イノベーションの諮問委員会を解散​

トランプ大統領が「連邦諮問委員会の3分の1を廃止すること」とした行政命令を受け、スマート・グリッドの改善に関する見解を提供する諮問委員会が新たに廃止された。廃止されたのは、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)傘下の「スマート・グリッド諮問委員会(Smart Grid Advisory Committee)」で、9月30日付けで廃止された。同諮問委員会は、オバマ前大統領により約10年前に設立された。2020年度前に廃止が確認されたのは、同諮問委員会の他、国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)の海洋保護エリア連邦諮問委員会(Marine Protected Areas Federal Advisory Committee)と、内務省(Department of Interior)の侵入生物種諮問委員会(Invasive Species)の合計3つである。​ ​ The Hill “Trump officials eliminate board that advised on smart grid innovation” (10/9/19) ​

カリフォルニア州で50万件が計画停電の影響を受ける

カリフォルニア州最大の電力会社、パシフィック・ガス&エレクトリック社(Pacific Gas & Electric)は10月9日、「強風と数か月に及ぶ乾燥気象により山火事の危険性が高まっている」として、同州北部の一部の地域で計画停電を実施し、数十万人がガソリンやその他の日用品を求めて奔走する事態となった。同社は午前0時を過ぎた直後に50万件の顧客に計画停電を実施した。その後、サンフランシスコ・ベイ・エリアを取り囲む地域に住む25万件の顧客を対象とした2回目の停電が正午に実施される予定であったが遅延された。2回の計画停電が実施されると、その影響は合計約250万人に及ぶという。パシフィック・ガス&エレクトリック社では、「計画停電は、危険な状況の中で電気機器や電線が発火を招かないようにするための予防的措置である」と述べている。​停電は数日間続く予定である。 ​ New York Times “500,000 in California Are Without Electricity in Planned Shutdown” (10/10/19) ​

ウェイモ社、ロサンゼルス市の3Dマップを作成するため自動運転車の走行を開始​

アルファベット社(Alphabet Inc.)傘下のウェイモ社(Waymo)は、ロサンゼルス市内の精巧な3Dマップを作成するため、自動運転のミニバンの同市内での走行を開始することを発表した。3台の自動運転ミニバンは、同社の技術者によって運転されており、乗客を拾う計画はない(ウェイモ社はカリフォルニア州のマウンテン・ビュー、アリゾナ州チャンドラーで既に有料の乗車サービスを実施している)。ウェイモ社はロボット車両が多様な道路状況に対応できるよう準備を進めており、これまでに、走行速度の遅いサンフランシスコ、緑の多いシリコン・バレー、より高速走行のアリゾナ州フェニックス近郊、雪の多いミシガン、雨の多いシアトル近郊などで走行している。こうした中で、ロサンゼルス市での3D道路マップの作成が行われることになる。​ ​ Forbes “Waymo Brings The First Self-Driving Vehicles To Los Angeles—To 3D-Map The City” (10/7/19) ​

カリフォルニア州知事、公園研究パートナーシップ法に署名

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)は、公園・レクリエーション省(Department of Parks and Recreation)と大学、研究者の間の協力とイノベーションを推進するための法案(Senate Bill 442)に署名し、法制化した。同法案は、ビル・ドッド州上院議員(Bill Dodd)(民主党)が提出したもの。それまでは、カリフォルニア州立公園内で発見されたものを使用及び開発するには制限があり、例えばカリフォルニア大学デイビス校(University of California at Davis)の植物を専門とする大学教授がカリフォルニア州立公園内で、トマトに悪影響を及ぼす疾病の対策となり得るバクテリアを発見した場合、それを開発することは出来なかった。今回の法制化により、こうした場合に公園担当ディレクターは、適格の大学や機関に商業化の許認可を発行することが可能となる。​ ​ East County Today “Governor Signs Sen. Dodd’s Parks Research Partnership Bill” (10/3/19) ​