Category:その他
ロッキー国立研究所、134人を追加解雇 政策転換で縮小続く
コロラド・サン紙(Colorado Sun)は2月9日、ロッキーズ国立研究所(National Laboratory of the Rockies)が新たに134人の職員解雇に踏み切ったと報じた。5月の114人削減に続く追加措置で、エネルギー省(Department of Energy)の優先事項と既存・予測予算に合わせた人員調整であると説明している。以前は国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)として知られ、国の再エネ研究を牽引していた同研究所には、2025年時点で3,675人が所属していたが、トランプ政権の省庁再編や度重なる人員削減により規模が大幅に縮小している。政府は2026年度予算案でも同省予算を大幅に縮小し、再エネ関連事業の打ち切りを明確に打ち出している。特に石炭火力や石油・ガス開発を優先し、コロラド州などで石炭火力発電所の稼働延長を後押ししていることから、職員や環境団体、同州選出の連邦議員らは、再エネ分野からの後退は、国の技術的優位と気候変動対策を損なうと批判している。 The Colorado Sun “134 more people laid off from federal renewable energy lab in Golden” (02/09/26) 134 more people laid off from federal renewable energy lab in Golden
海兵隊、2026年航空計画発表 AI活用とドローン拡大を推進
海兵隊(US Marine Corps)は2月10日、2026年海兵隊航空計画(2026 Marine Corps Aviation Plan: AVPLAN)を発表した。2040年以降を見据えた長期戦略で、戦闘力強化に向け、人工知能(Artificial Intelligence: AI)、機械学習(Machine Learning: ML)を活用した予測メンテナンスや最適運用で迅速な意思決定を実現し、優位性を確保するもので、危機対応態勢と最新技術の両立という包括的目標を維持しつつ、データ駆動型の具体的な実施計画となっている。安全目標として「26 in 26」イニシアチブを掲げ、戦術機移行計画やCH-53K、MV-22、H-1の近代化、生存性向上を順次進めるロードマップも詳細に示した。特にドローン事業を大幅拡大し、MQ-58共同戦闘機やMQ-9A、人とドローン能力統合を推進する。また分散型航空作戦(Distributed Aviation Operations: DAO)を中核概念に位置づけ、航空地上支援(Aviation Ground Support: AGS)を第7の航空機能として同作戦のバックボーンとして認定し、再資本化戦略を展開するとしている。 Marines “2026 Marine Corps Aviation Plan” (02/10/26) https://www.marines.mil/News/Press-Releases/Press-Release-Display/Article/4402473/2026-marine-corps-aviation-plan/ 参考記事:Marines “2026 Marine Corps Aviation Plan” (02/10/26) https://www.marines.mil/News/Press-Releases/Press-Release-Display/Article/4402473/2026-marine-corps-aviation-plan/
EIA、太陽光発電が需要増を主導と予測
ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は2月11日、電力需要増に太陽光発電が対応するというエネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の見通しを伝えた。同局の短期エネルギー見通しによると、需要増はテキサス州と中大西洋地域の経済活動及びデータセンター開発を中心に全国的に広がり、この需要を埋める電源として太陽光発電が最も急成長しているという。具体的には2026年に17%増、2027年にさらに23%増を見込み、風力発電はそれぞれ6%、7%増にとどまるとした。これを裏付けるように連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)によると昨年1~11月の新規太陽光容量は25.4GWに達しており、太陽光発電量は2026年に3,410億キロワット時(kWh)、2027年に4,180億kWhとなり、2025年の2,910億kWhから大幅に拡大する見通しである。 Utility Dive “Growing demand will be met mainly by solar: EIA” (02/11/26) https://www.utilitydive.com/news/demand-growth-solar-2027-energy-information-administration/811941/
エネルギー省、クリーンエネ実証の監視体制策定が急務 GAO勧告
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月11日、エネルギー省(Department of Energy)に対し、クリーンエネルギー実証プロジェクト監督における法定要件を満たすための計画を策定するよう勧告した。インフラ投資・雇用法(Infrastructure Investment and Jobs Act: IIJA)に基づき設立された同省傘下のクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は約270億ドルの連邦資金を管理・監督し、水素や先進原子力など多様な技術分野の大規模実証事業を管理してきたが、昨今の人員削減や計画打ち切りなどにより同局人員は1月の285人から6月にはわずか約40人へと85%も激減しており、特に独立評価を担う全職員が退職したことに加え、業務委託による作業停止命令も出された。一部の監督機能をプロジェクト管理局(Office of Project Management)に移管し対応する案も出たが、同局自体も昨年約60%の人員を失っている。こうした中、GAOは同省に対し管理体制の改善が必要と提言し、同省は勧告に同意を示した。 GAO “Department of Energy: Plan Needed to Meet Statutory Requirements for Clean Energy Demonstration Projects” (02/11/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107997
米国企業のイノベーション率が低下 中小企業は大幅減
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)傘下の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)は2月11日、2023年年次事業調査(Annual Business Survey: ABS)で国内企業のイノベーション率が低下したと報告した。前年度データに基づく調査で、従業員1人以上を雇用する企業約490万社のうち、2020年から2022年の期間に何らかのイノベーションを導入した企業は23%で、2016年から2018年の30%から減少した。特に製品イノベーションについて取り組んだ企業は19%から10%へと大幅に減少し、その主因は従業員250人未満の中小企業における同活動の低迷と、サービス分野での同率が15%から8%へほぼ半減したことによる。またその他にもコストの高さ(41%)、熟練従業員の不足(36%)、社内資金不足(35%)が要因として挙げられた。一方、ビジネスプロセスイノベーションは19%から20%へわずかに増加し、業界別ではソフトウェア出版業界が54%と最も高く、航海・測定・電子医療・制御機器産業が46%と続いた。 NSF “Innovation Data from the 2023 Annual Business Survey: Data Year 2022” (02/11/26) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf26306
エネルギー省、アルミ製錬所新設支援 半世紀ぶり国内最大規模
エネルギー省(Department of Energy)は2月10日、アルミニウム製錬所の建設に向け、センチュリー・アルミニウム社(Century Aluminum)を支援すると発表した。現在、国内で稼働する製錬所は4カ所のみで、年間生産量は約68万トンと最盛期に比べて大きく減少していることから、約半世紀ぶりにアルミ製錬所を建設する。トランプ政権が推進する貿易政策や戦略的パートナーシップに基づいた輸入依存軽減と国内製造業の再活性化を目指す国家的な事業で、これに伴いセンチュリー社とアラブ首長国連邦(UAE)のアルミ製造大手、エミレーツ・グローバル・アルミニウム社(Emirates Global Aluminum: EGA)が協働する。オクラホマ州イノーラで建設を進める予定で、同省からの助成金5億ドルに加え、EGA社からの支援も確保した。新工場は完成すれば国内最大規模となる予定で、年間50万トン以上のアルミニウム生産を見込み、また、国防にも必要な高純度アルミニウムの供給も担う予定で、国内生産基盤の強化に寄与すると期待されている。 Department of Energy “Energy Department Awardee to Build First American Aluminum Smelter Since 1980” (02/10/26) https://www.energy.gov/articles/energy-department-awardee-build-first-american-aluminum-smelter-1980
下院、ロボティクス競争力強化に向けた委員会設立法案を提出
FedScoopは2月5日、ロボット技術における米国の優位性維持を目的とする国家委員会設置法案が超党派下院議員により提出されたと報じた。ジェイ・オバーノルテ下院議員(Jay Obernolte、カリフォルニア州選出共和党)、ジェニファー・マクレラン下院議員(Jennifer McClellan、バージニア州選出民主党)、ボブ・ラッタ下院議員(Bob Latta、オハイオ州選出共和党)が提出した商務省(Department of Commerce)主導の「ロボティクスに関する国家委員会法(National Commission on Robotics Act)」では、18名で構成される「米国ロボティクス・リーダーシップ委員会(Commission on American Leadership in Robotics)」の創設が謳われている。政策提言を行うことを目的とする組織で、最終報告書提出から18カ月後に解散する。また官民共同で「ロボティクス競争力パートナーシップ」も立ち上げる。これに先立ち、上院では昨年11月、中国、ロシア、イラン、北朝鮮が開発したロボットの連邦政府機関による調達を禁止する法案も提出され、同分野における立法取り組みが活発化している。 FedScoop “House lawmakers lay groundwork to create robotics commission” (02/05/26) House lawmakers lay groundwork to create robotics commission
AIによる社会課題解決を目指す賞金コンペ法案、議会で再提出
FedScoopは2月10日、人工知能(AI)を活用して社会課題を解決する賞金コンペを米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が実施するとする法案が超党派議員によって再提出されたと報じた。2024年に初提出された「AI助成チャレンジズ法案(AI Grand Challenges Act)」をコリー・ブッカー上院議員(Cory Booker、ニュージャージー州選出民主党)マイク・ラウンズ上院議員(Mike Rounds、サウスダコタ州選出共和党)ら超党派議員5名が発議した。健康やエネルギー、国家安全保障などの分野における複雑な課題をAI活用で問題解決する研究者や起業家を対象とするもので、資金を官民拠出で賄うとし、100万ドルからの支援に加え、がん検出・治療分野には1,000万ドル以上を授与する内容となっている。法案は有害コンテンツ作成や自動化により仕事が奪われる現状の打開に向け、民間とは異なる価値観でAIの可能性を社会に還元することを目的としたもので、バイアス軽減などのAI固有課題も対象としている。 FedScoop “Lawmakers take another shot at NSF-run prizes for using AI to solve problems” (02/10/26) Lawmakers take another shot at NSF-run prizes for using AI to solve problems
G20加盟国、生物学的安全性評価にばらつき GAO報告
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月10日、G20加盟国の生物学的安全性に関するガイドライン文書が、米国と比較して大きなばらつきがあるとする報告書を発表した。GAOが特定した米国の10の主要構成要素と比較したところ、ほぼ全ての国が米国と類似した評価システムであったが、エボラウイルスなどの高リスク病原体に対する予防措置については、オーストラリア、カナダ、中国のみが米国と同等レベルであったという。細菌やウイルスなど病原体を研究・保管する研究施設での事故回避に向け、GAOは各国によるガイダンス整備の重要性を訴えており、特に州や準州政府が動物疾病の発生対応など生物学的安全性管理を積極的に行っているオーストラリアの例を挙げ、国家レベルによるバイオ安全性管理の重要性について指摘した。なお、同調査は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックへの連邦政府の対応を監視するCARES法(CARES Act)規定に基づき行われた。 GAO “Biosafety and Biosecurity: Comparing the U.S. and Selected G20 Members” (02/10/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107338
運輸省、EV充電プログラムにバイ・アメリカ要件100%適用へ
運輸省(Department of Transportation)は2月10日、電気自動車(EV)充電器に関する国産品優遇措置、バイ・アメリカ(Buy America)要件を国内製造比率55%から100%に引き上げる新提案を発表した。ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は、国内製造業の強化、雇用創出、企業の競争力向上、国家安全保障上の懸念への対処が可能になるとし、トランプ政権は官僚的手続きを削減したことで、前政権に比べ既に約2倍の充電ポートを完成させたと強調した。新要件が最終決定されれば、連邦助成を受けるEV充電器プロジェクトに即座に適用される見通しで、連邦道路局(Federal Highway Administration: FHWA)も、米国の産業基盤強化への取り組みを表明している。同省は、現在の製造業者には米国内でEV充電器を生産する能力があると判断し、この取り組みによりサイバーセキュリティ上、脆弱性の懸念がある外国製部品から米国民を保護することも可能になるとし、国内生産移行に向け政府の強力な支援を改めて強調した。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Updates EV Charger Program to Include Buy America Requirements” (02/10/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-updates-ev-charger-program-include-buy