大統領府、オープン・アクセス政策へのパブコメを正式に募集​

大統領府は2月19日、連邦政府が助成金を提供する研究への公的アクセスを強化する取り組みについて、パブコメを求める通知を行った。出版社側は昨年12月に、「政権は、行政命令を行使して公的資金を受けた研究の即座の無償配布を義務付けることを静かに模索している」との見解を表明しており、今回の通知は大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のケルビン・ドログマイヤー長官(Kelvin Droegemeier)が出版社側に反撃する形となった。同長官は、「過去2年間にわたり、OSTPは出版社、大学、研究者、その他の関係者と共に、米国の公的資金を受けて行われる研究への公的アクセスの強化に関連する重要な問題について、約100回の会合を行ってきた。引き続き研究コミュニティからできるだけ多くの声を聞くつもりである」と述べている。​ ​ Science “White House formally invites public comment on open-access policies” (2/21/20) ​

大手企業CEOによるエネルギー・イノベーション及び技術に焦点を当てた気候変動議題報告

アメリカン・エネルギー・イノベーション評議会(American Energy Innovation Council: AEIC)は2月19日、「エネルギー・イノベーション:全面的なイノベーション・ライフサイクルの支援(Energy Innovation: Supporting the Full Innovation Lifecycle)」と題する報告書を発表した。報告書は、「2050年までにほぼネットゼロの温室効果ガス排出を達成するために必要なスケーラブルなエネルギー技術は現在存在していない。気候変動に対応できる技術を早急に創出、開発、導入するために、議会はエネルギー・イノベーションのライフサイクル全体へと連邦支援を拡大する必要がある」と主張している。AEICは、エネルギーや技術、航空宇宙産業の11の企業幹部で構成される。報告書は具体的に、①エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の予算を年間10億ドルに増加させる、②DOEの研究所組み込み型アントレプレナーシップ・プログラム(Lab-Embedded Entrepreneurship Program)に年間2,000万ドルの予算を付ける、など、合計9件の勧告を行っている。​ ​ American Energy Innovation Council “New Report from Leading CEOs Identifies Path for Congress on Energy Innovation and Technology-Focused Climate Change Agenda” (2/19/20) ​

ジェフ・ベゾス氏、気候変動対策に100億ドルをコミット​

アマゾン社(Amazon)の最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏(Jeff Bezos)は2月17日、「ベゾス地球基金(Bezos Earth Fund)」と呼ばれる新しいイニシアチブを通じて気候危機対策に100億ドルを誓約すると発表した。アマゾン社の従業員から、気候問題対策に注力するよう圧力を受けているベゾス氏は、本基金を通じて科学者、活動家、非政府組織への資金提供を今夏から開始すると発表した。1,300億ドルの純資産を持つベゾス氏は、これまで慈善活動にはほとんど取り組んでおらず、アマゾン社やその他の民間ベンチャーに注力していたが、最近は寄付活動を強化している。昨年9月には、気候誓約(Climate Pledge)を明らかにし、「アマゾン社は、パリ気候協定の目標を10年早く達成し、2040年までに炭素ニュートラルになる」と表明していた。​ ​ New York Times “Jeff Bezos Commits $10 Billion to Address Climate Change” (2/17/20) ​

連邦判事、連邦国防支出法を巡るファーウェイ社の提訴を却下​

ファーウェイ社(華為技術、Huawei)が昨年、連邦機関や契約業者がファーウェイ社やZTE社から特定の機器を購入することを排除した条項が含まれる「2019年国家防衛承認法(2019 National Defense Authorization Act)」は、不必要に懲罰的で、個別の企業を差別しており、憲法で定められた企業の権利に違反している」として米政府を提訴していた件で、連邦地方裁判所のエイモス・マザント判事(Amos Mazzant)は2月18日、「ファーウェイ社の主張には提訴の根拠がない」として訴えを退けた。同判事は、「議会は自らが持つ権限の中で法案を可決した」との見解を示した。この裁定にファーウェイ社は失望を示し、「更なる法的措置の検討を続ける」と述べた。対中強硬派の一部の議員は、裁定を歓迎した。​ ​ Politico “Court rejects Huawei’s lawsuit over federal defense spending law” (2/18/20) ​

エネルギー省、太陽燃料研究に1億ドルを提供へ​

エネルギー省(Department of Energy)は2月19日、太陽光から燃料を生産するための人工光合成の研究に、5年間で最高1億ドルを提供すると発表した。これらの資金は、1件の大型(もしくは2件の小型)エネルギー・イノベーション・ハブ(Energy Innovation Hub)の設立支援に充当する。このハブは、学際的で複数の機関研究チームで構成され、太陽燃料生産を実現するのに必要な根本的科学ブレイクスルーを加速させることを狙いとする。研究のゴールは、植物における自然の光合成のように、太陽光と二酸化炭素、水から使用可能な燃料を生産する人工の光合成システムを開発することである。​ ​ Department of Energy “Department of Energy to Provide $100 Million for Solar Fuels Research” (2/19/20) ​

GAO、国家バイオ防衛戦略について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「国家バイオ防衛戦略:追加の努力によって効果的な実践の可能性が高まる(National Biodefense Strategy: Additional Efforts Would Enhance Likelihood of Effective Implementation)」と題する報告書を発表した。米政権は2018年に、「国家バイオ防衛戦略(National Biodefense Strategy)」及びそれを実践するためのガイダンスを発表し、これらの脅威に対する国家計画を概説した。その中には、複数の機関及び民間セクターのパートナーによる合同の取り組みも要請されている。GAOは、本戦略がどの程度機能しているかを審査し、「合同の意思決定に関する明確なプロセス、役割、責務がない」とした上で、4つの勧告を行っている。具体的には、主導機関である厚生省(Department of Health and Human Services)に、関連機関から収集したデータの分析に関するガイダンスと手法を明確に文書化することなどを勧告している。​ ​ Government Accountability Office “National Biodefense Strategy: Additional Efforts Would Enhance Likelihood of Effective Implementation” (2/19/20) ​

エネルギー省、天然ガス配管の修復を目的とした技術開発に3,850万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は2月18日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の新プログラム「配管を急速にカプセル化し、集約的な置換を回避する(Rapid Encapsulation of Pipelines Avoiding Intensive Replacement: REPAIR)」に最高3,850万ドルを提供すると発表した。同プログラムは、古い配管の中に新たな管を作成することで、鋳鉄及びベアスチールの天然資源配管を改修するという新技術に資金を提供する。REPAIRプログラムは、スマート塗装、配管内にラインを引くロボット・ツール、配管の精度を検証する検査ツール、配管や隣接する地下インフラの立体レンダリングを可能にするマッピング・ツールをの開発に取り組む。成功した場合、ユーティリティ及び規制当局の要件に合致し、最低50年間の寿命を持ち、寿命期間に機能する十分なマテリアル特性を持つ技術を取得できることが期待されている。​ ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $38.5 Million to Develop Technology to Rehabilitate Natural Gas Distribution Pipelines” (2/18/20) ​

エネルギー省、核融合エネルギーの研究開発に5,000万ドルを発表​

エネルギー省(Department of Energy)は2月13日、核融合エネルギーの研究開発を支援するため、省内で分野横断的に最高5,000万ドルを提供すると発表した。同省の科学局(Office of Science)は米国内外の施設における核融合エネルギー研究(球形トカマクの使用に焦点を当てて)に2,000万ドルを提供し、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)が科学局の核融合エネルギー科学プログラム(Fusion Energy Sciences program: FES)との共同取り組みとして、最高3,000万ドルを商業性のある核融合エネルギーに必要とされる様々な実現技術のR&Dに提供することになる。 ​ Department of Energy “Department of Energy Announces $50 Million for Fusion Energy R&D” (2/13/20) ​

DARPA、グローバル・センサーとして大気を利用する可能性を研究

センサーといえば通常、電波を受信し、それに反応する物理的機器が思い浮かぶが、地球の表面上で起きているかく乱(disturbance)を継続的かつグローバルに検知できる機器または電子センサーのアグリゲーションは存在しない。しかし、自然の大気に関する理解が深まり、活用することができれば、かかるセンサー能力を利用できる可能性が期待されている。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は最近、「センサーとしての大気(Atmosphere as a Sensor: AtmoSense)」プログラムを発表した。同プログラムの目標は、地上からイオン圏へのエネルギー伝播の根本を理解し、大気をセンサーとして利用できるかどうかを判断することである。プログラムは、概念開発(27か月間)と、基本的なフィールド試験の証明(12か月間)の2段階で行われる。​ ​ Defense Advanced Research Project Agency “The Atmosphere as Global Sensor” (2/13/20) ​

エネルギー省、ノルウェーとの間で水力の研究開発協力に改めてコミット

エネルギー省(Department of Energy)とノルウェーの石油・エネルギー省(Royal Ministry of Petroleum and Energy: OED)は先週、以前に署名を交わしていた覚書(memorandum of understanding: MOU)の付属文書として、水力の研究開発協力へのコミットメントを表明した文書に署名した。このMOU付属文書により、エネルギー省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)の水力技術局(Water Power Technologies Office)とノルウェーの水力技術研究センター(Research Centre for Hydropower Technology: HydroCen)が、水力に関するR&D活動、成果の開発と共有と実践、将来のエネルギー混合における理解の向上について計画及び調整し、水力に関する国際的な議論に見解を提供する。​ ​ Department of Energy “Energy Department Renews Commitment to Collaboration on Hydropower Research and Development with Norway” (2/12/20) ​