PG&E社、カリフォルニア州で発生した山火事の被害者に135億ドルを支払うことで和解​

PG&E社は、カリフォルニア州で発生した山火事の被害者に、合計135億ドルの賠償金を支払うことに合意した。山火事では、85名が死亡し、一つの町が破壊され、同社は破産法11条の適用申請に追い込まれた。この和解により、PG&E社が同11条による保護適用を受ける際の大幅な障害が取り除かれたことになり、「PG&社は、旧式で安全でない機器の危険に顧客をさらし、株主の利益を優先した」という批判に対処することを意図した改革も含まれる。PG&E社は、山火事の被害者への支払いの増額を求める要求と、カリフォルニア州知事による企業ガバナンスの強化及びより厳重な安全プロトコルの導入を受け入れた。一方、山火事の被害者と和解したことで、2つの裁判での争いが回避される。​ ​ Wall Street Journal “PG&E Agrees to Pay $13.5 Billion in Settlement With Victims of California Wildfires” (12/6/19) ​

なぜ米国のイノベーション・エコシステムは鈍化しているのか?​

米国内の生産性の伸びが悪化している。製造業の生産性は20世紀半ばに急成長したが、1970年から鈍化し始めた。成長の減速は今日も続き、生産性は100年以上前よりも低い。科学研究への投資は増加しているにもかかわらず、こうした事態となっている。ある専門家は、「現在の科学は単に、かつてほど画期的ではないためである」と分析するが、これに対して、量子物理学やプラズマ物理学などにおける進展を指摘する研究者もいる。このような中で、ハーバード・ビジネス・レビュー誌(Harvard Business Review)は、「現在の科学は応用へとつながっていない。つまり、何かが、科学的発見が生産的なイノベーションを加速させることを阻んでいるのではないか」との見解を発表した。同誌の調査によれば、米国のイノベーション・エコシステムは1970年代以来、バラバラになり、企業と学術機関の科学は分離して、基礎的科学発見の応用がより困難になっているという。​ ​ Harvard Business Review “Why the U.S. Innovation Ecosystem Is Slowing Down” (11/26/19) ​

NIST高官、ポスト「量子」はまだ数年先と発言​

最近、グーグル社(Google)が「量子超越(quantum supremacy)を達成したと報告し、それに対してIBM社などが異議を唱えるなど、量子超越が話題となっているが、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)の高官は、「現代のツールが現行の暗号手法を打ち破るという短期的な危険性はない」と発言した。NISTは現在、量子コンピューターによる暗号解読への連邦対策の一助として、また、より小型で軽量の「モノのインターネット(IoT)」機器の暗号化に関する新たな規格標準を策定するため、新しい暗号アルゴリズムを開発するための複数のイニシアチブに取り組んでいる。NISTのコンピューター科学部門(Computer Science Division)のトップであるマシュー・スコール氏(Matthew Scholl)は、最近行われた情報セキュリティ・プライバシー諮問委員会(Information Security Privacy Advisory Board)の会合で、「我々は依然として、量子暗号解読の妥当性はまだ数年先であると考えている」と述べた。​ ​ FCW “NIST official says post-quantum environment still years away” (12/5/19) ​

エネルギー省、新たなガス炉設計に350万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は12月5日、Xエナジー社(E-energy)による先端原子炉の更なる開発を支援するため、約350万ドルを提供した。本プロジェクトは、同社によるXe-100原子炉設計の建設及び維持管理に関するコスト削減手法を調査・分析するものである。Xエナジー社は、ぺブルベッド高温ガス冷却炉の開発に取り組んでおり、受益プロジェクトの焦点は、具体的に、地下建設、プールされたオフサイトの資源の利用、簡素化された受動的安全システムなどを通じたコスト削減である。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Awards $3.5 Million to New Gas Reactor Design” (12/5/19) ​

中国製テスラ、新エネルギー自動車補助金を確保​

テスラ社(Tesla Inc.)は12月6日、中国製の「モデル3(Model 3)」が政府補助金を受益することが決定したと発表した。世界最大の自動車市場への参入を推進する同社にとり、助けとなる。中国政府は以前、「上海にある工場(20億ドル)で製造されているテスラ社のモデル3は、新エネルギー自動車(new energy vehicles: NEV)補助金の対象として推薦リストに掲載されている」と述べていた。NEVには、プラグイン式ハイブリッド、電池式電気自動車、水素燃料自動車が含まれる。補助金の詳細は現時点では明らかになっていない。​ ​ Reuters “China-built Tesla cars secure new energy vehicle subsidies” (12/6/19) ​

コネチカット州、バインヤード社による804MWのオフショア風力プロジェクトを選出​

コネチカット州は12月5日、大型オフショア風力プロジェクト公募において、バインヤード・ウィンド社(Vineyard Wind)による804メガワット(MW)のパーク・シティ(Park City)プロジェクトを選出した。これにより、港湾都市の同州ブリッジポート市が米国の新興市場において重要なハブとなる可能性が高い。コネチカット州の規制担当者は、「バインヤード社が提示した金額は、北米で公に発表されているいかなるオフショア風力プロジェクトよりも低い」としているが、詳細は明らかになっていない(参考としてマサチューセッツ州における同社の類似規模のプロジェクトは約30億ドル)。バインヤード・ウィンド社は今後、コネチカット州の2つの電力ユーティリティ機関との最終契約交渉に入る。プロジェクトは2025年に完了予定である。​ ​ Green Tech Media “Vineyard Wins as Connecticut Chooses 804MW Offshore Wind Project” (12/5/19) ​

電池パックの価格が下落(2019年市場平均価格は1kWh当たり156ドル)

​ブルームバーグNEF社(BloombergNEF: BNEF)が発表した報告書「2019年電池価格調査(2019 Battery Price Survey)」によれば、2010年には1キロワット時(kWh)当たり1,100ドル以上だった電池価格が、2019年には(実質)同156ドルへ下落しており、2023年までに平均価格は同100ドルへ近づくと予測されている。2019年の費用低下は、注文規模の拡大、電池式電気自動車売上の増加、高エネルギー密度カソードの継続的な普及によるものである。また、新しい電池パックのデザインと製法コストの低減が、短期的な価格引き下げの要因となると見られている。報告書は、累積需要は2024年に2TWhを超え、価格は1kWH当たり100ドルを下回ると予測している。​ ​ BloombergNEF “Battery Pack Prices Fall As Market Ramps Up With Market Average At $156/kWh In 2019” (12/3/19) ​

GMとLG化学、オハイオ州に電気自動車用電池工場で合同事業を発表へ​

韓国のLG化学(LG Chem)は、米国の子会社に2023年までに9億1,600万ドルを投資し、ゼネラル・モーターズ(General Motors)と電気自動車(EV)の電池工場を共同で立ち上げると発表した。EV電池工場はオハイオ州ロードスタウンに設置され、LG化学とGMからそれぞれ10億ドル以上の投資を受ける見込みである。新たに建設される工場は、全米自動車労働組合(United Auto Workers)が代理する、米国内で労組化された最初のバッテリー工場となる可能性がある。​ ​ CNBC ” GM, LG Chem to announce EV battery joint venture in Ohio” (12/5/19) ​

2020年アントレプレナー学の上位大学・大学院発表

プリンストン・レビュー(Princeton Review)とアントレプレナー誌(Entrepreneur)は11月12日、2020年にアントレプレナー学を学ぶのに最適の大学(50校)及び大学院(25校)の一覧を発表した。これは、アントレプレナー学を提供する300以上の学校から収集した情報を基に、「アントレプレナーを目指す学生にとり卓越した選択肢となる大学・大学院」を順位付けしたもの。それによれば、大学部門の1位はヒューストン大学(University of Houston)で、去年の2位から順位を上げた。大学院の1位はライス大学(Rice University)で昨年の3位から順位を上げた。全部で59校が大学および(または)大学院のリストにランクインしており、1校を除く全てが米国内の学校である。​ ​ Princeton Review “Top Schools for Entrepreneurship Studies 2020 Press Release” (11/12/19) ​

国防総省:「中小の契約企業はサイバーセキュリティ基準順守に苦戦」

国防総省(Department of Defense)が最近行った調査によれば、中小企業は、国防総省が設定した新しいネットワーク・セキュリティ規則に順守することに苦戦しており、より大手の契約企業も自分たちが考えているほど十分ではないことが明らかになった。問題の一つとして、大手企業はより規模の小さい下請け企業に、不必要なデータを大量に提供する傾向にあり、それらは外国のハッカーの攻撃の対象となる危険性がある。2016年に、ハッカーがオーストラリアの下請け企業からF35統合打撃戦闘機(F-35 Joint Strike Fighter)からセンシティブなデータを盗んだことなどを受け、国防総省はこうした情報の取扱いに関する新規則を発表した。2018年1月1日までに企業はこれらの新たな基準に合致するための計画を立てることが求められた。​ ​ Defense One “Small Contractors Struggle to Meet Cyber Security Standards, Pentagon Finds” (12/2/19) ​