オランダ、空軍のロボット僚機計画に参加 F35部隊増強

NEXTGOV/FCWは10月17日、オランダはF35戦闘機部隊の能力増強に向け、空軍の僚機(Collaborative Combat Aircraft: CCA)プログラムに参加すると報じた。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、欧州で増大するドローン(小型無人機)やハイブリッド攻撃の脅威に対応するもので、防衛のための有人・無人僚機、消耗型システム拡充に加え、両国間によるデータ共有や欧州での運用要件に関する意見提供を可能にすることを目的としている。また、ゼネラル・アトミクス社(General Atomics)と情報・監視・偵察(Intelligence, Surveillance, and Reconnaissance: ISR)用の新たなドローンを共同開発する契約も締結し、ゼネラル・アトミクス社とオランダのVDLディフェンテック社(VDL Defentec)が共同で新システムの設計・製造を行うとも伝えた。オランダはこれまでF16及びF35開発で米国と提携しており、今回の投資は欧州全域への技術普及につながるだけでなく、米国とのパートナーシップを強化し、欧州の防衛負担を増やす一助となると説明している。 NEXTGOV/FCW “The Netherlands joins US Air Force’s robot wingman program” (10/17/25) https://www.nextgov.com/defense/2025/10/netherlands-joins-us-air-forces-robot-wingman-program/408893/?oref=ng-homepage-river

トランプ大統領、中・大型車両及び部品の関税引き上げ

トランプ大統領は10月17日、1962年通商拡大法(Trade Expansion Act of 1962)第232条を発動する布告に署名し、米国産業の強化と国家安全保障の保護を目的として、中型・大型車両及び部品、バスの輸入に関税を課すと発表した。具体的には、中型・大型トラック及びトラック部品の輸入に25%の関税、バス(通学用バス等を含む)の輸入に10%の関税を課す。また、2025~2030年に米国内で組み立てられる全トラックの総価値の3.75%に相当する額を、中型・大型トラック部品関税の一部を相殺する形で提供することで、中型・大型トラックの国内生産を促進する。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Addresses the Threat to National Security from Imports of Medium and Heavy-Duty Vehicles, Parts, and Buses” (10/20/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/10/fact-sheet-president-donald-j-trump-addresses-the-threat-to-national-security-from-imports-of-medium-and-heavy-duty-vehicles-parts-and-buses/

米豪、重要鉱物枠組みで合意

トランプ大統領とオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相(Anthony Albanese)は10月20日、豊富な天然資源の可能性の拡大を目的とした重要鉱物枠組み(Critical Minerals Framework)に署名した。米豪両政府は、今後6カ月間に重要鉱物プロジェクトに合計30億ドル以上を投資する意向であり、それらのプロジェクトにおける回収可能資源は530億ドル相当と試算される。また、米国防総省(U.S. Department of Defense)は、オーストラリア西部における先端ガリウム精製所(年間100メトリックトン規模)の建設に投資し、重要鉱物プロセスの自立性を更に強化する。一方、オーストラリア政府は、負担の共有を強化することを誓約し、米豪同盟の強化につながる新たな防衛投資を行う。これには、同国政府によるアンドゥリル社(Anduril)製の無人水中車両(12億ドル)購入への合意等が含まれる。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Closes Billion-Dollar Deals with Australia” (10/20/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/10/fact-sheet-president-donald-j-trump-closes-billion-dollar-deals-with-australia/

特別作戦司令部(SOCOM)、ドローン発射型の「発射後自動追尾」ミサイルを模索

米特別作戦司令部(U.S. Special Operations Command: SOCOM)は、中型ドローンから発射でき、電波妨害に耐性があり、発射後自動追尾が可能な小型ミサイルの開発を模索する「協調的な無人航空機輸送システム(Symbiotic UAS Delivery System: SCBDS)」プロジェクトを実施する。陸軍の中小企業技術革新研究(Small Business Innovation Research: SBIR)公募によれば、SCBDSプロジェクトの目標は、特別作戦司令部の兵士が、高度な目標認識能力を備えたグループ2または3のドローン(国防総省が定める分類で中型ドローン)から、複数回の発射後自律誘導型実弾攻撃を行うのに十分な小型ミサイルを開発することである。また、ウクライナ戦争でみられる大規模な通信妨害の中でも機能する兵器を開発することに重点が置かれている。 Defense News “SOCOM wants a drone-launched fire-and-forget missile” (10/17/25) https://www.defensenews.com/unmanned/2025/10/17/socom-wants-a-drone-launched-fire-and-forget-missile/

22州とDCが「ソーラー・フォー・オール」助成中止を巡りEPAを提訴

アリゾナ州、ミネソタ州、ワシントン州など22州及びワシントンDCは10月15日、「環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、低費用の分散型ソーラーエネルギーを90万世帯以上の低所得層及び社会的に不利なコミュニティに提供することを目的とした『ソーラー・フォー・オール(Solar for All: SFA)プログラム』(総額70億ドル)を一方的かつ違法に打ち切りにした」として、EPAとリー・ゼルディンEPA長官(Lee Zeldin)を提訴した。原告側は、「SFAによる70億ドルの助成金は、ワンビッグビューティフルビル法(One Big Beautiful Bill Act)が成立する前に予算充当(obligated)済みであることから、EPAの措置は違法である」と主張する。本提訴の前には、SFAプログラムの助成金受益者24名で構成される同盟が、SFA助成金打ち切りによる損害の回収を目的として、契約違反訴訟を連邦請求裁判所(U.S. Court of Federal Claims)に起こし(10月14日)、テキサス州のハリス郡が同様の提訴(10月13日)を行う等している。 Utility Dive “States sue EPA over canceled Solar for All grants” (10/17/25) https://www.utilitydive.com/news/states-sue-epa-canceled-solar-for-all-grants/803118/

エネルギー省、核融合科学技術ロードマップを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月16日、核融合エネルギーの開発と商業化を加速させる国家戦略「核融合科学技術ロードマップ(Fusion Science and Technology (FS&T) Roadmap)」を発表した。ロードマップは、エネルギー省による「構築・革新・成長」戦略を公的投資及び民間のイノベーションと整合させて、2030年代半ばまでに電力網に商用核融合電力を供給することを目指す。戦略の具体的な内容は、①核融合マテリアルと技術の溝を是正する重要インフラの「構築」、②先端研究・高性能計算・人工知能(AI)を通じた「革新」、③官民連携や地域製造ハブ、労働力開発を通じた米核融合エコシステムの「成長」である。ロードマップは、600名以上の科学者、工学者、業界関係者による洞察と共に開発されたもので、核融合パイロットプラント(Fusion Pilot Plant)を実現し、世界の核融合産業における米国のリーダーシップを強化するための主要研究、マテリアル、技術的溝を提示している。 Department of Energy “Energy Department Announces Fusion Science and Technology Roadmap to Accelerate Commercial Fusion Power” (10/16/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-fusion-science-and-technology-roadmap-accelerate-commercial

フルエンスとトーチ・クリーン・エナジー アリゾナに大規模蓄電池プロジェクト

フルエンス・エナジー社(Fluence Energy)は10月15日、トーチ・クリーン・エナジー社(Torch Clean Energy)と共同で、アリゾナ州コチセ郡で160メガワット(MW)/640メガワット時(MWh)規模の蓄電池を備えた「ウィンチェスター(Winchester)」プロジェクトを開発すると発表した。フルエンス社の蓄電ソリューション、グリッドスタック・プロ5000™(Gridstack Pro 5000)システムを採用したこのプロジェクトは2027年初旬の運転開始を予定しており、この蓄電システムはトーチ社の80MWの太陽光発電設備2基と併設され、地域の電力需要増加やピーク時の需給調整を支援する。また国内製造部品を活用していることから、追加的な税額控除(bonus credit)の対象となり、製造業とエネルギー安全保障の後押しにもつながるという。トーチ社は太陽光発電の電力を必要な時間に供給できる柔軟性と効率性を強調し、フルエンス社も同施設が地域経済と信頼性の高い電力供給を支える重要な一歩になると発表した。 Fluence Energy “Fluence and Torch Clean Energy Partner to Deliver 160 MW / 640 MWh Winchester Battery Energy Storage System” (10/15/25) https://ir.fluenceenergy.com/news-releases/news-release-details/fluence-and-torch-clean-energy-partner-deliver-160-mw-640-mwh 参照資料:Utility Dive “Torch Clean Energy taps Fluence for 640 MWh battery at Arizona solar plant” (10/16/25) https://www.utilitydive.com/news/torch-clean-energy-taps-fluence-for-640-mwh-battery-at-arizona-solar-plant/802990/

カリフォルニア州、気候情報開示規則の策定を2026年に延期

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は10月16日、カリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board: CARB)が、気候情報開示規則(Climate disclosure rule)の上院法案(Senate Bill)253及び261の最終規則策定を2026年第1四半期に延期すると報じた。8月の意見交換会後に寄せられた多数コメントへの対応と、対象事業者の範囲特定の継続検討が延期の理由としている。SB 253法案は年間売上10億ドル以上の企業に温室効果ガスのスコープ1(Scope 1、企業による直接排出)・2(購入分)排出量の報告を義務付け、SB 261法案は5億ドル超の企業に気候リスク開示を求める内容で、これに先立ち、CARBは10日にSB 253向けの報告書テンプレート案を公表した。現時点では任意利用としているが、報告期限はSB 261対象企業が2026年1月1日、SB 253対象企業が同年6月30日で変更はない。暫定リストには電力・エネルギー企業など約3,100社が含まれるがリスト作成中のため、記載されていなくても、企業側が自己判断で法を遵守するよう求めている。 Utility Dive “California delays rulemaking timeline for climate disclosure laws to 2026” (10/16/25) https://www.utilitydive.com/news/california-delays-rulemaking-timeline-for-climate-regulations-sb-253-261-to-2026-carb/802947/

政府閉鎖中の政府職員削減、カリフォルニア地裁が差し止め

NEXTGOV/FCWは10月15日、カリフォルニア州のスーザン・イルストン連邦地裁判事(Susan Illston)が、トランプ政権による政府閉鎖中の人員削減(Reductions in force: RIF)の実施を違法の可能性が高いとして、一時的に差し止めたと報じた。同判事はトランプ政権が「政府機能の停止を口実に、人員削減が法律の適用外にあるとみなしている」と指摘し、法律を無視した政府構造の恣意的な変更を断じた。裁判では、政権側の司法省(Department of Justice)弁護士のエリザベス・ヘッジス氏(Elizabeth Hedges)が削減の合法性について明言を避け、同判事から厳しく追及された場面もあったという。政権は10日に7機関で約4,000人の解雇を実施し、さらなる人員削減を進める意向を示していたが、今回の決定により少なくとも2週間、新たな人員削減の実施や準備を停止する。原告の労働組合側は、政府は具体的な削減対象を決定済みと主張しており、今回の措置が実質的な違法行為であると訴えている。同判事は最終判断に向け、近く追加の審理を行う予定である。 NEXTGOV/FCW “Judge blocks shutdown layoffs after finding Trump’s actions are likely illegal” (10/15/25) https://www.nextgov.com/people/2025/10/judge-blocks-shutdown-layoffs-after-finding-trumps-actions-are-likely-illegal/408834/?oref=ng-home-top-story

アマゾン、ワシントンに次世代原子炉SMRを建設 脱炭素電力網を強化

アマゾン・ドット・コム社(Amazon.com)は10月16日、次世代小型モジュール原子炉(Small modular reactor: SMR)を用いた「カスケード先進エネルギー施設(Cascade Advanced Energy Facility)」の建設計画を発表した。公共電力事業者エナジー・ノースウエスト社(Energy Northwest)及び先進原子炉開発のエックス・エナジー社(X-energy)と提携し、初期段階で4基・計320メガワット(MW)を発電し、将来的には12基・960MWまで拡大する。ワシントン州リッチランド近郊の、エックス・エナジー社所有コロンビア発電所近くにある従来型原発より大幅に狭い敷地に建設する予定で、エックス・エナジー社の「Xe-100」炉型とコロンビア・ベイスン・カレッジ(Columbia Basin College)の制御室シミュレーターを導入する。建設には1,000人超、運転開始後も100人以上の専門職を確保し、地域人材の育成にも取り組む予定で、2020年以降、世界で600件以上の再エネプロジェクトを展開するアマゾン社は、脱炭素社会実現に向けた取り組みを更に強化するとしている。 Amazon “How Amazon is helping to build one of the first modular nuclear reactor facilities in the United States” (10/16/25) https://www.aboutamazon.com/news/sustainability/amazon-smr-nuclear-energy