メリーランド州、2030年までに電力の半分を再生可能由来に

メリーランド州議会は、2030年までに州内の電力の50%を再生可能エネルギー源とすることを義務付ける法案を、ラリー・ホーガン知事(Larry Hogan)の署名を必要とせずに法制化した。チェサピーク気候行動ネットワーク(Chesapeake Climate Action Network)によれば、再生可能資源由来を50%以上とする基準を設けているのは、ワシントンDC及びカリフォルニアやニュージャージーなど9州のみ。ホーガン知事は5月22日、「法案の費用や州内の雇用維持などに深刻な懸念はあるが、法制化されることを容認する」と述べた(知事は本件について拒否権を発動することができるが、それをせずに法制化されることを容認)。同知事は、2040年までに100%クリーンエネルギーとすることを規定した法案を来年推進すると述べている。​ ​ Washington Post “Half of Maryland’s electricity to come from renewable sources by 2030” (5/22/19) ​

2017年の米国の科学工学論文発表件数は中国をやや下回るものの、引用件数では首位を維持

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表した新たなデータによれば、世界的な科学工学の論文発表数は増加し続け、2017年には240万件に達した。米国と中国の発表数が最も多く、米国は全世界の17%(42万4,000件)、中国は19%(45万7,000件)を占めた。総合すると、欧州連合(European Union: EU)諸国(全世界の26%)の論文発表数は米国、中国よりも多い。国別では、米国、中国に続き、インド(12万2,000件)、ドイツ(10万6,000件)、英国(9万9,000件)、日本(9万8,000件)となっている。一方、科学的影響力を示す論文の引用件数で見ると、「高度に引用される論文(highly cited articles: HCA)スコア」が最も高いのは米国の1.9で、中国は1.1となっている。​ ​ National Science Foundation “Science and Engineering Publication Output Trends: 2017 Shows U.S. Output Level Slightly Below That of China but the United States Maintains Lead with Highly Cited Publications” (5/30/19) ​

日・米・加・蘭・欧州委員会、クリーンエネルギー大臣会合の下、水素イニシアチブを立ち上げ​

5月29日に行われた第10回クリーン・エネルギー大臣会合(Clean Energy Ministerial: CEM10)で、日本、米国、カナダ、オランダ、欧州委員会(European Commission: EC)のリーダーシップ及びその他のCEM加盟国の参加の下、新たな国際水素パートナーシップが発表された。国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)が本イニシアチブの下で行われる取り組みを調整する。水素イニシアチブを通じて、経済のあらゆるセクターで水素及び燃料電池技術の商業利用を加速させるため、政策、プログラム、プロジェクトの国際協力が促進されることとなる。​ ​ Department of Energy “U.S., Canada, Japan, Netherlands, and European Commission Launch New Hydrogen Initiative Under The Clean Energy Ministerial” (5/29/19) ​

米国電気電子学会(IEEE)、ファーエイ社の科学者をレビュー担当者として使用することを禁止した措置を撤回​

米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers: IEEE)は、米商務省(Department of Commerce)が中国通信大手のファーウェイ社(華為技術、Huawei)に対する制裁措置を発表したことを受け、IEEEの専門誌へ提出された技術文書をファーウェイ社の従業員がレビューすることを禁止する措置を発表した。IEEEは5月28日、IEEE傘下の約200の専門誌の編集者へ向け、ファーエイ社の科学者が技術論文を吟味するレビュアーを継続することの法的影響を懸念していると述べた。しかしIEEEは6月3日、「米政府によるファーエイ社への措置がピアレビューにどのような影響を及ぼすかについて商務省から説明文を受け取った」として、本禁止措置を撤回した。​ ​ Science “Update: In reversal, science publisher IEEE drops ban on using Huawei scientists as reviewers” (6/3/19) ​

米シンクタンク、気候科学に挑戦してきたセンターを閉鎖​

ケイトー研究所(Cato Institute)は、気候科学に関する不透明さの理解促進に長年取り組んできたプログラムを告知なく閉鎖し、地球温暖化に特化したオフィスがなくなった。同研究所では今年初めに、気温上昇に関する主流研究者の懸念を否定し続けている気候科学者、パット・マイケルズ氏(Pat Michaels)が、ケイトー研究所内の高官との不和から、研究所から離脱している。ケイトー研究所の広報担当者は、「科学研究センター(Center for the Study of Science)の閉鎖は、人的要因による気候変動に関する研究所の姿勢が変化したことを示すわけではない。同センターを統括してきたマイケルズ氏の離脱を受けてセンターを閉鎖したことは事実であるが、科学政策問題への取り組みは継続する」と述べている。​ ​ Science “U.S. think tank shuts down prominent center that challenged climate science” (5/29/19) ​

「スマート交通システムは、プライバシーの甚大なリスクを呈している」との報告​

IDC社が発表した報告書「監視アベニュー:都市型の移動とプライバシー侵害への対処(Surveillance Avenue- Urban Mobility and Addressing the Erosion of Privacy)」によれば、米国民は公共交通システムを利用するためにより多くの個人データの提供を余儀なくされており、政府は国民のプライバシーが確実に保護されるよう取り組むべきであるという。スマート・シティの台頭により、より多くの公共インフラがインターネットとつながり、道路や地下鉄、バスなどの利用者のデータを収集する膨大な機会が生み出されている。都市はリアルタイムの追跡情報を使って渋滞緩和や交通システムの向上につなげることができる一方、それらの慣行によって「匿名性」がないがしろにされる可能性がある。​ ​ Nextgov “Report: Smart Transportation Systems Pose ‘Profound’ Privacy Risks” (5/29/19) ​

ソーラー・エネルギー業界協会(SEIA)、ソーラー・プラス・ディケイドの計画の一部として貯蔵と製造の部署を追加

ソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は、ソーラー及び貯蔵と、ソーラー製造の両分野に積極的に重点を置く部署を新設する。これらの新部署は、2020年代に向けたSEIAのより広範なガバナンス計画「ソーラー・プラス・ディケイド(Solar+ Decade)」の一部である。SEIAは、同計画を通じて、全電力発電にソーラーが占める割合を、現在の2.5%から2030年までに20%とすることを目標としている。SEIAはまた、エネルギー貯蔵とコミュニティ・ソーラーに関する政策委員会も立ち上げ、ソーラー導入におけるソフト・コストの削減に取り組む作業部会を設立する。​ ​ Solar Energy Industries Association “SEIA Adds Storage, Manufacturing Divisions as Part of Planning for the Solar+ Decade” (5/29/19) ​

ソーラー・エネルギー業界協会、「ソーラー・プラス・ディケイド」を開始​

2010年代が終わりに近づく中、ソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は、次の十年間を「ソーラー・プラス・ディケイド(Solar+ Decade)」として位置付けており、この取り組みの下、全発電にソーラーが占める割合を、現在の2.5%から20%へと拡大する野心的な目標を設定している。そして、それを達成するためのロードマップを作成しており、政策、社会、環境、経済といった要素が盛り込まれている。SEIAの社長兼最高経営責任者(CEO)であるアビゲイル・ロス・ホッパー(Abigail Ross Hopper)氏は、「単なるソーラー・ディケイドではなく、ソーラー・プラス・ディケイドである。ソーラーに、貯蔵、グリッド近代化、風力、圧倒的な市民の支援などが組み合わっており、米国のクリーンエネルギーの未来を定義するものである」と述べている。​ ​ Solar Energy Industries Association “Solar Industry Lays Claim to the 2020s; Kicks Off the Solar+ Decade” (5/16/19) ​

GMとベクテル社、米国内に数千基の電気自動車充電スタンドを建設する計画​

​ゼネラル・モーターズ社(General Motors: GM)と国内最大規模の建設会社、ベクテル社(Bechtel)は、国内に数千基の電気自動車用急速充電スタンド・ネットワークを建設するため、新たな会社を設立することで合意した。より多くの急速充電スタンドを設置することで、電気自動車の売上促進につながることが期待されている。米国自動車協会(American Automobile Association: AAA)の調査結果によれば、米国民の電気自動車に関する最大の懸念の一つは、「充電場所が十分にあるのか」という点であるという。GM社は、充電スタンドの設置場所を決めるために必要なデータ及び専門性を提供し、ベクテル社は工学、建築、許認可の専門性を提供する。​ ​ CNN “GM and Bechtel plan to build thousands of electric car charging stations” (5/28/19) ​

ラスベガス当局、ボーリング社のループを発注​

イーロン・マスク氏(Elon Musk)が、ボーリング社(Boring Company)の設立について冗談交じりのツイートをしてから2年間、同社はスペースX(SpaceX)のロサンゼルス本部の駐車場に試験用の穴を1つ掘り、少なくとも1件の記者発表に参加し、ロサンゼルスの少なくとも2つの住民グループ(自宅付近でのトンネルを望まない住民ら)から提訴され、メリーランド州とロサンゼルス市で煩雑な環境審査を正式に完了した。これまで顧客はいなかった同社だが、5月22日、ラスベガス会議・観光局(Las Vegas Convention and Visitors Authority)は5月22日、3駅から構成される全長0.83マイルのループ交通輸送システムの構築を目的として、ボーリング社と4,867万5,000ドルの契約を発注した。ループは、ラスベガス市内で現在改築中のコンベンション・センター内を走行する計画である。​ ​ Wired “Las Vegas Orders Up a Boring Company Loop” (5/22/19) ​