オペレーショナル・ファイヤー(OpFires)プログラム、フェーズ3へ​

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が陸軍(Army)と共同で開始した「オペレーショナル・ファイヤー(Operational Fires: OpFires)」プログラムは今月、フェーズ3を開始した。OpFiresは、タイムリーに目標物を急速かつ正確に攻撃する地上発射システムの開発及び実証に取り組むプログラム。政府と契約企業のスタッフは、システム・アーキテクチャー手法(地上発射ミサイル・システムの既存のコンポーネントを使用する計画を含む)ならびに未来の極超音速兵器を支援することを意図した新たなブースター技術の最終仕上げに臨む。ロッキード・マーティン・ミサイル社(Lockheed Martin Missiles)とファイヤー・コントロール社(Fire Control)がこのフェーズ3の統合努力を先導する。OpFiresは2018年以来、目覚ましく進歩しており、従来のシステムでは使われたことがない先端ブースター技術を開発及び実証した(陸軍はOpFiresの統合努力に資金は提供しない)。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Operational Fires Program Kicks Off Phase 3, Highlights Progress Toward Maturing Novel Technologies” (3/3/20) ​

DARPAの発射チャレンジ、勝者なく終了

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)が、宇宙ロケット発射に関する手法とプロセスを重視して実施した「発射チャレンジ(Launch Challenge)」は、立ち上げから2年未満で、勝者が出ないまま、3月2日に終了した。最後に残った唯一の参加者、アストラ社(Astra)は発射前のカウントダウン開始まで1分を残したところで発射を断念した。今回、DARPAが設定したタイムラインで柔軟かつ応答型の発射能力を実証することは極めて難しいことが証明された。アストラ社は、発射のわずか30日前に最終的な目標軌道と到着後の搭載機器に関する情報を受け取り、時間的制約、気象、場所の制限があったにもかかわらず、ロケットを製造し、パシフィック・スペースポート・コンプレックス-アラスカ(Pacific Spaceport Complex- Alaska: PSC-A)で発射オペレーションを設定する所まで到達した。DARPA発射チャレンジのプログラム・マネジャーは、「アストラ社が短期間に2つの地点から2つの発射を成功させるという成果を期待していた。(それは叶わなかったが)同社が最小限のインフラと発射条件に関する知識がほとんどない中で、発射日までこぎつけたことで、目標の多くが達成されたと我々は見ている」と述べた。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Launch Challenge Closes With No Winner” (3/3/20) ​

DARPA、持続的なデータ保護を可能にするハードウェアの構築を支援​

センシティブな知的財産情報や金融情報、個人特定情報など、重要な情報の安全とセキュリティは、極めて重要である。従来型の主なデータ暗号化手法は、データを秘密のコードに変換し、解読キーへのアクセスを持つ人によってのみ解読できるという手法である。こうした手法はデータがネットワーク間を移動している間や保管されている間はデータを保護するが、その処理もしくはコンピューティングをする際には最初に解読される必要があり、数多くの脆弱性と危険にさらされることになる。完全準同型暗号(fully homomorphic encryption: FHE)は、この課題にソリューションを提示しているが、HFEが広範に使用されるには、数々の課題がある。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「仮想環境におけるデータ保護(Data Protection in Virtual Environments: DPRIVE)」プログラムを立ち上げた。本プログラムは、FHEの広範な利用を妨げているコンピュテーション上の課題を緩和する新規のハードウェア・アクセラレータを開発することを狙いとしている。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Building Hardware to Enable Continuous Data Protections” (3/2/20) ​

エネルギー省、核融合エネルギーの新たな研究に3,000万ドルを発表​

エネルギー省(Department of Energy)は3月4日、2つの資金提供公募を通じて、核融合エネルギーの新たな研究に合計3,000万ドルを提供することを発表した。一つは、主要なプラズマ現象の予測や施設運営管理、データ科学を通じた発見の加速を目的として、人工知能と機械学習に焦点を当てた研究を対象に、1,700万ドルを提供する。こちらは、国立研究所、大学、非営利組織、民間企業が応募できる。もう一つは、核融合炉の中で磁場によって閉じ込められた高温プラズマの動きに影響する要因に焦点を当てた核融合理論の基礎研究に、1,300万ドルを提供する。こちらは、大学、非営利組織、民間企業が応募できる。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $30 Million for New Research on Fusion Energy” (3/4/20) ​

エネルギー省、科学ユーザー施設における人工知能研究に4,000万ドルを提供へ​

エネルギー省(Department of Energy)は3月9日、科学ユーザー施設におけるデータの生成と管理の課題に対処するデータ/人工知能/機械学習の新たな研究に、3年間で最高4,000万ドルを提供する計画を発表した。複雑なデータセットからの情報の抽出や、リアルタイムの施設運営管理、仮想ラボ環境の創出を通じた実験の最適化など、様々な課題に焦点を当てたプロポーザルが期待されている。今回の募集の対象は、科学局(Office of Science)傘下の18のユーザー施設(粒子加速器、加速器試験施設、X線光源など)で、プロポーザルの提出ならびに大学や国立研究所、その他の機関とのパートナーシップを模索することが奨励されている。​ ​ Department of Energy “Department of Energy to Provide $40 Million for Artificial Intelligence Research at DOE Scientific User Facilities” (3/9/20) ​

エネルギー省、水素と原子力の統合進展に向け助成計画

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)と原子力エネルギー局(Office of Nuclear Energy: NE)は合同で、「米業界の先端原子力技術開発機会に関する資金提供(U.S. Industry Opportunities for Advanced Nuclear Technology Development Funding Opportunity)」の新たなサイクルを通じて水素と原子力を統合する革新的なソリューションの特定に取り組む。EEREとNEは、原子力と水素の相乗効果を活用及び最適化し、エネルギーの安全保障/対応力/手頃な費用を実現するというエネルギー省のミッションに整合する技術の開発を目的として、合計最高2,100万ドルを提供する予定である。​ ​ Department of Energy “Apply for Funding Opportunity to Advance Integration of Hydrogen and Nuclear by June 30” (3/9/20) ​

エネルギー省製造研究所、スマート製造で米国のリーダーシップを進展させるプロジェクトを選出​

エネルギー省(Department of Energy)の「クリーン・エネルギー・スマート製造イノベーション研究所(Clean Energy Smart Manufacturing Innovation Institute: CESMII)」は、エネルギー集約型の製造プロセスを改良し、米国製造業部門の強化につながる8件のプロジェクトに合計600万ドル以上を提供すると発表した。CESMIIは、米国製造業の競争力を高めることに技術フォーカスを当て、頑強かつ持続可能性のある国家的な製造の研究開発(R&D)インフラを推進する地域研究所ネットワーク「製造USA(Manufacturing USA)」の一つである。今回受益するのは、オーバーン大学(Auburn University)とレイナー・アドバンス・マテリアル社(Rayonier Advanced Materials)、バクスター・ソリューションズ社(Baxter Solutions)とパーデュー大学(Purdue University)、レンセラー工科工科大学(Rensselaer Polytechnic Institute)とIBM社などによる8件のプロジェクト。​ ​ Department of Energy “Energy Department Manufacturing Institute Selects Projects to Advance U.S. Leadership in Smart Manufacturing” (3/9/20) ​

エネルギー省、2021年のソーラー・デカスロン・インド・コンペ開催についてインドと覚書を交わす​

エネルギー省(Department of Energy)は、2021年に「ソーラー・デカスロン・インド(Solar Decathlon India)」を開催するため、インドへ協力と支援を提供することを目的とした覚書(Memorandum of Understanding; MOU)に署名した。署名したのは、エネルギー省のダニエル・シモンズ次官補(Daniel R Simmons, Assistant Secretary)(エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)担当)と、「インド・米国科学技術フォーラム(India U.S. Science and Technology Forum: IUSSTF)」のナンディーニ・カンナン局長(Nandini Kannan)。DOEによるソーラー・デカスロンは、大学生チームが、再生可能エネルギーを電力源とし、高性能でエネルギー効率に優れた住宅を設計及び建設することを競うコンペである。米国以外ではこれまでに、欧州、中国、コロンビア、アラブ首長国連邦、アフリカで行われており、インドは6つ目の国際コンペとなる。米国内における次のソーラー・デカスロンは、2020年6月24日から7月5日までワシントンDCのナショナル・モールで開催される。​ ​ Department of Energy “U.S. Department of Energy Signs Memorandum of Understanding with India for Solar Decathlon India Competition in 2021” (3/5/20) ​

1億1,500万ドルを得て、ボストンにいる80名以上の研究者がCOVID-19対策で協力​

感染患者が急速に拡大している新型コロナウィルス(COVID-19)への対策として、1億1,500万ドル規模の協力体制が3月5日に始動した。この取り組みは、ボストンの有力科学者が主導し、中国の不動産開発会社、「恒大集団(China Evergrande Group)」が資金提供する。このプロジェクトには、同市内の多くの有力学術機関の研究者と、モデルナ社(Moderna)といった地元のバイオテクノロジー企業が結集する。プロジェクトを先導する研究者らは、資金を早急に研究へと注入できることを期待している。また、これらのプロジェクトを通じて、COVID-19の感染拡大や、最善の予防方法、治療方法に関する重要な質問に回答を得られることが期待されている。​ ​ Science “With $115 million, more than 80 Boston researchers will collaborate to tackle COVID-19” (3/5/20) ​

GAO、連邦資金を受ける研究開発センターによるDODデータへのアクセスについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、「連邦資金を受けている研究開発センター:国防総省のデータ・アクセス・パイロット・プログラムには監督の強化と評価が必要(Federally Funded Research and Development Centers: Improved Oversight and Evaluation Needed for DOD’s Data Access Pilot Program)」と題する報告書を発表した。国防総省(Department of Defense: DOD)から連邦資金を受けている10か所の研究開発センターは、国家安全保障の脅威に対する革新的なソリューションを提供している。これらのセンターは時にDODのセンシティブなデータへのアクセスを必要とするが、そのプロセスは時間と手間がかかることがある。この問題への対策として、DODは2017年に3カ年のパイロット・プログラムを開始し、センターによるセンシティブなデータへのアクセスの合理化に取り組んでいる。GAOが調査した結果、一部のセンターはセンシティブなデータへのアクセスが容易になったと報告しているが、DODがパイロット・プログラムに関して収集している情報には一貫性がなく、それを評価する計画も持ち合わせていない。GAOは、DODにこれらの点(収集データの改善と評価計画の策定)に取り組むよう勧告している。​ ​ Government Accountability Office ” Federally Funded Research and Development Centers: Improved Oversight and Evaluation Needed for DOD’s Data Access Pilot Program ” (3/6/20) ​