クリーンエネルギー技術企業の株価が回復

ノルウェーの調査企業、ライスタッド・エネルギー社(Rystad Energy)が最近発表したデータによれば、クリーンエネルギー技術に対する政治的な向かい風が吹く中、これらの技術企業の株価は回復傾向にあるという。トランプ大統領が、クリーンエネルギー技術に関する支援政策を相次いで撤廃する中、クリーンエネルギー企業は苦難に陥っているというのが一般的な見方であるが、実際の株価はその反対を示している。クリーン技術分野の株式公開企業83社に基づくグリーンエネルギー指標は今年40%上昇しており、S&P500の総合リターンを25ポイント上回っている。ただし、最近の上昇は主に、中国のCATL社や米国のブルーム・エネルギー社(Bloom Energy)等のごく少数の企業によって牽引されているもので、このトレンドは本分野の初期段階の企業や非公開企業が抱える課題を反映していないと、本件を報じたアクシオス社(Axios)は分析している。 Axios “Green stocks are rebounding, new analysis finds” (10/24/25) https://www.axios.com/2025/10/24/green-energy-stocks-rebound

商務省、米国AI輸出プログラムを実践

商務省(Department of Commerce)傘下の国際貿易局(International Trade Administration: ITA)は10月21日、米国AI輸出プログラム(American AI Exports Program)の実施を発表した。これは、トランプ大統領が7月23日に発表した、米国の人工知能(AI)技術の一体型輸出の推進に関する大統領令を受けて実施されるものである。商務省は、一体型のパッケージ(様々な業界部門を対象にした、AIハードウェア、ソフトウェア、モデル、応用のパッケージ)でAI輸出を推進するプログラムを開始し、AIにおける米国の世界的リーダーシップの進展を目指す。プログラムを通じて業界主導の一体型輸出パッケージを選出し、世界中の国と地域へ向けて推進する計画である。商務省は、本件に関心のある米企業と、信頼できる海外の購入者を結びつけるため、新たなウェブサイト(AIexports.gov)を立ち上げ、統合型の米国AI輸出チームを発足させる。 International Trade Administration “The Department of Commerce Announces American AI Exports Program Implementation” (10/21/25) https://www.trade.gov/press-release/department-commerce-announces-american-ai-exports-program-implementation

カリフォルニア州はバイオマス炭素排除によって気候目標に到達可能 CATF報告

クリーンエア・タスクフォース(Clean Air Task Force: CATF)は10月23日、「カリフォルニア州は、責任ある形でバイオマス炭素排除及び貯留(biomass carbon removal and storage: BiCRS)を拡張することで、同州の二酸化炭素排出目標をより低い費用で達成しつつ、追加の雇用やクリーンエネルギーを創出することが可能である」とする報告書を発表した。報告書は、州内の農業・林業の副産物(残滓)を長期的に炭素排出に利用する複数の方法をモデル化し、その費用・炭素排出の可能性・エネルギー生産・雇用創出を比較している。その研究結果は、カリフォルニア州の二酸化炭素排出ポートフォリオを多様化することの意義を示す。 Clean Air Task Force “Expanding responsible biomass carbon removal could help California meet climate goals more affordably and strengthen rural economies, CATF finds” (10/23/25) Expanding responsible biomass carbon removal could help California meet climate goals more affordably and strengthen rural economies, CATF finds 

グーグル社、初の炭素回収貯留プロジェクト発表

グーグル社(Google)は10月23日、プロジェクト開発業者のロー・カーボン・インフラストラクチャー社(Low Carbon Infrastructure)との間で、炭素回収・貯留(carbon capture and storage: CCS)技術を備えた天然ガス火力発電所、ブロードウィング・エネルギー・センター(Broadwing Energy Center)を支援する企業間契約を締結したと発表した。この種としては業界初となる契約である。ブロードウィング発電所では、排出される二酸化炭素の約90%を回収し、恒久貯留することが計画されている。グーグル社は、同発電所で生産される電力の大半を購入する契約を結ぶことで、この新しいベースロード電源の建設と、グーグル社のデータセンターを支える地域送電網への接続を支援する。ブロードウィング発電所は2030年初頭までに商業運転開始の見込みである。 Google “Our first carbon capture and storage project” (10/23/25) https://blog.google/outreach-initiatives/sustainability/first-carbon-capture-storage-project/

テキサス州電気信頼性評議会(ERCOT)、電力需要増にソーラー/風力/蓄電池で対応

2021年以来、テキサス州電気信頼性評議会(Electric Reliability Council of Texas Inc.: ERCOT)の管轄内の電力需要は一貫して増加しており、今年1~9月におけるERCOTの電力需要は過去最高を記録した。同期間におけるERCOTの電力需要は前年同期に比べて5%増加して72テラワット時(TWh)に達した。これは2021年同期間に比べて23%大きい。2023年以来、ERCOT内で最も急速に成長した電力供給源は風力及び太陽光発電(特にユーティリティ規模の太陽光発電)で、これらは需要増大への対応において大きな役割を担いつつある。例えば、2025年1~9月にユーティリティ規模の太陽光発電は45TWhの電力を生産しており、前年同期比50%増であるほか、風力発電も前年同期比4%増の87TWhとなっている。また、ERCOTは2024年10月から、毎時の蓄電池出力の記録を開始しており、2025年夏季には、太陽光発電の出力が低下する夕方に蓄電池が電力供給の助けとなり、午後8時台には平均で4GWを供給した。 Energy Information Administration “ERCOT increasingly meets rising demand with solar, wind, and batteries” (10/24/25) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=66464

ライト・エネルギー長官、データセンターの系統接続加速化をFERCに要請

クリス・ライト・エネルギー長官(Chris Wright)は10月24日、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)に対し、データセンターを含む電力大型需要設備の系統接続を早急に加速するための規則案を提示し、規則策定手続きを開始するよう指示した。まず、ライト長官は、データセンターなど消費電力量が莫大な大規模負荷を送電網に接続する「大規模負荷接続(large load interconnection)」に関し、FERCが監督機関となることを求めた。その上で、同一地点に設置される大規模負荷設備と発電設備の系統接続を一括申請することを可能にするよう提案している。これにより、調査時間や電力網の改善費用が大幅に削減され、追加の発電や電力供給の稼働までに必要な時間も削減されると期待されている。ライト長官はまた、予備的な水力発電の認可に関する不要な負担を排除する規則策定手続きを開始することもFERCに指示した。 Department of Energy “Secretary Wright Acts to Unleash American Industry and Innovation with Newly Proposed Rules” (10/24/25) https://www.energy.gov/articles/secretary-wright-acts-unleash-american-industry-and-innovation-newly-proposed-rules

DARPA、計算・検知・知的システムのアイデアを募集

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は10月16日、数学・計算・処理、複雑かつ動的な知的システム、検知・測定・作用、マテリアル・製造・構造の分野における革新的なアイデアを模索する「ピッチデー公募(Pitch Day Solicitation)」を発表した。選出された企業は、2026年1月14日にフロリダ州で開催されるDARPAピッチデーで自らのアイデアをDARPA担当者に発表することになる。DARPAは、国家安全保障目標達成の一環として、戦略的な奇襲を創出する可能性があるアイデアを求めている。 Military+Aerospace Electronics “DARPA Researchers ask industry for ideas in computation, sensing, and intelligent systems” (10/20/25) https://www.militaryaerospace.com/computers/article/55324121/ideas-wanted-in-computation-sensing-and-intelligent-systems

オープンソース型AIモデル、研究活動を支援 CSET報告

安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は10月、オープンソースの大規模言語モデル(Large Language Models: LLM)は研究分野において、クローズドモデルよりも多様な用途を可能にするとの分析結果を発表した。同センターは、モデルの性能を決定づけるパラメーター値である「重み(weight)」の利用を必要とする250以上の科学論文を分析した結果、7つの主要用途が明らかになった。具体的には、モデルの継続的事前学習、圧縮、異なるモデルの結合、内部機能の詳細な検証など、重みを活用することのみによって実現することができる使い方に加え、カスタム微調整やモデル内部の解釈性研究などにも使われているという。また、オープンモデルを使用した研究論文は学術機関が大半を占め、国別では、国内で64%、中国では38%を占めたことも分かった。研究者らはオープンソースモデルにより、より幅広い研究課題の調査と実験手法の実施が可能になると結論づけている。 CSET “The Use of Open Models in Research” (10/24/25) The Use of Open Models in Research

空軍基地を民間にリース AIデータセンター建設向け

ディフェンス・ニュース(Defense News)は10月24日、空軍(Air Force)が5つの基地に亘る約3,100エーカーの土地を民間企業に開放し、人工知能(AI)データセンター建設を計画していると報じた。アーノルド空軍基地(Arnold Air Force Base・テネシー州)、デイビス・モンサン空軍基地(Davis-Monthan Air Force Base・アリゾナ州)、エドワーズ空軍基地(Edwards Air Force Base・カリフォルニア州)、マクガイア・ディクス・レイクハースト統合基地(Joint Base McGuire-Dix-Lakehurst・ニュージャージー州)、ロビンス空軍基地(Robins Air Force Base・ジョージア州)の5基地が対象で、1月と7月に発令されたAI技術の採用加速とデータセンター建設促進を求める大統領令に対応する。空軍は開発提案を民間から募集しており、条件は100メガワット(MW)以上の新規電力供給と5億ドル以上の投資額とした。土地リース期間は原則50年以内で、民間企業が運営する。提案締切は11月14日で、来年1月に選定が行われる予定である。 DefenseNews “US Air Force to lease base land for private AI data centers” (10/24/25) https://www.defensenews.com/air/2025/10/23/us-air-force-to-lease-base-land-for-private-ai-data-centers/

コンビニ各社、EV充電器投資で採算取れず

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は10月23日、コンビニエンスストア大手各社が電気自動車(EV)充電器への投資が収益を生んでおらず、事業拡大の正当化が困難になっていると報じた。東部で300店舗以上を展開するノウリア社(Nouria)は同社店舗の約4分の1に充電器を設置したものの、充電利用は前年から減少し、投資に見合う収益が得られていないと明かした。ペンシルベニア州を拠点に800店舗以上を運営するシーツ社(Sheetz)も「EVの勢いは鈍化している」と指摘し、同社店舗の約20%に充電器を設置しているが、政府補助金やテスラ社(Tesla)などの充電企業からの支援が減少する中、建設コストが上昇し、採算を取るにはより多くの利用者が必要であると説明した。パーカーズ・キッチン社(Parker’s Kitchen)も、EV普及は「以前の予測通りには進んでいない」と指摘し、運輸エネルギー研究所(Transportation Energy Institute)の報告書でもコンビニでのEV充電回数は、月平均130回未満にとどまっていることが明らかになっている。 Utility Dive “Convenience store executives say EV charging investments not paying off” (10/23/25) https://www.defensenews.com/air/2025/10/23/us-air-force-to-lease-base-land-for-private-ai-data-centers/