2017年の米国への海外直接投資額は減少

商務省(Department of Commerce)の経済分析局(Bureau of Economic Analysis: BEA)の発表によれば、米国に対する海外からの海外直接投資(米国事業の買収、確立、拡大)額は、2016年の3,797億ドルから2017年の2,596億ドルへと32%減少した。その他、2017年の新規海外直接投資のハイライトとして、①買収のための支出は2,532億ドル、米国の新規事業確立への支出は41億ドル、既存の外資系事業の拡大への支出が244億ドルであった、②新たに入手/確立/拡大された米国内の外資系事業における2017年の雇用は55万4,300人であった、などが挙げられている。 BEA Blog “New Foreign Direct Investment in the United States, 2017” (7/11/18)

商務省経済開発局の年間報告、地域イノベーションへの資金提供と経済開発投資を強調

商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)が発表した年間報告(EDA 2017 Annual Report)によれば、EDAは2017年度に、815件の地域主導型経済開発プロジェクトに約2億8,910万ドルを投資した。報告書は州ごとに資金を提供したプロジェクトの例を示している他、インタラクティブ・マップを使って、投資の内容やケース・スタディなどを詳述している。EDAは、グラントの大半を公共事業(Public Works)及び経済調整支援(Economic Adjustment Assistance)の建設プロジェクトへ提供している(1億3,640万ドル)一方、都市と農村の双方のコミュニティにおけるさらなるアントレプレナーシップを育成するため、地域イノベーション戦略(Regional Innovation Strategies: RIS)プログラムの強化に精力的に取り組んでいる。 SSTI “Regional innovation funding and economic development investments highlighted in EDA report” (7/12/18)

「米国民は医療及び科学研究への政府助成を広範に支持」との調査報告

ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が発表した新たな調査結果によれば、米国民は医療と科学研究への政府投資を強く支持している。具体的に、米国民は、医療研究(回答者の80%が支持)、工学及び技術(同80%)、基礎科学研究(同77%)への政府投資は、「通常、長期的に利益をもたらしている」と考えているという。「これらの分野における政府投資には価値がない」と回答したのは、医療研究が19%、工学及び技術が19%、基礎科学研究が22%であった。このように、米国民は概ね、医療研究、工学及び技術、基礎科学研究への政府投資は長期的に利益をもたらしているとの見解で同意しているものの、政治的な相違は見られる。 Pew Research Center “Americans broadly favor government funding for medical and science research” (7/3/18)

ペンシルバニア大学、イノベーション・クラスター構築に向けて5,000万ドルを投資へ

ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)は、今後3年間に少なくとも10社のバイオ企業に最高5,000万ドルを投資することに合意した。このパイロット・プログラムの目標は、地元に所在する博士号取得者及び医師に対して、同大学のウェスト・フィラデルフィア・キャンパスの近郊で起業するよう奨励することである。こうした人々は、これまでの所、マサチューセッツやカリフォルニア、その他の資金調達が比較的容易な伝統的なベンチャー・キャピタル拠点へと移動していた。ペンシルバニア大学は、投資の条件として、①本社をフィラデルフィア地域に維持すること、②1つ以上の投資企業から資金を調達すること、などを挙げている。 Inquirer “Penn invests $50 million in biotech in a bold bid to build Philly’s innovation cluster” (6/26/18)

DARPA、スマート機械の需要データ削減に取り組む

現在の機械学習システムは、事例に基づいて学習しており、理想的なアウトプットを作り出すため、人間によって個々にラベル付けされた膨大なデータを取り込んでいる。そしてこれらのシステムが進歩する中、ディープ・ニューラル・ネットワーク(deep neural networks: DNN)は、最先端の機械学習モデルとして台頭してきた。しかし、DNNの訓練には極めて膨大な量のラベル付けされたデータが必要であり、それには多くの費用と時間が必要とされる。また、機械学習システムは状況のささいな変化によって不調・故障することが多い。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、機械学習モデルの訓練と適合に伴う初期費用と時間を削減するため、「より少ないラベルで学習する(Learning with Less Labeos: LwLL)」プログラムを開始する。DARPAは、LwLLプログラムを通じて、訓練あるいはアップデートのための情報量を大幅に削減する新たな学習アルゴリズムについて研究を進める。 Defense Advanced Research Project Agency “Reducing the Data Demands of Smart Machines” (7/11/18)

NSF、STEM教育諮問委員会の発足を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、教育省(Department of Education)、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)、国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)との協力により、米国教育における科学的及び技術的イノベーションを奨励することを目的として新たに設立される諮問委員会を構成する18名の任命を発表した。この新たな委員会、「STEM教育諮問委員会(STEM Education Advisory Panel)」は、米国イノベーション・競争力法(American Innovation and Competitiveness Act)によって設立が承認されたもの。インテル財団(Intel Foundation)の副所長であるガブリエラ・ゴンザレス氏(Gabriela Gonzalez)が委員長を務める。STEM教育諮問委員会は、連邦組織で構成される「STEM教育委員会(Committee on Science, Technology, Engineering and Mathematics Education: CoSTEM)」にSTEM教育に関連する案件について助言する役割を担う。また、CoSTEMが開発した「2013-2018年連邦STEM教育5カ年戦略計画(2013-2018 Federal STEM Education 5-Year Strategic Plan)」の更新にも寄与することになる。 National Science Foundation “STEM Education Advisory Panel announced” (7/11/18)

ユーティリティ企業、クリーン技術ファンドに1億3,000万ドルを拠出

イノジーSE(Innogy SE)やデューク・エナジー社(Duke Energy Corp.)を含むユーティリティ企業大手は、シリコンバレーのベンチャーキャピタルファンドであるウェストリー・グループ(Westly Group)が調達した1億3,000万ドルのファンドのアンカー投資機関である。同ファンドのその他の投資機関には、CLPホールディングス社(CLP Holdings Ltd.)や中部電力、タイヤメーカーのブリジストン社(Bridgestone Corp.)が含まれる。ファンドを通じて、エネルギーやビル、輸送部門のクリーン技術イノベーションに取り組むベンチャー企業に300~500万ドルを投資する計画である。現在、世界中のユーティリティ企業が化石燃料由来の電力から再生可能エネルギーへの急激なシフトに取り組んでいる。こうした企業は、ベンチャーキャピタル投資を使って電気自動車の充電やグリッドのデジタル制御といった新興のエネルギートレンドに足を踏み入れようとしている。 Bloomberg “Utilities Pooling Cash for $130 Million Clean Technology Fund” (7/11/18)

ウーバー社、ピッツバーグ市での自動運転車の運用を廃止

ウーバー社(Uber)は、今年初めにアリゾナ州テンピで発生した同社の自動運転車による死亡事故の後、自社の自動運転車戦略を再検討し、ピッツバーグ市を拠点としていた自動運転車オペレーターを解雇した。同社は7月11日に行われた会合で、約100名の自動運転オペレーターに、その職は廃止されることを通告している。今回の解雇の対象となるオペレーターは、同社内の他の役割に応募することができるという。ウーバー社は、これらオペレーター職を、約55名で構成される「ミッション・スペシャリスト」に置換し、路上走行及び先端的な試験交通活動の双方で研修を受け、自動運転車に関する技術的なフィードバックを提供できる専門家として育成する計画である。ウーバー社は、アリゾナ州テンピでの死亡事故後、ピッツバーグ、テンピ、トロント、サンフランシスコで行われていた全ての自動運転車の試験を停止していた。 Quartz “Uber has terminated its self-driving car operators in Pittsburgh” (7/11/18)

エネルギー省、新たに1,130万ドルを受益する炭素捕獲プロジェクトを選出

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)は、新たに約1,130万ドルを受益する5件のコスト分担型研究開発プロジェクトを選出した。これらのプロジェクトは、「新規かつ実現可能な炭素捕獲トランスフォーメーショナル技術(Novel and Enabling Carbon Capture Transformational Technologies)」と題する資金提供公募(FOA)を通じて支援を受けるもので、エネルギー省の炭素捕獲プログラム(Carbon Capture Program)(トランスフォーメーショナルで大幅な変化をもたらしかつ低コストな捕獲プロセスを開発し、化石ベースの発電インフラの効率性を最大限化する技術の実現に取り組む)に寄与することが期待されている。本件の前には、今年2月に本FOAを通じて6件のプロジェクトが選出され、約1,760万ドルが付与された。 Department of Energy “Energy Department Selects Additional Carbon Capture Projects to Receive $11.3M” (7/10/18)

エネルギー省とシェブロン・テクノロジー・ベンチャーズ社、「随伴水チャレンジ」で協力合意

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy: FE)と、シェブロン・テクノロジー・ベンチャーズ社(Chevron Technology Ventures: CTV)(シェブロンUSA社(Chevron U.S.A. Inc.)の一部門)は7月10日、随伴水(produced water)問題の解決策を進展させるための新たな合意を発表した。この協力合意(Cooperation Agreement)の下、エネルギー省はCTVに、「シェブロン 随伴水技術チャレンジ(Chevron Tech Challenge for Produced Water)」(米国の石油・天然ガス抽出への適用が可能でコスト効果の高い随伴水管理ソリューションの開発を模索するコンペ)に技術的専門知識を提供する。「随伴水(produced water)」とは、在来型及び非在来型資源の双方から石油及び天然ガスと共に生産される水のこと。随伴水は、処理すれば多目的に再利用できるが、現在の随伴水処理は多くの課題を抱えている。このため、現時点では廃棄する方がコスト効果が高いことが多い。シェブロン技術チャレンジは、現在の廃棄手法の代替となり得る技術を見つけることを目指すものである。 Department of Energy “U.S. Department of Energy and Chevron Technology Ventures Announce Cooperation Agreement for Produced Water Challenge” (7/10/18)