Category:レポート
米国科学理事会(NSB)、次世代STEMイノベーターの育成に関する報告書発表
米国科学理事会(National Science Board:NSB)は、「次世代STEMイノベーターの育成:米国人材資本の特定と育成(Preparing the Next Generation of STEM Innovators: Identifying and Developing Our Nation’s Human Capital)」 と題する報告書を発表した。国立科学財団(National Science Foundation:NSF)や教育省、外部識者の支援を受けて作成された本報告書は、「米国教育システムは、次世代イノベーターになるであろう最も有能でやる気のある学生を見つけ出すことに多々失敗している」という現実を明らかにした上で、18の政策取組みから構成される3つの主要な提言(①エクセレンスのための機会の提供、②有能な人材を特定・育成するための広範なネットワークの確立、③エクセレンスと革新的な思考を育成・奨励するエコシステムの育成)を提案している。 AIP “National Science Board Issues Report on ‘Preparing the Next Generation of STEM Innovators’” (10/20/10)
石油企業大手と大学間の産学連携実態をまとめた報告書が発表
非営利研究団体のセンター・フォー・アメリカン・プログレス(Center for American Progress)は、エネルギー企業と主要米国大学の間で交わされた研究契約10件(契約額の合計は10年間で8億3,300万ドル)の内容を分析し、その結果を「大学との距離を縮める石油企業大手(Big Oil Goes to College)」として発表した。同報告書によれば、世界の大手石油企業は米国大学における代替エネルギー研究への資金提供に異例の関心を示しているという。10件の研究契約を分析した結果、①9件で、大学側は産学連携で主導権を確保できなかった、②8件において、企業スポンサーは大学教員による研究提案の評価や選出を全面的に管理することが認められていた、などが明らかになり、センター・フォー・アメリカン・プログレスは、「大学が大手企業と研究契約の交渉を行う際に、大学研究や公共利益を適切に保護できているのだろうか」という疑問を投げかけている。 Center for American Progress “Big Oil Goes to College” (10/16/10)
エネルギー効率評価でカリフォルニア州とマサチューセッツ州が上位に
米国エネルギー効率経済評議会(American Council for an Energy-Efficiency Economy:ACEEE)が毎年発表している「州別エネルギー効率スコアボード(State Energy Efficiency Scorecard)」の最新版では、カリフォルニア州が4年連続で1位、マサチューセッツ州が僅差で2位となっている。また、過去1年間で最も点数を伸ばした州として、アリゾナ、ユタ、ニューメキシコの各州が挙げられている。さらに報告書では、エネルギー効率への支出規模は2007年の25億ドルから2008年は43億ドルとほぼ倍増したこと、全州におけるエネルギー効率プログラムによって節約された電気代は2007年から2008年の間に8%増加したことなどがキーファインディングとして挙げられている。 Environmental Leader “California, Massachusetts Lead in Energy Efficiency” (10/14/10)
GAO、米国競争力法に関する評価報告書を発表
GAOは、米国競争力法(America COMPETES Act)下で行われている教育省、エネルギー省、商務省米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)のプログラム評価を実施した。報告書においてGAOは、各プログラムの成果を評価するには時期尚早であるとした上で、上記4組織は、ハイリスク・ハイリターン研究支援を継続して行うべきであると提案している。 GAO, “America COMPETES Act: It Is Too Early to Evaluate Programs Long-Term Effectiveness, but Agencies Could Improve Reporting of High-Risk, High-Reward Research Priorities” (10/07/10)
NIST、2009年版商務省技術移転報告書を発表
米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、NISTや国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)など商務省内の科学研究機関による技術移転活動や成果をまとめた年次報告書「2009年版技術移転報告書(2009 Technology Transfer Report)」を発表した。報告書は成果の測定基準の他、研究開発への投資がどのように米国民の生活に影響し、新製品の開発を促進しているかを示すエピソードも紹介している。一例として、NISTがニューヨーク市消防署や大学、その他の機関と協力して高層ビル火災における風の影響について研究し、NISTの勧告に基づいて消防署がアパート居住者に対する行動基準を改善し、世界的注目を集めたことなどが紹介されている。 NIST “NIST Releases 2009 Department of Commerce Technology Transfer Report” (10/13/10)
エネルギー省、米国の洋上(オフショア)風力発電に関する報告書発行
スティーブン・チュウ・エネルギー長官(Steven Chu)は、エネルギー省傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory:NREL)による、オフショア風力発電の拡大に影響を与える主要要因に関する分析をまとめた報告書「米国の大型オフショア風力発電:機会と障壁の評価(Large-Scale Offshore Wind Power in the United States: Assessment of Opportunities and Barriers)」の発行を発表した。本報告書によれば、米国のオフショア風力発電には、4,000ギガワット以上の発電が可能なリソースがあり、何千という職を創出して景気回復に貢献できるだけでなく、温室効果ガスの削減や米国エネルギー供給の多様化の達成や、主要沿岸地域への低価格な電力の供給が可能となるという。 DOE “DOE Releases Comprehensive Report on Offshore Wind Power in the United States” (10/07/10)
NSF、米国企業のイノベーション統計報告を発表
国立科学財団(National Science Foundation:NSF)は、2008年に実施した米国企業の研究開発とイノベーションに関するアンケート調査結果を発表した。アンケートは、雇用者数5名以上の上場・未上場企業150万社を対象に実施されたもので、これによると、2006年から2008年の間に、約22%の製造業が製品イノベーション(新製品やサービスもしくは大幅に改善された製品やサービス)を上市し、約22%がプロセス・イノベーション(製造法や輸送、流通における新手法もしくは大幅に改善された手法)を採用したことが明らかになった。また、研究開発活動を実施もしくは投資した企業は、そうでない企業と比較すると、イノベーション指数が顕著に高いことがこの調査により判明した。 NSF Press Release “NSF Releases New Statistics on Business Innovation” (10/2010)
NRC、バイドール法により大学知的財産管理の効果が増進と分析
米国学術研究会議(National Research Council:NRC)が10月4日に発表した報告書によると、1980年のバイドール法(Bayh-Dole Act of 1980、PL 96-517)施行以来、大学が政府助成研究から派生した知的財産を管理することによって、研究成果の商品化やイノベーションの創出などを行い、雇用創出、経済回復、健康向上、国家安全などへ多大な効果を上げていることが明らかになった。一方、同報告書では、大学が商品化につながる研究を重視しすぎるようになり、本来の大学の使命である基礎研究が疎かになっていることへの懸念を指摘している。その解決策として、発明者個人に所有権を与える、もしくは大学が所有権を保持しつつ発明者が自由に商業化活動をできるようにする「フリーエージェント」方式を採用することを提言している。さらに、これらの活動を促進するため、連邦政府による技術移転や責任管理を実施する枠組みを構築することを推奨している。 National Academy of Sciences Press Release “UNIVERSITY OWNERSHIP OF INTELLECTUAL PROPERTY FROM PUBLICLY FUNDED RESEARCH IS EFFECTIVE, BUT IMPROVEMENTS NEEDED” (10/04/10)
米国女性起業家によるビジネスは1.2兆ドル規模
商務省(Department of Commerce)は、米国の女性実業家に関する報告書を発表し、その中で、女性が経営する企業数は1997年から2007年の10年間で44%増加し、米国経済に1.2兆ドルを貢献しているとする分析結果を発表した。この報告書によると、女性実業家によるビジネスの成長率は男性と比べて2倍高く、また、マイノリティーの女性による事業は非マイノリティーの女性の事業より成長が早いということが明らかになった。オバマ政権は、中小企業は雇用機会創出の鍵であるとして、中小企業を支援する税控除や貸付制度などを実施している。 ESA Press Release “U.S. Department of Commerce ISSUES REPORT ON WOMEN-OWNED BUSINESSES IN THE 21ST CENTURY” (10/04/10)
NRC、米国大学博士課程の評価を発表
米国研究会議(National Research Council:NRC)は、28日、全米212大学の62分野に渡る5,000以上の博士課程を評価した結果を発表した。この評価は、各大学において博士課程の質向上に役立てられる他、博士号取得を目指す学生が進学先の大学院や課程を選択する際に参考にできるものとなっている。出版物の数や引用数、助成件数の割合などが評価基準として用いられており、詳細な統計データと解説が掲載されている。なお、前回1995年にNRCが発表した調査結果と比較すると、工学と物理分野の生徒数はそれぞれ4%と9%上昇し、社会科学と人文科学分野の生徒数は5%と12%減少したことが明らかになった。 redOrbit.com “Assessment Of US Doctoral Programs Released, Offers Data On More Than 5,000 Programs Nationwide” (09/28/10)