Category:その他
海軍、新型小型フリゲート艦FF(X)級を開発
ディフェンス・ニュース(DefenseNews)は12月20日、海軍が新型の小型フリゲート艦FF(X)級の開発を進めていると報じた。沿岸警備隊の最大級巡視船を設計するハンティントン・インガルス・インダストリーズ社(Huntington Ingalls Industries)の新型フリゲート艦を採用するとし、進水は2028年を予定しているという。FF(X)級は、水上戦闘任務やモジュール式ペイロード輸送、無人システム運用など様々な任務に対応可能な艦艇として位置づけられているが、海軍の小型水上戦闘艦の保有数は必要な隻数の3分の1にとどまる。特に紅海やカリブ海などにおける需要が高まっており、より高性能な外洋小型戦闘艦の入手が急務であるという。政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)も、2025年3月に造船所の20年に亘るパフォーマンス低下により艦艇の生産不足に加え、最大3年の納期遅延が生じていると指摘しており、海軍は、既存の実績ある設計採用により、コストとスケジュールのリスク軽減につなげるとしている。 DefenseNews “US Navy to develop new class of smaller, more ‘agile’ combatant ships” (12/20/25) https://www.defensenews.com/news/your-military/2025/12/19/us-navy-to-develop-new-class-of-smaller-more-agile-combatant-ships/
国立研究所、機密データを活用したAIのプロトタイプを開発
HPCワイヤー(HPCwire)は12月18日、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories: SNL)、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)が、機密データを共有せずに人工知能(AI)モデルを共同訓練する連合学習(Federated Learning)のプロトタイプ開発に成功したと報じた。各研究所はモデルの学習結果を表す「重み」のみを共有し、データの機密性を保護しつつ、協調的な訓練を実行した。具体的には、エヌビディア社(NVIDIA)のオープンソース・ソフトウェア「NVフレア(NVFlare)」とメタ社(Meta)の「トーチチタン(Torchtitan)」ライブラリを使用し、世界最速のスパコン「エルキャピタン(El Capitan)」を含むエヌビディア社とAMD社製GPUハードウェア上における拡張性実証に成功したという。記事は、商用AIでは困難だった機密データ活用を可能にするAI基盤の構築により、国家安全保障強化が加速されると伝えている。 HPCwire “Sandia, Los Alamos, and Livermore Complete Federated AI Pilot Across Classified Data” (12/18/25) Sandia, Los Alamos, and Livermore Complete Federated AI Pilot Across Classified Data
コネチカット州のナノテクセンター、量子技術ハブへ拡大
HPCワイヤー(HPCwire)は12月19日、コネチカット州立大学システム(Connecticut State Colleges & Universities : CSCU)傘下のナノテクノロジーセンター(Center for Nanotechnology: CNT)の名称を量子・ナノテクノロジーセンター(Center for Quantum and Nanotechnology: QNT)に変更したと伝えた。同州の量子技術への投資増加を背景に、量子人材育成のハブとして、ナノスケール科学の研究・教育を推進し、官民連携イニシアチブ「クオンタムCT(QuantumCT)」との協力を強化することを目指す。同イニシアチブは米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の助成金の最終候補となっており、選出されれば10年間で最大1億6,000万ドルを獲得すると見通しである。同センターは、2013年にCSCU研究卓越センターとしてサザンコネチカット州立大学(Southern Connecticut State University: SCSU)内に設立され、凝縮系物理学や材料科学で基盤を築いてきた。今後はSCSUの天文学と天体物理学における研究力を活用し、独自のプログラムも構築していくという。 HPCwire “Connecticut Public University System Expands Nanotechnology Center into Quantum Hub” (12/19/25) Connecticut Public University System Expands Nanotechnology Center into Quantum Hub
イーサン・クライン氏、連邦CTOに承認
NEXTGOV/FCWは12月19日、上院がイーサン・クライン氏(Ethan Klein)を最高技術責任者(Chief Technology Officer: CTO)に一括採決方式で承認したと報じた。2009年にバラク・オバマ大統領(Barack Obama)が創設した同ポストは、バイデン前政権下では任命されず約5年間空席だった。科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)の副局長も兼任するクライン氏は、第1次トランプ政権でOSTPの技術政策顧問を務めた後、2021年以降にマサチューセッツ工科大学(MIT)で原子力科学工学の博士号を取得している。また同日、上院はカーステン・デイビス氏(Kirsten Davies)を国防総省(Department of Defense)の最高情報責任者(Chief Information Officer: CIO)に、ペドロ・アレンデ氏(Pedro Allende)を国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)科学技術担当次官にそれぞれ承認した。一連の承認により、第2次トランプ政権における技術・科学・サイバーセキュリティ分野の人材体制が強化されることとなった。 NEXTGOV/FCW “Senate confirms Ethan Klein to be fifth US CTO” (12/19/25) https://www.nextgov.com/people/2025/12/senate-confirms-ethan-klein-be-fifth-us-cto/410297/?oref=ng-homepage-river
AI投資とデータセンター、全米に拡大 地域雇用と税収を押し上げ
アメリカン・エッジ・プロジェクト(American Edge Project)は12月17日、人工知能(AI)投資が全米に波及し、地域経済を底上げしているとする報告書を発表した。2019年から2025年8月までのAI関連投資は約5,600億ドル、約2万7,000件に上り、雇用も他産業に比べ約2.5倍の伸び率で、33州において10%以上増加したという。また稼働中のデータセンター4,000超に加え、約3,000件が建設中・計画段階にあり、特にバージニア州は663が稼働中で、595が建設・計画段階と最多となった。企業のAI投資は2030年までに③兆ドルに上り、税収も今後10年で約270億ドルと推計される一方で、電力消費や環境負荷、恒久雇用の少なさを懸念する声もあり、バーニー・サンダース上院議員(Bernie Sanders、バーモント州選出無所属)は建設の一時停止を提起している。一方AEPは、中国へ対抗するには、トランプ政権のAI行動計画(AI Action Plan)に基づき法的枠組みの強化、資金調達、電源開発、半導体と重要鉱物の供給網構築、人材育成、規制緩和が不可欠と提言している。 American Edge Project ” America’s AI Surge: Powering Investment, Jobs, and Growth in Every State” (12/17/25) https://americanedgeproject.org/wp-content/uploads/2025/12/Americas-AI-Surge-Powering-Growth-in-Every-State.pdf 参照記事:Axios “America’s data center growth hot spots, mapped” (12/18/25) https://www.axios.com/2025/12/18/data-center-growth-map-states
NSF、プライバシー強化技術に1,000万ドル以上投資
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)技術・イノベーション・パートナーシップ局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)は、コンピュータ・情報科学工学局(Directorate for Computer and Information Science and Engineering)、インテル社(Intel)、ブロードコム社(Broadcom)、運輸省の連邦高速道路局(Federal Highway Administration: FHWA)、商務省の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)と共に、「プライバシー保護データ共有実践(Privacy-Preserving Data Sharing in Practice: NSF PDaSP)」イニシアチブの一環として、10件の受益機関に3年間で1,040万ドルの初期投資を発表した。受益プロジェクトは、医療ケアや輸送、農業、サイバーセキュリティ等、幅広い科学技術領域や経済部門で、実世界での導入や実証、業界との連携に重点を置きつつ、実用的なプライバシー保護データの共有及び分析のソリューション開発に取り組む。 National Science Foundation “NSF invests over $10M to advance U.S. leadership in privacy-enhancing technologies and accelerate their use for real-world solutions” (12/19/25) https://www.nsf.gov/tip/updates/nsf-invests-over-10m-advance-us-leadership-privacy-enhancing
NSFとマイクロン財団、約3,800万ドル投資 STEM優先分野でのスキル育成機会を提供
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の技術・イノベーション・パートナーシップ局(Directorate for Technology, Innovation and Partnerships: TIP)とSTEM教育局(Directorate for STEM Education)は、マイクロン財団(Micron Foundation)と共に、46件の教育者主導チームに約3,800万ドルの投資を行うと発表した。「NSF新興・新規技術における体験型学習(NSF Experiential Learning in Emerging and Novel Technologies: NSF ExLENT)を通じて、全ての米国民に直接的な学習機会を提供することが狙いである。受益機関は、人工知能(AI)やバイオテクノロジー、量子、先端製造等の技術分野で経験を得ることに関心のある個人に、現地での体験やインターンシップの機会を提供する。 National Science Foundation “U.S. National Science Foundation and Micron Foundation invest nearly $38M to provide American workers with opportunities to develop skills in AI, biotechnology and other STEM priority areas” (12/19/25) https://www.nsf.gov/tip/updates/us-national-science-foundation-micron-foundation-invest
運輸省、3,300万ドルの大学グラントを発表 米国イノベーションを推進
ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は12月19日、大学輸送センター(University Transportation Centers: UTC)プログラムの資金として3,300万ドルを発表した。輸送科学及びイノベーションを進展させ、問題の解決に取り組む。ダフィー長官は5月に、7件の偏った大学グラント(合計5,400万ドル)を取り消し、グラントプログラムの見直しを行っていた。新たなUTCグラントでは、米国輸送の安全性向上につながる革新的な手法を優先し、これには自動化された車両や運転システム、人工知能及び機械学習、デジタルインフラ、人間と機械のインターフェース技術が含まれる。UTCプログラムには、①全国的UTC、②地域的UTC、③階層1(Tier 1:特定の関心分野が対象)の3種類があり、今回の3,300万ドルは、1件の地域的UTC(最大900万ドル)と4件の階層1 UTC(各最大600万ドル)に提供される予定である。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Announces $33M in University Grants to Unleash American Innovation” (12/19/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-announces-33m-university-grants-unleash
LLNLと独フラアウンホーファーILT、次世代核融合レーザーで協力
ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)とドイツのフラウンホーファー・レーザー技術研究所(Fraunhofer Institute for Laser Technology: ILT)は、「次世代慣性閉じ込め核融合レーザーに関する国際協力(International Cooperation on Next-gen Inertial Confinement Fusion Lasers: ICONIC-FL)」と呼ばれる共同プロジェクトを通じて、レーザー点火型慣性核融合を実験段階から産業応用へ移行させることに取り組むことを発表した。LLNLのイノベーション・パートナーシップ局(Innovation and Partnerships Office: IPO)による共同研究開発契約(Cooperative Research and Development Agreement: CRADA)を通じて、双方はそれぞれの高度なレーザーシミュレーション・モデルを相互検証し、補完的な専門知識を活用するという。 Lawrence Livermore National Laboratory ”LLNL and Fraunhofer ILT partner on next-generation fusion lasers” (12/18/25) https://www.llnl.gov/article/53811/llnl-fraunhofer-ilt-partner-next-generation-fusion-lasers
国家核安全保障局(NNSA)及び関連局が原子力マテリアルの回収で主要な達成
エネルギー省(Department of Energy)傘下の国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)と環境管理局(Office of Environmental Management)、科学局(Office of Science)は共同で、サバンナリバー拠点(Savannah River Site: SRS)にあるマーク18Aターゲット(Mark-18A target)をサバンナリバー国立研究所(Savannah River National Laboratory: SRNL)へ移転させることに成功した。これは、貴重な同位体を回収するために確立された放射化学分離能力の運用開始を示すものであり、冷戦時代のレガシーマテリアルを国家の重要資産へ転換する上で重要な節目となる。複数年に及ぶマーク18Aターゲット回収プログラム(Mark-18A Target Recovery Program)は、エネルギー省及びNNSAの複合施設全体におけるミッション上のニーズに対応する新たな放射化学プロセスをSRNLに確立するものである。マーク18Aターゲットには、大量の重いキュリウム同位体と、精製されていない状態としては世界で唯一のプルトニウム244供給源が含まれる。 Department of Energy “NNSA and DOE partners mark major achievement in nuclear materials recovery” (12/19/25) https://www.energy.gov/nnsa/articles/nnsa-and-doe-partners-mark-major-achievement-nuclear-materials-recovery