Category:レポート
FDAにはさらなるリソースとコミュニケーションが必要との報告書発表
プライス・ウォーターハウスクーパース社(Price WaterhouseCoopers)がライフサイエンス系企業50社(従業員数5,000人未満・売上高5億ドル未満)を対象に行ったアンケート調査によれば、回答企業の多くが食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)との関係が向上したことにより、医薬品承認プロセスがより迅速になったとの見方を示している一方、オーダーメイド医療(個別化医療)など先端分野についてはFDAのリソースとコミュニケーションが不足していると考えていることが判明した。これに関連して、「科学イノベーションの速さにFDAの知識が追いついていない」との見方も指摘されている。 TGenomeWeb Daily News “PwC Report Finds FDA Needs Resources, Communication” (12/03/10)
アーンスト&ヤング社、再生可能エネルギー市場の国別ランキングを発表
コンサルタント会社のアーンスト&ヤング社(Ernst & Young)は2003年以来、世界各国における再生可能エネルギー市場の投資戦略とリソース状況を指数採点し、上位30カ国をまとめた「国別魅力指数(Country Attractiveness Indices)」を発表(四半期ごとに更新)しており、このほど最新版が発表された。これによれば、中国が再生可能エネルギーの投資先としても最も魅力的な国となっている。特に中国では風力プロジェクトに対する投資が記録的(2010年第2四半期に100億ドル)で、これは全世界における風力プロジェクトへの投資の約半分を占めるものとなっている。また、2010年5月以来2位となっている米国では、政策の行き詰まりや金融危機の影響、ガソリン低価格が要因となり、再生可能エネルギーへの投資が下落したと分析されている。日本は太陽電池市場が2009年の水準から2020年までに約4倍に成長する可能性があることから指数が3ポイント上昇した。さらに、韓国やルーマニア、エジプト、メキシコが競合国として台頭しており、報告書は「クリーンエネルギー分野で新たな世界秩序が明らかになりつつある」としている。 RenewableEnergyWorld.com “Ernst & Young Releases Country Attractiveness Report” (11/30/10)
カリフォルニア州再生医療研究所(CIRM)の活動に前向きな評価を示した報告書が発表される
カリフォルニア州再生医療研究所(California Institute for Regenerative Medicine:CIRM)に対する包括的な外部評価が初めて行われ、その報告書がCIRMのウェブサイト上で先週発表された。この報告書では「これまでのところ、CIRMの進展は素晴らしい」と、非常に高い評価が行われており、また、今後CIRMが成熟した機関として成長していくための戦略的提言もまとめられている。関係者の多くが報告書の見解に賛同しているものの、一部の者はCIRMに批判的な見解を示している。例えば、マサチューセッツ州のアドバンスト・セル・テクノロジー社(Advanced Cell Technology:ACT)のウィリアム・カルドウェル最高経営責任者(William Caldwell, CEO)は、「CIRMは商業化の実現に向けた取り組みをもっと積極的に行うべきである」と発言している。 nature.com “Positive review for California stem cell agency” (11/29/10)
PCAST、オバマ政権にエネルギーR&Dへの支出増を要請
大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)は11月29日にオバマ大統領に提出した報告書の中で、米国政府は軍事政策と同様に4年ごとにエネルギー政策の見直しと改定を行うよう提案した。また、エネルギー関連の研究、開発、導入への年間支出(約50億ドル)は非常に少なく、GDP比で見ても日本、韓国、フランス、中国に遅れを取っているとして、これを3倍以上の年間160億ドルに増加するよう要請している。その費用はガソリンや電力に対する新たな手数料収入や税金によって捻出できるとしているが、オバマ大統領はガソリン税の引き上げには否定的な態度を取ってきている。 THE WALL STREET JOURNAL “Scientists, Tech Advisers Urge Obama to Spend More on Energy R&D” (11/29/10)
IREC、コミュニティによる再生可能エネルギー利用のためのモデルプログラムルールを発表
再生可能エネルギーの幅広い利用を目指して活動する「州間再生可能エネルギー評議会(Interstate Renewable Energy Council:IREC)」は11月19日、「コミュニティによる再生可能エネルギー利用のためのモデルプログラムルール(Model Program Rules for Community Renewable)」を発表した。同ルールは、コミュニティ規模で再生可能エネルギーの活用に取り組む場合に直面する様々な問題(再生可能エネルギーシステムの規模や相互接続、参加資格、恩恵の分配、ネットメータリングなど)を考慮して作成されたもので、利用者が個々の状況に応じて応用できるようになっている。ルールのハイライトには、①仮想ネットメータリングを使い、参加の恩恵が顧客の月間電気使用料金に反映されるようにする、②コミュニティ再生可能エネルギープロジェクトによって生成されるキロワット時に金銭的価値を与え、参加者への請求書に反映できるようにする、といったことが挙げられる。 RENEWABLE ENERGY WORLD.COM “IREC Releases First Model Program Rules for Community Renewables” (11/19/10)
米中経済安全保障検討委員会が2010年年間報告書を発表
米中間の貿易および経済関係が国家安全保障に及ぼす影響について議会に報告するよう義務付けられている米中経済安全保障検討委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission)が11月17日、2010年版の報告書を発表した。ダン・スレーン委員長(Dan Slane)は発表会見の冒頭陳述で、「中国は9年前に世界貿易機関(World Trade Organization:WTO)に加盟した際に行った約束のうち、いくつかの特筆すべき分野で約束を守れずにいるとの結論に達した」とし、具体的には、「中国は国内製造業者を外国製造業者よりも優遇する非常に差別的な政策をとっている」「国内イノベーション育成という見せ掛けの下、中国政府は外国企業が政府契約事業に入札するのを排除しようとしているようだ」といった点を指摘している。 USCC.gov “U.S.-CHINA ECONOMIC AND SECURITY REVIEW COMMISSION – Release of 2010 Annual Report to Congress” (11/17/10)
「2010年州別新経済指数」発表
情報技術・イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)とユーイング・マリオン・カウフマン財団(Ewing Marion Kauffman Foundation)が、「2010年州別新経済指数(2010 State New Economy Index)」を発表した。州別新経済指数は、26の指標を使い、州経済の構造や運営がどの程度新経済に適したものとなっているか(つまり、知識ベース型であるか、グローバル化しているか、そして、IT主導およびイノベーションベース型であるかどうか)を示すもので、1999、2002、2007、2008年に続き、今回が5回目の発表となる。2010年の指数によれば、1位はマサチューセッツ州で、次いでワシントン、メリーランド、ニュージャージー、コネチカットの各州となっている。一方最下位5州(ミシシッピー、ウェストバージニア、アーカンソー、アラバマ、ワイオミング)は2008年と変わらない。総じて北東部、中部大西洋地域、山間西部地域、太平洋地域において新経済指数が高い。 ITIF “The 2010 Stte New Economy Index” (11/18/10)
IEA報告書、2009年に化石燃料は再生可能エネルギーの6倍の助成金を受益と指摘
国際エネルギー機関(International Energy Agency:IEA)が11月9日に発表した年次報告書「2010年版世界エネルギー見通し(World Energy Outlook – 2010)」によると、2009年における化石燃料業界への世界各国政府の助成金は3,120億ドルで、再生可能エネルギー業界への助成金(570億ドル)の約6倍となっている。2035年までの予測をまとめた同報告書は、石油が世界のエネルギー構成の主役となり続けるとする一方、再生可能エネルギーもシェアを伸ばしており、再生可能エネルギーが世界のエネルギー供給に占める割合は7%から14%へ増加すると分析している。報告書はまた、再生可能エネルギーの導入を加速させ、気候変動防止に必要な排出目標を達成するため、各国に対して化石燃料への助成金を減らすよう要請している。 E・BOOM Finance “$312 BILLION: GOVERNMENTS GAVE SIX TIMES MORE TO FOSSIL FUELS THAN RENEWABLE ENERGY IN 2009, IEA REPORT SAYS” (11/9/10)
2009年の民間R&D支出は減少
コンサル・調査会社のブーズ社(Booz & Company)は11月3日、2009年の研究開発費が最も高い公開企業1,000社を対象に行った調査報告書、「2010年グローバル・イノベーション1000:有力イノベーターはいかにして勝利し続けるのか(2010 Global Innovation 1000 study: How Top Innovators Keep Winning)」を発表した。これによれば、2009年における企業の研究開発投資総額は調査を開始した1997年以来初めて減少したという(前年比3.5%減の5,030億ドル)。しかし、収入総額が11%減と急落する一方で、収入に占める研究開発投資額の割合は2008年の3.46%から2009年は3.75%に上昇しており、不況の中でも企業がイノベーションを重視していることが示されている。報告書はその他のキーファインディングとして、①調査対象企業の半分以上が研究開発費を削減しており、そのほぼ全てが自動車、コンピューティングおよびエレクトロニクス、工業の3業種に集中している、②国・地域別では日本における企業の研究開発費が最も減少した(10.8%減)、といった点を挙げている。 booz&co. “Corporate R&D Spending Declined During 2009 Downturn, Finds Booz & Company Global Innovation Study” (11/3/10)
米国アカデミー、米中の再生可能エネルギーに関する報告書を発表
米国アカデミー(National Academies)は中国科学アカデミー(Chinese Academy of Sciences: CAS)、中国工学アカデミー(Chinese Academy of Engineering : CAE)との協力の上で、米国と中国の再生可能エネルギーを巡る環境と展望に関する報告書「再生可能エネルギー:中国と米国の機会と課題(The Power of Renewables: Opportunities and Challenges for China and the United States)」を出版した。報告書では、米中両国はエネルギー源の多様化や雇用造成、エネルギー安全保障など共通する目標を抱えており、エネルギー消費大国および経済大国である両国による再生可能エネルギーの活用が世界にもたらす影響は大きいとして、両国における再生可能エネルギーの開発および導入状況を調査し、導入のための共同研究の可能性や再生可能エネルギーに関する目標のより迅速な達成のための戦略提案についてまとめている。 The NATIONAL ACADEMIES PRESS “The Power of Renewables: Opportunities and Challenges for China and the United States” (11/10)