民間部門によるGPS利用の経済的恩恵を示す報告書発表

非営利の研究機関であるRTIインターナショナル(RTI International)が米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の委託を受けて作成し、6月6日に発表した報告書によれば、1983年にグローバル・ポジショニング・システム(GPS)が民間で利用できるようになってから、鍵となる10の産業において1兆4,000億ドルの経済効果が生まれたという。そのうち約90%は2010年以降に生じた。10の民間産業とは、農業、電力、金融、位置ベースのサービス、鉱業、海洋、石油・天然ガス、調査、通信、テレマティクスである。報告書では、経済効果の他、GPSの不具合による経済的損失の分析、民間によるGPS利用の開発と導入の一助となった連邦の活動と技術についても記述している。​ ​ RTI International “New Report Reveals Economic Benefits from Private Sector Use of GPS” (6/6/19) ​

NIH長官、発表者・パネリストが男性のみの会議での講演を今後中止

著名な科学会議において、講演者やパネリストの過半数は男性という現状が続く中、より良い男女バランスを達成するための取り組みとして、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のフランシス・コリンズ長官(Francis S. Collins)は6月12日、「男性中心のパネルの伝統を終結させる時(Time to End the Manel Tradition)」と題する声明の中で、「今後は、パネリストの構成を多様化することへの強いコミットメントが見られない会議では、講演しない」と述べ、「パネリストの全員が男性という科学の伝統を終結させる時である」と明言した。同長官による発表は、会議の講演者を多様化させる必要性を長きにわたって主張してきた科学者から称賛されている。​ ​ New York Times “N.I.H. Head Calls for End to All-Male Panels of Scientists” (6/12/19) ​

NIST、セキュアなソフトウェア構築に関する意見を募集​

サイバー専門家は、「完全にセキュアな技術は存在しない」と警告するが、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、ソフトウェア・デベロッパー及びIT購入者ができるだけそれに近づけるよう支援しようとしている。NISTは6月11日、「セキュアなソフトウェア開発枠組みを導入することでソフトウェア脆弱性のリスクを緩和する(Mitigating the Risk of Software Vulnerabilities by Adopting a Secure Software Development Framework(SSDF))」と題する草案文書を発表した。これは、ソフトウェア開発のライフサイクルにおける全てのステップでセキュリティが織り込まれていることを確実にするため、技術者が従うべきガイドラインを示したもの(草案)である。本枠組みは、技術開発者及びそれらを購入する組織(連邦政府など)の双方に恩恵をもたらすよう意図したものである。草案に対するパブコメは8月5日まで受け付けている。​ ​ Nextgov “NIST Asks for Input on Building Secure Software” (6/12/19) ​

世界のオフショア風力の運用・維持管理費用は2028年までに120億ドルを超えるとの予測​

ウッド・マッキンジー・パワー・アンド・リニューアブル社(Wood Mackenzie Power and Renewables)の報告書「2019年オフショア風力発電の運用及び維持管理のトレンド(Offshore wind operations and maintenance trends 2019)」によれば、世界的なオフショア風力発電の運用及び維持管理(operation and maintenance: O&M)市場は今後、年間17%成長し、2028年までに110億ユーロ(120億ドル)以上となることが予測されている。最大市場は欧州(67億ユーロ規模)で、アジア太平洋地域も勢いを維持している。現在の大半のオフショア風力ファームはきわめて新しいが、維持及び修理ビジネスは今後、強い成長を示すと考えられている。​ ​ Green Tech Media “Global Offshore Wind O&M Spend to Exceed $12 Billion by 2028” (6/12/19) ​

エネルギー省、マテリアルのコンピューター設計に3,200万ドルを投入

​エネルギー省(Department of Energy)は6月12日、スパコンの使用を通じた新たなマテリアル設計を加速させるため、今後4年間で3,200万ドルを投資すると発表した。7つのプロジェクトが支援を受ける。そのうち3つは、エネルギー省傘下の国立研究所チームが主導し、4つは大学が主導する。これらのアワードは、2015年に開始した同省の「コンピュテーショナル・マテリアルズ科学(Computational Materials Sciences: CMS)プログラム」の一環であり、最近のコンピューティング能力の急拡大と、原子及び分子スケールで物質の動きをモデル及びシミュレーションする高性能コンピューターの能力増大を反映させるものである。​ ​ Department of Energy “Energy Department to Invest $32 Million in Computer Design of Materials” (6/12/19) ​ ​

エネルギー省、波エネルギーによる塩水脱塩に関する賞金コンペを開始

エネルギー省(Department of Energy)は6月13日、「波から水へ賞金コンペ(Waves to Water Prize)」の第一ステージを正式にスタートさせた。同コンペは、波エネルギーを用いた脱塩システムの開発を加速させ、水の安全保障上の重要な課題に対処する新規技術を始動させることを狙いとしたもの。4つのステージを通じて、小型でモジュラー式かつコスト競争力の高い脱塩システム(海洋波のパワーを使ってクリーンな飲用水を生産する)を実証することを目指す。賞金総額は250万ドル。初期の概念ステージでは、賞金20万ドルが用意され、最高1万ドルが最高20件の勝者へ提供される。現在、最初の概念ステージへの応募を受付中である(2019年9月11日締め切り)。​ ​ Department of Energy “DOE Launches Wave Energy Water Desalination Prize Competition” (6/13/19) ​

イーロン・マスク氏、「テスラ社にはジェームズ・ボンド・スタイルの潜水車のデザインがある」と発言​

イーロン・マスク氏(Elon Musk)は6月11日、株主向けの会合で、「テスラ社(Tesla)には、ジェームズ・ボンド(James Bond)の映画『私を愛したスパイ(The Spy Who Loved Me)』に登場したロータス・エスプリ(Lotus Esprit)に似た潜水車のためのデザインがある」と述べた。同車は1977年の007の映画に登場した車で、陸上と水中を走行する水陸両用車である。マスク氏はこのロータス・エスプリを所有しており、2013年にロンドンで行われたオークションで約99万7,000ドルで落札したと報道されている。​ ​ Business Insider “Elon Musk says Tesla has a design ready for a James Bond-style submarine car” (6/12/19) ​

バージニア工科大学、アマゾンの新本社近くにイノベーション・キャンパスを建設へ​

バージニア工科大学(Virginia Tech)は6月10日、新たなイノベーション・キャンパス(Innovation Campus)をバージニア州アレクサンドリアのポトマック・ヤード(Potomac Yard)に建設することを発表した。10億ドルをかけて建設される新キャンパスは、アーリントン郡に設立されるアマゾン本社から0.5マイルに位置する。同大学は以前は、合計100万平方フィートのキャンパスをオークビル・トライアングル(Oakville Triangle)で倉庫が林立するリッチモンド高速(Richmond Highway)沿いの20エーカーの敷地に建設することを示唆していたが、ティム・サンズ学長(Tim Sands)は、「我々には65エーカーは必要ないが、エコシステムの一環として、パートナーの近くにいる必要がある」と述べた。新キャンパスはバージニア州の経済開発の一環で、完成後は、約1,500名の修士学位取得者、250名の博士学位取得者が卒業する計画である。​ ​ Washington Post “Virginia Tech chooses site closer to Amazon’s new headquarters for Innovation Campus” (6/10/19) ​

カリフォルニア大学のCRISPR研究のトップが製薬大手と医薬品発見で提携​

カリフォルニア大学(University of California: UC)のCRISPR研究のトップ2人が、製薬大手のグラクソスミスクライン社(GlaxoSmithKline: GSK)と提携し、ゲノム編集者が新たな医薬品のスクリーニングをする研究所をサンフランシスコに設立する。具体的に、GSKが5年間で6,700万ドルを投じ、UCバークレー校(UC Berkeley)のジェニファー・ダウドナ氏(Jennifer Doudna)(CRISPRツールの共同発明者)と、UCサンフランシスコ校(UC San Francisco)のジョナサン・ワイズマン氏(Jonathan Weissman)が、新たに設立される「ゲノミクス研究ラボ(Laboratory for Genomics Research: LGR)」で研究に取り組む研究者を選出することになる。​ ​ Science “University of California CRISPR researchers form drug discovery alliance with pharma giant” (6/13/19) ​ ​

ウーバー社、今夏にもビッグ・マックのドローン配達を開始​

先月、カリフォルニア州サンディエゴにあるマクドナルド(McDonald)の駐車場で、ウーバー・エレベート(Uber Elevate)がドローンによる食品配達のデモを公開した。強風のため、遠距離の飛行は中止されたものの、4本脚で6本のアームを持ち、特製の荷台にバーガーを乗せたドローン「AR200」が、離陸、浮遊、着陸に成功した。ウーバー・エレベートは、ドローン・サービスには食料品配達の未来があると確信しており、今夏にも、サンディエゴで食品のドローン配達を開始する予定で、FAAの認可待ちである。ある投資会社によれば、食品配達ビジネスは、年間12%成長し、2022年には760億ドルに達する見込みであるという。また、グーグル社(Google)は、バージニア州ブラックスバーグにおけるウィング(Wing)プログラムの一環として、無人の商業配達を実施するために必要な連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)の許可を既に得ているほか、アマゾン社(Amazon)は今月、家庭用品を配達する革新的なドローンを発表している。 ​ Bloomberg “Uber Wants Your Next Big Mac to Be Delivered by Drone” (6/12/19) ​