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その他

トランプ政権による試用期間中の職員の大量解雇は違法 連邦地方裁判所判決

連邦地方裁判所のウィリアム・アルサップ判事(William Alsup)は9月13日、トランプ政権が今年初めに実施した試用期間中の連邦職員の大量解雇は違法であるとの判決を下した。ただし、連邦機関は対象となる全ての職員を再雇用する必要はないとした。アルサップ判事は、「人事管理局(Office of Personnel Management)は政府全体で約2万5,000名の解雇を違法に要求した」と裁定し、「各連邦機関は独自に行動した」というトランプ政権側の主張を退けた。この判決の数か月前には、最高裁判所が、アルサップ判事による以前の解雇への仮差止命令を却下しているが、アルサップ判事は、最高裁の決定は曖昧で自身の最終命令を妨げるものではないと述べた。同判事は、通常であれば、自身の裁定に基づき、トランプ政権に対して解雇された全ての職員を復帰させるよう求める所であるが、最高裁はこうした救済を明確に却下しており、もはや手遅れの状態であると述べた。その代わりに、各連邦機関に対して、解雇された全ての職員に「個人的な業績に基づいて解雇されたわけではない」と記した書簡を11月14日までに送付するよう命じた。 Nextgov “Trump’s mass probationary firings were illegal, judge concludes, but he won’t order re-hirings” (09/15/25) https://www.nextgov.com/people/2025/09/trumps-mass-probationary-firings-were-illegal-judge-concludes-he-wont-order-re-hirings/408119/?oref=ng-homepage-river

サウジアラビアにおける中国デジタル・シルクロードへの米対抗策 CNAS提言

新米国安全保障センター(Center for a New American Security: CNAS)は9月16日、「デジタル・シルクロードへの対抗(Countering the Digital Silk Road)」と題する報告書シリーズの第4弾としてサウジアラビアにおける中国のデジタル・シルクロードへの対抗策について発表した。デジタル・シルクロードは、世界中で重要なデジタルインフラを形成する中国のイニシアチブで今年10周年を迎える。CNASは、その影響を評価し、米国や同盟国がどのようにして説得力と一貫性のある代替策を提示できるかを模索する研究プロジェクトに取り組んでおり、これまでにインドネシア、ブラジル、ケニアについて報告している(10月にはその最終報告が発表される)。今回の報告書によれば、サウジアラビアはビジョン2030(Vision 2030)を通じて、これまでの長期的な石油経済国から世界的な技術パワーハウスへの転換を模索している。ビジョン2030の目標の最大70%はデータ及び人工知能(AI)に関するもので、その実現には海外のパートナーが必要となるため、米中両国は現在、サウジアラビアの優先的パートナーとなるべく競争している。報告書は、サウジアラビアは中国と成熟した関係を有していることから、米国の技術エコシステムとの完全な整合には抵抗するであろうが、米国や産業が中国のデジタル・シルクロードに対抗しつつ、米国の重要技術を保護できる相当な機会が存在すると結論している。 Center for a New American Security “How the U.S. Can Counter China’s Digital Silk Road in Saudi Arabia” (09/16/25) https://www.cnas.org/press/press-release/how-the-u-s-can-counter-chinas-digital-silk-road-in-saudi-arabia

「米国における将来の鉱物資源ニーズへの対応」 米国アカデミー報告書

重要鉱物を中心に鉱物への需要は急速に高まっていることから、エネルギー安全保障や国家競争力を確実にし、技術イノベーションを支援するため、信頼できる調達源と対応力のある供給ネットワークの確立が求められている。米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が今般発表した報告書によれば、米国地質調査所(U.S. Geological Survey: USGS)内の鉱物資源プログラム(Mineral Resources Program: MRP)は、米国の鉱物資源課題への対処において、偏見のない科学及びデータといった情報を政府や民間業界、学術機関の意思決定者へ提供することで、重要な役割を果たしているという。報告書は、急激な予算の変動や鉱物資源(特に重要鉱物)への全国的な注目が高まる中、MRPは優れたリーダーシップとイノベーションを発揮し、鉱床科学や探査、分析で大幅な進展を遂げたとしている。その上で、MRPに、優先事項への積極的な取り組みの継続、重要鉱物の生産目標設定、潜在的な鉱物資源の全国マップ作成等を勧告している。 National Academies “Meeting Future U.S. Mineral Resource Needs” (September 2025) https://nap.nationalacademies.org/catalog/29068/meeting-future-us-mineral-resource-needs-the-role-of-the

EPA、再生可能燃料基準の補足規則を提案 小規模製油所免除措置への対応

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は9月16日、8月22日に発表された小規模製油所免除(small refinery exemption: SRE)決定を考慮し、提案されている2026~2027年の再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)「セット2(Set 2)」の再生可能燃料量要件(renewable volume requirements: RVOs)を修正する補足的規則策定案通知(supplemental notice of proposed rulemaking: SNPRM)を発表した。このSNPRMは、RFSプログラムの目標(再生可能燃料の生産と使用の支援)と、経済的影響の考慮や法規の順守、パブコメの機会の提供との間でバランスを図ることを目的とする。SNPRMは具体的に、「セット2」の最終規則でRVOを設定する際に、2023年~2025年度におけるSREを2026~2027年度にどのように反映させるかを検討し、2つの手法を提案している。 Environmental Protection Agency “EPA Proposes Renewable Fuel Standards Supplemental Rule, Addresses Small Refinery Exemptions” (09/16/25) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-proposes-renewable-fuel-standards-supplemental-rule-addresses-small-refinery

連邦研究資金は2010~2022年に増加するも研究資金全体に占める割合は低下

国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)の9月16日の発表によれば、連邦政府による研究開発(R&D)資金の合計額は2022年に1,390億ドルに達し、2023年には1,410億ドルに達すると試算されている(2017年を基準とするインフレ調整済みの実質ドル)。また、2022年の連邦R&D資金1,390億ドルのうち、850億ドル(61%)が研究(基礎・応用)向けであった。連邦による研究資金は2010年の780億ドルから2022年の850億ドルに増加したものの、研究資金全体に占める連邦政府の割合は、1960年代半ばの63%が最高で、それ以来、継続的に低下しており、連邦資金が研究資金全体に占める割合は2010年の45%から2022年は34%となった。この低下の理由は、ビジネス部門による研究資金が相対的に大きく増加したためである。ビジネス部門による研究資金が全体に占める割合は、2010年の38%から2022年には50%に増加した。 National Center for Science and Engineering Statistics “Federal Funding for Research Increased from 2010 to 2022, yet the Federal Government’s Share of Total Research Funding Declined” (09/16/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf25337

国家核安全保障局、BWXT社とDUECEパイロットプラント契約

エネルギー省(Department of Energy)の国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は9月16日、国内ウラン濃縮遠心分離実験(Domestic Uranium Enrichment Centrifuge Experiment: DUECE)のパイロットプラントの許認可・製造・開発・施設建設・運用について、BWXTエンリッチメント・オペレーションズ社(BWXT Enrichment Operations, LLC)を唯一の供給者とする契約を交わした。この取り組みを通じて、防衛用核燃料を提供するために、国内のウラン濃縮能力を構築するというNNSAのモジュール型拡張計画を推進する。パイロットプラントの対象範囲は、不定期納入・不定数量(Indefinite Delivery, Indefinite Quantity: IDIQ)契約手法(15億ドル相当)を通じ、個別のタスクオーダーを活用しながら決定される。 Department of Energy “NNSA selects BWXT for DUECE Pilot Plant Award” (09/16/25) https://www.energy.gov/nnsa/articles/nnsa-selects-bwxt-duece-pilot-plant-award

エネルギー省、パリセーズ原子力発電所再開へ向け、6回目の融資支払い

クリス・ライト・エネルギー長官(Chris Wright)は9月16日、パリセーズ原子力発電所(Palisades unclear plant)の再開へ向けた支援として、ホルテック社(Holtec)に6回目となる融資支払いを行うと発表した。今回は、ホルテック社への最大15億2,000万ドルの融資保証のうち、1億5,594万4,659ドルが支払われる。パリセーズ原子力発電所は、一度閉鎖した後に再開される米国で初めての商業原子炉となる(原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)の承認が必要)。完成後は、800メガワットの手頃な費用で信頼性の高いベースロード電力を生産し、ミシガン州の電力網の信頼性向上の一助となる。パリセーズ原子力発電所の再開へ向け、ホルテック社に対してこれまでに4億9,105万6,853ドルの融資保証資金が支払われている。 Department of Energy “DOE Approves Sixth Loan Disbursement to Restart the Palisades Nuclear Plant” (09/16/25) https://www.energy.gov/articles/doe-approves-sixth-loan-disbursement-restart-palisades-nuclear-plant

ゼネラル・アトミックス社、核融合研究を加速 国家データ基盤構築へ

UCサンディエゴ・トゥデイ紙(UC San Diego Today)は9月16日、ゼネラル・アトミックス社(General Atomics: GA)が、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UC San Diego)のサンディエゴ・スーパーコンピュータ・センター(San Diego Supercomputer Center: SDSC)と連携し、商業用核融合発電開発加速に向けた国家的なデータ基盤を構築するイニシアチブを主導すると伝えた。全米の研究機関に散在する実験データやシミュレーション結果、ワークフローを共有プラットフォームに統合させ、最終的には2040年代に核融合パイロットプラントを建設する。この「核融合発電データ・エコシステムとリポジトリ(Fusion Energy Data Ecosystem and Repository: FEDER)」計画には、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)やマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)プラズマ科学・核融合センターなどが参加し、また、人工知能(AI)によるモデル開発などを通じた商業用核融合の実現に向け、専門的な人材の育成も並行して進めるという。 UC San Diego Today “UC San Diego Plays Key Role in National Effort to Build a Fusion Research Data Platform” (09/16/25) https://today.ucsd.edu/story/uc-san-diego-plays-key-role-in-national-effort-to-build-a-fusion-research-data-platform

半導体研究機関ナットキャスト、職員大半を解雇

電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers:IEEE)は9月11日、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)に基づく国家半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center:NSTC)を運営する非営利団体の国立半導体技術推進センター(National Center for the Advancement of Semiconductor Technology: NATCAST)が、職員の大半を解雇すると発表した。ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)が同団体の設立は違法と主張し、74億ドルの資金提供を撤回したことによるもので、今後のNSTC運営は米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology: NIST)が引き継ぐ。単独では解決できないことを実現するために、インテル社(Intel)やエヌビディア社(Nvidia)など約200の会員と共に研究開発や人材育成を進めてきた同センターは、政権との癒着という批判に反論し、政府との合意を遵守してきたと主張するが、スタートアップや研究者の最先端試作設備へのアクセスが失われることによる影響が懸念されている。 IEEE “Natcast to Lay Off Majority of Its Staff Non-profit operator of CHIPS Act R&D hit by government withdrawal” (09/11/25) https://spectrum.ieee.org/natcast-layoffs

STEM博士号、中国が米国を圧倒 ITIF報告

情報技術イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)は9月10日、科学・技術・工学・数学(Science, Technology, Engineering, and Mathematics: STEM)分野の人材育成で米国が中国に大きく後れを取り、国の技術革新と国際競争力が危機にあるとの分析を発表した。報告によると、2022年に中国のSTEM博士号取得者数は5万970人を超え、米国の3万3,820人を大きく上回った。中国は2007年に博士号取得者数で米国を逆転して以降、その差を拡大し、2000年からの年間平均成長率は中国が約9%であるのに対し、米国は約3%台にとどまっている。この人材格差は研究成果にも反映され、ネイチャー誌(Nature)の調査によると、研究論文発表数トップ10機関のうち7機関を中国の大学が占めた。米国研究者の75%が海外移住を検討しているとする調査結果もあり、ITIFは、連邦政府による研究資金の削減や外国人研究者へのビザ発給制限が状況を悪化させているとし、STEM教育強化や高度人材の受け入れ拡大など、大胆な政策転換を進言している。 ITIF “America’s Innovation Future Is at Risk Without STEM Growth” (09/10/25) https://itif.org/publications/2025/09/10/americas-innovation-future-at-risk-without-stem-growth/