トランプ政権、航空機からの温室効果ガス排出規制するも批評家は懐疑的

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のアンドリュー・ウィーラー長官(Andrew Wheeler)は7月22日、米国史上初めて、航空機からの温室効果ガス排出を制限すると発表した。トランプ大統領下のEPAはこれまで、気候関連規則を弱体化もしくは遅延させることが一般的であったことから、地球温暖化の汚染排出削減を目的とした今回の提案規則は珍しい一歩となる。また、米国はこれまで航空機からの二酸化炭素排出を削減したことはないという点でも歴史的である。しかし、業界団体は今回の発表を歓迎している一方、環境保護派は、「今回の提案は、今後数十年間に航空業界で意味のある排出削減を達成するには弱すぎる」と批判している。 Science “Trump moves to regulate greenhouse emissions from planes, but critics skeptical” (7/22/20)

MITタスクフォース、「完全な自動運転車が登場するのは少なくとも10年先」と予測

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は2年前に、職の進化に関する大学全体の研究取り組みとして、「未来の労働に関するタスクフォース(Task Force on the Work of the Future)」を開始した。そのタスクフォースが7月22日、「自動運転車、モビリティ、雇用政策:今後の道(Autonomous Vehicles, Mobility, and Employment Policy: The Roads Ahead)」と題する研究論文を発表した。それによれば、完全なドライバー不在のシステムが大規模に地域に導入されるのは少なくとも10年先で、それは具体的な輸送カテゴリーで地域ごとに拡大され、結果として国内での有用性にはばらつきが見られるという。執筆者は、技術的な課題に加え、コストの問題、市場の問題などを指摘している。 Venture Beat “MIT task force predicts fully autonomous vehicles won’t arrive for ‘at least’ 10 years” (7/22/20)

エネルギー省、水素技術機会と研究ニーズに関する情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)は7月23日、水素技術の機械及び同技術の進展につながる研究ニーズに関する「情報を要請(request for information: RFI)」を行った。水素技術の進展により、米国は、化石燃料型のエネルギー・システム資産から最大限の経済的価値を引き出し続けることが可能になる他、炭素ニュートラルの水素を生産し、化石エネルギーの使用にしばしば伴う炭素排出を排除することができる。今回のRFIでは、具体的に、①天然ガスの改質による水素の生産、輸送、貯蔵、②化石燃料及びその他のマテリアル(特にプラスチック廃棄物とバイオマス)のガス化による水素生産、③水素タービンなど、5つのトピック分野に関連する情報を模索している。 Department of Energy “DOE Issues a Request for Information about Hydrogen Technology Opportunities and Research Needs” (7/23/20)

米国アカデミー、COVID-19ワクチンの平等な分配を調査する委員会を立ち上げ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)と疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の要請を受け、米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)及び米国医学アカデミー(National Academy of Medicine)は、米国及び世界の医療コミュニティによる新型コロナウィルス感染症(COVID-19)ワクチンを平等に分配するための計画で、政策策定者を支援するための包括的枠組みの開発に取り組む委員会を形成した。最初の会合は7月24日に行わた。委員会は、ワクチンの潜在的な受益者グループの中で平等な分配を行うために設定すべき基準や、米国内で有色人種のコミュニティがCOVID-19ワクチンへのアクセスを確実に得られるようにする方法について検討し、米国民の間におけるワクチンへのためらいを軽減するための戦略を勧告することになる。 National Academies “National Academies Launch Study on Equitable Allocation of a COVID-19 Vaccine – First Meeting July 24” (7/21/20)

NSF、量子情報科学における重要課題に対処するため、3つの研究所を新設

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は過去40年間にわたり、研究者が量子現象について学び、量子コンピューターやセンサーなどの技術開発につなげることができるよう量子情報科学と工学のブレイクスルーの実現に向けて取り組んできたが、量子技術の可能性を解き放つためには、主要かつ根本的な課題を克服する必要がある。こうした中、NSFは、量子リープ・チャレンジ研究所(Quantum Leap Challenges Institutes)プログラムを開始し、7月21日には、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)とのパートナーシップにより、今後5年間にこれらの問題の解決に具体的な影響をもたらすことを意図した3つの研究所を新設し、7,500万ドルを投じると発表した。新設されるのは、①相関的な量子状態を用いた強化センサー及び流通(NSF Quantum Leap Challenge Institute for Enhanced Sensing and Distribution Using Correlated Quantum States)、②ハイブリッド量子アーキテクチャー及びネットワーク(NSF Quantum Leap Challenge Institute for Hybrid Quantum Architectures and Networks)、③現在及び未来の量子コンピューティング(NSF Quantum Leap Challenge Institute for Present and Future Quantum Computing)を目的とした量子リープ・チャレンジ研究所。 National Science Foundation “NSF establishes 3 new institutes to …
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エネルギー省、高性能マテリアルのサプライチェーンにおける労働力開発ニーズに関する情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)は7月20日、高性能マテリアルのサプライチェーンにおける労働力開発ニーズについて理解を得るため、「情報の要請(request for information: RFI)」を行った。先端マテリアルのサプライチェーンは、合金の生産、形成、仕上げ、コンポーネント組み立てという4つの部門で構成され、化石エネルギー業界ではこれらの部門で高賃金雇用が創出され、米国のエネルギー供給の確保に寄与している。しかし最近の展開により、製造業のニーズに関する焦点が変化しており、付加製造や新規の接合・溶接、ロボティクス、自動生産のスキルを持つ労働力が、先端マテリアルのサプライチェーンを維持し、成長させるために必要とされている。今回のRFIは、急務とされる労働力のニーズとギャップを特定し、雇用ニーズに合致するスキルを習得できるようにし、訓練プログラム及びカリキュラムを確立するための情報を模索している。 Department of Energy “DOE Issues Request for Information on Workforce Development Needs Within the High-Performance Materials Supply Chain” (7/20/20)

エネルギー省、2020年サイバーフォース・コンペを11月14日にバーチャル開催

エネルギー省(Department of Energy)は7月21日、「2020年サイバーフォース・コンペ(2020 CyberForce Competition)」の登録受付を開始した。今年で6回目となる大学レベルのサイバー防衛コンペで、次世代のエネルギー部門サイバーセキュリティ専門家を開発、意欲付けることを意図している。コンペは通常、全国の大学からチームを募り、参加チームの最寄りの国立研究所で対面式に開催されるが、今年は世界的な健康危機に鑑み、11月14日に、完全にバーチャルな環境で行われることとなった。また、大学チームではなく、個人の競争となる。形式は通常と異なるが、コンペの内容は変わらず、参加者は重要インフラ(模擬)のサイバー・システムを現在のエネルギー部門が直面する脅威(モデル)から防御することを競う。 Department of Energy “U.S. Department of Energy to Host 2020 CyberForce Competition™ Virtually November 14” (7/21/20)

上院、OMB長官代理を正式な長官として承認

連邦上院は7月20日、51票対45票の党派票決で、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)のラッセル・ボート長官代理(Russell Vought)が正式に長官に就任することを承認した。ボート氏は、トランプ政権の初期からOMB副長官を務め、ミック・マルバニー前長官(Mick Mulvaney)が2019年1月に大統領首席補佐官に就任して以来、長官代理を務めていた。トランプ大統領は3月18日に、ボート長官代理を正式な長官として指名する意向を表明していた。ボート長官代理は、エビデンスに基づく政策策定や規制緩和の推進派である。6月に行われた承認公聴会では、「可能な限り、議会と協力し、新型コロナウィルス流行に関連する政策を優先する」と発言している。 Government Executive “Senate Confirms Acting OMB Chief to Be Permanent Director” (7/20/20)

DARPA、能動的なフロー・コントロールをベースとするXプレーン・プログラムでアワードを発表

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「新規のエフェクターによる航空機の革新的制御(Control of Revolutionary Aircraft with Novel Effectors: CRANE)」プログラムに取り組む3つの実施機関を選出した。CRANEプログラムは、能動的なフロー・コントロール(active flow control: AFC)をベースとする航空機設計及び航空機のコストや性能、信頼性の向上を実証することを狙いとしている。プログラムはフェーズ0(長期的な概念設計フェーズ。受益者が実証手法を固める前に、フロー・コントロールの選択肢を評価)から開始される。選出されたのは、オーロラ・フライト・サイエンス社(Aurora Flight Sciences)、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)、ジョージア工科大学研究コーポレーション(Georgia Tech Research Corporation)の3機関。これらの受益機関は、機体の安定と飛行中のコントロールを目的とした能動的なフロー・コントロールの実証に取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Awards Contracts for New X-Plane Program Based on Active Flow Control” (7/20/20)

IARPA、新型コロナウィルス対策に取り組み

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)では現在、現行の2つの研究プログラムが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックに対抗するための一助となるソリューションを提供できるかどうかについて、評価を行っている。うち、「気体段階の効率的な低パワー調査のための分子分析器(Molecular Analyzer for Efficient Gas-phase Low-power Interrogation: MAEGLIN)」プログラムは、大気中の有害な気体化合物を検知するセンサーを開発するもので、その目標は、大量破壊兵器もしくは麻薬生産などの違法活動を示す化学的指標(chemical indicators)を検知することである。現在、同プログラムで最近開発された微小ガス・クロマトグラフが、息のセンサーとして機能し、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関連する危機的状況である「急性呼吸促迫症候群」の兆候を検知することに使用できるかどうかについて調査が行われている。 Office of the Director of National Intelligence “IARPA Pivots to Fight Coronavirus” (7/13/20)