2名の連邦下院議員、ゴールデン・ドーム・コーカスを立ち上げ

ジェフ・クランク下院議員(Jeff Crank、コロラド州選出共和党)は6月10日、トランプ大統領が推進する先進のミサイル防衛シールド創設を提唱することを目的として「下院ゴールデン・ドーム・コーカス(House Golden Dome Caucus)」の創設を発表した。デール・ストロング下院議員(Dale Strong、アラバマ州選出共和党)と共に共同議長を務める。両議員ともに連邦下院軍事サービス委員会(House Armed Services Committee)に所属している。クランク議員事務所によれば、下院ゴールデン・ドーム・コーカスは、議員やスタッフへの情報クリアリングハウスとして機能するという。上院でも独自のゴールデン・ドーム・コーカスが5月に発足しており、ティム・シーヒー上院議員(Tim Sheehy、モンタナ州選出共和党)が主導する。クランク議員によれば、両コーカスは協力していく計画である。 Defense News “Two House lawmakers launch Golden Dome caucus” (06/10/25) https://www.defensenews.com/congress/2025/06/10/two-house-lawmakers-launch-golden-dome-caucus/

スパコン性能ランキングTOP500発表 エル・キャピタンが首位を維持

スパコン性能ランキングのTOP500(第65版)が発表され、首位は前回と同様、エル・キャピタン(El Capitan)で、2位のフロンティア(Frontier)、3位のオーロラ(Aurora)と、エクサスケール・システムが上位を占めた。これらの3システムはいずれもエネルギー省(Department of Energy)傘下の国立研究所にある。ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)のエル・キャピタンのHPLベンチマークは1.742エクサフロップス(EFlop/s)、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)のフロンティアは、1.353EFlop/s、アルゴンヌ・リーダーシップ計算施設(Argonne Leadership Computing Facility)にあるオーロラは、1.012EFlop/sとなっている。TOP500の上位10システムの中で新規のシステムは、4位のジュピター・ブースター(JUPITER Booster)システム(ドイツ)のみである。 TOP 500 “El Capitan Retains Top Spot in 65th TOP500 List as Exascale Era Expands” (June 2025) https://www.top500.org/news/el-capitan-retains-top-spot-65th-top500-list-exascale-era-expands/

アトランタ・ショアズ・オフショア社、ニュージャージー州プロジェクトの中止を要請

ニュージャージー州向けにアトランティック・シティの海岸沖に1.5ギガワットの風力タービンを建設する予定であったアトランティック・ショアズ・オフショア・ウィンド社(Atlantic Shores Offshore Wind)は6月4日、ニュージャージー公益事業委員会(New Jersey Board of Public Utilities)に、「オフショア再生可能エネルギー認定(Offshore Renewable Energy Certificates:OREC)」を取り消すよう請願した。 ORECは、ニュージャージー州の電力網向けに再生可能エネルギー生産を推進する一助となる資金提供メカニズムで、同州公益事業委員会は2021年にアトランティック・ショアズ社にこれを付与した(つまり、オフショア発電事業の開始を認可した)。今回、ORECの取り消し(事業中止)を請願したアトランティック・ショアズ社は、その原因として、インフレとサプライチェーン問題を含む経済的混乱と、風力発電プロジェクトに関する連邦許認可の凍結や環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による(アトランティック・ショアズ社への)許認可の差し戻しなど、現政権下での不確実な状況を挙げている。 APP. “Offshore wind power company asks to cancel its New Jersey project” (06/09/25) Atlantic Shores Offshore Wind asks to terminate project’s renewable energy credits https://www.app.com/story/news/local/land-environment/2025/06/09/company-behind-offshore-wind-project-tells-new-jersey-it-intends-to-cancel-plans/84070417007/

メタ社、新たなAIラボを創設 「スーパーインテリジェンス」を追求

情報筋によれば、メタ社(Meta)は、人間の頭脳を超えた想像のAIシステム、「スーパーインテリジェンス」を追求することに特化した新たなAI研究ラボを創設する準備をしている。同社は、AIスタートアップ、スケールAI社(Scale AI)の創立者兼最高経営責任者であるアレクサンドル・ワン氏(Alexandr Wang)を新たなAIラボに迎え入れ、取引の一環としてスケールAI社のその他の社員もメタ社に参加する形でスケールAI社への数十億ドルの投資について協議していると言われる。新たなAIラボは、メタ社によるAIへの取り組みの大規模な再編の一部であると情報筋は伝える。スーパーインテリジェンスは、研究者の間でAI開発の未来的目標とみなされており、技術企業が現在目指すAGI(artificial general intelligence)を上回るものと考えられている。 New York Times “Meta Is Creating a New A.I. Lab to Pursue ‘Superintelligence’” (06/10/25) https://www.nytimes.com/2025/06/10/technology/meta-new-ai-lab-superintelligence.html

官民は均等化発電原価(LCOE)以外にも注目すべき CATF報告

クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)は6月10日、「均等化発電原価を超えて:システム中心の視点から電力の脱炭素化へ向けた経路を評価(Beyond LCOE: A systems-oriented perspective for evaluating electricity decarbonization pathways)」と題する報告書を発表した。均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity: LCOE)は個々のプロジェクトの費用を追跡する上で有益となり得るが、報告書によれば、LCOEへの過度な依存は、原子力エネルギーによる出力可能なクリーンで確実な電力や次世代地熱、炭素捕獲などの重要なシステム・サービスにつながる技術への投資不足を招く可能性があるという。報告書はまた、地域向けに調整された長期的なシステム・モデリングを使用して政策や投資判断への情報提供とすることの重要性を強調している。 Clean Air Task Force “Policymakers and industry need to move beyond LCOE to build reliable, affordable, and clean energy systems, finds new CATF report” (06/10/25) Policymakers and industry need to move beyond LCOE to build reliable, affordable, …
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LLNLとAWS社、NIFで使用する先進AIシステム開発に向けて協力

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory:LLNL)とアマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services:AWS)は6月10日、AI主導トラブルシューティング・信頼性システム開発に向けたパートナーシップを発表した。開発される先進AI技術は、LLNLのデータ施設である国立点火施設(National Ignition Facility:NIF)の運用に活用され、NIFの運用効率性を強化することになる。NIFでは、歴史的な核融合点火が2022年12月に行われ、その後さらに7回の核融合点火を行っている。AI統合プロジェクトは、①極めて重要な運用の信頼性確保のためにリアルタイムでの異常解決の実現、②運用需要増の緩和、という2つの主要問題への対応のために考案されたもので、生成AI能力を運用に統合する第1フェーズでは、22年間のNIF運用において記録された問題9万8,000件超について、先進意味検索能力の展開に成功している。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL, Amazon partner on groundbreaking AI integration at the National Ignition Facility” (06/10/25) https://www.llnl.gov/article/52986/llnl-amazon-partner-groundbreaking-ai-integration-national-ignition-facility

学術団体、オープンアクセス傾向で学術誌出版収入が停滞して研究者支援などを縮小

リサーチ・コンサルティング社(Research Consulting)は、学術団体を対象に実施した調査結果を5月28日に発表した。これによると、同調査に参加した66団体の90%超が、論文のオープンアクセス傾向で学術誌出版収入が停滞し、その結果、研究者支援・慈善活動・奨学金提供などを縮小して対応していることが明らかにされた。オープンアクセス論文は、執筆者が論文1本あたり平均約2,000ドルの手数料を学術誌出版団体に支払うが、団体の収入は定期購読モデルよりも低くなるのが一般的で、出版事業を外注して収入の一定割合を受領するという学術団体もある。また、不正研究摘発目的でのAI使用に関しては、最終的には質・効率性向上に繋がるものの、初期投資が必要且つ学習曲線が急勾配であるため、今後約5年間は問題も機会も最大になると見られる。本調査結果は、出版収入への依存の高い学術団体は、収入源の多様化が必要であることを認識すべきとしている。 Science “Open-access revolution is squeezing scientific societies’ budgets, survey shows” (06/09/25) https://www.science.org/content/article/many-scientific-societies-are-losing-publishing-revenue

トランプ政権、パンデミック予防目的のNIH出資研究ネットワークに事業停止を命令

トランプ政権は6月5日、将来のパンデミック発生予防のために国立衛生研究所(National Institutes of Health)が出資して2020年に立ち上げた新興感染症研究センター(Centers for Research in Emerging Infectious Diseases:CREID)10機関に事業停止命令を送付した。理由は、CREIDによる研究は米国民にとって危険と見なされ、税金の有効利用ではなく現在のNIH優先事項に合致しないためとされたが、研究によるリスクの詳細は提示されていない。CREIDによる研究は、野生動物から採取したウィルスを死滅させて行うゲノム研究及び、これらの動物との接触者から採取した血液を使用する抗体形成調査で、米国内及びアフリカ・アジア・南米で行われていた。トランプ政権は、米国国際開発庁(US Agency for International Development:USAID)出資の病原体調査プロジェクトも既に廃止している。 Science “NIH terminates network aimed at stopping pandemics before they start” (06/09/25) https://www.science.org/content/article/nih-terminates-network-aimed-stopping-pandemics-they-start

NASAと国防総省、スペースX社の代替を模索 大統領とマスク氏の決裂を受け

トランプ大統領とイーロン・マスク氏(Elon Musk)の決裂は、宇宙や国家安全保障の重要な業務をスペースX社(SpaceX)一社に大きく依存する米政府のリスクを浮き彫りにした。米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)と国防総省(Department of Defense)の高官は、両者の確執が表面化するとすぐさまマスク氏が所有するスペースX社の競合会社に代替ロケットや宇宙船の開発を急ぐよう働きかけた。政府高官は特に、マスク氏がドラゴン(Dragon)宇宙船の打ち切りを示唆したことに衝撃を受けており、情報筋によれば、両者の確執が6月5日に表面化して以来、米政府は、ロケット・ラボ(Rocket Lab)、ストーク・スペース(Stoke Space)、ブルー・オリジン(Blue Origin)の宇宙企業3社に接触し、各社のロケット開発状況とそれらが利用可能な時期について尋ねたという。また、ドリーム・チェイサー(Dream Chaser)宇宙飛行機を開発中のシエラ・スペース社(Sierra Space)は、6月5日にNASA高官と会合した。更に、主要な連邦議会委員会は、ボーイング社(Boeing)のスターライナー(Starliner)宇宙カプセルの開発状況について尋ねたという。NASAは、ドラゴンとスターライナーの双方を用いて宇宙飛行士を国際宇宙ステーションへ飛行させることを計画していたが、スターライナーはスケジュールの遅れや数多くの問題に直面している。 Washington Post “NASA, Pentagon push for SpaceX alternatives amid Trump’s feud with Musk” (06/07/25) https://www.washingtonpost.com/technology/2025/06/07/trump-musk-spacex-nasa-national-security/

関税が発電費用の急増をもたらす 2つの報告書より

ウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)は6月2日、「輸入関税は、米国におけるユーティリティ規模のエネルギー貯蔵設備の電池費用を50%以上引き上げ、米国は世界で最も高費用の太陽光発電市場になる可能性がある」と報告した。米国のユーティリティ規模の貯蔵設備はほぼ全ての電池が中国製品であることから、同製品に課される高率の追加関税と同製品への米国の依存度の組み合わせにより、米国の貯蔵設備における電池費用は、関税の筋書き次第で12%~50%以上引き上げられる可能性があると予測する。ウッド・マッケンジー社は、米国の国内製造能力が、現在の需要の6%から、2030年に予想される需要の40%に拡大するまでの間、米国のエネルギー貯蔵開発事業者は、輸入品に大きく依存する状況が続くと見ている。一方、アンザ・リュニューアブル社(Anza Renewables)が6月5日に発表した四半期価格報告は、「4時間蓄電システムの価格は、1月以来既に56~69%上昇しており、状況が明確になるまでは変動的な状況が続くであろう」と予測する。同報告は、トランプ政権の関税政策が市場に大幅な影響をもたらしていることを示している。 Utility Dive “Tariffs to spike power generation costs: reports” (06/09/25) https://www.utilitydive.com/news/tariffs-to-spike-power-generation-costs-reports/750133/