DARPA、次世代の広帯域アレイの障害のフィルター化に取り組むプログラムを開発

現在の先端のフェーズド・アレイは、「アクティブ電子走査アレイ(Active Electronically Scanned Array: AESA)」であるが、ここ十年間で、広帯域のAESAへの関心が高まっている。広帯域のAESAは、狭帯域のアレイと異なり、異なる周波数での運用が可能なことから、より汎用性が高く、頑強である。しかし、広帯域の受信機はしばしばダイナミック・レンジが限定的で、電波妨害に脆弱であるなどの問題がある。こうした中、混雑した無線周波数(radio frequency: FR)の環境の中での広帯域AESAの利用を阻害する問題に対処するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「エレメント・レベルでのコンパクトなフロント・エンド・フィルター(Compact Front-end Filters at the ELEment-level: COFFEE)」プログラムを開発した。COFFEEプログラムは、混雑したRF環境での次世代広帯域アレイのための可積分フィルター技術の開発を狙いとしている。 Defense Advanced Research Project Agency “Filtering Out Interference for Next-Generation Wideband Arrays” (6/10/21)

米国消費者、電気自動車に複雑な心境を持つ

ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)の報告によれば、2035年までに内燃エンジン自動車を段階的に廃止するという考え方に対する米国民の見解は割れており、米国民は電気自動車/トラックを購入するかで迷っている。報告によれば、ガソリン自動車の段階的な廃止に対して、米国の成人の47%が支持し、51%が反対している。また、39%が、次に自動車を購入する際は、電気自動車の購入を「少なくとも多少検討する」「真剣に検討する」と回答し、46%が「検討する可能性は低い」と回答している。そして14%が「今後、自動車もしくはトラックを購入することはないと思う」と回答している。現在、電気もしくはハイブリッド自動車を所有していると回答した者はわずか7%で、その大半(72%)が、次に自動車を購入する際は電気自動車を「少なくとも多少検討する」「真剣に検討する」と回答している。一方、「電気自動車についてよく知っている」と回答した者(30%)は、電気自動車への姿勢が割れている。53%が電気自動車の購入を「少なくとも多少検討する」「真剣に検討する」と回答し、39%は「その可能性は低い」としている。 Pew Research “Electric vehicles get mixed reception from American consumers” (6/3/21)

慎重に扱うべき米国民のデータを外国の敵対者から保護するための大統領令発令

バイデン政権は、オープンで相互利用が可能で信頼性が高いセキュアなインターネットの保護、オンライン及びオフラインにおける人権の保護などにコミットしているが、中国を含む一部の国はこうした価値を共有せず、デジタル技術及び米国民のデータを、国家安全保障リスクを呈する形で使うことを模索している。このようななか、バイデン大統領は6月9日に署名した大統領令を通じて、2019年5月15日付けの大統領令で宣言された米国の情報通信技術及びサービスのサプライチェーンに対する脅威の国家緊急事態への対処を進展させる他、ティックトック(TikTok)、ウィーチャット(WeChat)、8件の通信・金融技術ソフトウェア・アプリケーションによる取引の禁止を狙いとした3件の大統領令を取り消し、新たに3件の指令と置換した。 White House “FACT SHEET: Executive Order Protecting Americans’ Sensitive Data from Foreign Adversaries” (6/9/21)

米陸軍は、戦地での主要エネルギー源として炭化水素燃料の使用を継続すべきとの報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「将来の米陸軍への電力供給(Powering the U.S. Army of the Future)」と題する報告書を発表した。それによれば、戦闘能力を最大限にするためには、米陸軍は2035年までを通じて、主たるエネルギー源として、ジェット燃料8(jet propellant 8: JP8)に加え、ディーゼル及び再生可能バイオディーゼルの利用を取り入れるべきであるという。また、完全電気型の地上戦闘車両及び戦術供給車両は、予測可能な未来において実用的ではないという。陸軍は、全ての地上車両、発電機、タービン型航空機の燃料として単一燃料に依存することを好んでいるが、報告書は、ディーゼル、バイオディーゼル、JP8の利用は複数の恩恵をもたらすと指摘している。 National Academies “U.S. Army Should Continue to Use Hydrocarbon Fuel as Primary Source of Energy on the Battlefield, Says New Report” (6/9/21)

カリフォルニア州、2030年までに120万基の電気自動車充電器が必要

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)の新たな分析報告によれば、同州で予想されている750万台のプラグイン式電気自動車(EV)の充電需要に見合うためには、2030年までにほぼ120万基の公共・共有充電器の設置が必要である。報告書は、2035年までに州内で販売される全ての新車がゼロ排出(電池式、燃料電池技術を含む)であることを義務付けるギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)の行政令を実現させるために必要な充電のニーズについて分析したもの。今回の報告書は2030年における充電ニーズを評価したもので、2035年における充電ニーズの評価は今後発表される。「我々は、電気自動車の充電ニーズを埋める必要がある。さもなければ、輸送部門からの有害な排出をゼロにするという目標は達成できないだろう。2030年までに100万基以上の充電器を設置することは野心的であるが、カリフォルニア州にとって雇用創出などの機会ともなる」と、CECの委員長はコメントした。 California Energy Commission “Report Shows California Needs 1.2 Million Electric Vehicle Chargers by 2030” (6/9/21)

電気自動車は急増ながら、気候目標到達にはまだ不十分

ブルームバーグNEF社(BloombergNEF)が発表した新たな分析によれば、電気自動車の導入は、より明るい見通しで進んでいるものの、2050年までの輸送部門からの炭素排出削減目標に到達するには不十分である。乗用車だけでなく、バスや大型車などその他の種類の車も含めた同社の分析によれば、電気自動車(EV)(乗用車)の年間販売台数は、2020年の310万台から2025年の1,400万台へと増加する。2025年の後は、2つのシナリオ(①現行の政策を基にした市場シェア予想と、②2050年までに自動車部門が全面的に脱炭素化するために必要な市場シェア)に分けており、それによると、二輪車、三輪車、バスは、ほぼシナリオ②の軌道上にあるが、乗用車は②の達成には不十分、中・大型車は、②の達成からほど遠い状況となっている。 Axios “EVs are surging, but not enough to meet climate goals” (6/9/21)

バイデン政権、国家AI研究資源作業部会を発足

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)と米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は6月10日、国家人工知能研究資源作業部会(National Artificial Intelligence (AI) Research Resource Task Force)」の設立を発表した。この作業部会は、全国的なAIイノベーションと経済繁栄を促進する重要な資源及び教育ツールへのアクセスを拡大するためのロードマップを作製する。2020年国家AIイニシアチブ法(National AI Initiative Act of 2020)」で議会によって指示された通り、作業部会は、連邦諮問委員会として機能し、「国家AI研究資源(National AI Research Resource: NAIRR)」の創出と実践を支援する。作業部会は、2022年5月に暫定報告を、同年11月に最終報告を議会へ提出し、包括的戦略と実践計画を提示する。 White House “The Biden Administration Launches the National Artificial Intelligence Research Resource Task Force” (6/10/21)

エネルギー省、高エネルギー物理学における日米共同研究に350万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は6月10日、日本人研究者との大幅な研究を伴う高エネルギー物理学の共同研究(合計23件)に350万ドルを提供すると発表した。過去40年間にわたり、日米の科学者による共同研究は、高エネルギー物理学で最も困難な一部の分野で進展をもたらしている。今回資金提供を受けるプロジェクトは、現在、日米共同研究において相互の関心がある実験及び技術開発を支援するもので、ヒッグス粒子(Higgs boson)やニュートリノ、希少粒子、暗黒エネルギーの理解進展などが含まれる。エネルギー省に提出されるプロジェクトは、「高エネルギー物理学における日米科学技術共同プログラムのためのエネルギー省国立研究所発表(DOE National Laboratory Announcement for the U.S.-Japan Science and Technology Cooperation Program in High Energy Physics)」のピアレビューによって競争的に選出され、最終的な決定は、エネルギー省と日本の高エネルギー加速器研究機構(High Energy Accelerator Research Organization: KEK)による戦略的調整によって決定された(日米でそれぞれの機関が助成金を提供)。 Department of Energy “Department of Energy Announces $3.5 Million for U.S.-Japan Cooperative Research in High Energy Physics” (6/10/21)

国防長官、中国による安全保障上の懸念に関する作業部会の勧告を受け、指令を通達

国防総省(Department of Defense)のロイド・オースティン長官(Lloyd Austin)は6月9日、国防総省の中国作業部会(China Task Force)が提出した中国の安全保障上の懸念に対処するよう指令を通達した。作業部会は、国防総省のアジア太平洋部門のトップ高官であるイーライ・ラトナー氏(Ely Ratner)が主導し、国防総省の高官15名で構成されていた。バイデン大統領は去る2月に大統領として初めて国防総省を訪問した際に、作業部会の設置を発表し、「作業部会は、対中関連問題について我々が強力な進路計画を立てられるよう、主要な優先事項と判断点について、オースティン長官に勧告を行う」と説明した。オースティン長官による今回のイニシアチブの多くは機密扱いとなるものであるが、国防総省のある上級高官は、勧告された変更すべき点の一つとして、「発言と実際の行動の間のずれ」を指摘した。 UPI “Pentagon directives follow task force input on security concerns from China” (6/9/21)

米国、ファイザー製のワクチン5億回分を他国へ寄付へ

バイデン政権は、ファイザー=ビオンテック社(Pfizer-BioNTech)が開発した新型コロナウィルスのワクチン5億回分を他国へ寄付する。英国で行われた主要7カ国首脳会議(G7サミット)で大統領が発表した。ニューヨークタイムズ紙(New York Times)の報道によれば、5億回分のワクチンは来年へかけて約100か国へ送られる(2億回分が今年、3億回分が2022年半ばまでに)。バイデン大統領は、特に新型コロナウィルスのより危険な変異株が出始めている中、世界のワクチン供給を押し上げるために更なる努力をすべきであるとの圧力を受けている。 The Hill “US will donate 500 million Pfizer doses to other countries: reports” (6/9/21)