治療ベンチャー向けVC投資は過去最高

バイオテクノロジー・イノベーション協会(Biotechnology Innovation Organization: BIO)は5月31日、「2019年新興治療企業トレンド報告(2019 Emerging Therapeutic Company Trend Report)」を発表した。過去十年間(2009~2018年)のバイオテクノロジー資金と、5つの分野(ベンチャー・キャピタル、新規株式公開(IPO)、IPO後のフォローアップ、ライセンシング、買収)に焦点を当てた内容である。報告書はまた、業界の臨床パイプラインに関する情報も盛り込まれており、新興企業の大きな貢献を強調する形となっている。報告書のハイライトとして、①2018年には過去最高となる12億ドルのベンチャー資金が米国の新興治療企業へ投資された、②米国に拠点を置く研究開発段階の新興治療企業は、2018年に47件のIPOを行い、51億ドルを調達した、などがある。​ ​ Biotechnology Innovation Organization “BIO Releases 5th Annual Emerging Therapeutic Company Trend Report Showing Record Year for Venture Capital Funding” (5/31/19) ​

レイセオン社、ユナイテッド・テクノロジーズ社と合併、巨大軍事企業の誕生へ​

防衛大手のレイセオン社(Raytheon Corp.)と産業技術大手のユナイテッド・テクノロジーズ社(United Technologies)は6月9日、両社が合併することで合意したと発表した。合併後の会社は、年間売上740億ドルとなり、航空大手のボーイング社(Boeing)に続く2番目に大きい企業となる。新会社、レイセオン・テクノロジーズ社(Raytheon Technologies Corp.)は、ユナイテッド・テクノロジーズ社の航空エンジン及びエンジン部品の大手製造部門を吸収する。新会社は6万人以上のエンジニアと、3万8,000件以上の特許、研究開発に年間80億ドルを投資する財力を持つ。合併取引は2020年初頭に完了予定で、規制当局の承認が必要である。​ ​ Washington Post “Raytheon to merge with United Technologies, creating a military-industrial behemoth” (6/9/19) ​

アマゾン社、ドローンによる配達を数か月以内に開始と発表​

アマゾン社(Amazon)は6月5日、顧客宅へドローンを使った配達を数か月以内に開始することができると発表した。同社の世界消費者部門を統括するジェフ・ウィルキー氏(Jeff Wilke)は、同社主催のRe:Mars会議で、荷物を運搬する無人航空機(ドローン)の最新版を実証した。ドローンは最大5パウンドの荷物を15マイル程度運搬できるという。また、最新のドローンは従来のものより静かである。ドローンによる配達が実現すれば、小型の注文については人的費用を排除できる。しかし、アマゾン社、グーグル社(Google)、その他の企業が進める無人配達プロジェクトにおいては、規制面が大きな課題となっている。​ ​ Washington Post “Amazon’s latest package delivery drone will fly itself” (6/5/19) ​

米国商工会議所、クラーク氏を次期会頭に任命、ドノヒュー氏はCEOとして留任

米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)は6月5日、スザンヌ・クラーク氏(Suzanne P. Clark)が次期会頭に就任し、トーマス・ドノヒュー氏(Thomas J. Donohue)は最高経営責任者(CEO)として留まることを発表した。米商工会議所は最近、共和党色を弱め、新人の民主党議員に歩み寄っており、こうした中での今回の人事発表となった。1997年に会頭に就任したドノヒュー氏の下、商工会議所は政治力を強め、共和党の主要支持者となったが、近年は、トランプ政権による一部の案件(貿易や移民)を巡り、政権と反目している。2020年の選挙へ向け、ドノヒュー氏とクラーク氏は、「商工会議所は、前回の選挙よりも多くの民主党下院議員候補を支持していく」と述べた。​ ​ Washington Post “Chamber announces Clark as new president; Donohue to remain as CEO” (6/5/19) ​

2016年度SBIR/STTR支出(27億ドル)の内訳発表

中小企業庁(Small Business Administration: SBA)は、中小企業技術革新制度(Small Business Innovation Research: SBIR)及び中小企業技術移転制度(Small Business Technical Transfer: STTR)について、2016年度報告を発表した。これによると、SBIRが合計24億ドル、STTRが同3億1,360万ドルで、国防総省(Department of Defense)と厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)がSBIR拠出の大半を占めている。厚生省における競争率が最も高く、フェーズIの採択率は12%である(対照的に、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の採択率は26%)。厚生省はまた、公募締め切りから企業の活動開始日までの期間が最も長く、277日となっている。​ ​ SSTI “How SBIR/STTR spent $2.7 billion in FY 2016” (6/6/19) ​

マイケル・ブルームバーグ氏、石炭終結支援を目的として5億ドルの寄付を約束​

元ニューヨーク市市長のマイケル・ブルームバーグ氏(Michael R. Bloomberg)は5月31日、米国内の全ての石炭火力発電所を閉鎖し、天然ガス利用の減少を目指して、5億ドルを寄付すると述べた。この新たなキャンペーンは「ビヨンド・カーボン(Beyond Carbon)(炭素を超えて)」と称し、州及び地方自治体に重点を置いて石炭の終結を支援することを意図している。本キャンペーンは、気候変動による影響を回避し、クリーンエネルギーへの転換がもたらす経済的恩恵を強調する形で行われる。2010年以来、280か所以上の石炭火力発電所が閉鎖あるいは閉鎖計画を発表しており、今回のキャンペーンは残りの241か所を2030年までに閉鎖することを狙いとしている。​ ​ New York Times “Michael Bloomberg Promises $500 Million to Help End Coal” (6/6/19) ​

2018年に米国特許を取得した世界の上位100大学発表

米国発明者アカデミー(National Academy of Inventors: NAI)と知的財産所有者協会(Intellectual Property Owners Association: IPO)は、「2018年 米国特許を取得した世界の上位100大学(100 Worldwide Universities Granted U.S. Utility Patents in 2018)」を発表した。大学の研究とイノベーションにおける特許の役割を強調するもので、2013年以来、毎年発表されている。今年の上位10大学は、①カリフォルニア大学システム(University of California System)、②マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)、③スタンフォード大学(Stanford University)、④キング・ファハド石油・鉱物大学(King Fahd University of Petroleum and Minerals)(サウジアラビア)、⑤テキサス大学システム(The University of Texas System)、⑥カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology)、⑦ウィスコンシン大学卒業生研究財団(Wisconsin Alumni Research Foundation)、⑧ハーバード大学(Harvard University)、⑨ジョンズホプキンス大学(Johns Hopkins University)、⑩アリゾナ州立大学(Arizona State University)とミシガン大学(University of Michigan)(同率)となっている。​ ​ PR Newswire “Top 100 Worldwide Universities …
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ボストン・ダイナミクス社、「スポット」の商業化まもなく

ボストン・ダイナミクス社(Boston Dynamics)の初の商業製品である4本脚のロボット「スポット(Spot)」が間もなく販売開始される。これは同社にとって大きなマイルストーンである。ボストン・ダイナミクス社の最高経営責任者(CEO)であるマーク・レイバート氏(Mark Raibert)は、「スポットは現在、様々な『概念実証』環境で試験を受けている段階である」と述べた。スポットの商業版の販売日は確定していないが、「数か月以内」であるという。レイバート氏は、先にラスベガスで行われたアマゾン社(Amazon)のRe:MARS会議(先端ロボット、機械学習、宇宙探査に特化したイベント)でロボットを披露した。ただし、ボストン・ダイナミクス社は自社のロボットに明確なビジョンを持っているが、そのビジョンが実行可能なビジネスへと転換できるかどうかはまだ不明である。一方、レイバート氏によれば、日本の建設会社を含む複数の企業が、スポットを購入し、現場の進捗状況を監督する手段として利用しているという。​ ​ The Verge “Boston Dynamics prepares to launch its first commercial robot: Spot” (6/5/19) ​

トランプ政権、胎生組織を用いた研究を制限

トランプ政権は、9か月の見直し期間を経て、中絶による胎生組織に依存する連邦助成研究の一部を廃止し、それ以外においても規制を厳しくすることを決定した。具体的に、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)は6月5日、今後は、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)で働く政府科学者が胎生組織を使用する研究を実施することを禁止すると発表した。こうした内部研究には昨年、約3,100万ドルが充当されていた。HHSはまた、これらの研究についてNIHの資金を望む大学科学者には、プロポーザルが倫理諮問委員会の審査を受けることを義務付けた。トランプ政権は更に、NIHとカリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California, San Francisco)の間で長年行われてきた、HIV医薬品の試験のために胎生組織を使って人間のような免疫システムを持つマウスを作り出す研究の契約(約年間200万ドル)を廃止した。​ ​ Science “Trump administration restricts fetal tissue research” (6/5/19) ​ ​

OMB、最終的なデータ戦略と「行動計画」草案を公表​

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は6月4日、待望の「連邦データ戦略(Federal Data Strategy)」を公表した。同戦略は、省庁横断型チームによって作成されたもので、トランプ大統領による管理アジェンダ(Management Agenda)の省庁横断型優先事項の2番目「データを戦略的資産として活用する(Leveraging Data as a Strategic Asset)」に関して作成された文書である。今回発表された文書は、①連邦データに関する最終的な慣行、②「2019-2020年連邦データ戦略行動計画(Federal Data Strategy Action Plan for 2019-2020)」草案の二部構成となっている。②は全く新しいもので、16の行動が「共有行動」「コミュニティ行動」「省庁別行動」の3つに分かれて草案されている。そして現在、行動計画草案に関するパブコメを募集中である。①の最終的な慣行リストは、以前に発表された草案へのパブコメを反映させた形で、40の慣行が記述されている。​ ​ Fedscoop “OMB releases finalized data strategy and draft ‘action plan’” (6/4/19) ​