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レポート

MIT、ユッカマウンテン放射性廃棄物処理計画の再考を提案

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)は、16日、原子力発電の現状を分析した報告書「Future of the Nuclear Fuel Cycle」を発表し、この中で政府への政策提言をまとめた。報告書策定に関わったMITの研究チームは、核廃棄物のリサイクルや加工を行わなくとも今世紀分のウラニウム供給量は十分にあり、既存のワンスルー燃料サイクル原子炉を利用して、原子力発電を拡大できる可能性があると分析している。また、核燃料の安全性に対する社会の懸念を払拭するためにも、政府が1世紀単位での核廃棄物処理を計画するべきであるものの、核燃料技術の研究開発は数十年かかるため、今から始めることが重要であるとしている。これに向けて報告書では、10億ドル規模の核技術研究開発プログラムを実施することを提案している。 Nature.com “MIT researchers rethink the nuclear fuel cycles, Yucca Mountain” (09/16/10)

米魚類野生動物庁、気候変動に関する新しい計画を発表

米魚類野生動物庁(US Fish and Wildlife Service:FWS)は、27日、気候変動緩和による自然環境保護に関する報告書を発表した。この報告書には、気候変動による温室効果ガスを緩和する方策を模索するため、連邦政府、地方自治体、ネイティブアメリカン部族、環境団体、産業、地主などの関係者間の話し合いを調整し、官民の連携を促進するための計画が盛り込まれている。 Nature.com “US Fish and Wildlife Service unveils climate change plans” (09/27/10)

製造業者による炭素排出管理への取り組みが拡大

米大手調査会社のアバディーン・グループ(Aberdeen Group)が発表した報告書によると、2010年、米国の製造業120社の内、約72%がエネルギー・炭素排出管理プログラムに投資したと回答した。エネルギー管理への投資の理由は、経費削減が真意であるものの、多くの企業は炭素排出規制に準ずるためと回答している。また、同報告書では、ここ数年の炭素排出量削減傾向は、経済不況の結果による一時的なものとの見方を示しており、今後、石炭火力発電からの二酸化炭素排出は、2010年には2.1%、2011年には1.1%増加すると予想している。一方、企業の炭素排出管理は、エネルギー管理プログラム導入よりも遅れているものの、約43%の企業が、炭素排出管理プログラムを現在計画していると回答している。 Environmental Leader “Manufacturers Increasing Carbon Management Investments” (09/27/10)

PCAST、STEM教育に関する報告書を発表

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)は、16日、高校における科学・技術・工学・数学(Science, Technology, Engineering and Mathematics:STEM)教育に関する報告書を発表し、大統領への具体的な提言をまとめた。PCASTは、この中で、高校生に対するSTEM教育においては、女子学生や移民などについてはSTEMには関係のないテーマで関心を引いたり、教室では競争や難問を与えたり、校外でのSTEMに関わる活動に参加させたり、将来のキャリアを検討させるなどといった詳細な提言を挙げている。PCASTによると、ここで提示された提言の多くは、既存のプログラムに対する予算内で実施することができるという。 Office of Science and Technology Policy ”PRESIDENTIAL ADVISORS HIGHLIGHT PLAN FOR IMPROVEMENTS IN K-12 SCIENCE, TECHNOLOGY, ENGINEERING, AND MATHEMATICS (STEM) EDUCATION” (09/16/10)

大統領府、米国輸出イニシアティブ報告書を発表

16日に発表された「米国輸出イニシアティブに関する大統領への報告書(Report to the President on National Export Initiative)」について、ゲーリー・ロック商務長官(Gary Locke)は、「米国消費者の支出はやや減少し、貯蓄がやや増えた。輸出企業を支援することで、米国の雇用を増やし、経済を活性化できる。この報告書はそれを実行するための青写真である。」とコメントした。同イニシアティブは、輸出促進に向けて、省庁間の連携を加速する目的で作られたもので、米国初の省庁間を越えた包括的な輸出促進戦略となっている。 The White House “White House Releases Report to the President on the National Export Initiative” (09/16/10)

米国の起業環境、世界トップから脱落

中小企業庁(Small Business Administration)が発表した報告書「世界の起業環境と米国(Global Entrepreneurship and the United States)」では、米国の起業環境は、ハイテクバブルの崩壊や、大企業による事業縮小を受けて、世界トップから脱落したことが報告された。世界70カ国を対象に実施した同調査では、起業環境総合において、米国はデンマークとカナダに続く第3位となり、イノベーションや急成長分野、グローバリゼーションを意識した起業では1位となったものの、起業と潜在的なリスクについて社会が持つ意識では6位に転落し、ハイテク分野が商機を生みだすビジネス環境については8位となった。理由として、ハイテク・バブルの崩壊の他、教養が高く、優秀で技能を身に付けた外国人が、2001年の同時多発テロ以降入国が厳しくなった米国を避け、他国へ流れている傾向が指摘されている。更に、高齢化も起業を難しくしていると分析されており、報告書の著者は、「米国は雇用を数多く増やすだけではなく、生産性の高いベンチャー企業が必要だ」と警鐘を鳴らしている。 Inc. “SBA: U.S. Slipping in Entrepreneurship” (09/10/10)

米再生可能エネルギー理事会、各州における再生可能エネルギーの利用・政策動向をまとめたレポート発表

9月14日、米再生可能エネルギー理事会(ACORE)は、各州の再生可能エネルギーの利用状況と政策に関する報告書「米国の再生可能エネルギー(Renewable Energy in America)」を発表した。同報告書には、各州の再生可能エネルギーの開発状況、資源、投資環境、市場、政策動向が盛り込まれており、例えば、ルイジアナ州ではバイオ燃料利用が盛んであること、また、カリフォルニア州では風力・地熱・太陽光発電の電力容量がそれぞれギガワットを超えることなど、統計と共に各州の再生可能エネルギーの利用状況や特徴がまとめられている。本報告書は四半期に一度更新される予定である。 EERE Network News “ACORE Releases a State-by-State Report on Renewable Energy” (09/15/10)

GAO、「大学研究支援において間接費償還方法を改善する必要あり」と報告

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は、国防総省の助成金を受けて基礎研究を行う大学への間接的費用の償還方法について、①国防総省が大学へ償還する間接費の割合に関して、提案比率と交渉後の比率の変動幅およびその要因、②間接費償還の上限を定めた運営費上限(administrative cap)と国防総省基礎研究上限(DOD basic research cap)がどのように、またどの程度影響を及ぼしているか、③間接費の償還の適合性を監督するために国防総省が利用している手法、について調査した。GAOは、報告書の中で、間接費の償還比率に大きな幅があること、運営費上限は一部の大学の償還に制限を及ぼしていたこと、国防総省による間接費償還の適合性監督方法には問題があることなどを報告した上で、償還比率の設定に一貫性をもたせ、償還の監督を向上させる手法について勧告を行っている。 GAO “University Research: Policies for Reimbursement of Indirect Costs Need to Be Updated” (07/31/10)

米国アカデミー、米空軍におけるSTEM労働力ニーズ分析報告書発表

米国アカデミー(National Academies)から報告書『米空軍における将来のSTEM労働力のニーズおよびそのための戦略の分析(Examination of the U.S. Air Force’s Science, Technology, Engineering, and Mathematics (STEM) Workforce Needs in the Future and Its Strategy to Meet Those Needs)』が出版された。従来、科学・技術・工学・数学(STEM)分野の学生にとり、空軍は理想的な就職先となっていたが、軍の縮小や進行中の軍事任務、予算に対する圧力などから、必要な技術スキルを有する人材の確保が新たな試練となっている。本報告書は、空軍における近年の人材確保の状況やプロセスにおける失敗を分析した結果、「空軍における技術的能力の低下が根本的な問題となっている」とし、本問題に関するキーファインディングと勧告をまとめている。 The National Academies Press “Examination of the U.S. Air Force’s Science, Technology, Engineering, and Mathematics (STEM) Workforce Needs in the Future and Its Strategy to Meet Those Needs” (08/10)

大統領府主催イノベーション会議の成果報告書、ケース財団より発表

2010年春、大統領府の国内政策評議会(Domestic Policy Council)および科学技術政策局(Office of Science Technology Policy:OSTP)の共催により、賞金やオープングラントメイキング(新種の公開式グラント)を通じたイノベーションの推進を討議する会議が開催されたが、この会議における検討内容をまとめた報告書「イノベーション促進(Promoting Innovation)」が、ケース財団(Case Foundation)より8月23日発表された。報告書では、賞金コンテスト等の事例や、アイデアやイノベーションをクラウドソーシングすることの落とし穴などについても記載されている。 The Case Foundation “Promoting Innovation: Prizes, Challenges and Open Grantmaking” (08/24/10)