NIH、家族を世話する必要がある研究者へ補完的グラント提供を開始

米国内の女性科学者の約半数は、第一子が誕生した後、家族を世話する必要が増し、仕事との両立が困難になり、フルタイムの研究職を去っている。こうした中、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、若手の科学者が家族の世話という責任および人生における重要な試練を乗り越えていけるよう、補完的なグラントを提供するイニシアチブを開始する。グラントは、最高1年間にわたり、ラボから離れることを可能にする。1月に発表された制度によれば、NIHの独立グラントを初めて受益したポスドク及び主任研究者で、人生における重要なできごと(出産や病気の家族の世話など)に直面している科学者に、最高5万ドルが提供される。受益者はこの資金を、自分が不在の間の機器購入や補助の採用に使い、ラボを運営し続けることができる。​ ​ Nature “US National Institutes of Health launches supplementary grants for researchers with family commitments” (2/12/20) ​

DARPA、人間の臓器の再生に関する研究に期待

人間の臓器のうち、一度損傷した場合に残された細胞を基に再生できる能力(限定的)があるのは肝臓だけであるが、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)はそれを変えることを狙いとする研究を模索している。DARPAの生物技術局(Biological Technologies Office)は最近の「情報の要請(request for information: RFI)」で、神経及び重要な臓器の再生について、今後5年間のうちに損傷後の再生につながる発達及び分子のパスウェイの特定、育成、修正を大幅に進展させることを目標とした研究を奨励、加速することを狙いとしていることを明らかにした。RFIへの回答は、本トピックに関して今後行われるDARPAの機会及びワークショップの可能性への情報として利用される。​ ​ Nextgov “DARPA Wants Research on Regrowing Human Organs” (2/19/20) ​

教育省、海外からの資金を巡り、ハーバード大学、イェール大学を調査​

米政府は、「米国の大学は中国やサウジアラビアといった諸外国から受けた少なくとも65億ドルの資金について報告を怠ったことを発見した」とし、その審査の一環として、教育省(Department of Education)は、ハーバード大学(Harvard University)とイェール大学(Yale University)への調査を開始した。 アイビーリーグ(Ivy League)の大学に対するこうした調査は、米国の大学と連邦政府の間における衝突を示す新たな一件である。連邦政府側(法規取り締まり機関や研究助成金提供機関、超党派の議員グループを含む)は、高等教育機関が、中国を中心とする海外資金に依存している点に懸念を強めている。大学側は、自分たちの国際協力を概ね擁護し、教育省による報告の義務付けは不透明であるとしている。大学は、一年間(暦年)の間に単独あるいは合計で25万ドル以上の価値を持つ海外からの契約及び寄付について、全てを教育省へ開示することを義務付けられている。この法規は数十年間前から存在するものであるが、教育省がそれを精力的に執行するようになったのはごく最近のことである。​ ​ Wall Street Journal “Education Department Investigating Harvard, Yale Over Foreign Funding” (2/13/20) ​

2020年シリコンバレー指標発表

ジョイント・ベンチャー・シリコン・バレー(Joint Venture Silicon Valley)の地域調査研究所(Institute for Regional Studies)は2月12日、「2020年シリコン・バレー指標(2020 Silicon Valley Index)」を発表した。報告書によれば、雇用成長、住宅・土地価格の高騰、記録的な数の超大型取引へのベンチャー資金の流入といった上昇スパイラルは依然として続いている。その一方、周辺の広範な人口層にとって厳しい状況が示されており、住宅や交通などにおける不平等は新たな側面に到達している。例えば、同地域では、3年連続して、流出者が流入者を上回っている。​ ​ Joint Venture Silicon Valley “2020 Silicon Valley Index: Continued Expansion, Mounting Challenges” (2/12/20) ​

NIST、中小組織向けのプライバシー・ガイドラインを作成する見込み​

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)のウォルター・コパン長官(Walter G. Copan)は2月19日、戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)で行われた会合で講演し、NISTによるプライバシー枠組み(第一版)が形成された経緯、そして更なるソリューションを作り出すための計画を明らかにした。このソリューションには、中小企業への支援を意図したプライバシー・ガイドも含まれる。NISTは、関係者との数か月間にわたる協力を経て、1月中旬に、プライバシー枠組みの第一版(Version 1.0 of Privacy Framework)を公表した。コパン長官は、CSISでの講演で、「NISTはプライバシー枠組み策定の『旅』のごく初期段階にあると考えている」と述べた。2018年夏に、データ漏洩及びプライバシー関連の様々な法規がニュースとなった後、NISTは業界関係者からの聞き取りをすぐに開始し、11月には情報の要請を発していた。​ ​ Nextgov “NIST Expects to Create Privacy Guidelines for Smaller Organizations” (2/21/20) ​

NOAA、気象予報の強化を目的としたスパコンのアップグレードを開始​

気象コミュニティにおいては、欧州の気象予測モデルは、世界で最も正確な予測を複数を出していること、平均すると国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)による米国モデルよりも良いパフォーマンスを示していることが知られている。こうした中、NOAAは気象予測における世界1位を奪取しようとしている。NOAAは今週、気象に重点を置いたスパコンの能力を3倍にする計画を明らかにした。既存の4つのシステムを、2つの新たなクレイ社(Cray)のコンピューターと置換することを目指す。このコンピューターは、12ペタフロップの能力を有し、2022年までに予測モデルのアップグレードを実行する用意が整う計画である。​ ​ Nextgov “NOAA Launches Supercomputing Upgrade to Beef Up Weather Forecasts” (2/21/20) ​

空軍、2021年度予算で宇宙軍のソフトウェア・パイロット活動に1億5,000万ドルを要請

空軍(Air Force)は、2021年度予算として、宇宙軍(Space Force)のソフトウェア及びデジタル技術のパイロット・プログラムに1億5,000万ドルを要請している。空軍の2021年度予算概要文書によれば、「民間の能力を活用して兵士のニーズに対応するという軍のトレンドを継続するため」として、宇宙指令及び制御ミッション・システムのソフトウェア・パイロット向け研究資金を要請している。また、概要文書によれば、宇宙研究プロジェクト(軍事GPS機器、オペレーション制御システムなど)についても予算増を模索している。​ ​ FCW “Air Force wants $150 million for Space Force software pilot in 2021” (2/21/20) ​

DARPA、不可視のヘッドライトを模索​

夜間または地下環境で自律型及び半自律型のシステムを利用するには能動的な照明が必要であるが、これは敵に車両の所在を検知される危険性がある。こうした脆弱性を排除するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「不可視のヘッドライト(Invisible Headlights)」プログラムを発表した。本プログラムでは、様々な環境下で周囲の熱放射に含まれる情報を発見及び定量化し、その情報を活用するための受動的な3Dセンサー及びアルゴリズムの作成を目指す基礎研究が行われる。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “Invisible Headlights” (2/28/20) ​

米国アカデミー、STEMM分野における女性の存在を高めるための策を要請​

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「科学・工学・医学における女性の存在の低さに対処する有望な慣行(Promising Practices for Addressing the Underrepresentation of Women in Science, Engineering, and Medicine)」と題する報告書を発表した。米国アカデミーは報告書の中で、STEMM(science, technology, engineering, mathematics, and medicine=科学、技術、工学、数学、医学)分野における女性の存在の低さに対処するには、同分野における文化を変える系統的な行動が必要であると要請している。大学は、STEMMにおける女性のリクルート、維持、進展を支える有望な戦略及び慣行を導入すべきであるとし、実用的な戦略を提示している。​ ​ National Academies “Increasing Women’s Representation in STEMM Fields Will Require Culture Change Driven by Systemic Actions by Higher Education Institutions, Funding Agencies, Congress” (2/28/20) ​

大統領府、新型コロナウィルスの感染拡大への対応として、米国アカデミー常任委員会の設置を要請

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大への対応として、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は、米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)に、「新興感染症及び21世紀の衛生脅威に関する常任委員会(Standing Committee on Emerging Infectious Diseases and 21st Century Health Threats)」を設立するよう要請した。同委員会は、連邦政府と早急に関与することができる専門家を招集するための中立的なフォーラムを提供するもので、要請を受けてから短時間で対応できるようにする。常任委員会は、各方面の専門家(新興感染症、公衆衛生、公衆衛生の準備と応答、臨床ケア、ケアの危機基準、リスク・コミュニケーション、規制問題)で構成される。​ ​ National Academies “White House Requests National Academies Standing Committee on Emerging Infectious Diseases and 21st Century Health Threats in Response to Spread of Coronavirus” (2/28/20) ​