エネルギー省、GEベルノバ社との協力を拡大 エネルギー部門のサイバーセキュリティを強化

エネルギー省(Department of Energy)のサイバーセキュリティ・エネルギー安全保障・緊急対応局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response:CESER)と、米国のGEベルノバ社(GE Vernova)は、CESERの「対応力のある産業制御システムのサイバー試験(Cyber Testing for Resilient Industrial Control System: CyTRICS)」プログラムを通じて、サイバーセキュリティの脆弱性に関する重要インフラ部品評価の協力関係を拡大した。CESERとGEベルノバ社は、運用技術の対応力の改善やプロセスの改良、セキュリティ状況の強化に引き続き協力して取り組み、電力網のセキュリティの強化を目指す。 Department of Energy “CESER Strengthens Energy Sector Cybersecurity Through Expanded GE Vernova Collaboration” (12/11/25) https://www.energy.gov/ceser/articles/ceser-strengthens-energy-sector-cybersecurity-through-expanded-ge-vernova

エネルギー省、科学向けAI投資を推進

エネルギー省(Department of Energy)は12月10日、ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)による人工知能(AI)能力の迅速な進展を目的として、3億2,000万ドル以上の投資を発表した。これらの投資は、勤労家庭減税(Working Families Tax Cut)や、エネルギー省のその他のAIイニシアチブ推進予算措置に整合する形で実施され、統合型の「米国科学・安全保障プラットフォーム(American Science and Security Platform)」の構築を目指す。このプラットフォームは、米国の科学工学への投資の生産性と影響を今後10年以内に2倍にすることを意図した発見エンジンである。投資は、①米国科学クラウド(American Science Cloud)、②変革的AIモデルコンソーシアム(Transformational AI Models Consortium)、③ロボティクスと自動化(Robotics and automation)、④根幹的AIアワード(Foundational AI awards)の4つのイニシアチブで構成されている。 Department of Energy “Energy Department Advances Investments in AI for Science” (12/10/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-advances-investments-ai-science

空軍、AI活用したシミュレーションシステムを導入

ディフェンスニュース(DefenseNews)は12月10日、空軍がAIを活用し、従来よりも最大1万倍高速で防衛戦争ゲームを実行する「ウォーマトリックス(WarMatrix)」システムを導入すると報じた。人間中心の設計で、検証可能なクラウド基盤「デジタル・サンドボックス(Digital sandbox)」を構築し、従来のアナログ的アプローチから脱却し、シミュレーションの迅速化・効率化を図ることが目的である。このシステムは数百名規模の関係者と数万規模の作戦組織に対応し、既存のシミュレーション・統合・モデリング(Advanced Framework for Simulation, Integration, and Modeling: AFSIM)との互換性があり、国家機密情報区分(Unclassified、Secret、TS/SCI/SAP)への対応も可能になる。また部隊設計や戦闘計画の検討で数千回に上るシミュレーションを短時間で実行できることも特徴で、指揮官の議論をリアルタイムで記録・分析する機能や、AIが行動方針(Courses of Action: COA)の策定をリスク評価や資源配分の観点からランク付けし助言する機能も盛り込まれる。 DefenseNews “US Air Force wants AI to power high-speed wargaming” (12/10/25) https://www.defensenews.com/air/2025/12/09/us-air-force-wants-ai-to-power-high-speed-wargaming/

アマゾン社、AIツール導入で脱炭素化拡大へ

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は12月10日、アマゾン社(Amazon)が人工知能(AI)活用ツールを利用した施設運営管理で、エネルギー利用の約15%削減に成功したと報じた。気候技術企業のトレーン・テクノロジーズ社(Trane Technologies)の温度管理・換気システムを自律調整する「ブレインボックスAI(BrainBox AI)」プラットフォームを、同社の北米食料品物流3拠点に導入し、エネルギー消費と炭素排出削減に成功したという。この結果を受け、アマゾン社は全米30カ所超の配送・流通拠点に展開するほか、AIに建物を知的システムとして学習・適応させ、リアルタイムで持続可能性と性能目標を達成する計画である。また、ペンシルバニア州のホールフーズ・マーケット社(Whole Foods Market)とも連携し、マイクロ物流拠点(Micro Fulfilment Center: MFC)を導入するなど、食品事業との連携も強化する。アマゾン社は2040年までのカーボンニュートラルを目指しており、2024年炭素排出量は前年比6%増(2023年は3%減)であったという。 Utility Dive “Amazon to scale AI-enabled efficiency tool after pilot shaves 15% from energy use” (12/10/25) https://www.utilitydive.com/news/amazon-sustainability-grocery-fulfillment/807528/

NYPA、再生可能エネルギーの計画容量5.5GWを承認 

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は12月10日、ニューヨーク州電力公社(New York Power Authority: NYPA)の理事会が計画容量を5.5GW規模とする再生可能エネルギー計画を承認したと報じた。政府の再生可能エネルギー抑制や輸入関税によるコスト増、電力料金高騰への懸念を反映し、7月の7GW案より縮小する形となった。新しい計画では、太陽光(1,425MW)、風力(800MW)に加え、分散型蓄電池(700MW)ほか、アンテロープ・エナジー・ストレージ社(Antelope Energy Storage)の500MW圧縮空気貯蔵計画などが追加された。2023年の州法改正で、NYPAは再生可能プロジェクトの開発・所有・運営権を得ており、2030年までに電力の70%を再生可能エネルギーで賄う州目標を補完する。一方、NYPAは消費者保護を強調し、2025-2028年財務計画で6億9,900万ドルを投じ、計画進捗に応じて内容を再評価する方針で、40計画中15計画を削除、新たに20計画を追加する。なお株式の過半数所有義務付けは継続し、資金調達を制限している。 Utility Dive “NYPA adopts 5.5-GW renewables plan amid concerns over affordability, policy changes” (12/10/25) https://www.utilitydive.com/news/nypa-renewable-energy-plan/807542/

EIA、2026年電力需要予測を1.3%下方修正

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は12月10日、エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が2026年の電力需要予測を1.3%引き下げたと報じた。EIAの短期エネルギー見通しで、2026年の発電量を4,327億キロワット時(kWh)と予測し、先月の4,382億kWhから下方修正した。テキサス州電力信頼性評議会(Electric Reliability Council of Texas: ERCOT)の需要成長予測の引き下げで、2025年は6%から5%、2026年は15.7%から9.6%へ修正したことによるという。また、2026年の伸び率は先月予測の3%から1.7%に縮小し、今年は2.4%にとどまると見通しという。一方、PJM系統(PJM Interconnection)地域の需要成長は2025年・2026年とも3.3%を維持する見通しで、主にデータセンターなどの大口顧客によるもので、天然ガス発電は両地域で2024~2026年に2%成長すると予想している。PJMでは石炭と太陽光発電がそれぞれ23%、63%増加し、ERCOTでは太陽光発電が92%急増すると予測されている。 Utility Dive “EIA cuts 2026 power generation forecast by more than a percentage point” (12/10/25) https://www.utilitydive.com/news/energy-short-term-outlook-2026-load-demand-data-centers/807530/

トランプ政権、管理アジェンダを発表

FedScoopは12月9日、政府が効率化と技術活用を軸にした、大統領管理アジェンダを発表したと報じた。政府の縮小、国の購買力の活用、技術ソリューションの実施に焦点を当てたもので、トランプ政権は引き続き、社会正義への目覚め(woke)や武器化、浪費を排除し、多様性・公平性・包含(DEI)イニシアチブを廃止し、職員削減を継続していくという。技術面では、システム統合・標準化、政府ウェブサイトの削減、データサイロ(孤立化したデータ・システム)の解消を進め、人工知能(AI)によるプロセス効率化を図る。調達では「一つの組織として購入」する方針を示し、一般調達局(General Services Administration: GSA)の調達戦略「OneGov」などによる調達プロセス変更を継続する。政府は、職員の時間節約に向け、AIを活用したIT統合に向けて取り組んでおり、まず政府文書の翻訳や要約技術を確立すると説明し、アジェンダは、検閲や過度な機密指定の終了も優先事項としているが、記事は、詳細は明らかになっていないと伝えている。 Fedscoop “Trump’s management agenda targets eliminating waste, leveraging tech” (12/09/25) Trump’s management agenda targets eliminating waste, leveraging tech

海軍とパランティア社、造船プロセスソフト「ShipOS」を発表

アクシオス(Axios)は12月9日、海軍とパランティア社(Palantir Technologies)が造船プロセスを迅速化する新ソフトウェア「ShipOS」を発表したと報じた。契約総額4億4,800万ドル の潜水艦の建造・維持管理に向け開発されたシステムで、将来的には空母や軍用機にも適用していく。トランプ政権は国防上の重要課題として造船力強化を掲げており、海軍とパランティア社はサプライチェーンの可視化を向上させ、潜在的な問題を最大180日前に予測することで数カ月単位の遅延を防止することで対応していくという。中国の造船生産量に対して米国が大きく遅れをとっている現状が背景にあるが、コロンビア級原子力潜水艦のような重要装備の遅延が続き、設計やコスト問題によりコンステレーション級フリゲート4隻の建造計画が中止されるなど、ソフトウェアのみでは解決が困難な課題も残っている。これに対しパランティア社は、同社ソフトがあらゆる戦域などでの運用されている実績を強調し、新OSは民間での供給網予測技術を融合したものと説明している。 Axios “Navy unveils “ShipOS” with Palantir to speed up shipbuilding” (12/09/25) https://www.axios.com/2025/12/09/navy-phelan-palantir-karp-shipos

空軍・宇宙軍のデジタル化推進が急務 全米アカデミー報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: NASEM)は12月10日、空軍省(Department of the Air Force: DAF)のデジタル変革が国の優位性確立に不可欠と発表した。設計反復や開発・配備の加速、維持管理など全工程において、データが途切れることなく引き継がれる共通デジタル基盤上で行うことが重要とし、同省全域にデジタル・エンジニアリング・アーキテクチャを導入した包括的戦略を採用するよう提言した。特に空軍装備司令部のデジタル資材管理戦略、空軍維持センターのデジタル作業環境、ボーイング社(Boeing)によるT-7Aレッドホーク先進ジェット練習機の完全デジタル設計開発を例に挙げ、基盤設備の向上、情報連携の強化、契約手法の改善が必須であると指摘している。さらに、変革を主導する責任者の設置、情報セキュリティの確保、技術人材の育成、資金調達の集中化も提言、同分野のリーダーシップ強化と資源配分の見直しにより、将来の複雑な作戦環境における優位性を維持できると結論づけている。 National Academy “Digital Transformation in the Department of the Air Force” (12/1025) https://www.nationalacademies.org/publications/29198 参照記事:NASEM “Digital Transformation in the Department of the Air Force” (12/10/25) https://nap.nationalacademies.org/resource/29198/One-pager_Digital_Transformation_Air_Force.pdf

内務省、海上油田開発リース計画で2億8,000万ドル調達

内務省(Department of Interior)傘下の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は12月10日、ワン・ビッグ・ビューティフル法(One Big Beautiful Bill Act: OBBBA)に基づく初の海上油田・ガス田・リース販売で約2億8,000万ドルを調達したと発表した。海洋エネルギー開発を加速させる大統領令「米国のエネルギー解放(Unleashing American Energy)」に基づくもので、落札された181区画はメキシコ湾の海域8,000万エーカーが対象となった。10年ぶりの開催となった対面入札には30社が参加、入札総額は約3億7,200万ドルに達した。同海域には295億バレルに亘る未開発の原油と54兆立方フィートの天然ガスが埋蔵されていると推定され、今回の取り組みに対し、BOEMは2007年以降最低の水準となる12.5%のリース・ロイヤティ率を設定した。2024年度は約65億ドルのロイヤルティー収入となり、オフショア開発収益は国庫や湾岸地域の州、土地及び水保全基金法(Land and Water Conservation Fund Act: LWCF)などに配分されている。 DOI “Interior Advances American Offshore Energy Dominance with First Lease Sale Under the One Big Beautiful Bill Act” (12/10/25) https://www.doi.gov/pressreleases/energy-dominance-first-lease-sale-one-big